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増えたものとは (水月×レイ・セイカ・アキ・ミタマ)
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二回のフェラを終え、二回目の手コキを始めてもらった数秒後、ノックも声掛けもなく扉が開いた。
「……何してんのお前」
「ナニしてんの。ノックくらいしろよセイカ、めっちゃビビった」
セイカはため息をつきながら呆れた目で俺を見下ろす。朝食の完成を告げに来たのが彼でよかった、まずありえないことだが義母にこの役目が任されていたと思うとゾッとする。
「……先食っとく。早めに終わらせろよ」
空っぽの右袖をヒラヒラ揺らし、セイカは去っていった。閉まった扉を見つめながら俺は──
「セイカって、意識的に左手使おうとしてない時は右利きの癖がまだ出るんだよな。だから手ぇ振る時とか右手振ってること多いの。短い手振ってんの超可愛い」
「……俺もせんぱいに比べれば手短いっす!」
「何それ対抗心? ふふ、ごめんごめん。レイの手好きだよ、意外と雄み感じてさ……んっ、急に強いな……」
「早く出さなきゃっしょ?」
「拗ねるなよ、ごめんって……んっ、く……ふっ」
痩せ型で骨太なレイの手は、彼の童顔に反してそこそこ男らしい。イラストレーターという職業柄なのか一部歪みがある指がまた、イイ。
「……っ、は…………イくっ」
「わっ……四発目なのに多いっすね~」
白濁液にまみれた指を舐めながら量を評価するレイを見ただけではもう勃たない。絶倫体質な俺の陰茎もようやく落ち着いたようだ。まぁ、ちょっと刺激すれば勃ちそうな雰囲気もあるけれど。
「ふぅ……ありがとな、レイ。朝ご飯出来たみたいだし食べに行こうか」
「はーい」
「……その前に洗面所かな」
何度も俺の愚息を慰めてくれたレイの手と顔は俺の精液で汚れていた。
湿った前髪をかき上げてダイニングへ。少し遅れて朝食を食べ始めて、遅れたまま食べ終えた。
「お皿洗ってちゃ遅刻するわよ。今日はアキにでも頼みなさい」
「唯乃、私は……」
「葉子はじっとしててね~」
着替えや荷物の準備に使うべき時間をレイと使い切ってしまった。俺が遅れているのは朝食の時間半分程だけではない、俺の仕事である皿洗いをしている時間はない。
「アキ、ごめん。代わり頼めるか?」
「にーにぃ、行ってらっしゃいです」
「あ、うん。行ってきます。セイカぁ……翻訳……」
「はいはい。災難だな秋風も、兄貴がバカみたいに性欲魔人でさ」
「アキも結構だぞ」
セイカの翻訳を聞いたアキは笑顔で頷いた。
「ごめんな本当……ありがとうな、アキ。じゃあ頼んだぞ。食べカスとか残ってたら三角コーナーの上で流すんだぞ」
「行ってらっしゃいです、にーに。早く帰ってくるするです」
「なんか追い出そうとしてくるな……行ってきます!」
「鳴雷、お前ノーパソ秋風の部屋に置いてただろ。ちゃんと持ってけよ」
「あっそういえば……ありがとセイカ!」
慌ててアキの部屋へと走る。ノートパソコンを見つけ、鞄に詰める。部屋を出て、視界の端に狐の像が映り、足が止まる。
「……コンちゃん、どう? 出れそう?」
狐の像は静かにただそこに在る。
「俺、学校行くね」
そう声を掛けて像の前を去ろうとしたその時、笑い声が聞こえてきた。
「ククク……クックック…………カッカッカッカッ! ワシを置いて行こうと言うのか鳴雷水月! 守り神たるこのワシを!」
像から大きな狐が抜け出る。跳び上がった金色の影は着地の寸前に人間の姿へ化けた。金色の髪をかき分けてピンと天を突く狐耳が愛らしい。
「くふふふふ……」
「ご機嫌だねコンちゃん、もう動いていいの?」
「ご機嫌もご機嫌、超ご機嫌じゃ! 見りゃ分かるじゃろみっちゃん、ワシのご機嫌の理由が!」
「理由……?」
像が作られたからじゃないのか? 細い目を更に細めて尾を揺らすミタマをじっと観察する、やはり特に変化はない、ご機嫌だと言うだけだ。機嫌がいい理由は像で決まりだな、言おう。
「そりゃ像が……ん? え、あれ?」
いつもより圧を感じる。景色が暑苦しい。尾が、多い……?
「…………尻尾、増えてない? もっふもだし揺れててよく分かんないけど」
「正解じゃ! ま、分かって当然じゃな。ワシ、この度見事四尾の狐と成ったのじゃ!」
「へぇー……」
「……反応薄いのぅ」
「一本が二本になったら大騒ぎだけど、それ以降はあんまり変わんないよ」
「変わるわ! 力が強ぉなった証拠なのじゃぞ」
一尾が二尾になったのなら、それは妖怪になったということで、大きな変化だ。しかし妖怪の力がいくら強くなろうとも、別に……あ、ミタマは神様だっけ?
「今なら何でも叶えられる、言うてみぃみっちゃん」
「何でも?」
「うむ」
「アクメビームを打てる身体にして欲しい」
「あるもんを言うてくれんか」
「Y談波でもいいけど」
「現実に存在するもんを言うてくれんか」
「セックスしないと出られない部屋を作る力を」
「勝手に部屋に鍵かけていめぷせぇ」
「何でも叶えられないんじゃん……」
「怒るぞ!」
尻尾の毛が逆立っている。本気で欲しい力ではあるが現実世界では手に入らないのは分かっている。
「分かった分かった、ロスチャ総資産の半分くらいのお金が欲しい」
「金なら容易……ん? 待て、待て待て、いくらじゃそれ。無理じゃ無理じゃ、与えられるかそんなもん!」
「現実に存在するものなのに?」
「恐慌か戦争が起きるわバカモノ!」
「じゃあ別にいいよ……学校遅刻しちゃう、早く行こ」
「畏敬の念を感じんの~」
ミタマは人間からの感謝や敬意でより強力な神になっていくらしい。こうやってからかってナメていてはいけないのだろう。でも、急に願い事なんて思い付かない。学校に着いたら彼氏達にも聞いてみるかな。
「……何してんのお前」
「ナニしてんの。ノックくらいしろよセイカ、めっちゃビビった」
セイカはため息をつきながら呆れた目で俺を見下ろす。朝食の完成を告げに来たのが彼でよかった、まずありえないことだが義母にこの役目が任されていたと思うとゾッとする。
「……先食っとく。早めに終わらせろよ」
空っぽの右袖をヒラヒラ揺らし、セイカは去っていった。閉まった扉を見つめながら俺は──
「セイカって、意識的に左手使おうとしてない時は右利きの癖がまだ出るんだよな。だから手ぇ振る時とか右手振ってること多いの。短い手振ってんの超可愛い」
「……俺もせんぱいに比べれば手短いっす!」
「何それ対抗心? ふふ、ごめんごめん。レイの手好きだよ、意外と雄み感じてさ……んっ、急に強いな……」
「早く出さなきゃっしょ?」
「拗ねるなよ、ごめんって……んっ、く……ふっ」
痩せ型で骨太なレイの手は、彼の童顔に反してそこそこ男らしい。イラストレーターという職業柄なのか一部歪みがある指がまた、イイ。
「……っ、は…………イくっ」
「わっ……四発目なのに多いっすね~」
白濁液にまみれた指を舐めながら量を評価するレイを見ただけではもう勃たない。絶倫体質な俺の陰茎もようやく落ち着いたようだ。まぁ、ちょっと刺激すれば勃ちそうな雰囲気もあるけれど。
「ふぅ……ありがとな、レイ。朝ご飯出来たみたいだし食べに行こうか」
「はーい」
「……その前に洗面所かな」
何度も俺の愚息を慰めてくれたレイの手と顔は俺の精液で汚れていた。
湿った前髪をかき上げてダイニングへ。少し遅れて朝食を食べ始めて、遅れたまま食べ終えた。
「お皿洗ってちゃ遅刻するわよ。今日はアキにでも頼みなさい」
「唯乃、私は……」
「葉子はじっとしててね~」
着替えや荷物の準備に使うべき時間をレイと使い切ってしまった。俺が遅れているのは朝食の時間半分程だけではない、俺の仕事である皿洗いをしている時間はない。
「アキ、ごめん。代わり頼めるか?」
「にーにぃ、行ってらっしゃいです」
「あ、うん。行ってきます。セイカぁ……翻訳……」
「はいはい。災難だな秋風も、兄貴がバカみたいに性欲魔人でさ」
「アキも結構だぞ」
セイカの翻訳を聞いたアキは笑顔で頷いた。
「ごめんな本当……ありがとうな、アキ。じゃあ頼んだぞ。食べカスとか残ってたら三角コーナーの上で流すんだぞ」
「行ってらっしゃいです、にーに。早く帰ってくるするです」
「なんか追い出そうとしてくるな……行ってきます!」
「鳴雷、お前ノーパソ秋風の部屋に置いてただろ。ちゃんと持ってけよ」
「あっそういえば……ありがとセイカ!」
慌ててアキの部屋へと走る。ノートパソコンを見つけ、鞄に詰める。部屋を出て、視界の端に狐の像が映り、足が止まる。
「……コンちゃん、どう? 出れそう?」
狐の像は静かにただそこに在る。
「俺、学校行くね」
そう声を掛けて像の前を去ろうとしたその時、笑い声が聞こえてきた。
「ククク……クックック…………カッカッカッカッ! ワシを置いて行こうと言うのか鳴雷水月! 守り神たるこのワシを!」
像から大きな狐が抜け出る。跳び上がった金色の影は着地の寸前に人間の姿へ化けた。金色の髪をかき分けてピンと天を突く狐耳が愛らしい。
「くふふふふ……」
「ご機嫌だねコンちゃん、もう動いていいの?」
「ご機嫌もご機嫌、超ご機嫌じゃ! 見りゃ分かるじゃろみっちゃん、ワシのご機嫌の理由が!」
「理由……?」
像が作られたからじゃないのか? 細い目を更に細めて尾を揺らすミタマをじっと観察する、やはり特に変化はない、ご機嫌だと言うだけだ。機嫌がいい理由は像で決まりだな、言おう。
「そりゃ像が……ん? え、あれ?」
いつもより圧を感じる。景色が暑苦しい。尾が、多い……?
「…………尻尾、増えてない? もっふもだし揺れててよく分かんないけど」
「正解じゃ! ま、分かって当然じゃな。ワシ、この度見事四尾の狐と成ったのじゃ!」
「へぇー……」
「……反応薄いのぅ」
「一本が二本になったら大騒ぎだけど、それ以降はあんまり変わんないよ」
「変わるわ! 力が強ぉなった証拠なのじゃぞ」
一尾が二尾になったのなら、それは妖怪になったということで、大きな変化だ。しかし妖怪の力がいくら強くなろうとも、別に……あ、ミタマは神様だっけ?
「今なら何でも叶えられる、言うてみぃみっちゃん」
「何でも?」
「うむ」
「アクメビームを打てる身体にして欲しい」
「あるもんを言うてくれんか」
「Y談波でもいいけど」
「現実に存在するもんを言うてくれんか」
「セックスしないと出られない部屋を作る力を」
「勝手に部屋に鍵かけていめぷせぇ」
「何でも叶えられないんじゃん……」
「怒るぞ!」
尻尾の毛が逆立っている。本気で欲しい力ではあるが現実世界では手に入らないのは分かっている。
「分かった分かった、ロスチャ総資産の半分くらいのお金が欲しい」
「金なら容易……ん? 待て、待て待て、いくらじゃそれ。無理じゃ無理じゃ、与えられるかそんなもん!」
「現実に存在するものなのに?」
「恐慌か戦争が起きるわバカモノ!」
「じゃあ別にいいよ……学校遅刻しちゃう、早く行こ」
「畏敬の念を感じんの~」
ミタマは人間からの感謝や敬意でより強力な神になっていくらしい。こうやってからかってナメていてはいけないのだろう。でも、急に願い事なんて思い付かない。学校に着いたら彼氏達にも聞いてみるかな。
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