冴えないオタクでしたが高校デビューに成功したので男子校でハーレムを築こうと思います

ムーン

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ドキドキ目隠しクイズ (〃)

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何も見えない。目を開けても閉じても真っ暗なばかり。目を閉じ、カンナとカミアの動きを待つ。二人に焦らされるのは慣れてきたし、二度の射精を遂げた後だから、しばらく待てそうだ。

「お兄ちゃん先やってよぉ……」

「……カミア、先って……話した時、言ってた」

「いざとなると緊張するのぉ……なんでみぃくん目隠ししててもカッコイイのぉ? 人の最大の特徴って目だよね? 目元さえ隠せばイケメンかどうかなんて判別つかないはずなのにぃ……みぃくんカッコイイしお兄ちゃん可愛いしぃ……」

やっぱりなんかうだうだやってるな。焦らしてくれるぜ。

「はぁ……分かった。ぼくが、先ね」

ギシ、とベッドが軋む。俺の身体に触れないように気を付けつつ近寄ってきているのが気配で分かる。その者は手を使わずに俺の唇に唇を押し付けてキスをした。唇の動きも、舌を絡める仕草もどこか拙い。

「…………っ、ふぅ……どーっちだ」

「答え、て。みぃくん」

体感二分ほどのキスを終え、傍にあった体温が離れる。きっとベッドの隣に並んでいるのだろう、双子の声はほぼ同じ位置から聞こえた。

「カミアだな」

「……その心は?」

「理由も話せってことか? んー、キスの時にちょっと躊躇いが伺えたから、かな。あんまり舌伸ばしてこなかったし。カンナも控えめだけど、誘ったらもう少し乗ってきてくれるからな。味とか歯並びがそっくりだったのにはびっくりしたよ」

「味って、みぃくん……ちょっと気持ち悪いよ」

「正解か?」

二人の悔しそうな「うん」が聞こえてきた。

「正解だな、よっしゃ。しかし一問目からやるじゃないか。カンナ、僕が先とか言ってたろ?」

「ぅ、ん。聞こ、え……よ、に、話した。カミア、が……照れて、嫌がって、ぼくになったって、しよ、て、きの、話した」

「昨日からの作戦だったのか。いい引っ掛けだったぞ」

「僕がもっと上手くお兄ちゃん真似られたらなぁ……」

カンナのカミアの真似はとても上手い。今でもたまにカンナがカミアのフリをしてゲーム配信をしているアーカイブ見返すのだが、本当にそっくりだ。カミアよりもカミアらしい。モノマネ芸人の歌を聴いた後にご本人様の歌を聴いたら、本人の方が本人っぽさ足りないな……となるあの謎現象だ。

しかしカミアはカンナの真似が下手だ。彼の中では火傷を負う以前のカンナの印象の方が強いのかもしれない、俺の前で照れてしまう可愛らしいカンナのことはまだよく知らないのだとしたら、下手なのにも説明がつく。まぁ、カミアはそもそもポンコツ天然キャラなので、そんなに真剣に考えなくても説明のつけようはあるけども。

「……気を取り直して、二問目! さぁさぁみぃくん、集中してっ☆」

カミアはわざとらしく声を明るくし、場を仕切り直した。この切り替え能力はアイドル……らしいのか? やっぱり配信者っぽくない? いや俺あんまり配信見ないからよく分かってないけども。

「…………んっ!? ぅあ……ちょっ、耳っ……!?」

可愛らしい声が聞こえなくなって、不安が膨らみ始めたその時、肩に手が乗り、少し体重がかけられ、耳に吐息がかけられた。

「……っ、う……」

くすぐったい。思わず身を捩ってしまう。吹っ飛ばしてしまってはいけないので、ぎゅっと身体を強ばらせる。

「なぁ、さっきは不意打ちでびっくりしたけど、俺……んっ、あんまり、耳弱くないから……別に面白くないと思うぞ?」

そう言った直後、耳の縁をぱくっと咥えられて甲高い声が漏れた。

「ひゃんっ!? ぁ……い、いや、今のは違う」

「……楽しいよ」

耳元でぼそぼそと吐息混じりに囁かれ、ゾワッとした感覚が背骨を伝った。体を貫いた独特の快感に呼吸が荒くなる。肩に添えられていた手が頬と後頭部に回り、頭を捕まえられた。

「……っ、ん……」

男子高校生の平均以下の膂力で頭を固定され、耳を舐められる。まずは輪郭を俺に教えるように縁を舌先でチロチロとなぞり、耳たぶをぷるぷる揺らす。彼の唾液で濡れた耳に彼の吐息がかけられ、耳の形がハッキリと意識させられる。

「くっ……ふぅ…………カンナ、カンナだろっ、この責めるとなったら躊躇せず来るのはカンナだ、舌の器用さもカンナっぽい! 正解だな? 正解だろ、だからもうっ……! ぅうぅ……!?」

耳の穴に舌先が押し込まれ、舌全体がうねり、揺れる。ぐぢゅぐちゅぐぢゅっ……と、いやらしい水音が頭に響く。

「……しゅつ、だ……するまで、答え、ちゃ……だめ♥」

「ひっ……!? 可愛い声しやがってぇ~……!」

「お兄ちゃんの声、脳揺れるよねぇ」

同意だし、俺はもう正解したのだが、自ら答えをバラしてしまうのは違うだろう。しかもカミアも同じ声だ、確かに何故かカンナの声の方が脳の芯に届く気がするけれども。

「いつまで、舐めっ……ん、ぅうっ……!? 吸うなよぉ……!」

唾液をたっぷりと含ませた舌で耳をくまなく舐められて、塗り込んだ唾液を回収するように吸われた。俺もよくやる愛撫だけれど、するのとされるのじゃ違う。恥ずかしい、耳掃除に抜かりはなかっただろうか、変な味がしたりしなかっただろうか、不安が産まれ続ける。

「……っ、んん……!」

最後の仕上げとでも言うようにふーっと息を吹き込まれ、身体が跳ねる。

「…………終わり♥」

「みぃくんイかなかったね、耳微妙かぁ」

「耳、してたの……どっち、だと……ぉ、もう?」

「……カンナ」

「みぃくん正解っ☆ 二問連続だね、すごーい☆」

全問正解で豪華賞品、だったか? 一体何問出されるんだ、豪華賞品って何だ? いい物を持ってきたなら誕生日のネザメにあげて欲しい、カミアの処女とかなら喜んで受け取ろう。

「じゃあ三問目~」

途端に静かになる。二人とも裸なので身動ぎで布が擦れる音などはせず、微かに聞こえる呼吸音やベッドの沈み具合が彼らの場所のヒントとなる。

「…………」

こんな僅かなヒントでも、サンなら完璧に場所を当てるのだろうか。
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