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第4章 沢田くんと別荘の夜
沢田くんとプロポーズ
しおりを挟む「さ、佐藤さん……ごめん。俺、昨日のことあんまり覚えてなくて……【どっから夢だったのか分からないんだ。ごめんね。゚(゚´ω`゚)゚。】」
「うん。私もいつの間にか寝ちゃってたからわかんないや」
外まで溢れていた座布団を片付けながら、私たちはドキドキして目も合わせずにそんなことを話した。今何時なのかも分からなくて、ちょっぴり不安。みんなはもう起きただろうか。
でも本当はもうちょっとゆっくり寝顔見ていたかったな。震えちゃった私のバカ。無防備な沢田くんを間近で見られるいいチャンスだったのに。
すると沢田くんの背中から激しい反省の声が聞こえてきた。
【佐藤さんと一夜を過ごしてしまった……。まだ未成年なのに、俺ってやつは! このクズ!(((((;`Д´)≡⊃)`Д)、;'.・ ごめんなさい、ごめんなさい。゚(゚´ω`゚)゚。 かくなる上は、佐藤さんを正式にお嫁さんにするしかない……!】
えっ⁉︎
今、沢田くん、なんて言った⁉︎
私をお嫁さんに……⁉︎
びっくりして、思わず手が止まっちゃった。
【ちょっとシミュレーションしてみよう。佐藤さんのご両親が目の前にいるとして、まずはご挨拶から。「本日はお日柄も良く、足元のお悪い中、お招きいただきありがとうございました」……はっ⁉︎ 待って、天気がいいのに足元が悪いってどういうこと⁉︎ こんなんじゃ全く説得力がない! 佐藤さんのお父さんから怪しいやつだと思われちゃう!。゚(゚´ω`゚)゚。「帰れ、帰れ! 君のような日本語も怪しいやつにうちの景子はやれん! 母さん、塩もってこい!」ぶはあっ_:(´ཀ`」 ∠): ごめんなさい……】
塩をかぶるところまで妄想するなんて、さすがだね沢田くん。
でもうちの親、そんなに頑固じゃないから多分大丈夫だよ……。
私は嬉しさのあまり込み上げそうになった笑いを必死で堪える。
【佐藤さんのご両親を説得するにはそれから十年くらいかかりそうだ。俺たちが25歳で結婚しようとしたら、説得に十年プラスで35歳になってしまう! それまで俺は佐藤さんに愛されているだろうか⁉︎ いや、そもそも一年も持つのか⁉︎ ソッコーで別れを切り出されてたりして。ああ、絶望で目の前が暗くなってきた……】
だめだ、沢田くんが可愛すぎてニヤニヤが止まらない。
遠い将来、沢田くんがどうやってプロポーズを成功させるのか楽しみで仕方がない。
「佐藤さん……?【何笑ってるの?】」
「なんでもない」
振り返った沢田くんに微笑みかけると、沢田くんは眩しそうに目を細めた。
【光属性が強すぎる。誰か俺にグラサンをくれーーーっ!!!】
本当に、楽しみで仕方がない。
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