24 / 50
◆商人と令嬢と、そして◆
1※
しおりを挟む
カルミネ・カモミールは、名家の長男だ。
祖父が金で爵位を買った準貴族とはいえ、豊富な財力を持った商家の息子であり、立ち居振る舞いは優雅で、首都にある王立学園の生徒会の一員であり、女性と見紛う線の細い美貌の持ち主だ。
つまり。
女の秋波には慣れていたし、ハニートラップに引っかからないようにと、まだ子供と言ってもよい年齢から父親に連れられて何度も高級娼館の客となっていた。
その彼が、ローザの前ではいつものように振る舞うことが出来なかった。
「姫……」
ハンカチを彼女の頭に敷かせて、木製の本棚にもたれかけさせる。薔薇色の綺麗な巻き毛が、今日はいつもより乱れている。
絹糸のようになめらかな巻き毛の指触り。
甘くて厭らしい肌の香り。
そして、こちらを見つめる明るいグリーンの艶めかしいまなざし。
それだけでカルミネの心臓は高鳴り、いま放ったばかりの牡が力強く起きあがる。
視線が合ったローザは恥じらいながら、その豊かな乳房を今さら腕で隠そうとする。カルミネが放った精ですでにぐちゃぐちゃに濡れているというのに。
その大きなふくらみの果実のような先端がさらに色づいて尖っていて、カルミネは舐めるのを我慢できなかった。
「あ……んっ」
小さな悲鳴と、自分が出した牡の匂いに煽られる。
柔らかな乳房をぴちゃぴちゃと貪りながら片手でその細い背を支え、もう片手を制服のスカートの中に滑り込ませる。弾力がある太股がカルミネの手を挟んで、軽く抵抗するような素振りを見せた。
「……私ではお厭ですか?」
「……厭では、ありませんわ」
目元を赤く染めて首を振る。でも――と、言葉にはならない声。婚約者たちのことを気にしているのだろう。しかし、身投げしかけたこちらのことを突き放すことも出来ない。
彼女は優しい。
――だから、つけ込みたくなる。
祖父が金で爵位を買った準貴族とはいえ、豊富な財力を持った商家の息子であり、立ち居振る舞いは優雅で、首都にある王立学園の生徒会の一員であり、女性と見紛う線の細い美貌の持ち主だ。
つまり。
女の秋波には慣れていたし、ハニートラップに引っかからないようにと、まだ子供と言ってもよい年齢から父親に連れられて何度も高級娼館の客となっていた。
その彼が、ローザの前ではいつものように振る舞うことが出来なかった。
「姫……」
ハンカチを彼女の頭に敷かせて、木製の本棚にもたれかけさせる。薔薇色の綺麗な巻き毛が、今日はいつもより乱れている。
絹糸のようになめらかな巻き毛の指触り。
甘くて厭らしい肌の香り。
そして、こちらを見つめる明るいグリーンの艶めかしいまなざし。
それだけでカルミネの心臓は高鳴り、いま放ったばかりの牡が力強く起きあがる。
視線が合ったローザは恥じらいながら、その豊かな乳房を今さら腕で隠そうとする。カルミネが放った精ですでにぐちゃぐちゃに濡れているというのに。
その大きなふくらみの果実のような先端がさらに色づいて尖っていて、カルミネは舐めるのを我慢できなかった。
「あ……んっ」
小さな悲鳴と、自分が出した牡の匂いに煽られる。
柔らかな乳房をぴちゃぴちゃと貪りながら片手でその細い背を支え、もう片手を制服のスカートの中に滑り込ませる。弾力がある太股がカルミネの手を挟んで、軽く抵抗するような素振りを見せた。
「……私ではお厭ですか?」
「……厭では、ありませんわ」
目元を赤く染めて首を振る。でも――と、言葉にはならない声。婚約者たちのことを気にしているのだろう。しかし、身投げしかけたこちらのことを突き放すことも出来ない。
彼女は優しい。
――だから、つけ込みたくなる。
1
お気に入りに追加
334
あなたにおすすめの小説
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。
すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。
そこで私は一人の男の人と出会う。
「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」
そんな言葉をかけてきた彼。
でも私には秘密があった。
「キミ・・・目が・・?」
「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」
ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。
「お願いだから俺を好きになって・・・。」
その言葉を聞いてお付き合いが始まる。
「やぁぁっ・・!」
「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」
激しくなっていく夜の生活。
私の身はもつの!?
※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
では、お楽しみください。

完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい
咲桜りおな
恋愛
オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。
見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!
殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。
※糖度甘め。イチャコラしております。
第一章は完結しております。只今第二章を更新中。
本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。
本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。
「小説家になろう」でも公開しています。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041


愛する殿下の為に身を引いたのに…なぜかヤンデレ化した殿下に囚われてしまいました
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のレティシアは、愛する婚約者で王太子のリアムとの結婚を約1年後に控え、毎日幸せな生活を送っていた。
そんな幸せ絶頂の中、両親が馬車の事故で命を落としてしまう。大好きな両親を失い、悲しみに暮れるレティシアを心配したリアムによって、王宮で生活する事になる。
相変わらず自分を大切にしてくれるリアムによって、少しずつ元気を取り戻していくレティシア。そんな中、たまたま王宮で貴族たちが話をしているのを聞いてしまう。その内容と言うのが、そもそもリアムはレティシアの父からの結婚の申し出を断る事が出来ず、仕方なくレティシアと婚約したという事。
トンプソン公爵がいなくなった今、本来婚約する予定だったガルシア侯爵家の、ミランダとの婚約を考えていると言う事。でも心優しいリアムは、その事をレティシアに言い出せずに悩んでいると言う、レティシアにとって衝撃的な内容だった。
あまりのショックに、フラフラと歩くレティシアの目に飛び込んできたのは、楽しそうにお茶をする、リアムとミランダの姿だった。ミランダの髪を優しく撫でるリアムを見た瞬間、先ほど貴族が話していた事が本当だったと理解する。
ずっと自分を支えてくれたリアム。大好きなリアムの為、身を引く事を決意。それと同時に、国を出る準備を始めるレティシア。
そして1ヶ月後、大好きなリアムの為、自ら王宮を後にしたレティシアだったが…
追記:ヒーローが物凄く気持ち悪いです。
今更ですが、閲覧の際はご注意ください。
泡風呂を楽しんでいただけなのに、空中から落ちてきた異世界騎士が「離れられないし目も瞑りたくない」とガン見してきた時の私の対応。
待鳥園子
恋愛
半年に一度仕事を頑張ったご褒美に一人で高級ラグジョアリーホテルの泡風呂を楽しんでたら、いきなり異世界騎士が落ちてきてあれこれ言い訳しつつ泡に隠れた体をジロジロ見てくる話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる