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第2章 沢田くんとサバイバル
沢田くんと忍者の正体
しおりを挟むそうこうしているうちに忍者がいつの間にかいなくなってしまったので、私たちは当初の目的だった別荘を目指して再び歩き出した。
小野田くんはすっかり正気に戻り、体についたペンキも取れていた。
【サインもらえなかったなあ(´・ω・`)】
【もう一度忍者に会いたいなあ(*´Д`*)】
二人とも殺されかけたっていうのに、何故かまだあの忍者に会いたがっている。
どんだけ好きなの、忍者。
でも、実は私もあの忍者が少し気になっている。
あの人、沢田くんのことを相変わらず可愛いなって心の声で言っていた。
ということは、彼の正体は沢田くんのことを昔からよく知っている人物だということになる──。
「沢田くん、さっきの忍者、知り合いじゃないの?」
「ううん【知ってたら忍術を教えてもらってると思う!(・Д・)ノ】」
どんな忍術なんだろう。
【水遁の術で池に潜み、陸くんの罠を回避するんだ!(・Д・)ノ】
沢田くん、素直で可愛い。
【うちに池はないけどね(;´д`)】
池ないの⁉︎
何はともあれ、気を取り直して歩き続けた結果、ついに舗装道路が見つかった。道なりに進んで行くと、待ちに待った別荘も見えてきた。
別荘の外観は和風で、壁は木造、屋根には瓦が敷き詰められている。見たところ三階建てなので高さはあまりないけど、敷地面積はとにかく広い。
まるで立派な老舗温泉旅館みたいだ。
それにしてもまさか別荘へ行くまで30000字以上もかかるなんて思っても見なかったよ。2が始まったらすぐに海イベだと思った読者さんもいたと思うけど、結果、山だったしね!
行き当たりばったりでごめんなさい。作者に代わって謝ってみた。
「沢田、喉渇いたから何か飲んで一服しようぜ」
別荘が見えて安心したのか、小野田くんがテンションを上げる。
「えっ……【さっき川の水をたらふく飲んだはずなのに?(;´д`) やだ、この人の胃袋、宇宙なの? 毒キノコ食べても平気だったし、やっぱり人間じゃないな……!∑(゚Д゚)】」
青ざめる沢田くんと私を置いて、小野田くんが先陣を切って別荘に近づく。
ところが、ドアの前で彼は何故か急に立ち止まった。
「どうしたの?」
「た、大変だ! これ見ろ!」
小野田くんが振り向いて入口を指さした。そこにはなんと、またまた例の手書きの看板が立っていた。
『パンはパンでも食べられないパンってなーんだ? 答えられなかったら罰ゲーム』
【出た! 陸くんの罠だ!!((((;゚Д゚)))))))】
えっ、罠⁉︎
っていうか、まだ中に入れないの私たち⁉︎
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