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第一部 異世界の貴族達
122. 異世界561日目 ハクセンの王都に到着
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今までと同じく、ここからは車での移動となる。途中の町は少し覗いていくが、それほど目を引くところはないので泊まりは拠点のみだ。
お昼は出来合のもので済ませ、拠点では時々料理をしたりする。季節はまもなく9月と冬に近づいてきているが、まだそれほど寒さは感じない。こっちは雪も少ないという話だしね。とりあえず冬になる前に南下することはできそうなので大丈夫かな?
予定通り15日目に王都のハルストニアに到着する。途中にハルアという少し大きめの町はあったんだが、少し寄っていったくらいで特に買い物もしなかった。
この国で買いたいのは装備関係なんだが、やはり買うなら首都のここハルストニアか南の工業都市ハルマだろう。まあお金の問題もあるのでどこまで買えるかわからないが、とりあえず武器を買い換えたいところだ。ただ高いんだよなあ・・・。
町に入るのには時間がかかってしまうのはしょうが無いが、それでも1時間近くかかったので疲れてしまった。かなりチェックが厳しいみたいで、一人にかける時間が普通の倍くらいかかっていた。受付の数も少ないのも時間がかかっている理由だろう。
通常の門の他に貴族用の門もあって、そこを通る人はほとんどいないのに結構な人が担当していた。まあ貴族優遇の一つなんだろう。
町に入ってからまずは宿の確保へと向かう。さすがに王都だけあって平民用でも結構高そうなところも多い。
「貴族に会うのならそれなりのところに泊まっておかないとまずいんじゃない?」
「確かにそうかもしれないね。でも高いんだろうなあ・・・。そういえばハスカルさんに紹介状を書いてもらったところがこの町にもあったよね。とりあえずそこに行ってみよう。」
場所を聞きながらやってきたんだが、えらく立派なところだった。貴族用と平民用の建物があるので平民用なら泊まることはできそうだけど、大丈夫かな?
受付に行ってみると、やはり紹介状がないと泊まることができないらしい。ハスカルさんの紹介状を出すと、大丈夫みたいだった。よかった。
宿泊費は一部屋3000ドールと結構な値段だが、これでも少し割引してくれているようだ。どうも紹介者がリスト化されており、その紹介者のランクで値段が変わってくるみたいだ。
宿を確保したところで依頼を果たすために宛先のある貴族のところへと向かう。しかし貴族街にはゲートがあり、誰でも入れるわけではないようだ。ここの受付で依頼証などを見せてから取り次ぎを頼まなければならないのである。
依頼の相手は上位爵の貴族なので、簡単に面会依頼は通らないだろうと言われてしまった。手紙を渡すだけでも簡単ではないらしい。とりあえずこの依頼証は連絡しておくので今日は帰っても大丈夫と言われる。また明日来て待つしか無いな。先に相手の爵位くらい教えておいてよね。
このあとカサス商会にいき、支店長のマルマンさんと面会する。マルマンさんはヤーマンからやってきている人みたいで、もう5年も勤務しているのでそろそろ帰りたいと愚痴っていた。やはり貴族相手の商売が面倒らしい。
「ここだけの話なんですが、こっそりと人身売買をやっている貴族がいるという話があるので注意して下さいね。」
「人身売買ですか?」
「ええ、特に若い女性とかがさらわれて売られているという話を聞きます。」
「取り締まられていないんですか?」
「やはり貴族という縛りがあってなかなか強制捜査ができないらしいですよ。キザール下位爵がやっているという噂があります。」
「わかりました、気をつけるようにしますよ。情報ありがとうございました。」
やっぱりフラグがあったよ。用事を済ませたら早めに国を出た方が良さそうだな。
今のところ、自分が納めているものやアイデアはどこの国でもかなり好評のようだ。
インスタントラーメンはすでにハクセンでも売り出されているみたいで、かなりの売れ行きのようだ。販売に個数制限をかけているが貴族相手だとなかなか大変らしい。
フードコートについてはハクセンでも作るかどうか検討中らしい。やはりこれも貴族相手だと自分で運ぶスタイルが受け入れられるかとなるせいだ。平民用としたとしてもそれはそれで反感を買ってしまいそうだということで面倒くさそうだ。
重量軽減バッグはかなり好評で、いいペースで売れているようだ。最近納めた魔道具でなんとか足りているようだが、またしばらくしたら注文することになるだろうという話だった。
なにか他にいいものはないかと言われるが、今のところまだ中途半端なものしかないので商品化できるものはない。まあ、いろいろと商品化するとまずいものもあるしね。
装備を整えたいことを話すと、いくつかの鍛冶屋を紹介してもらった。ただ、南のルートからヤーマンに戻るのであれば南の工業都市ハルマで購入した方がいいものが手に入りやすいと言われる。そこのお店もいくつか紹介してもらったので購入はそこで考えた方がいいかもしれないな。
ただなにか商品を売るのであればここで売っていった方が高く買い取ってくれるはずだと言われる。それじゃあ使っていない装備関係も一回売り払ってしまう方がいいかもしれないな。
お店を出てから夕食にはおすすめと言われたお店に行ってみる。味付けは結構濃くて、フレンチのような感じ?結構値段は高かったが、なかなか美味しいものだった。魚はなかったが鶏肉がなかなか美味しかった。最近鶏肉は食べていなかったからなあ。
宿に戻ってからこの後の予定を確認してから眠りについた。さすがに疲れていたのか速攻で眠りに落ちていった。
お昼は出来合のもので済ませ、拠点では時々料理をしたりする。季節はまもなく9月と冬に近づいてきているが、まだそれほど寒さは感じない。こっちは雪も少ないという話だしね。とりあえず冬になる前に南下することはできそうなので大丈夫かな?
予定通り15日目に王都のハルストニアに到着する。途中にハルアという少し大きめの町はあったんだが、少し寄っていったくらいで特に買い物もしなかった。
この国で買いたいのは装備関係なんだが、やはり買うなら首都のここハルストニアか南の工業都市ハルマだろう。まあお金の問題もあるのでどこまで買えるかわからないが、とりあえず武器を買い換えたいところだ。ただ高いんだよなあ・・・。
町に入るのには時間がかかってしまうのはしょうが無いが、それでも1時間近くかかったので疲れてしまった。かなりチェックが厳しいみたいで、一人にかける時間が普通の倍くらいかかっていた。受付の数も少ないのも時間がかかっている理由だろう。
通常の門の他に貴族用の門もあって、そこを通る人はほとんどいないのに結構な人が担当していた。まあ貴族優遇の一つなんだろう。
町に入ってからまずは宿の確保へと向かう。さすがに王都だけあって平民用でも結構高そうなところも多い。
「貴族に会うのならそれなりのところに泊まっておかないとまずいんじゃない?」
「確かにそうかもしれないね。でも高いんだろうなあ・・・。そういえばハスカルさんに紹介状を書いてもらったところがこの町にもあったよね。とりあえずそこに行ってみよう。」
場所を聞きながらやってきたんだが、えらく立派なところだった。貴族用と平民用の建物があるので平民用なら泊まることはできそうだけど、大丈夫かな?
受付に行ってみると、やはり紹介状がないと泊まることができないらしい。ハスカルさんの紹介状を出すと、大丈夫みたいだった。よかった。
宿泊費は一部屋3000ドールと結構な値段だが、これでも少し割引してくれているようだ。どうも紹介者がリスト化されており、その紹介者のランクで値段が変わってくるみたいだ。
宿を確保したところで依頼を果たすために宛先のある貴族のところへと向かう。しかし貴族街にはゲートがあり、誰でも入れるわけではないようだ。ここの受付で依頼証などを見せてから取り次ぎを頼まなければならないのである。
依頼の相手は上位爵の貴族なので、簡単に面会依頼は通らないだろうと言われてしまった。手紙を渡すだけでも簡単ではないらしい。とりあえずこの依頼証は連絡しておくので今日は帰っても大丈夫と言われる。また明日来て待つしか無いな。先に相手の爵位くらい教えておいてよね。
このあとカサス商会にいき、支店長のマルマンさんと面会する。マルマンさんはヤーマンからやってきている人みたいで、もう5年も勤務しているのでそろそろ帰りたいと愚痴っていた。やはり貴族相手の商売が面倒らしい。
「ここだけの話なんですが、こっそりと人身売買をやっている貴族がいるという話があるので注意して下さいね。」
「人身売買ですか?」
「ええ、特に若い女性とかがさらわれて売られているという話を聞きます。」
「取り締まられていないんですか?」
「やはり貴族という縛りがあってなかなか強制捜査ができないらしいですよ。キザール下位爵がやっているという噂があります。」
「わかりました、気をつけるようにしますよ。情報ありがとうございました。」
やっぱりフラグがあったよ。用事を済ませたら早めに国を出た方が良さそうだな。
今のところ、自分が納めているものやアイデアはどこの国でもかなり好評のようだ。
インスタントラーメンはすでにハクセンでも売り出されているみたいで、かなりの売れ行きのようだ。販売に個数制限をかけているが貴族相手だとなかなか大変らしい。
フードコートについてはハクセンでも作るかどうか検討中らしい。やはりこれも貴族相手だと自分で運ぶスタイルが受け入れられるかとなるせいだ。平民用としたとしてもそれはそれで反感を買ってしまいそうだということで面倒くさそうだ。
重量軽減バッグはかなり好評で、いいペースで売れているようだ。最近納めた魔道具でなんとか足りているようだが、またしばらくしたら注文することになるだろうという話だった。
なにか他にいいものはないかと言われるが、今のところまだ中途半端なものしかないので商品化できるものはない。まあ、いろいろと商品化するとまずいものもあるしね。
装備を整えたいことを話すと、いくつかの鍛冶屋を紹介してもらった。ただ、南のルートからヤーマンに戻るのであれば南の工業都市ハルマで購入した方がいいものが手に入りやすいと言われる。そこのお店もいくつか紹介してもらったので購入はそこで考えた方がいいかもしれないな。
ただなにか商品を売るのであればここで売っていった方が高く買い取ってくれるはずだと言われる。それじゃあ使っていない装備関係も一回売り払ってしまう方がいいかもしれないな。
お店を出てから夕食にはおすすめと言われたお店に行ってみる。味付けは結構濃くて、フレンチのような感じ?結構値段は高かったが、なかなか美味しいものだった。魚はなかったが鶏肉がなかなか美味しかった。最近鶏肉は食べていなかったからなあ。
宿に戻ってからこの後の予定を確認してから眠りについた。さすがに疲れていたのか速攻で眠りに落ちていった。
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