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第1章 聖女、働くってよ
第11話 考える人?
しおりを挟む「ついでだからここで建物増やしてみようか。
大精霊、神官たちの宿泊施設はこの裏で良いよね。」
屋上からダンジョンコアを使って建ててみよう。
場所の調整は後からでもできるから良いよね。
「ちょっと横にずらさないと影の中よ?
徒歩数分なんだから少し離れてても大丈夫でしょう。」
「各階6室3階建てを2棟で良いかな。
学校は学校で寮を作るから足りるよね?
何なら転移陣使って通いでも良いんだから。
足りなければ増やせるし。」
わたしの思い描いた場所に思い描いた建物がポコッと置かれた。
ゲームみたいだよね。
「おやおや、これまた簡単に建てられたものだね。
何かあったときの避難所作りはシャルテに任せようかね。
ダンジョン用の宿泊場所も作るんだろう?」
「それは温泉宿でも良いかと思ってた。
患者の家族もそこで良さそうじゃん?
大きい温泉宿になりそうだけど。」
「温泉はエルフが集まりそうだね。
他の里でも銭湯を作るらしいからね。
海の幸を食べられるとなれば日帰り旅行にも来そうだね。
変な人族に遭遇しない旅なら人気になるだろうさ。」
「転移陣目当てのエルフも来るから温泉宿が一番大きい建物になりそうだね。
神殿より高くできないから5階建てになるかな。
よし、次はその温泉宿作るよ。
場所はちょっと離そうか。
露天風呂も作りたいし。」
「露天風呂?」
「そそ、屋外で入る風呂。
景色を眺めながら空の下でゆったり入るんだけど、見るべき風景が無いわね。
温泉の向こうは湖にしちゃえ。」
「シャルテ、湖まで作れるのかい。
使うのは魔力か分からないけれど、大丈夫なのかい?」
「使うのは独自のDP、ダンジョンポイントだね。
今はダンジョン内に大精霊や山盛りの精霊がいるし、何より神様の分身が居る分DPがモリモリ増えてるよ。
ダンジョン内を建物で埋め尽くせるくらいもらえてる。
さすが創造神様、太っ腹だね。」
「神はポーズ決めるのに夢中で忘れていたようよ?」
大精霊が報告してくれた。
シャルロッテさんたちは聞かないふりをして他のところを見ている。
「凄いお宝の出る付属ダンジョンを作れそうだね。
エリクサーとか出るようにして還元するから大丈夫だよ、神様。」
聖女として常駐する気も無いしね。
代わりに成るエリクサーを置いておけるならわたしのお仕事が減るわ。
とりあえず温泉宿を作るよ。
せい!
その奥に湖を、そいや!
「付属のダンジョンはまだ考えることがあるから一応ここまでかな。
じゃあ神殿を見に行きましょうか。
どんなポーズに決めたのかな~?」
神殿に戻り神像の前に行くと台座に座ったポーズに成っていた。
考える人?
違うね、右手が顔の横に在るし、片足を組んでるのは何だっけ?
見たことあるような気がするんだけれど。
「台座にお座りになっている神像は珍しいですね。
研究して意味を紐解く者が出ることでしょう。」
シャルロッテさんは先ほどと違うポーズなのはスルーするようです。
台座にはダンジョンコアを収納する穴があった。
この為の台座かな。
コアを置くと塞がって見えなくなった。
他の人が持ち出せないようになってるのね。
もう一度わたしが手を伸ばすと穴が開きコアが見えた。
DPの増加は穏やかになっているので神様の分身はお帰りのようです。
ここで神様通信するとDP増えそうよね?
分身がいらっしゃる程ではないにしろ。
エルフの里よりこっちに居ろってこと?
シャルロッテさんと神官ふたりは神殿を端から端まで見るために移動して行った。
「長、魔物の出るダンジョンに何か希望は有る?
浅いところは神官たちのレベルアップに使う為に初心者向けにするつもりだけど。
魔力量増やしてもらわないと今のままじゃ使えないよね?」
「そうだね、シャルロッテはともかく、神官のふたりを見ると魔力量は増やさないといけないね。
自分たちの居る神殿で日常的に治癒魔法使うのだろう?
シャルテが各神殿を巡る聖女として働かないのなら神官のレベルアップは必要さね。
日常的な怪我や病気を聖女に頼るのはわたしも反対だよ。
神官でできるならその方が良い。
10階層までは神官を鍛える為に使えば良いだろう。
10階のボスが卒業試験だね。
ゴブリンやスケルトンから始めてワイト辺りで〆るかね。」
「ワイトまで倒せるかな。
様子見て微調整すれば良いか。
その先はお肉と素材取りを優先して良いよね。
マッサージチェア用の魔石も必要だろうし。」
「鉱物は必要だね。
危ない思いをして買い付けに行っても足元見られて高値を吹っかけて来るからね。
逆に輸出してやるくらいに採りたいね。」
里長もストレス溜めてたようね。
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