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むずかしいはなし (水月+ネイ)
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天ぷら蕎麦を食べ終えた。途中、サンやフタと一口ずつ交換したりしつつ、ヒトの妬ましそうな視線を感じたりしつつ……誘拐された荒凪を追っている最中だと思えないほど和やかな時間だった。
「ごちそうさま。公安~」
「公安って呼ばないでください……どうぞ、こちらをご覧ください」
食事を終えた秘書はネイからノートパソコンを渡された。暗い映像が流れている、画素数が低い、監視カメラの映像だろうか。
「以前、繰言という子が水月くんの家の前で死体に襲われました。その痕跡を私と水月くん、取り憑いている方々、霊能力者のヒツジさんと共に追ったところ、死体に遭遇し妖怪をけしかけられました。主にミタマくんの力で何とか窮地を脱し、残った死体の足跡を辿りました。どこから徒歩で、その前はどの車で運ばれたのか、それ以前は……? 全て監視カメラで追えました、監視カメラが多いのは東京のいいところですね」
「へぇー、すげぇ。公安って花屋みたい」
「……花屋?」
「賽の」
「さいの……?」
暗い上に画質も悪い。車のナンバーすら分からないように思える。じっとパソコン画面を見つめていると、バンッと大きな音が鳴った。社員の一人が机を叩いて立ち上がったようだ。
「……ボス!」
「お、どうしたシバ」
さっき俺が蹴ってしまった男の居所を探り当てた、調査担当なのだろう小柄な男だ。社員達の中ではというだけで、俺と同じくらいの体格だけれど。
「そういうのは俺の方が早い! なんで俺に言わない!」
「公安がお持ち帰りした死体の情報なんだよ。俺はどこでコイツらが死体とやり合ったのかも聞いてねぇの。そうだ、死体自体に何か不審な点はなかったか?」
「……死因は心臓麻痺。しかし、何故か脳がグチャドロに崩れていたと」
「脳が……へぇ」
今トランクに詰められている男と同じだ。
「紙が赤く変わり怪異案件だと分かったので……この一件は怪異案件だと、民間の霊能力者に任せると……決定されました。この監視カメラの映像はその伝達が回るまでに何とか調べ、削除される前に私が独断で複製したものです」
「警察は手ぇ引くって訳ね」
「はい。幸い調べが進む前にそれが決まった上、まだ民間の霊能力者による霊視も行われていないようなので、神秘の会との関わりは分かっておらず……私はこのまま神秘の会の調査を続けられそうです」
「お前も引いて欲しいんだけどな、邪魔だから」
柔らかい表情を作っていたネイの口角がヒクつく。かなり苛立っているようだ。
「あ、あの、ネイさん!」
秘書とだけ話させていたらネイのストレスが天元突破、せっかくの美貌が肌荒れや抜け毛で損なわれかねない。
「紙が赤く変わるって何ですか?」
「リトマス試験紙は知っていますね? アレは酸性やアルカリ性に反応して色が変わるものですが、怪異の関わりがあると色が変わる紙があり、遺体に不審な点があった場合解剖医はそれを使用します。色が変われば怪異案件、警察の仕事ではないため、民間の霊能力者に仕事が回されます」
「へぇー……」
「……ですが、仕事を回すと言っても警察が直接依頼する訳ではありません。表向きは自殺や病死として適当に処理し、裏で霊能力者のコミュニティに情報を流し、遺族の元へ直接霊能力者自身に営業に行かせます。遺族が自腹で霊能力者を雇えばその霊能力者が仕事をし、インチキめと追い返せばそれで終わりです」
「えっ……ひ、人殺したかもしれないお化け、野放しなんですか?」
「あんまり大事なら若神子が担当しますよ。ですがまぁ、弱ってる人間の袖を少し引いて死なせている程度の霊はほぼ野放しと言っていいでしょう。若神子が出張るような相手じゃありませんからまず情報が上がってきません」
「そんな……なんで」
「金がないから、ですよ。警察は公務員ですが、霊能力者は民間です。除霊は商売なんですよ。霊はほとんどの人間には見えません、私もそうです。誰の目にも見える獣害や災害には国が金を出せますが、霊はそうはいかない。だから公務には出来ないんです」
「盛大に祭りやれば、殺虫剤焚くようなもんで結構予防になるんだけどな。そういうのになら補助金出せんじゃねぇの?」
「祭りは全国的に縮小傾向にありますからね……自治体レベルで活性化のために祭りに力を入れる程度ならともかく、国レベルでは無理でしょう」
「怪異に税金が使えりゃ国民の皆様に更に安全で快適な生活が提供出来るんだが、その国民の皆様が胡散臭いもんに金注ぎ込むような政治は許さねぇんだから仕方ない、って訳だ。使途不明金なんかわんさとあんのによ」
「……怪異課を設けるべきだと私は思っています。怪異の存在も、霊能力の活用も、その他の技術も……全て独占するべきではない。公表するべきだ、国民に理解さえしてもらえれば公共事業に出来る」
「お前議員やればいいのに」
「無理だよ。そんな思想の議員、僕達が潰す。表に出る前にね」
ウサギのマスクを被り直した社長が二人の会話に入ってきた……ん? 二人? おかしいな、俺が話を振ったはずなのに、いつの間にか会話から追い出されていたぞ?
「どうして! 確かに理解を得るのは難しいかもしれませんが、サキヒコくんや分野さんのように実体化可能な怪異も多く居るんでしょう!? 公表が本当に不可能とは思えない……!」
「はぁ……まぁ、齧った程度の素人だからそう思うのは仕方ないけどね。怪異ってのは死んだ生き物の霊ばかりじゃない、八割方は生きてる人間の念によるものなんだよ。負の感情の集合体だ。そして、怪異っていうあやふやな存在は、存在がしっかりしてるモノ……つまり生者に存在を信じられるとあやふやさがマシになってくる」
ミタマが信仰と感謝を神通力に変えているようなものかな?
「怪異の存在を国家レベルで公表した場合、怪異はあやふやさをほぼ失い、日本各地ありとあらゆる場所で爆発的に力を増した魑魅魍魎が暴れ回る。平安時代は妖怪や呪いの存在が認められていて、そういう状況に近かったが……現代の人口と多さ、情報の入手しやすさはその比じゃない。オカルト全盛期の平安を優に超える怪異が爆誕するだろうさ。それこそ神話レベルかもね」
「そんな……」
「当然そんな化け物には僕だって対処出来ない。食物連鎖の頂点は人間から怪異に変わるだろうね」
「…………」
「このグローバル社会だ、影響はすぐに各国に広がるだろう。そうなれば世界大戦が起こるよりもずっと多く人が死ぬ。実体化していたって怪異には霊力のこもってない兵器なんて効かない。この世はまさに地獄と化し、この星は血肉で染め上げられるのさ」
「そんな、ことに…………そりゃ、警察でも一部の人間しか、怪異の実在は知らされず……箝口令が敷かれる訳です。はは……理由も一緒に教えてくれたら、こんな……世界を滅ぼすような主張、しなかったのに」
「説明したら滅ぶ世界を想像して怖くなるだろ? 今君が抱いた訪れるべきではない未来への恐れも、どこかの怪異が吸収してしまう。君一人なら大したことはないけれど……警察の一部と言ったら結構な人数だろう? 代々教えていってたら年々知ってる人間は増える訳だし、緩やかに怪異が強くなっていく……霊能力者は他人に信じられても別に強くならないんだ、怪異には強くなられると困るんだよ」
「…………無知にも理由があったと言えど、馬鹿な主張をしました。申し訳ありませんでした……ご教授、ありがとうございました」
「なかなか礼儀の分かってる公僕だね」
「ネイさん……」
これまで何度か「怪異の存在を公表するべき」というネイの熱い主張を聞いてきた。それが絶対にやってはならないことだと分かって、ネイがどれほど落ち込んでいるか、己の無知さや短慮さを恥じているか、何となく分かる気がする。
「…………すいません、俺が話振っといてアレなんですけど、荒凪くん早く助けたいんですけど……ネイさんがくれた情報で居場所分かったんですか?」
「死体はただの一般人ですし、脳に術仕込むのも車でやってるっぽいですし、車の運転手とかも本拠地っぽいところには帰らず日常生活に戻ってる……さっきシメた男みたいに神秘の会の会員で、たまに物部に乗っ取られるだけなんですかね? この映像だけじゃよく分かりませんけど」
「でもボス、この運転手や死体車に運び入れてるヤツ、調べたら何か分かるかも」
「駒臭ぇヤツらの居場所特定してもなぁ……物部の居場所知ってるとは思えないし、霊視しようとしたら脳みそ弾け飛んで情報消すかもだし…………ユキ様~? なんか荒凪見つけるナイスなアイディアあります?」
「なければ会社から真っ直ぐ家に帰ってるよ。術を彫られた脳が壊されて霊視が困難でも、術を彫った場所の霊視なら出来るかもしれない……つまり、この車。もしくは彫った時に車があった道路。術が彫られた脳よりもずっと、霊視の難易度は高いし……物部本人を霊視しようとすれば何らかのカウンターがあるかもしれない。でもまぁ、本気の彼なら必ず見つけてくれる。だよね、パパ?」
社長が妙に幼い声で、いつからか通話中だったらしいスマホに話しかけると、スピーカー機能がオンにされたそのスマホから「もっちろーん」と聞き覚えのある明るい声が聞こえてきた。
「ごちそうさま。公安~」
「公安って呼ばないでください……どうぞ、こちらをご覧ください」
食事を終えた秘書はネイからノートパソコンを渡された。暗い映像が流れている、画素数が低い、監視カメラの映像だろうか。
「以前、繰言という子が水月くんの家の前で死体に襲われました。その痕跡を私と水月くん、取り憑いている方々、霊能力者のヒツジさんと共に追ったところ、死体に遭遇し妖怪をけしかけられました。主にミタマくんの力で何とか窮地を脱し、残った死体の足跡を辿りました。どこから徒歩で、その前はどの車で運ばれたのか、それ以前は……? 全て監視カメラで追えました、監視カメラが多いのは東京のいいところですね」
「へぇー、すげぇ。公安って花屋みたい」
「……花屋?」
「賽の」
「さいの……?」
暗い上に画質も悪い。車のナンバーすら分からないように思える。じっとパソコン画面を見つめていると、バンッと大きな音が鳴った。社員の一人が机を叩いて立ち上がったようだ。
「……ボス!」
「お、どうしたシバ」
さっき俺が蹴ってしまった男の居所を探り当てた、調査担当なのだろう小柄な男だ。社員達の中ではというだけで、俺と同じくらいの体格だけれど。
「そういうのは俺の方が早い! なんで俺に言わない!」
「公安がお持ち帰りした死体の情報なんだよ。俺はどこでコイツらが死体とやり合ったのかも聞いてねぇの。そうだ、死体自体に何か不審な点はなかったか?」
「……死因は心臓麻痺。しかし、何故か脳がグチャドロに崩れていたと」
「脳が……へぇ」
今トランクに詰められている男と同じだ。
「紙が赤く変わり怪異案件だと分かったので……この一件は怪異案件だと、民間の霊能力者に任せると……決定されました。この監視カメラの映像はその伝達が回るまでに何とか調べ、削除される前に私が独断で複製したものです」
「警察は手ぇ引くって訳ね」
「はい。幸い調べが進む前にそれが決まった上、まだ民間の霊能力者による霊視も行われていないようなので、神秘の会との関わりは分かっておらず……私はこのまま神秘の会の調査を続けられそうです」
「お前も引いて欲しいんだけどな、邪魔だから」
柔らかい表情を作っていたネイの口角がヒクつく。かなり苛立っているようだ。
「あ、あの、ネイさん!」
秘書とだけ話させていたらネイのストレスが天元突破、せっかくの美貌が肌荒れや抜け毛で損なわれかねない。
「紙が赤く変わるって何ですか?」
「リトマス試験紙は知っていますね? アレは酸性やアルカリ性に反応して色が変わるものですが、怪異の関わりがあると色が変わる紙があり、遺体に不審な点があった場合解剖医はそれを使用します。色が変われば怪異案件、警察の仕事ではないため、民間の霊能力者に仕事が回されます」
「へぇー……」
「……ですが、仕事を回すと言っても警察が直接依頼する訳ではありません。表向きは自殺や病死として適当に処理し、裏で霊能力者のコミュニティに情報を流し、遺族の元へ直接霊能力者自身に営業に行かせます。遺族が自腹で霊能力者を雇えばその霊能力者が仕事をし、インチキめと追い返せばそれで終わりです」
「えっ……ひ、人殺したかもしれないお化け、野放しなんですか?」
「あんまり大事なら若神子が担当しますよ。ですがまぁ、弱ってる人間の袖を少し引いて死なせている程度の霊はほぼ野放しと言っていいでしょう。若神子が出張るような相手じゃありませんからまず情報が上がってきません」
「そんな……なんで」
「金がないから、ですよ。警察は公務員ですが、霊能力者は民間です。除霊は商売なんですよ。霊はほとんどの人間には見えません、私もそうです。誰の目にも見える獣害や災害には国が金を出せますが、霊はそうはいかない。だから公務には出来ないんです」
「盛大に祭りやれば、殺虫剤焚くようなもんで結構予防になるんだけどな。そういうのになら補助金出せんじゃねぇの?」
「祭りは全国的に縮小傾向にありますからね……自治体レベルで活性化のために祭りに力を入れる程度ならともかく、国レベルでは無理でしょう」
「怪異に税金が使えりゃ国民の皆様に更に安全で快適な生活が提供出来るんだが、その国民の皆様が胡散臭いもんに金注ぎ込むような政治は許さねぇんだから仕方ない、って訳だ。使途不明金なんかわんさとあんのによ」
「……怪異課を設けるべきだと私は思っています。怪異の存在も、霊能力の活用も、その他の技術も……全て独占するべきではない。公表するべきだ、国民に理解さえしてもらえれば公共事業に出来る」
「お前議員やればいいのに」
「無理だよ。そんな思想の議員、僕達が潰す。表に出る前にね」
ウサギのマスクを被り直した社長が二人の会話に入ってきた……ん? 二人? おかしいな、俺が話を振ったはずなのに、いつの間にか会話から追い出されていたぞ?
「どうして! 確かに理解を得るのは難しいかもしれませんが、サキヒコくんや分野さんのように実体化可能な怪異も多く居るんでしょう!? 公表が本当に不可能とは思えない……!」
「はぁ……まぁ、齧った程度の素人だからそう思うのは仕方ないけどね。怪異ってのは死んだ生き物の霊ばかりじゃない、八割方は生きてる人間の念によるものなんだよ。負の感情の集合体だ。そして、怪異っていうあやふやな存在は、存在がしっかりしてるモノ……つまり生者に存在を信じられるとあやふやさがマシになってくる」
ミタマが信仰と感謝を神通力に変えているようなものかな?
「怪異の存在を国家レベルで公表した場合、怪異はあやふやさをほぼ失い、日本各地ありとあらゆる場所で爆発的に力を増した魑魅魍魎が暴れ回る。平安時代は妖怪や呪いの存在が認められていて、そういう状況に近かったが……現代の人口と多さ、情報の入手しやすさはその比じゃない。オカルト全盛期の平安を優に超える怪異が爆誕するだろうさ。それこそ神話レベルかもね」
「そんな……」
「当然そんな化け物には僕だって対処出来ない。食物連鎖の頂点は人間から怪異に変わるだろうね」
「…………」
「このグローバル社会だ、影響はすぐに各国に広がるだろう。そうなれば世界大戦が起こるよりもずっと多く人が死ぬ。実体化していたって怪異には霊力のこもってない兵器なんて効かない。この世はまさに地獄と化し、この星は血肉で染め上げられるのさ」
「そんな、ことに…………そりゃ、警察でも一部の人間しか、怪異の実在は知らされず……箝口令が敷かれる訳です。はは……理由も一緒に教えてくれたら、こんな……世界を滅ぼすような主張、しなかったのに」
「説明したら滅ぶ世界を想像して怖くなるだろ? 今君が抱いた訪れるべきではない未来への恐れも、どこかの怪異が吸収してしまう。君一人なら大したことはないけれど……警察の一部と言ったら結構な人数だろう? 代々教えていってたら年々知ってる人間は増える訳だし、緩やかに怪異が強くなっていく……霊能力者は他人に信じられても別に強くならないんだ、怪異には強くなられると困るんだよ」
「…………無知にも理由があったと言えど、馬鹿な主張をしました。申し訳ありませんでした……ご教授、ありがとうございました」
「なかなか礼儀の分かってる公僕だね」
「ネイさん……」
これまで何度か「怪異の存在を公表するべき」というネイの熱い主張を聞いてきた。それが絶対にやってはならないことだと分かって、ネイがどれほど落ち込んでいるか、己の無知さや短慮さを恥じているか、何となく分かる気がする。
「…………すいません、俺が話振っといてアレなんですけど、荒凪くん早く助けたいんですけど……ネイさんがくれた情報で居場所分かったんですか?」
「死体はただの一般人ですし、脳に術仕込むのも車でやってるっぽいですし、車の運転手とかも本拠地っぽいところには帰らず日常生活に戻ってる……さっきシメた男みたいに神秘の会の会員で、たまに物部に乗っ取られるだけなんですかね? この映像だけじゃよく分かりませんけど」
「でもボス、この運転手や死体車に運び入れてるヤツ、調べたら何か分かるかも」
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「なければ会社から真っ直ぐ家に帰ってるよ。術を彫られた脳が壊されて霊視が困難でも、術を彫った場所の霊視なら出来るかもしれない……つまり、この車。もしくは彫った時に車があった道路。術が彫られた脳よりもずっと、霊視の難易度は高いし……物部本人を霊視しようとすれば何らかのカウンターがあるかもしれない。でもまぁ、本気の彼なら必ず見つけてくれる。だよね、パパ?」
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