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『第十二話』
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昨日より涼しい初夏、珍しく二人で買い物に行った。大抵は僕が買って来たものをテールが勝手に食べているので、こういう日は中々無い。
道中でおしゃべりなんかもして、僕的にはちょっとしたデート気分だった。
その帰り、曇ってるなと思っていたら、ポツポツ雨が降り始めた。
「……降って来ちゃったね」
コクリと小さくうなずく君。肩から下げたポシェットから布のかたまりを取り出したかと思うと、握ってジャッと軽くふる。にゅっと現れる金属の棒。君は隙間から手を差し入れて、バサッと傘を開いた。
「あ、折りたたみ、持って来てたんだ」
ゆらゆら揺れる、薄いピンクの花柄の傘。
「僕も入れてよ」
冗談混じりに頭を突っ込むと、君は小さな傘をそっとこちらに傾けてくれた。そばまで寄ると、肩が触れそうな距離になる。
それでも、二人がすっぽり入るには窮屈で、お互い反対側の肩が濡れてしまっていた。
「濡れちゃってない? もっと寄ろうよ」
思い切ってぐっと寄ると、僕よりちょっと低い肩が触れた。
不意に盗み見たツインテールな君の横顔は、真夏みたいに真っ赤だった。
「僕が持つよ」
言いながら、ちゃっかり濡れる方の手に持ち替えて、僕は、触れ合う手をそっと握った。
道中でおしゃべりなんかもして、僕的にはちょっとしたデート気分だった。
その帰り、曇ってるなと思っていたら、ポツポツ雨が降り始めた。
「……降って来ちゃったね」
コクリと小さくうなずく君。肩から下げたポシェットから布のかたまりを取り出したかと思うと、握ってジャッと軽くふる。にゅっと現れる金属の棒。君は隙間から手を差し入れて、バサッと傘を開いた。
「あ、折りたたみ、持って来てたんだ」
ゆらゆら揺れる、薄いピンクの花柄の傘。
「僕も入れてよ」
冗談混じりに頭を突っ込むと、君は小さな傘をそっとこちらに傾けてくれた。そばまで寄ると、肩が触れそうな距離になる。
それでも、二人がすっぽり入るには窮屈で、お互い反対側の肩が濡れてしまっていた。
「濡れちゃってない? もっと寄ろうよ」
思い切ってぐっと寄ると、僕よりちょっと低い肩が触れた。
不意に盗み見たツインテールな君の横顔は、真夏みたいに真っ赤だった。
「僕が持つよ」
言いながら、ちゃっかり濡れる方の手に持ち替えて、僕は、触れ合う手をそっと握った。
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