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13、計画
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ローズマリーが一言、「お腹の子の父親は、この男じゃない」と言ってしまえば、僕の嘘はすべて瓦解する。
それを防ぐ切り札が、ルーカスだ。
彼女とルーカスの母子が、このマクミラン侯爵邸でそこそこの待遇を受けているのは、彼女が僕の恋人だと勘違いされているせいだ。そのことを、敏い彼女は即座に読み取った。彼女一人のことなら、誤解の上の親切など、甘んじて受けないかもしれない。でも、息子ともども叩き出されては困ると思うはず。
僕は、このままローズマリーをこの邸に囲い込む予定だから、そのために、ルーカスの存在は最大限に利用させてもらうつもりだ。――ルーカスの服まで注文するという母は、僕にとっては絶妙のアシスト。さすが母上。
僕は朝食の席で母に言った。
「今日、仕立て屋はいつごろになりますか?」
「午前中にも来てくれと言ってあるわ。あの子のお洋服は早く欲しいから、何枚か、既製服も持ってきてもらうわ。あとは採寸して――ああ嬉しいわ、子供の服なんて久しぶり。最近のは可愛いわよねえ。やっぱり男の子は水兵服かしら?」
……単純に、子供服を選びたいだけらしい。何も考えていなかった。
「ローズマリーはまだ、起き上がることを許可できません。採寸はちょっと……」
「そうね、手持ちのドレスのサイズから、ある程度はいけるのではないかしら。今回はそれでしょうがないわ」
「あまり締め付けないドレスにしてください。そんなのがあるのかどうか知りませんが」
「少し古風だけどエンパイア・スタイルなら……しばらくは家で過ごすだけだし、肌触りのいいものを選んでおくわ」
母は息子二人で、女の子がいない。兄嫁のレイチェルとはあまり仲が良くはなかった。レイチェルはけっこうとんがったドレスを着ていて、母の好みとは違ったらしい。
執事のブレナンがコーヒーを運んできたので、僕は言った。
「ルーカスに、家庭教師を付けようと思うのだがね」
「……ルーカス坊ちゃまにですか? ですが――」
ブレナンの目が、お腹の子はともかく、あの子はお前の子じゃあないだろう、と言っている。
「……あまり公にはできないのだが、ルーカスはリントン伯爵家の嫡男、デニスの子だ。将来的に、リントン伯爵を継ぐ可能性が高い」
「リントン伯爵家と申しますと、ライラ様の嫁ぎ先の?」
僕は頷き、コーヒーをブラックで一口飲んだ。
「リントン伯爵は、あの子をライラの養子にする意向だが、ライラにとって、生さぬ仲の子の養育なんて苦痛だろう」
「それはそうよ。ひどい話だわ」
「だから、幼少期はうちで面倒を見たい。……そうすれば、母親とも離れずに済む」
僕はわざと、ローズマリーをこの家に入れることが決定事項のように話しているが、母も何も言わない。
「そうね、それがいいわ。兄弟を引き離すのもよくないし」
母もコーヒーを飲んで頷く。
「だから教育は早くに始めたいと思っていて……あの子は利口だが、まだ字は全く読めないし、何しろ幼いから、住み込みで、子守りも兼ねてくれるような」
「了解いたしました。……新聞広告をお出しになりますか、それとも紹介屋に依頼を?」
「出生の事情に踏み込まない、良識のある人物でないと困る。給金の方はある程度は上乗せしてもいい」
「かしこまりました。紹介屋の方がよろしゅうございますね。早速にも手配いたします」
ブレナンが去り、僕はコーヒーを飲みながらこれからの計画を考える。
ルーカスに教育を施す。
これは、僕からローズマリーに提示する、彼女が僕のものになることのメリットの一つ。
ルーカスをリントン伯爵家に渡さずにすみ、離れ離れにならないでいられる。
彼女は僕のことは別に好きではないが、ルーカスの幸福のためなら折れるに違いない。
ルーカスに家庭教師をつけるのは、別の目的もある。
ルーカスは切り札ではあるが、邪魔者でもある。――子供だから当たり前だけど、母親の側にピッタリくっついて離れない。
家庭教師がついている時間は、ローズマリーはフリーになる。
ルーカスと引き離した時間に、僕はローズマリーと距離を詰め、なるべく早く寝技に持ち込むつもりだ。
幸い、僕は枯れた老女もイかせ続けた黄金の手指の持ち主。この手をスカートの中に侵入させることさえできれば、あとは何とかしてみせる。
ローズマリーのお腹の子の父親は僕だという嘘。これをつき通して本当の父親になるためには、彼女と身体の関係がどうしても必要だ。今のままでは使用人にも見破られてしまう。
今さら彼女を抱いたところで、すでにいる胎内の子が、僕の子に入れ替わるわけではない。それはわかっていても、抱いてもいない女の、腹の子の父親を主張するよりはマシだと思うのだ。
ルーカスが家庭教師とお勉強している間に、その母親とセックスしようという計画、控えめに言って最低だ。ましてローズマリーは僕のことを何とも思っていないのに。この頭の中の計画を誰かに覗かれたら、誰もがドン引きするに違いない。
だが、僕はもう、腹を決めた。
(自分の子でもない)腹の子の存在を盾に体の関係に持ち込む最低野郎になるのだ!
覚悟を決めれば、後は実行あるのみ。
僕はコーヒーを飲み干し、カップをソーサーに置くと、母に言った。
「母上、ローズマリーにお会いになりますか? 僕はこの後、彼女を診察する予定ですので、よろしければその前に」
「もちろんよ!」
母が勢い込んでコーヒーカップをソーサーに戻した。
僕と母が客室に入っていくと、ベッドの上に起き上がったローズマリーに、ルーカスがべったりくっついて甘えていた。
「おはよう、ルーカス、ローズ、よく眠れた?」
僕が馴れ馴れしく声をかければ、ルーカスはニコニコと笑って僕に駆け込んで抱き着く。
「おじさん、おはよう!」
ローズマリーは愛称で呼ばれたのが気色悪いと思っているんだろう、なんとも複雑な表情で、僕と僕にじゃれつくルーカスを見て、それから続いて入ってきた母の姿に表情を硬くする。
「ああ、そのままでよくてよ、可愛らしい方! あたくしはイライアスの母、ヴェロニカよ」
「あ、お、おはようございます、マダム?」
「マダム?」
ルーカスが首を傾げると、母がにこやかに言う。
「ルーカス、あたくしのことは『おばあさま』って呼んでちょうだい?」
「おばあさま?」
素直に応じるルーカスに反して、ローズマリーの表情は引きつっている。
「そんな、恐れ多いです……」
「あら、まったく縁がないわけでもないのよ? それに小さな子にそう、呼ばれるのが夢だったのよ! あたくしの我が侭よ」
それから母は戸惑うローズマリーにまくしたてる。
「嬉しいわ、あたくしムサい息子ばかりで娘が欲しくてね! 亡くなった嫁のレイチェルは美人だったけど子供ができなくて! 早く孫が欲しいと思っていたのよ! 楽しみだわ!」
「え、でも――」
ローズマリーの眉がキリっと上がり、すうと息を吸い込む様子に、僕はまずいと思う。
これは、「お腹の子はこの男の子じゃありません」って言おうとしている! 言わせるか!
僕はローズマリーの言葉を遮って、大きな声で母を咎めた。
「母上、いい加減にしてください、ローズが戸惑ってる!」
「だって、イライアス、アシュリーの事故はあたくし、本当にショックだったのよ! 一刻も早く孫が――」
ペラペラと孫が欲しいと言い続ける母に、ローズマリーは辟易して、口をはさむこともできず、ただパクパクと口を開けたり閉じたりしている。
「母上、もう挨拶は済んだでしょう。僕はこれから彼女を診察するから、今はおとなしく……」
「はいはい、年寄りは退散するわ。――式はいつごろにするの? お腹が目立たないうちの方がいいと思うけど」
「母上、形式よりも無事な出産が重要です。それにまだ診察が――」
そう言って僕は母親を追い出し、メイドに言ってルーカスも連れていかせる。
――ルーカスはこれから、仕立て屋が来て採寸地獄が待っている。
こうして二人っきりになったのを待ちわびたように、ローズマリーが僕に詰問した。
「ねえ、子供のこと、なんて説明しているんです?」
それを防ぐ切り札が、ルーカスだ。
彼女とルーカスの母子が、このマクミラン侯爵邸でそこそこの待遇を受けているのは、彼女が僕の恋人だと勘違いされているせいだ。そのことを、敏い彼女は即座に読み取った。彼女一人のことなら、誤解の上の親切など、甘んじて受けないかもしれない。でも、息子ともども叩き出されては困ると思うはず。
僕は、このままローズマリーをこの邸に囲い込む予定だから、そのために、ルーカスの存在は最大限に利用させてもらうつもりだ。――ルーカスの服まで注文するという母は、僕にとっては絶妙のアシスト。さすが母上。
僕は朝食の席で母に言った。
「今日、仕立て屋はいつごろになりますか?」
「午前中にも来てくれと言ってあるわ。あの子のお洋服は早く欲しいから、何枚か、既製服も持ってきてもらうわ。あとは採寸して――ああ嬉しいわ、子供の服なんて久しぶり。最近のは可愛いわよねえ。やっぱり男の子は水兵服かしら?」
……単純に、子供服を選びたいだけらしい。何も考えていなかった。
「ローズマリーはまだ、起き上がることを許可できません。採寸はちょっと……」
「そうね、手持ちのドレスのサイズから、ある程度はいけるのではないかしら。今回はそれでしょうがないわ」
「あまり締め付けないドレスにしてください。そんなのがあるのかどうか知りませんが」
「少し古風だけどエンパイア・スタイルなら……しばらくは家で過ごすだけだし、肌触りのいいものを選んでおくわ」
母は息子二人で、女の子がいない。兄嫁のレイチェルとはあまり仲が良くはなかった。レイチェルはけっこうとんがったドレスを着ていて、母の好みとは違ったらしい。
執事のブレナンがコーヒーを運んできたので、僕は言った。
「ルーカスに、家庭教師を付けようと思うのだがね」
「……ルーカス坊ちゃまにですか? ですが――」
ブレナンの目が、お腹の子はともかく、あの子はお前の子じゃあないだろう、と言っている。
「……あまり公にはできないのだが、ルーカスはリントン伯爵家の嫡男、デニスの子だ。将来的に、リントン伯爵を継ぐ可能性が高い」
「リントン伯爵家と申しますと、ライラ様の嫁ぎ先の?」
僕は頷き、コーヒーをブラックで一口飲んだ。
「リントン伯爵は、あの子をライラの養子にする意向だが、ライラにとって、生さぬ仲の子の養育なんて苦痛だろう」
「それはそうよ。ひどい話だわ」
「だから、幼少期はうちで面倒を見たい。……そうすれば、母親とも離れずに済む」
僕はわざと、ローズマリーをこの家に入れることが決定事項のように話しているが、母も何も言わない。
「そうね、それがいいわ。兄弟を引き離すのもよくないし」
母もコーヒーを飲んで頷く。
「だから教育は早くに始めたいと思っていて……あの子は利口だが、まだ字は全く読めないし、何しろ幼いから、住み込みで、子守りも兼ねてくれるような」
「了解いたしました。……新聞広告をお出しになりますか、それとも紹介屋に依頼を?」
「出生の事情に踏み込まない、良識のある人物でないと困る。給金の方はある程度は上乗せしてもいい」
「かしこまりました。紹介屋の方がよろしゅうございますね。早速にも手配いたします」
ブレナンが去り、僕はコーヒーを飲みながらこれからの計画を考える。
ルーカスに教育を施す。
これは、僕からローズマリーに提示する、彼女が僕のものになることのメリットの一つ。
ルーカスをリントン伯爵家に渡さずにすみ、離れ離れにならないでいられる。
彼女は僕のことは別に好きではないが、ルーカスの幸福のためなら折れるに違いない。
ルーカスに家庭教師をつけるのは、別の目的もある。
ルーカスは切り札ではあるが、邪魔者でもある。――子供だから当たり前だけど、母親の側にピッタリくっついて離れない。
家庭教師がついている時間は、ローズマリーはフリーになる。
ルーカスと引き離した時間に、僕はローズマリーと距離を詰め、なるべく早く寝技に持ち込むつもりだ。
幸い、僕は枯れた老女もイかせ続けた黄金の手指の持ち主。この手をスカートの中に侵入させることさえできれば、あとは何とかしてみせる。
ローズマリーのお腹の子の父親は僕だという嘘。これをつき通して本当の父親になるためには、彼女と身体の関係がどうしても必要だ。今のままでは使用人にも見破られてしまう。
今さら彼女を抱いたところで、すでにいる胎内の子が、僕の子に入れ替わるわけではない。それはわかっていても、抱いてもいない女の、腹の子の父親を主張するよりはマシだと思うのだ。
ルーカスが家庭教師とお勉強している間に、その母親とセックスしようという計画、控えめに言って最低だ。ましてローズマリーは僕のことを何とも思っていないのに。この頭の中の計画を誰かに覗かれたら、誰もがドン引きするに違いない。
だが、僕はもう、腹を決めた。
(自分の子でもない)腹の子の存在を盾に体の関係に持ち込む最低野郎になるのだ!
覚悟を決めれば、後は実行あるのみ。
僕はコーヒーを飲み干し、カップをソーサーに置くと、母に言った。
「母上、ローズマリーにお会いになりますか? 僕はこの後、彼女を診察する予定ですので、よろしければその前に」
「もちろんよ!」
母が勢い込んでコーヒーカップをソーサーに戻した。
僕と母が客室に入っていくと、ベッドの上に起き上がったローズマリーに、ルーカスがべったりくっついて甘えていた。
「おはよう、ルーカス、ローズ、よく眠れた?」
僕が馴れ馴れしく声をかければ、ルーカスはニコニコと笑って僕に駆け込んで抱き着く。
「おじさん、おはよう!」
ローズマリーは愛称で呼ばれたのが気色悪いと思っているんだろう、なんとも複雑な表情で、僕と僕にじゃれつくルーカスを見て、それから続いて入ってきた母の姿に表情を硬くする。
「ああ、そのままでよくてよ、可愛らしい方! あたくしはイライアスの母、ヴェロニカよ」
「あ、お、おはようございます、マダム?」
「マダム?」
ルーカスが首を傾げると、母がにこやかに言う。
「ルーカス、あたくしのことは『おばあさま』って呼んでちょうだい?」
「おばあさま?」
素直に応じるルーカスに反して、ローズマリーの表情は引きつっている。
「そんな、恐れ多いです……」
「あら、まったく縁がないわけでもないのよ? それに小さな子にそう、呼ばれるのが夢だったのよ! あたくしの我が侭よ」
それから母は戸惑うローズマリーにまくしたてる。
「嬉しいわ、あたくしムサい息子ばかりで娘が欲しくてね! 亡くなった嫁のレイチェルは美人だったけど子供ができなくて! 早く孫が欲しいと思っていたのよ! 楽しみだわ!」
「え、でも――」
ローズマリーの眉がキリっと上がり、すうと息を吸い込む様子に、僕はまずいと思う。
これは、「お腹の子はこの男の子じゃありません」って言おうとしている! 言わせるか!
僕はローズマリーの言葉を遮って、大きな声で母を咎めた。
「母上、いい加減にしてください、ローズが戸惑ってる!」
「だって、イライアス、アシュリーの事故はあたくし、本当にショックだったのよ! 一刻も早く孫が――」
ペラペラと孫が欲しいと言い続ける母に、ローズマリーは辟易して、口をはさむこともできず、ただパクパクと口を開けたり閉じたりしている。
「母上、もう挨拶は済んだでしょう。僕はこれから彼女を診察するから、今はおとなしく……」
「はいはい、年寄りは退散するわ。――式はいつごろにするの? お腹が目立たないうちの方がいいと思うけど」
「母上、形式よりも無事な出産が重要です。それにまだ診察が――」
そう言って僕は母親を追い出し、メイドに言ってルーカスも連れていかせる。
――ルーカスはこれから、仕立て屋が来て採寸地獄が待っている。
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