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同行する目的は (水月+ミタマ・クンネ)
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ミタマが着ている、巫女服っぽい色合いの謎の和服をクンネに着てもらった。俺が調べた和服と微妙に構造が違っていて、少し戸惑った。
「似合ってるよ」
伸び放題の黒髪を指先でそっとどかし、見つめてみる。よく見るとクンネの瞳は暗い緑色だ、美しい。
「神に似たる者よ、結界は解けそうか?」
「もう少し……」
見上げると社長は秘書の肩に膝立ちになり、天井の魔法陣に何やら書き加えていた。
「コンちゃん、ちゃんと翻訳してよ。服似合ってる、綺麗な目だねってロマンチックに言っといて」
「ここまで来てナンパの手伝いが仕事になるとはの」
ミタマはため息をつきながらもクンネに俺の言葉を伝えてくれた。さて、どんな反応を返してくれるかな?
「社長の太腿に顔を挟まれる至福……あなたに分かりますか?」
「分かります!」
「分かってんじゃねぇぞ!」
「もう少し右」
「痛っ、はい!」
社長は秘書の髪を掴んで乱暴に引っ張り、操作している。おいしいレストランって感じだ。
「いきなり髪触るなチャラ男、って言っとる」
「えっごめん……」
「……嘘じゃ。ありがとうって言っとるぞ」
「なんで嘘つくの……ヤキモチ? もちろんコンちゃんの服はコンちゃんが一番似合ってるし、金色の瞳も神秘的で素敵だよ」
「べ、別に、言うて欲しかった訳じゃ……むぅ、言葉はありがたく受け取っておく」
腕を組んだミタマの顔は真っ赤だ、俺の褒め言葉にしっかり照れている。
「……にしてもさ、クンネ。こんな綺麗に縫えるんなら自分で手当てした方がよかったんじゃない? ごめんねでしゃばって」
「手当てをされたという事実が大切だ、的な話をしておるぞい。怪我をさせて、その怪我を治療した。互いにそうしたから対等だ、と言っておる」
「俺怪我させてないけどね……」
まぁ、恋人の飼い猫がやったことだ。ペットは家族、恋人も将来的には家族、家族の家族は家族、つまり猫又達は俺の家族。家族がやったことの責任くらいは取ってやらなければ。
「出来た。これで結界の効果は消えたはずだ」
秘書の肩から社長が降りてくる。赤紫の瞳がじっとクンネを見つめる。
「その小人、連れてくの?」
「はい。物部に復讐したいって言ってて……縫うのすごく上手いので、ヒーラー加入って感じでよくないですか?」
「……物部側って可能性は?」
「えっ? ゃ、捕まって、無理矢理働かされて……だから復讐するって……」
「その話、信用に値する?」
証拠はない。ある訳ない。物部は怪異を作り出し、死体すらも操る。クンネが物部の下僕である可能性も、物部自身である可能性だってある。
「ふむ……くんちゃん、ワシらの将軍様は今ヌシと協力すべきか悩んどる。よければ聞かせてくれんか? 物部に何故復讐したいのか。無理矢理働かされて嫌だった、だけでもまぁ、復讐の動機にはなるが……相手は強力な霊能力者じゃ、返り討ちに遭うかもしれん、また捕まって働かされるかもしれん。何故、逃げずにワシらに同行したがる?」
《…………ペケレが……妹が、捕まってる。俺が鳥を加工し続けないと殺すって言われてる。復讐……復讐って言うか、妹を助けないといけないから行く。さっき言わなくて悪かった、ミツキが弟刺されたって言ってて……俺も言おうかと思ったんだけど…………お前らと同じだ、俺もまだお前らをあんまり信用してない》
「ふむ……どうじゃ、同行を許すか?」
「……? なんて言ったの?」
「なんじゃ分からんのか。全く近頃の若者は耳や頭で人の話を聞くからいかん。言霊を受け取った方が良いぞぃ、言い忘れも言い違いも起こらん。言いたいことがそのまま伝わる、情報の抜け落ちが限りなく少ないんじゃ、言霊によるやり取りは」
社長は露骨に不機嫌そうな表情になり、ポケットからスマホを取り出した。
「おじいちゃん、聞いてた? 視て欲しいモノがある。付喪神、その小人にこの画面を見させろ」
「翻訳聞かんでええんか?」
「言葉は信用出来ないって君が言ったんだろ。それに僕は君のことも信じてない」
ビデオ通話中のスマホの画面には、神社のようなところに居る社長によく似た少年が映っている。車椅子に座った彼はじっとクンネと見つめ合い、不意に口を開いた。
『女の小人が持ってかれてるな。化けガラスを作り続けなければ殺す、だとよ。恋人を助けるため巨悪に立ち向かう、ありがちじゃねぇか』
彼女持ちかよクソッ! 褒めて損した!
「そっか彼女かぁ、心配だねぇ一緒に頑張って取り返そうねぇ」
「露骨にてんしょん下がっとるのぅみっちゃん……」
「そんなことないよ」
「……クンネが取り返したいのは妹じゃ。あれあれぇ? おかしいのぅ、信じておらんワシの情報の方が精度が高いのぅ?」
妹? よかった。これからも口説いていこう。
「おじいちゃんは記憶見るだけだからね、名前呼びし合う兄妹なら多少の勘違いはあるよ。それに、恋人だろうが妹だろうが僕にとってはどうでもいい」
「負け惜しみじゃ」
「コンちゃんやめなよ、なんでそんなにつっかかるの」
「信仰が力になる神霊にとって信用されないってのは嫌なことだから、でしょう?」
秘書に言い当てられたミタマは不機嫌そうに尾を揺らして「そうじゃ」といつもより低い声で返事をした。
「そう。でも君の燃料タンクはその子だけで十分だろ、不快ってだけで不機嫌になるのはやめて欲しいね。いや、そもそも不快になる必要もない。僕は家族以外誰も信用していない、穂張の連中も、鳴雷水月に憑いた人外共も、何もね。僕が同行を許しているのは君達が一斉に僕を殺そうとしても僕を殺すことは出来ないからってだけ。その小人の同行を渋ったのも小さくてすばしっこいそいつが脅威かもしれないと思ったから」
「大丈夫ですよユキ様、猫又達の方が素早いんですから」
「……僕は家族以外誰も信用しないって言ったろ」
「猫又は俺が式神化させた霊です。主人はフタですが、猫への命令権は俺の方が上です」
「そう。ならいい。鳴雷水月、小人の同行を許す」
「いけ好かん小僧じゃのぉ~」
「やめなってコンちゃん……色々あるんだよ」
家族以外誰も信用しないなんて、寂しい話だと思う。けど、強い霊能力者であり権力者でもある彼にとっての敵は、怪異だけではなかっただろう。悪意ある人間も居ただろう。疑り深くても仕方ないのだ。
「……クンネ?」
社長がクンネに背を向けたその時、クンネが走り出した。ネズミやリスを目で追うのが困難なように、小さく素早いクンネを目で追うのは遮蔽物の少ないこの部屋でも困難だ。
「っと、社長に何の御用です?」
だが秘書はクンネをあっさりと捕まえた。しっかりと握っている。
「……ずっと見てろと言っただろ、っちゅうとるぞ。すまん。ワシがすまほ見とれっちゅうたからじゃ」
どうやら社長が持っているスマホから目を離さないように追いかけただけだったらしい。
「用件は終わったって理解してくれてもいいと思うけどね。まぁ言葉も通じてないんじゃ仕方ないか、離したげてポチ。付喪神、今回は大したことじゃなかったけど、今後勘違いや状況判断のミスに繋がる可能性があるから、翻訳や状況説明はこまめに行って」
「……はぁーい。分かったのじゃ」
ミタマは不貞腐れて言い、クンネは俺の元に戻ってきた。
「しかしヌシがクンネを捕まえられるなら、猫にしばかせるこたぁなかったじゃろ」
「向かってくるの捕まえるのと逃げ回るの捕まえるのじゃ話が違うでしょ。うっかりバール振っちゃって床のシミになってたかもですよ」
「猫のがマシ、か。厄介な小僧共じゃのぅ……ワシ好かん。やっぱりみっちゃんが一番じゃ、手ぇぶっ刺されても何も出来ん鈍臭いみっちゃんがいっとう愛い」
ミタマは俺のディスで話を締めくくり、部屋を出た。
「……クンネ、俺が運ぶよ」
そっと両手のひらを差し出してみるとクンネは何の疑いもなく俺の手の上に乗り、笑顔で俺を見上げた。
「似合ってるよ」
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腕を組んだミタマの顔は真っ赤だ、俺の褒め言葉にしっかり照れている。
「……にしてもさ、クンネ。こんな綺麗に縫えるんなら自分で手当てした方がよかったんじゃない? ごめんねでしゃばって」
「手当てをされたという事実が大切だ、的な話をしておるぞい。怪我をさせて、その怪我を治療した。互いにそうしたから対等だ、と言っておる」
「俺怪我させてないけどね……」
まぁ、恋人の飼い猫がやったことだ。ペットは家族、恋人も将来的には家族、家族の家族は家族、つまり猫又達は俺の家族。家族がやったことの責任くらいは取ってやらなければ。
「出来た。これで結界の効果は消えたはずだ」
秘書の肩から社長が降りてくる。赤紫の瞳がじっとクンネを見つめる。
「その小人、連れてくの?」
「はい。物部に復讐したいって言ってて……縫うのすごく上手いので、ヒーラー加入って感じでよくないですか?」
「……物部側って可能性は?」
「えっ? ゃ、捕まって、無理矢理働かされて……だから復讐するって……」
「その話、信用に値する?」
証拠はない。ある訳ない。物部は怪異を作り出し、死体すらも操る。クンネが物部の下僕である可能性も、物部自身である可能性だってある。
「ふむ……くんちゃん、ワシらの将軍様は今ヌシと協力すべきか悩んどる。よければ聞かせてくれんか? 物部に何故復讐したいのか。無理矢理働かされて嫌だった、だけでもまぁ、復讐の動機にはなるが……相手は強力な霊能力者じゃ、返り討ちに遭うかもしれん、また捕まって働かされるかもしれん。何故、逃げずにワシらに同行したがる?」
《…………ペケレが……妹が、捕まってる。俺が鳥を加工し続けないと殺すって言われてる。復讐……復讐って言うか、妹を助けないといけないから行く。さっき言わなくて悪かった、ミツキが弟刺されたって言ってて……俺も言おうかと思ったんだけど…………お前らと同じだ、俺もまだお前らをあんまり信用してない》
「ふむ……どうじゃ、同行を許すか?」
「……? なんて言ったの?」
「なんじゃ分からんのか。全く近頃の若者は耳や頭で人の話を聞くからいかん。言霊を受け取った方が良いぞぃ、言い忘れも言い違いも起こらん。言いたいことがそのまま伝わる、情報の抜け落ちが限りなく少ないんじゃ、言霊によるやり取りは」
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だが秘書はクンネをあっさりと捕まえた。しっかりと握っている。
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どうやら社長が持っているスマホから目を離さないように追いかけただけだったらしい。
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「……はぁーい。分かったのじゃ」
ミタマは不貞腐れて言い、クンネは俺の元に戻ってきた。
「しかしヌシがクンネを捕まえられるなら、猫にしばかせるこたぁなかったじゃろ」
「向かってくるの捕まえるのと逃げ回るの捕まえるのじゃ話が違うでしょ。うっかりバール振っちゃって床のシミになってたかもですよ」
「猫のがマシ、か。厄介な小僧共じゃのぅ……ワシ好かん。やっぱりみっちゃんが一番じゃ、手ぇぶっ刺されても何も出来ん鈍臭いみっちゃんがいっとう愛い」
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