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スリットから起こそう! (水月×荒凪)

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荒凪の後孔に細長いバイブを挿入し、抜き挿ししながら左右にも軽く揺らす。痛みの伴わない行為のためには入念な拡張開発が重要だ。

「……っ」

ゴム手袋を易々と裂いた、きっと人間の皮膚も濡れたティッシュみたいに破ってしまう鋭い爪。その爪が秘書の羽織りを掴んでいる。手の甲に筋が浮かぶほど強く掴み、引っ張ってもいるけれど、羽織はほつれ始めもしていない。

(あの服頑丈ですな……これなら荒凪きゅんが服壊して落ち込んだりはしなさそうですな)

その点においてはひとまず安心。ふっと息を吹いた俺はより集中して手を動かした。荒凪の吐息が激しくなっていく、腕に生えたヒレが広がり、畳まれ、それを繰り返す。

「……スイッチ入れるよ。ぶるぶるするけど我慢してね」

「ぶるぶる……? きゅっ!?」

全てのヒレが大きく広がる。半透明のそれは触れただけで破れそうなほど脆そうにも、触れたもの全てを切り裂いてしまえそうな刃物のようにも見えた。

「ゔぅ……」

しばらく広がったままだったが、バイブの振動に慣れてきたのかヒレは畳まれた。

(……ていうか前立腺どこなんでしょう)

バイブ越しの感触で前立腺を探るのは難しい。それに、荒凪の下半身は人間のものとは肉の質が違う。イルカなのか魚なのか……とにかく普段感じている彼氏達の肉の感触とは少し違う。ぎっしり詰まっている感じがする。この密度の高い肉の中から前立腺の感触を探し出すのは至難の業だ。

(まぁ満遍なく押していけば当たるでしょう)

所謂ローラー作戦だ。どこにあるのか分からなければ、くまなく調べればいい。

「ぐりぐり~っと……」

人間と同じと考えていいのなら、前立腺は腸壁の向こう側にある。少し強めに押し当てなければ反応は望めないだろう。この細いバイブは緩く鉤型になっている、押し当てるのにあまり力がいらない点は優秀だ。サイトにレビュー書こうかな。

「……っ、うぅ……」

スリット周辺に手を置き、優しく圧迫してみる。薄らとバイブの振動が伝わってくる。

(おや? 今の……)

そうやって荒凪の後孔をバイブで責める中、腸壁の中に微かに感触が違う一点を見つけた。バイブの持ち手に伝わる感触の差異なんて、気のせいかもしれない。そう思いつつもバイブを左右に細かく揺らしながら微かに感触が違った気がしたそこを責める。

「ぅ……きゅうぅ……!」

荒凪がもぞもぞとし始めた。バイブ越しに伝わる感触が固くなっていく。手のひらを押し当てて外側からも圧迫し、前立腺らしきそれを責めていく。

「ぅゔぅ~……」

羽織りを引っ掻く荒凪の腰がヘコヘコと揺れ始めた。外側から前立腺を圧迫していた手を、スリットを拡げる役へ変える。

「はっ……ぅ…………水月っ、体変……お腹、お腹? の、下? 熱い……! ドクドクって、変……」

「その変な感覚に身を任せて。大丈夫、我慢せず勃てて」

不安そうな荒凪の頬や唇にキスをしながら、横目でスリットの様子を確認する。荒凪の不慣れな喘ぎ声を聞きながら、スリットの縁が盛り上がり始めたのを見た。

「おっ……?」

ひっくり返した靴下を元に戻すように、体内に収納されていた陰茎が露出した。かなり長いが、長さの割には細い、しかも人間のそれとは違い亀頭にあたる部分は見当たらず、先細りだ。イルカのそれによく似ている。

「……っ、ん……ふぅ…………? なんか出た!」

「おめでとう! これが荒凪くんのおちんちんだよ」

「僕達の……? 水月のと、違う」

「ちょっと形違うね。カッコイイよ、おっきいし」

「……かっこいい? なら、違う……でも、いい」

お揃いがよかったのか? まぁ、俺の褒め言葉で思い直してくれたならよかった。荒凪が自分の陰茎を気に入らず、出してくれなくなったら俺にとっても損失だからな。人外性器バンザイ! たくさん弄り回してやるぞ~。

「採取しなきゃだからゴム被せようね」

弄り回すのはまた後日。今は先走りの汁と精液の採取が最優先だ。長さが足りず根元までは覆えなかったコンドーム、その先端はいつも以上に余っている。

「おちんちん触っていいかな?」

「……水月、してたみたい?」

「うん。俺がさっきやったみたいにやるよ」

丁寧に抜いた細長いバイブを置き、荒凪の陰茎をそっと握る。コンドーム、手のひらの傷、それを覆う包帯、ゴム手袋、それらを越した感触は淡い。だが普段の自慰や彼氏達への愛撫で陰茎を握る力加減は覚えている、何の問題もない。ちょっと手痛いけど。

「きゅうぅっ!?」

「……っ!? 痛かった?」

「違う……でも、分かんない。水月、もっと……もっと、して」

陰茎に込める力を少しずつ強め、握り直し、ゆっくりと上下に手を動かす。まだ完全な勃起ではないのか、柔らかいそれを扱いていくと、荒凪は心地良さそうに喉を鳴らした。

「きゅるるる……水月、もっと」

ねだる表情は淫靡で、陰茎に与えられる快感にハマったことがすぐに分かった。
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