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49 次なる計画
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覚悟を決めて来た熊族の領地で、のんびり温泉に入っている。ハーツと一緒に。
「何だかな~」
温泉は気持ち良い。雪化粧を纏った山脈と雪解け水が流れる川を見て入る温泉なんて最高に決まっている。なのに気持ちがしっくり来ない。
「悪かった」
もう何度も謝って貰ってるけど理不尽さは消えないから仕方がない。
「ハーツは知ってたんだろ? だったら教えてくれたら良かったのに。本気でもうハーツの元には帰れないって思ってたのに」
そう言うとハーツが表情を消す。
「なぜだ? 別の誰かに靡く予定だったのか?」
「違う違う」
ハーツの勘違いを正すように、手を取って真剣に向き合う。
「そうじゃないよ。それはありえないけど、竜族の事があっただろ? 人なんて道具みたいに扱ってた。だから俺も最悪汚される事はあるんじゃないかって警戒してた。そうなったら——」
「もしそうなったとしても、絶対に戻って来い。消えるなど許さない」
ハーツに抱き込まれる。そういえばハーツは泣いてくれたんだと思い出す。あの時、ハーツは知らされていなかった。宰相が竜族だから、気取られてはならなかったのだ。
「良いか? 約束するんだ。何があっても俺の元へ戻ること、良いな?」
「本当に? 良いの? 嫌じゃない?」
「おまえがいない方が耐えられない」
泣けて来る。ハーツはすごい。紘伊の全部を受け止めてくれる。
「ありがとうハーツ、愛してる」
「俺もだ、ヒロイ、もう二度と離さない」
うんって頷いてキスをする。たった数日離れただけなのに、寂しかった。
族長の用意してくれた家は、温泉付きの一軒家だ。新婚の邪魔はしないと笑われた。
部屋に戻って抱き合う。ハーツの熱が嬉しい。離れたぶんをうめる様に抱き合った。
「まだ狼族の所へ行かないとダメだろ?」
微睡むベッドの上で会話をする。後ろから抱き込まれている体勢が好きだ。
「それなんだが、王と各領主と密談の結果、政権からの竜族排除と竜領長を糾弾する事に決まったらしい」
「竜の領地じゃなくなる?」
「それは難しいが、全ての竜が悪い訳ではないんだ。デュオンを覚えているか?」
紘伊はハーツと仲良さそうにしていた竜族を思い出す。
「覚えているけど、でも宰相の息子だっただろ?」
「デュオンの母は人だったんだよ。竜に比べたら短すぎる生涯だったが、とても良い人だった。だが父親は酷い扱いをしていた。何人も愛妾を迎えたんだ。だからデュオンは父を恨んでいる。それで今回の出来事にも腹を立てていたし、何も出来なかったとなげいていた。俺はデュオンを長に推す。内側から変える力があると信じている」
竜族長は嫌いだ。トオルを不幸にした。一命は取り留めたけど、衰弱して起き上がれないと聞いている。マサキが一生懸命に看病を続けている。
「俺はハーツを信じてる」
獣人の世界の事は難しい。紘伊に最善の道は分からない。でもハーツが望む未来に繋がって行って欲しいと思う。ハーツほど愛情深い獣人はいないと思うから。
「何だかな~」
温泉は気持ち良い。雪化粧を纏った山脈と雪解け水が流れる川を見て入る温泉なんて最高に決まっている。なのに気持ちがしっくり来ない。
「悪かった」
もう何度も謝って貰ってるけど理不尽さは消えないから仕方がない。
「ハーツは知ってたんだろ? だったら教えてくれたら良かったのに。本気でもうハーツの元には帰れないって思ってたのに」
そう言うとハーツが表情を消す。
「なぜだ? 別の誰かに靡く予定だったのか?」
「違う違う」
ハーツの勘違いを正すように、手を取って真剣に向き合う。
「そうじゃないよ。それはありえないけど、竜族の事があっただろ? 人なんて道具みたいに扱ってた。だから俺も最悪汚される事はあるんじゃないかって警戒してた。そうなったら——」
「もしそうなったとしても、絶対に戻って来い。消えるなど許さない」
ハーツに抱き込まれる。そういえばハーツは泣いてくれたんだと思い出す。あの時、ハーツは知らされていなかった。宰相が竜族だから、気取られてはならなかったのだ。
「良いか? 約束するんだ。何があっても俺の元へ戻ること、良いな?」
「本当に? 良いの? 嫌じゃない?」
「おまえがいない方が耐えられない」
泣けて来る。ハーツはすごい。紘伊の全部を受け止めてくれる。
「ありがとうハーツ、愛してる」
「俺もだ、ヒロイ、もう二度と離さない」
うんって頷いてキスをする。たった数日離れただけなのに、寂しかった。
族長の用意してくれた家は、温泉付きの一軒家だ。新婚の邪魔はしないと笑われた。
部屋に戻って抱き合う。ハーツの熱が嬉しい。離れたぶんをうめる様に抱き合った。
「まだ狼族の所へ行かないとダメだろ?」
微睡むベッドの上で会話をする。後ろから抱き込まれている体勢が好きだ。
「それなんだが、王と各領主と密談の結果、政権からの竜族排除と竜領長を糾弾する事に決まったらしい」
「竜の領地じゃなくなる?」
「それは難しいが、全ての竜が悪い訳ではないんだ。デュオンを覚えているか?」
紘伊はハーツと仲良さそうにしていた竜族を思い出す。
「覚えているけど、でも宰相の息子だっただろ?」
「デュオンの母は人だったんだよ。竜に比べたら短すぎる生涯だったが、とても良い人だった。だが父親は酷い扱いをしていた。何人も愛妾を迎えたんだ。だからデュオンは父を恨んでいる。それで今回の出来事にも腹を立てていたし、何も出来なかったとなげいていた。俺はデュオンを長に推す。内側から変える力があると信じている」
竜族長は嫌いだ。トオルを不幸にした。一命は取り留めたけど、衰弱して起き上がれないと聞いている。マサキが一生懸命に看病を続けている。
「俺はハーツを信じてる」
獣人の世界の事は難しい。紘伊に最善の道は分からない。でもハーツが望む未来に繋がって行って欲しいと思う。ハーツほど愛情深い獣人はいないと思うから。
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