タビスルムスメ

深町珠

文字の大きさ
上 下
305 / 361

ニホンゴ、ワカリマセーン

しおりを挟む
愛紗たちは、お風呂から上がって・・・。

浴衣を着て。羽織って。
タオルを下げて。よくある温泉スタイル。

お風呂の、
すぐ目の前にあるエレベータで4階へ。


菜由は「友里絵ちゃんたち、2階の露天ね」

だいぶ、温まったので、ほかほか。


さかまゆちゃんは「のんびりしてますね」

ともちゃん「露天、すずしいから」



エレベータは、荷物用なのか
普通に、金箔なんて貼っていないから

菜由は「こっちの方がいい」

ともちゃんは「はい。なんか、金ぴかだと・・・落ち着きませんね」

うふふ、と・・・さかまゆちゃんも
口元をおさえて、笑った。

4階。


回廊から見える中庭は、もう、夕暮れの雰囲気。

由布岳も、夜、の様相。


菜由は「友里絵たち、呼んでこないでいいかな?」

愛紗は「そんなに入っていられないでしょ?茹でたまごになっちゃうし」


そうね、と・・・みんな、笑って。

お部屋に戻った。










友里絵は、お風呂から出て「あー、あったまった!」と。
全身ピンク(^^)。

由香は「あったまりすぎかも」

パティは、もともと白いから、ももいろ。

「あたたまりましたねー。」と、にこにこ。


友里絵は「みんな、ピンクだねー。」

由香は「動画撮れば」

友里絵「ピンク映画」

由香「ふっるー」


パティは「なんですか、それ?」


友里絵「じゃ、ももいろクローバー」

パティは「それはわかりますー」

とか、めいめい。

サンダルをゲタ箱から出して。コンクリートのテニスコートの上を

すっぺた、すっぺた・・・。歩いて。


友里絵が「結構、音響くね」


由香が「うん、ここのお部屋とか、気になるね、寝てたら」

パティは「静かにあるきましょ」


友里絵も、静かにあるこうとするけど、難しい。


ずるっ、ぺた。ずるっ、ぺた。


「あーん、難しい」(^^;


由香は「不器用なやつ」と、笑う。


そのうちに、階段のところまで来て。


「これは、仕方ないよね」と、友里絵は
サンダルで、ぺた、ぺた。

一段ずつ歩く。


由香は「つま先で歩けば音しないよ」


友里絵は「つま先で・・と。」
階段を上りきっているのに、もう一段足が空を切って。


「おっとと」(^^;


由香「不器用なやつ」

パティは「かわいいデスね」

浴衣の上に、羽織。でも・・・

ぼいん、ぼいーん(^^)。が、はみ出しそう。

由香は「出てるよ」

パティは「あ」と、羽織の前を押さえて。


友里絵は「日本の着物って、どーしてもねぇ」

由香「昔はさらしで巻いたとか・・・。」

パティ「痛そう」


友里絵は「その痛さが、いつかカイカンに変わるのだ」

由香「なんか、来たなぁ」

友里絵「怖がることはない。おじさんと一緒に危ない世界へ行こう」


由香「誰がおじさんなんだ」

パティは「ドクター秩父山ですか」



由香は「なにそれ?」



友里絵「ハハハ」と・・・・2階の吹き抜けを見下ろしながら・・・
「プラネタリウム、始まるのかな」

なんて。


言いながら、エレベータの△ボタンを押した。



エレベータ・ホールには
ビールの自販機がある。


友里絵「お」


由香「飲むのか」


友里絵「230円だって、結構高いな」


パティは「スーパーで買ってくれば」



由香は「ハハハ。菜由みたい」

友里絵「ここ、いいんだっけ?持ち込み」


パティは「ハイ。KKRですから。営利目的ではアリマセーン」


友里絵「なんか、そのカタコト日本語だと、似合うね」


パティ「ズット、コーシマショーカ」


由香「読みづらいから止めよ」


パティ「ハハハ」



友里絵「あ、エレベータ来た」


荷物用っぽいエレベータは、止まってから、ふわ、と
すこし位置がずれて。


友里絵は「なんか、ふんわりするね」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

男子高校生の休み時間

こへへい
青春
休み時間は10分。僅かな時間であっても、授業という試練の間隙に繰り広げられる会話は、他愛もなければ生産性もない。ただの無価値な会話である。小耳に挟む程度がちょうどいい、どうでもいいお話です。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ほのぼの高校11HR-24HR

深町珠
青春
1977年、田舎の高校であった出来事を基にしたお話です。オートバイと、音楽、オーディオ、友達、恋愛、楽しい、優しい時間でした。 主人公は貧乏人高校生。 バイト先や、学校でいろんな人と触れ合いながら、生きていきます。 けど、昭和なので のどかでした。 オートバイ、恋愛、バンド。いろいろです。

物理部のアオハル!!〜栄光と永幸の輝き〜

saiha
青春
近年、高校総体、甲子園と運動系の部活が学生を代表する花形とされている。そんな中、普通の青春を捨て、爪楊枝一本に命をかける集団、物理部。これは、普通ではいられない彼らの爆笑アオハル物語。

黄昏は悲しき堕天使達のシュプール

Mr.M
青春
『ほろ苦い青春と淡い初恋の思い出は・・  黄昏色に染まる校庭で沈みゆく太陽と共に  儚くも露と消えていく』 ある朝、 目を覚ますとそこは二十年前の世界だった。 小学校六年生に戻った俺を取り巻く 懐かしい顔ぶれ。 優しい先生。 いじめっ子のグループ。 クラスで一番美しい少女。 そして。 密かに想い続けていた初恋の少女。 この世界は嘘と欺瞞に満ちている。 愛を語るには幼過ぎる少女達と 愛を語るには汚れ過ぎた大人。 少女は天使の様な微笑みで嘘を吐き、 大人は平然と他人を騙す。 ある時、 俺は隣のクラスの一人の少女の名前を思い出した。 そしてそれは大きな謎と後悔を俺に残した。 夕日に少女の涙が落ちる時、 俺は彼女達の笑顔と 失われた真実を 取り戻すことができるのだろうか。

TEN-ent
青春
女子高生5人が 多くの苦難やイジメを受けながらも ガールズバンドで成功していく物語 登場人物 ハナ 主人公 レイナ ハナの親友 エリ ハナの妹 しーちゃん 留学生 ミユ 同級生 マキ あるグループの曲にリスペクトを込め作成

野球の王子様3 VS習志野・練習試合

ちんぽまんこのお年頃
青春
聖ミカエル青春学園野球部は習志野に遠征。昨年度の県内覇者との練習試合に臨むはずが、次々と予定外の展開に。相手方のマネージャーが嫌味な奴で・・・・愛菜と取っ組み合い?試合出来るの?

家政婦さんは同級生のメイド女子高生

coche
青春
祖母から習った家事で主婦力抜群の女子高生、彩香(さいか)。高校入学と同時に小説家の家で家政婦のアルバイトを始めた。実はその家は・・・彩香たちの成長を描く青春ラブコメです。

処理中です...