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エルフの国と闘技大会編
取引
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「僕達がウォーロックと取引?どういうこと?」
「いや、実はな……」
ウォーロックにはシアンくんという目に入れても痛くないくらいかわいい息子がいるらしい。人間で換算すると現在14歳だそうだ。ふたりは血が繋がっておらず、魔物暴走で滅んだ村の生き残りであるシアンくんをウォーロックが引き取ったとか。
で、ウォーロックは息子が可愛いすぎるあまりその子に魔法の全てを叩き込んだらしい。叩き込みすぎてシアンくんは学院入学前からウォーロックを凌ぐ優秀な魔法使いになるかもしれないと注目を集める存在になったようだ。
しかし、学院入学後シアンくんは徐々に人と距離を取るようになり、最終的にウォーロック以外の全ての魔法使いを見下すようになってしまった。見下す対象は教師も含まれていて学院の同級生にも影響が及んでいるようだ。
それでも実力は確かなので教師達も強く注意ができないらしい。ウォーロックもシアンくんの態度について叱責しているが、反抗期もあるのかあまり真剣に聞き入れてくれず手を焼いているようだ。
「そこで取引だ」
来年の春に獣人の国ザーナプグナで闘技大会が開催されるらしい。その大会には戦士と魔法使いがペアになって戦う部門があり、シアンくんがその部門に出場することが既に決定しているようだ。シアンくんのペアとなる戦士も既に決まっていて、獣人族でかなり実力がある学生だとか。
「お前達に闘技大会に出てもらい、シアンが出場する部門で優勝してほしい」
「僕達がシアンくんを負かせばいいの?」
「そうだ。お前達は優れた戦士と魔法使いであり、私の期待を裏切らない実力を持っている。シアンにとってお前達の存在はいい手本となるだろう」
ウォーロックは真剣な眼差しで僕達を見つめる。彼の言葉と瞳には純粋な親心が込められているように思えた。
「シアンの態度を改めさせるためにも大会での経験が必要だ。お前達が大会で優勝すればシアンも自分の限界を知り、謙虚さを取り戻すだろう。そして、他の魔法使い達との交流を通じて成長していくことができるはずだ」
ウォーロックの言葉に、シアンくんの成長を願う気持ちが伝わってきた。彼が息子のために手を打とうとしていることは明らかだ。
「僕達がその大会に出場するとして対価は?」
「髪と目と肌の色を変える魔法や探知を潜り抜ける方法などルカが独学で習得できなかった魔法を教える。後は冒険者ギルドに持ち込めない素材もこちらが引き取って換金しよう。魔銀製ゴーレムの核、扱いに困っているのではないか?」
確かに魔銀製ゴーレムの核は無限収納に死蔵するつもりだったし、魔法を教えてもらう機会もそうそうない。
それに僕達のことを秘密にしてもらうために誓約の魔法も交わさないなければならない。取引を受けたら自然な流れでその話を持ちかけることができる。
兄さんの目を見ると小さく頷いてくれた。僕は意を決して口を開いた。
「その提案受けるよ」
「交渉成立だな」
ウォーロックが口角を少しだけ上げたような気がした。
ずっと鉱山内にいる訳にもいかないので、出口を目指しつつウォーロックと取引内容の確認をすることにした。
「大会にエントリーする前に髪などの色を変える魔法を教えよう。エントリーの際、見た目の特徴を届け出ないといけないからな。あらかじめ決めておいてくれ。私の家に招待するから、その時に詳細を話し合おう」
「了解。申し訳ないけど誓約魔法をかけてもいい?今後のことを考えると、その方が安心だからさ。僕達の実力は他言無用、話そうとしたら痛みでしばらく動けなくなるって条件で」
「わかった。魔力に余裕があるなら今かけてくれ」
「じゃあかけるね。聖属性魔法《誓約》」
問題なく魔法をかけることができて安心した。気持ちに余裕ができたので疑問に思っていたことをウォーロックに質問する。
「わざわざ取引をしなくても、僕達の実力を黙っててやるから協力しろって話に持っていけばよかったんじゃない?」
「そんな恨みを買うような真似して、大会で手を抜いたり苛烈なことをされたらシアンのためにならないだろう。私は大会を通じてシアンが自身を見つめ直すことを望んでいる。そのためにはお前達と対等な関係でいたいからな」
ウォーロックはなんでもないことのように話しながら微笑んでいた。その表情を見て、彼が本気で息子のことだけを考えて取引を持ちかけたのだとわかり心打たれた。
「大切なんだね。息子さんのこと」
「ああ。命よりも大事な存在だ」
「ごめんね。ウォーロックは対等な関係を望んでたのに誓約魔法かけて」
「いや、その気持ちはわかる。私もお前達に今回の取引内容を内密にすると誓約魔法をかけたかった」
「かけたかった?どういうこと?」
「誓約の魔法は、それをかけられた者が術者より魔力量が多い場合無効化することができる。アイザックだけに誓約をかけても意味がないから諦めた」
それはつまりそういうことなのか?驚きを隠せないままウォーロックに問いかける。
「僕ってウォーロックよりも魔力量が多いの?」
「圧倒的にな。ハイエルフの私より多いとかさすがにちょっとどうかと思うレベルだ。ルカ、お前どれだけ増強訓練してるんだ」
「約10年ほぼ毎日」
「逆にどうやったら毎日そこまで魔力を使い切れるんだ?」
「主に料理で使ってあとは魔物討伐とか鍛練とかで」
「料理で魔法って生活魔法の種火くらいしか使わないだろう」
「そんなことないよ。卵を殺菌したり、紅茶の温度を調整したり、パンを乾燥させてパン粉を作ったり、牛乳を撹拌させてバターを作ったりとにかく使うよ」
「お前が独学でここまでの実力者になった理由がわかった気がする」
まさかハイエルフよりも魔力量が多くなっていたとは……。もう魔力量を増やす必要はなさそうだ。
毎日寝る前に魔力を使い切って気絶するのは地味に面倒だったからな。最近はサボり気味だったけど。一気に使い切ると丸一日寝ることになるから、少しずつ魔力を消費しないといけないのも大変だったし。
その後ウォーロックに髪などの色を変える魔法を教えてもらった。道理がわかれば簡単な魔法だった。まさか色の付いた魔力を髪や瞳に浸透させるイメージをするだけで再現できるとは思わなかった。
うっかり「ファンタジーかよ……」と呟いたら、ウォーロックに「どういう意味だ?」と聞かれて焦ってしまった。僕の様子を見て察した兄さんがなんとか誤魔化してくれた。
魔銀鉱山から出た後、冒険者ギルドへ依頼達成の報告をした。ウォーロックも付いてきてくれたので、魔銀製ゴーレムは彼が倒したことにしておいた。ウォーロックが魔銀製ゴーレムの核の代金を全額渡そうとしてきたので断ったが、彼は譲らず結局受け取ることになってしまった。
最後にウォーロックが質の良い魔銀武器を作る工房を紹介してくれた。今回は挨拶だけ済ませて、後日武器を注文することにした。その時の兄さんの反応が楽しみだ。
その後ウォーロックの家を訪問する日にちを決めて解散した。こうして僕達の長い一日が終わった。
次の日、拠点で髪と目の色をどうするか決めることにした。横並びでソファに座って顔を合わせる。
「まずは兄さんからね。希望はある?」
「特にないな」
「じゃあ試しにやってみていい?」
「ああ」
人にかけるのは初めてなので緊張したがあっさり成功した。
「どうだ?違和感はないか?」
これはちょっとまずいかもしれない。何も考えずに好奇心で色を決めたことを後悔した。
黒髪黒目の兄さんが男前すぎる。前世の男性アイドルと比べても兄さんの方が断然かっこいいと思ってしまう。じわじわと顔に熱が集まるのを感じる。恥ずかしくなって目を逸らしてしまった。
「ルカ?どうした?」
僕の顔を覗き込んだ兄さんが目を見開いた後にやりと笑った。おそらく見た目でわかるくらい顔が赤くなっているのだろう。
「俺の目を見てくれ」
兄さんが両手で僕の顔を挟んだ。そのまま鼻先が触れ合うくらい顔が近づく。
「い、今はちょっとやめて。魔法解除するから」
「俺の髪と目は何色だ?」
楽しげに笑う兄さんの目は全てを塗り潰すような深い黒だった。
「……綺麗な黒」
「そうか」
満足そうな表情を浮かべた兄さんの唇がそっと頬に触れた。唇にされると思ったのに。この人はこういうところがずるいと思う。これ以上何かされたら心臓が持たない気がしたので話題を変えることにした。
「魔法解除したよ。僕は何色がいいと思う?」
「ルカならなんでも似合いそうだな」
「じゃあ、これはどう?」
僕は魔法で金髪緑目になってみた。すると兄さんが愉快そうに笑い出した。
「こうやって同じ配色になると案外似てるところあるな、俺達」
「そう?」
「違和感もないし、この色でいいんじゃないか?」
「じゃあそうする」
「俺はどうする?」
そうだった。兄さんの色を決めるのを忘れてた。でも何種類も試していたら僕の精神が持たなくなる。
「茶髪茶目にしよう」
「わかった」
この世界では一般的な配色だから周囲に溶け込みやすいだろう。試しに魔法をかけたら似合っていて違和感もなかった。
「いい感じだね。この色にしようか」
「決まりだな」
魔法を解除すると、いつもの兄さんに戻った。やっぱり金髪緑目の兄さんが一番だ。見ていてすごく安心する。
「兄さん」
「ん?」
安心するのにドキドキが収まらないのはどうしてなのだろう。答えは一つしかない。
「すきだよ。やっぱりいつもの兄さんが一番かっこいいね」
「俺もいつものルカが一番好きだよ」
微笑む兄さんと口付けを交わす。心が満たされるのを感じてキスをしながら口角を上げる。幸せだなぁと思いながらしばらく抱き合っていた。
「いや、実はな……」
ウォーロックにはシアンくんという目に入れても痛くないくらいかわいい息子がいるらしい。人間で換算すると現在14歳だそうだ。ふたりは血が繋がっておらず、魔物暴走で滅んだ村の生き残りであるシアンくんをウォーロックが引き取ったとか。
で、ウォーロックは息子が可愛いすぎるあまりその子に魔法の全てを叩き込んだらしい。叩き込みすぎてシアンくんは学院入学前からウォーロックを凌ぐ優秀な魔法使いになるかもしれないと注目を集める存在になったようだ。
しかし、学院入学後シアンくんは徐々に人と距離を取るようになり、最終的にウォーロック以外の全ての魔法使いを見下すようになってしまった。見下す対象は教師も含まれていて学院の同級生にも影響が及んでいるようだ。
それでも実力は確かなので教師達も強く注意ができないらしい。ウォーロックもシアンくんの態度について叱責しているが、反抗期もあるのかあまり真剣に聞き入れてくれず手を焼いているようだ。
「そこで取引だ」
来年の春に獣人の国ザーナプグナで闘技大会が開催されるらしい。その大会には戦士と魔法使いがペアになって戦う部門があり、シアンくんがその部門に出場することが既に決定しているようだ。シアンくんのペアとなる戦士も既に決まっていて、獣人族でかなり実力がある学生だとか。
「お前達に闘技大会に出てもらい、シアンが出場する部門で優勝してほしい」
「僕達がシアンくんを負かせばいいの?」
「そうだ。お前達は優れた戦士と魔法使いであり、私の期待を裏切らない実力を持っている。シアンにとってお前達の存在はいい手本となるだろう」
ウォーロックは真剣な眼差しで僕達を見つめる。彼の言葉と瞳には純粋な親心が込められているように思えた。
「シアンの態度を改めさせるためにも大会での経験が必要だ。お前達が大会で優勝すればシアンも自分の限界を知り、謙虚さを取り戻すだろう。そして、他の魔法使い達との交流を通じて成長していくことができるはずだ」
ウォーロックの言葉に、シアンくんの成長を願う気持ちが伝わってきた。彼が息子のために手を打とうとしていることは明らかだ。
「僕達がその大会に出場するとして対価は?」
「髪と目と肌の色を変える魔法や探知を潜り抜ける方法などルカが独学で習得できなかった魔法を教える。後は冒険者ギルドに持ち込めない素材もこちらが引き取って換金しよう。魔銀製ゴーレムの核、扱いに困っているのではないか?」
確かに魔銀製ゴーレムの核は無限収納に死蔵するつもりだったし、魔法を教えてもらう機会もそうそうない。
それに僕達のことを秘密にしてもらうために誓約の魔法も交わさないなければならない。取引を受けたら自然な流れでその話を持ちかけることができる。
兄さんの目を見ると小さく頷いてくれた。僕は意を決して口を開いた。
「その提案受けるよ」
「交渉成立だな」
ウォーロックが口角を少しだけ上げたような気がした。
ずっと鉱山内にいる訳にもいかないので、出口を目指しつつウォーロックと取引内容の確認をすることにした。
「大会にエントリーする前に髪などの色を変える魔法を教えよう。エントリーの際、見た目の特徴を届け出ないといけないからな。あらかじめ決めておいてくれ。私の家に招待するから、その時に詳細を話し合おう」
「了解。申し訳ないけど誓約魔法をかけてもいい?今後のことを考えると、その方が安心だからさ。僕達の実力は他言無用、話そうとしたら痛みでしばらく動けなくなるって条件で」
「わかった。魔力に余裕があるなら今かけてくれ」
「じゃあかけるね。聖属性魔法《誓約》」
問題なく魔法をかけることができて安心した。気持ちに余裕ができたので疑問に思っていたことをウォーロックに質問する。
「わざわざ取引をしなくても、僕達の実力を黙っててやるから協力しろって話に持っていけばよかったんじゃない?」
「そんな恨みを買うような真似して、大会で手を抜いたり苛烈なことをされたらシアンのためにならないだろう。私は大会を通じてシアンが自身を見つめ直すことを望んでいる。そのためにはお前達と対等な関係でいたいからな」
ウォーロックはなんでもないことのように話しながら微笑んでいた。その表情を見て、彼が本気で息子のことだけを考えて取引を持ちかけたのだとわかり心打たれた。
「大切なんだね。息子さんのこと」
「ああ。命よりも大事な存在だ」
「ごめんね。ウォーロックは対等な関係を望んでたのに誓約魔法かけて」
「いや、その気持ちはわかる。私もお前達に今回の取引内容を内密にすると誓約魔法をかけたかった」
「かけたかった?どういうこと?」
「誓約の魔法は、それをかけられた者が術者より魔力量が多い場合無効化することができる。アイザックだけに誓約をかけても意味がないから諦めた」
それはつまりそういうことなのか?驚きを隠せないままウォーロックに問いかける。
「僕ってウォーロックよりも魔力量が多いの?」
「圧倒的にな。ハイエルフの私より多いとかさすがにちょっとどうかと思うレベルだ。ルカ、お前どれだけ増強訓練してるんだ」
「約10年ほぼ毎日」
「逆にどうやったら毎日そこまで魔力を使い切れるんだ?」
「主に料理で使ってあとは魔物討伐とか鍛練とかで」
「料理で魔法って生活魔法の種火くらいしか使わないだろう」
「そんなことないよ。卵を殺菌したり、紅茶の温度を調整したり、パンを乾燥させてパン粉を作ったり、牛乳を撹拌させてバターを作ったりとにかく使うよ」
「お前が独学でここまでの実力者になった理由がわかった気がする」
まさかハイエルフよりも魔力量が多くなっていたとは……。もう魔力量を増やす必要はなさそうだ。
毎日寝る前に魔力を使い切って気絶するのは地味に面倒だったからな。最近はサボり気味だったけど。一気に使い切ると丸一日寝ることになるから、少しずつ魔力を消費しないといけないのも大変だったし。
その後ウォーロックに髪などの色を変える魔法を教えてもらった。道理がわかれば簡単な魔法だった。まさか色の付いた魔力を髪や瞳に浸透させるイメージをするだけで再現できるとは思わなかった。
うっかり「ファンタジーかよ……」と呟いたら、ウォーロックに「どういう意味だ?」と聞かれて焦ってしまった。僕の様子を見て察した兄さんがなんとか誤魔化してくれた。
魔銀鉱山から出た後、冒険者ギルドへ依頼達成の報告をした。ウォーロックも付いてきてくれたので、魔銀製ゴーレムは彼が倒したことにしておいた。ウォーロックが魔銀製ゴーレムの核の代金を全額渡そうとしてきたので断ったが、彼は譲らず結局受け取ることになってしまった。
最後にウォーロックが質の良い魔銀武器を作る工房を紹介してくれた。今回は挨拶だけ済ませて、後日武器を注文することにした。その時の兄さんの反応が楽しみだ。
その後ウォーロックの家を訪問する日にちを決めて解散した。こうして僕達の長い一日が終わった。
次の日、拠点で髪と目の色をどうするか決めることにした。横並びでソファに座って顔を合わせる。
「まずは兄さんからね。希望はある?」
「特にないな」
「じゃあ試しにやってみていい?」
「ああ」
人にかけるのは初めてなので緊張したがあっさり成功した。
「どうだ?違和感はないか?」
これはちょっとまずいかもしれない。何も考えずに好奇心で色を決めたことを後悔した。
黒髪黒目の兄さんが男前すぎる。前世の男性アイドルと比べても兄さんの方が断然かっこいいと思ってしまう。じわじわと顔に熱が集まるのを感じる。恥ずかしくなって目を逸らしてしまった。
「ルカ?どうした?」
僕の顔を覗き込んだ兄さんが目を見開いた後にやりと笑った。おそらく見た目でわかるくらい顔が赤くなっているのだろう。
「俺の目を見てくれ」
兄さんが両手で僕の顔を挟んだ。そのまま鼻先が触れ合うくらい顔が近づく。
「い、今はちょっとやめて。魔法解除するから」
「俺の髪と目は何色だ?」
楽しげに笑う兄さんの目は全てを塗り潰すような深い黒だった。
「……綺麗な黒」
「そうか」
満足そうな表情を浮かべた兄さんの唇がそっと頬に触れた。唇にされると思ったのに。この人はこういうところがずるいと思う。これ以上何かされたら心臓が持たない気がしたので話題を変えることにした。
「魔法解除したよ。僕は何色がいいと思う?」
「ルカならなんでも似合いそうだな」
「じゃあ、これはどう?」
僕は魔法で金髪緑目になってみた。すると兄さんが愉快そうに笑い出した。
「こうやって同じ配色になると案外似てるところあるな、俺達」
「そう?」
「違和感もないし、この色でいいんじゃないか?」
「じゃあそうする」
「俺はどうする?」
そうだった。兄さんの色を決めるのを忘れてた。でも何種類も試していたら僕の精神が持たなくなる。
「茶髪茶目にしよう」
「わかった」
この世界では一般的な配色だから周囲に溶け込みやすいだろう。試しに魔法をかけたら似合っていて違和感もなかった。
「いい感じだね。この色にしようか」
「決まりだな」
魔法を解除すると、いつもの兄さんに戻った。やっぱり金髪緑目の兄さんが一番だ。見ていてすごく安心する。
「兄さん」
「ん?」
安心するのにドキドキが収まらないのはどうしてなのだろう。答えは一つしかない。
「すきだよ。やっぱりいつもの兄さんが一番かっこいいね」
「俺もいつものルカが一番好きだよ」
微笑む兄さんと口付けを交わす。心が満たされるのを感じてキスをしながら口角を上げる。幸せだなぁと思いながらしばらく抱き合っていた。
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