【R18】溺愛×悪役令嬢 reboot

月極まろん

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◆商人と令嬢◆

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 翌日は休日だった。


 自分がやらかしたことの自己嫌悪に押しつぶされそうになりながら、カルミネは図書館へと向かった。
 女子寮に侵入してベランダで自慰行為をするだなんて、退学にされても文句は言えない。しかも相手は高位貴族だ。よくぞ、自室に戻るまで誰にも見つからずに済んだものだ。


 図書館に生徒の姿はあまりなく、三階にある特別自習室は無人だった。もともと生徒会の者か高位貴族しか使わない部屋だ。
 カルミネは途中で見繕った本を手にして、自習室の椅子に腰掛けた。深いため息をつく。
 落ち着くために来たが、この場所はローザとの思い出が深すぎる。こうして座っているだけでも、彼女の甘い匂いや息づかいがよみがえってくる。
 昨夜も……。
 思いがけず見てしまったあの色素の薄い双球や、切なげな嬌声。あの可憐な声で自分の名前を呼ばれたら? あのふたつの大きな膨らみに自分の牡が挟まれたら?
 足の付け根に血が集まっていく。
「……く」
 手元の本に視線をやる。
 女性の肉体の構造について書かれた本だ。実はすでに目を通したことはあったが、他の本と一緒につい手にしてしまった。
 女の自慰のやりかたについて書いてあったのだ。
 ああ、いったい何を考えているのだ。
 あんな女神をけがそうとしている。

「うわああぁぁぁあああ!」
 うなり声を上げて頭をかきむしる。
「駄目だ! カルミネ! 貴様は死んだほうがいい! 死ね!」
 机に頭突きすると、誰かが横から自分の名を叫んだ。
「ちょ、カルミネ様!?」
 割れそうになった眼鏡を押さえて、弾かれたようにそちらを向く。
 驚いた顔をした美しい少女。紅薔薇色の巻き毛と緑の瞳。素晴らしく魅力的なプロポーションの――。ローザ嬢。
 まさしくいま考えていた当人の登場に凍り付いたカルミネだったが、青ざめて、椅子を蹴り倒す勢いで逃げ出した。
 逃げたい……逃げたい……いや、死にたい!
 よし、今すぐ死のう!
 窓へ駆け寄って窓枠へとよじのぼる。
「申し訳ありません姫!」
 死んで詫びるだなんだと口走りながら、窓を押し開いて出ようとする。もちろん三階下の地面までバルコニーや庇は無い。
 もう少しで願いが達成できるところで、引き戻されそうになる。腰にしがみついて来ていたのは、ローザだった。
「カルミネ様っ、やめて! 何があったのですか!」
 なんて優しい人なのだ。
 よし、死のう!
 そう思っていたのに、自分の膝が驚くほど柔らかなものを蹴ってしまった。
「痛っ」
 悲鳴をあげて胸を押さえるローザに、思考が凍り付く。――なんていうことをしてしまったのか……。
 そのはずみで、カルミネはローザとともに絨毯の床へと転がり落ちた。

 鳥の声が聞こえる。
 静かだった。
 広い図書館だ。この騒ぎに気が付かなかったのか司書も来ない。

 困ったようなローザの顔。
 ああ……。好きだ。好きだ。好きなんだ。大好きなんだ。胸が痛い。苦しくてつらくてしかたない。
 落ちそうになった眼鏡を指で支える。
 ローザはまっすぐこちらを見つめてきている。彼女のこの気高い美しさを、自分は一生涯忘れることはないだろう……。
「カルミネ様。死ぬだのなんだの言うのはおやめになって。わたくしに出来ることならいたします。貴方を助けますから」
「……姫が?」
「ええ、何をすればよろしいの?」
 だめだ、涙がこぼれそうだ。
「……姫にしか出来ないことです。本当に何でもしていただけるのですか?」
 本当に、本当に……この願いが叶うのだろうか。
 こんな騒ぎのあいだもずっと、股間がはじけそうだった。彼女の肌の匂いは甘く、自分に抱きつく腕は柔らかく、胸のふくらみは溶けそうな弾力があった。

 カルミネは、ズボンを破りそうなほど天を突いていたものをローザの前に出した。
「……姫にしか出来ません。お願いします、コレを慰めていただけませんか? もう、限界なんです。助けてください……」



  ◆ ◆ ◆



 夢じゃないだろうか。
 自分の厭らしい牡が、彼女の豊かな乳房に挟まれて、こすりあげられている。
 厚い絨毯に座り込んだカルミネは、靴の踵で床を掻いた。
「う……あ……」
 耐えきれずにこぼすカルミネの声に、制服のシャツをはだけた女神は笑みを深くしてさらにのし掛かってくると先端を舐めた。
 カルミネは煽られて、マシュマロのように白く柔らかなおっぱいを両側から掴み、ぴゅるぴゅると精を吐く男根に揉み込む。同時に果実のような乳首を親指で苛めると、頬を染めたローザの唇からも甘い快楽の声がこぼれた。
 カルミネの背筋を感動がはしっていく。
 この世にこれほど気持ちいいことが、あっただなんて。
「すごい……柔らかくて指が沈んでしまいそうです」
 腰を揺らして、ローザの乳房と唇を犯す。
 そして四つ這いになったローザもまた無意識のように腰を振り、腿をすり合わせている。
 牡をしゃぶる彼女の瞳には、隠しきれない発情の光があった。炎めいたそれが、彼女の身体の中を灼いている。
 貰いっぱなしでは商売にはならない。良き商人とは、与えられたものと同等のものを返すものだと育てられてきた。
「姫――。舐めてさしあげます」
 ささやく。
 昨夜からずっと気になっていたのだ。ローザは欲を持て余している。
「え」
「御自分をお慰めされていますよね? そのお手伝いをするだけです。私の望みが叶ったお礼です。ずっとずっと姫に触れたくとも叶わないと思っていましたのに、まさか、挟んでくださっただけではなく私のものを舐めていただけるなんて……」
 抱きたいのも本音だが、それでは貰いすぎになるだろう。それに、彼女とセックスする権利は自分には無い。
 だけど、ローザが持て余しているものを少しでも負担してあげたかった。
「契約書を書いても構いません。私はただ、姫が御自分を慰めるお手伝いをするだけです――」
 自分はただの道具で構わない。
 頬を染めたローザはうなずいた。



         →次章に続く
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