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郊外の一軒家

はっぴーはろうぃん、じゅう

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視界が狭い。音が聞こえにくい。呼吸がし辛い。

『若神子さんの仮装は吸血鬼かい?』

『そ。人を襲わないタイプの吸血鬼だよ』

雪兎の声だ。流暢な英語は俺には理解出来ないけれど、その可愛らしい声は俺の腹を疼かせ、後孔にずっぷりと挿さったバイブを締め付けさせる。

「……っ、う……んんっ」

強い快楽に声を抑えられず喉を震わせれば喉の柔らかく敏感な粘膜がディルドに抉られる。上下を犯される快感に反応した陰茎はオナホに責められる。

『おや、輸血パック。ユニークだね』

『恋人のアイディアなんだ』

雪兎が俺の腕を引っ張った。腕を組みたくなったようだ。腕だけでなく肩に感触がある、俺の肩に頭を置いているのか? 見たい。首の可動域と視界の狭さのせいで雪兎の姿が全く見えない。下を向こうとするだけで喉奥をごつごつと叩かせてしまい、嗚咽が止まらなくなる。

「んっ……ぐ、ゔっ……ふっ……」

『中身はゼリーだから飲めるんだよ』

『へぇ、面白い』

後孔や喉や陰茎だけではない、クリップローターに挟まれている乳首も辛い。痛み混じりの快感に硬く勃った乳首は酷く敏感になっており、クリップに絞り出された乳首の先端が着ぐるみの内側に擦れる度、電流のような快感が走る。

「ぅ……くぅっ、ん、んん……!」

後孔や喉への快感に身をよじると着ぐるみの内側に乳首が擦れて、その快感で後孔や喉で玩具を食い締めてまた快感に襲われる。

「ふぅっ、ふっ、ぅ……んっ、ぐ……」

止まらない快楽のスパイラルに足が震え始めた。これ以上は周りの者に不審に思われる。

『……悪いね、少し化粧室に』

雪兎に恥をかかせる訳にはいかない、けれど身体の反応を根性で止めるのには限界がある。雪兎にもう限界だと伝えたい、けれど喉の奥深くまで犯すディルドのせいで言葉が使えない。ファスナーにロックをかけられているから自力で被り物を脱ぐことも出来ないし、もし脱いだら快楽に敗けた情けない顔を見せてしまう。

「ポチ、おいで」

腕を軽く引っ張られ、闇の中に光が差したような気分になった。雪兎が気付いてくれた、雪兎と心が通じ合っている……! 感動と安心が重なって目頭が熱くなった。

「足元見えないよね? 前もちゃんと見えない? 僕に着いてきてね」

歩く度、ごちゅっ、ごちゅっと後孔の奥深くを突き上げられる。バイブの様々な突起が前立腺を始めとした俺の腸内の弱点を責め上げる。

「ふっ、ぅぐっ、んっ、んんぅっ……!」

それでもこの人間社会のピラミッドの頂点付近の者共ばかりのパーティで、雪兎と腕を組んで歩いている優越感は快楽に溶け切らず、忠誠心と共に俺の足の震えを抑えた。

「かがめる?」

「んっ、んん……」

分厚い扉を抜けた先は天井も壁も床も白くパーティ会場よりも明るい場所だった。雪兎はそこで俺の被り物を脱がせてくれた。

「んっ、ゔ……ぅ、ぉえっ…………げふっ、けほっ、はぁっ……はぁ…………ゆき、さま、ゆきさま、ユキ様」

喉の内側が満遍なく痛い、同時に気持ちいい。一気に視界が広がった混乱は瞬き二度で落ち着き、ここがトイレであることを理解した。扉は全て開いている、俺達以外に人は居ない。

「顔真っ赤だね、大丈夫?」

「はい……」

ディルドが喉から抜けていく快感で絶頂出来ないかと期待したが、惜しかった。ディルドが後一センチでも長い物なら絶頂出来ていただろう。

「ギリギリでした。気持ちよすぎて、足に力が入らなくなってきていて……ガクガクしちゃわないようにって頑張って抑えてて……もう本当に限界って時に、ユキ様……俺を引っ張ってくれました。すごく嬉しかったです、ユキ様と心が通じ合ったみたいで」

「僕は通じ合ってるものと思ってるんだけど?」

「ぁ……ぇへ、へへ……ふふ、ははっ……そう、ですか? そうですか……嬉しい、ユキ様ぁ……」

「ちょっとテンションおかしいねぇ。少し休んでいこうか。座ったら余計キツいかな?」

壁にもたれて休むことを許可された。雪兎は手を洗い、冷えた手で俺の熱い頬を癒してくれた。
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