306 / 361
却下!
しおりを挟む
EF81-137の運転台で、お兄ちゃんは・・・
快調に鹿児島本線を下っていた。
久留米、通過! 定刻!
本線上は、特急列車も来るので
それほどゆっくりとは走らない。
ブルー・トレイン回送なので、荷は軽い。
本線、進行! 速度、110!
速度計は、110にぴたり。
空気圧計は、緑のゾーンを示している。
架線電圧計は20kv。
電動機電流計も低い位置で揺れている。
ブレーキハンドルを握りながら、ふと回想。
幼い日・・・そういえば。
いつも、真由美がついていたっけ。
夏休みだったか。
「いってきまーす!」と、麦藁帽子、ランニングシャツ。
出かける時。
「おにいちゃーん、あたしもいくー」と、ついてくる真由美だった。
ひまわり模様のワンピース。襟が白くて、大きくて。
夏帽子はふんわり。 赤いリボンが巻いてあって。
にこにこ。まんまる。
「おかあさーん、真由美がついてくるってー!」
母は「おにいちゃん、面倒見てあげて」
渋々(^^;
「しょーがないなー、じゃ、いっしょにいこう」と。
真由美はにっこり「うん!」と、こっくり。
手をとって、ゆっくり歩いて・・・。
そんな事もあった。
「年がちょっと離れてるからなぁ」
5つ違いって、微妙だった。
高校生になった頃、真由美ちゃんはかわいい盛りで。
そういう真由美を、妹とは言え可愛がっていると・・・
なんとなく、ステキな気持だった。
幼いんだけど、可愛いくて。
面倒見てあげないと・・・って思ってると情が移るし。
「なんたって、おしめ変えてたしな(笑)。」
妹と言うより娘みたいな気持、はんぶん。
「あいつが不幸にならなきゃ、いいけどな」
もう、真由美も大人である。いつまでも・・・このままじゃ。いけないよな。
可愛いけど。
マスター・コントロールを戻し0。
電流を絶つ。
回路オープン。滑らかに滑走する・・・24系25系、ブルー・トレイン編成である。
・
・
・
その頃もまゆまゆは、ご飯を食べてから・・・。
人吉駅に戻って。
事務室に入る「入りまーす」
駅長さんは「ああ、真由美ちゃん、お帰り」と、にこにこ。
父とも兄とも顔見知りなので、安心。
「お兄ちゃんは、今頃・・・下りかな、鹿児島本線。137列車だね。」と、
駅長さんは調べてたり。
まゆまゆは、ちょっと恥ずかしい「ありがとうございます」と、お辞儀したけど
お兄ちゃん好きー、が。駅長さんにも知られていて(^^;
ちょっとはにかむ、まゆまゆちゃん。
駅長さんはにこにこ。可愛い真由美ちゃん、と、思う・・・。
「熊本で、待ってれば会えるかもね」と、にっこり。
・
・
・
宮地駅を発車した特急「あそ」3号は、坂道を下っていた。
運転士は直結2段にギアを固定し、排気ブレーキ。
床下でエンジンが、ごー、と唸る。
4号車、最後尾車両では・・・パティが「じゃ、お掛けください」と。
デッキから車室に案内。
木曜とあって、割りと空いている。6人って半端だけど。
真ん中へんの8席、廊下挟んで4つ、ふたつ。
友里絵は「よいしょっと」ペダル踏んで椅子を回す。
由香は「おじさんの頭にぶつけるなよ」
友里絵は「同じギャグはつかわなーい!」(^^)。
菜由「なはは」
結構な下り坂。大きな木が左側にあってカーブ。
綺麗な住宅が見えた。
深い森に進むよう。
さかまゆちゃん、ともちゃん。
南側の窓際。
廊下側に友里絵。「へっへー」と、にこにこ。
北側の窓際、愛紗、菜由。
由香は廊下側、友里絵の斜め前。
・・・・さて、由香は誰の隣でしょう?
・・・なーんて、数学の問題じゃないので(^^)そういう事は言いませんけど。
「じゃ、たーべよっか」と、友里絵。
特急なので、肘かけのところに引き出しテーブルがある。
引っ張り出して、くるり。
回すと、テーブルになる。
「どーなってんだろ、これ?」と、友里絵は裏側を覗いてみて。
由香「頭いい人が考えたんでしょ」
友里絵「ちげーねぇなぁ」
さかまゆちゃんは、にっこり笑って「時代劇みたいですね」
由香「好きなの、最近、友里絵。時代物」
菜由「桜吹雪が見えねーかぁ」
友里絵「同じネタは却下」
ともちゃん「おもしろーい」と、笑う。
快調に鹿児島本線を下っていた。
久留米、通過! 定刻!
本線上は、特急列車も来るので
それほどゆっくりとは走らない。
ブルー・トレイン回送なので、荷は軽い。
本線、進行! 速度、110!
速度計は、110にぴたり。
空気圧計は、緑のゾーンを示している。
架線電圧計は20kv。
電動機電流計も低い位置で揺れている。
ブレーキハンドルを握りながら、ふと回想。
幼い日・・・そういえば。
いつも、真由美がついていたっけ。
夏休みだったか。
「いってきまーす!」と、麦藁帽子、ランニングシャツ。
出かける時。
「おにいちゃーん、あたしもいくー」と、ついてくる真由美だった。
ひまわり模様のワンピース。襟が白くて、大きくて。
夏帽子はふんわり。 赤いリボンが巻いてあって。
にこにこ。まんまる。
「おかあさーん、真由美がついてくるってー!」
母は「おにいちゃん、面倒見てあげて」
渋々(^^;
「しょーがないなー、じゃ、いっしょにいこう」と。
真由美はにっこり「うん!」と、こっくり。
手をとって、ゆっくり歩いて・・・。
そんな事もあった。
「年がちょっと離れてるからなぁ」
5つ違いって、微妙だった。
高校生になった頃、真由美ちゃんはかわいい盛りで。
そういう真由美を、妹とは言え可愛がっていると・・・
なんとなく、ステキな気持だった。
幼いんだけど、可愛いくて。
面倒見てあげないと・・・って思ってると情が移るし。
「なんたって、おしめ変えてたしな(笑)。」
妹と言うより娘みたいな気持、はんぶん。
「あいつが不幸にならなきゃ、いいけどな」
もう、真由美も大人である。いつまでも・・・このままじゃ。いけないよな。
可愛いけど。
マスター・コントロールを戻し0。
電流を絶つ。
回路オープン。滑らかに滑走する・・・24系25系、ブルー・トレイン編成である。
・
・
・
その頃もまゆまゆは、ご飯を食べてから・・・。
人吉駅に戻って。
事務室に入る「入りまーす」
駅長さんは「ああ、真由美ちゃん、お帰り」と、にこにこ。
父とも兄とも顔見知りなので、安心。
「お兄ちゃんは、今頃・・・下りかな、鹿児島本線。137列車だね。」と、
駅長さんは調べてたり。
まゆまゆは、ちょっと恥ずかしい「ありがとうございます」と、お辞儀したけど
お兄ちゃん好きー、が。駅長さんにも知られていて(^^;
ちょっとはにかむ、まゆまゆちゃん。
駅長さんはにこにこ。可愛い真由美ちゃん、と、思う・・・。
「熊本で、待ってれば会えるかもね」と、にっこり。
・
・
・
宮地駅を発車した特急「あそ」3号は、坂道を下っていた。
運転士は直結2段にギアを固定し、排気ブレーキ。
床下でエンジンが、ごー、と唸る。
4号車、最後尾車両では・・・パティが「じゃ、お掛けください」と。
デッキから車室に案内。
木曜とあって、割りと空いている。6人って半端だけど。
真ん中へんの8席、廊下挟んで4つ、ふたつ。
友里絵は「よいしょっと」ペダル踏んで椅子を回す。
由香は「おじさんの頭にぶつけるなよ」
友里絵は「同じギャグはつかわなーい!」(^^)。
菜由「なはは」
結構な下り坂。大きな木が左側にあってカーブ。
綺麗な住宅が見えた。
深い森に進むよう。
さかまゆちゃん、ともちゃん。
南側の窓際。
廊下側に友里絵。「へっへー」と、にこにこ。
北側の窓際、愛紗、菜由。
由香は廊下側、友里絵の斜め前。
・・・・さて、由香は誰の隣でしょう?
・・・なーんて、数学の問題じゃないので(^^)そういう事は言いませんけど。
「じゃ、たーべよっか」と、友里絵。
特急なので、肘かけのところに引き出しテーブルがある。
引っ張り出して、くるり。
回すと、テーブルになる。
「どーなってんだろ、これ?」と、友里絵は裏側を覗いてみて。
由香「頭いい人が考えたんでしょ」
友里絵「ちげーねぇなぁ」
さかまゆちゃんは、にっこり笑って「時代劇みたいですね」
由香「好きなの、最近、友里絵。時代物」
菜由「桜吹雪が見えねーかぁ」
友里絵「同じネタは却下」
ともちゃん「おもしろーい」と、笑う。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
イラスト部(仮)の雨宮さんはペンが持てない!~スキンシップ多めの美少女幽霊と部活を立ち上げる話~
川上とむ
青春
内川護は高校の空き教室で、元気な幽霊の少女と出会う。
その幽霊少女は雨宮と名乗り、自分の代わりにイラスト部を復活させてほしいと頼み込んでくる。
彼女の押しに負けた護は部員の勧誘をはじめるが、入部してくるのは霊感持ちのクラス委員長や、ゆるふわな先輩といった一風変わった女生徒たち。
その一方で、雨宮はことあるごとに護と行動をともにするようになり、二人の距離は自然と近づいていく。
――スキンシップ過多の幽霊さんとスクールライフ、ここに開幕!
晩夏光、忘却の日々
佐々森りろ
青春
【青春×ボカロPカップ】エントリー作品
夕空が、夜を連れて来るのが早くなった。
耳を塞ぎたくなるほどにうるさかった蝉の鳴く聲が、今はもう、しない。
夏休み直前、彼氏に別れを告げられた杉崎涼風は交通事故に遭う。
目が覚めると、学校の図書室に閉じ込められていた。
自分が生きているのか死んでいるのかも分からずにいると、クラスメイトの西澤大空が涼風の存在に気がついてくれた。
話をするうちにどうせ死んでいるならと、涼風は今まで誰にも見せてこなかった本音を吐き出す。
大空が涼風の事故のことを知ると、涼風は消えてしまった。
次に病院で目が覚めた涼風は、大空との図書室でのことを全く覚えていなかった……
孤独な涼風と諦めない大空の不思議で優しい、晩夏光に忘れた夏を取り戻す青春ラブストーリー☆*:.。.
私の隣は、心が見えない男の子
舟渡あさひ
青春
人の心を五感で感じ取れる少女、人見一透。
隣の席の男子は九十九くん。一透は彼の心が上手く読み取れない。
二人はこの春から、同じクラスの高校生。
一透は九十九くんの心の様子が気になって、彼の観察を始めることにしました。
きっと彼が、私の求める答えを持っている。そう信じて。
青春リフレクション
羽月咲羅
青春
16歳までしか生きられない――。
命の期限がある一条蒼月は未来も希望もなく、生きることを諦め、死ぬことを受け入れるしかできずにいた。
そんなある日、一人の少女に出会う。
彼女はいつも当たり前のように側にいて、次第に蒼月の心にも変化が現れる。
でも、その出会いは偶然じゃなく、必然だった…!?
胸きゅんありの切ない恋愛作品、の予定です!
間隙のヒポクライシス
ぼを
青春
「スキルが発現したら死ぬ」
自分に与えられたスキルと、それによって訪れる確実な死の狭間で揺れ動く高校生たちの切ない生き様を描く、青春SFファンタジー群像劇。「人の死とは、どう定義されるのか」を紐解いていきます。
■こだわりポイント
・全編セリフで構成されていますが、なぜセリフしかないのか、は物語の中で伏線回収されます
・びっくりするような伏線を沢山はりめぐらしております
・普通のラノベや物語小説では到底描かれないような「人の死」の種類を描いています
・様々なスキルや事象を、SFの観点から詳細に説明しています。理解できなくても問題ありませんが、理解できるとより楽しいです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる