857 / 909
第四十四章 海面より浮上する理想郷
永遠に二人で眠ろう
しおりを挟む
ここは山の麓、辺り一体に鬱蒼と並ぶ木々は地面に日光を届かせない。そう、辺り一体が影になっているのだ、木の葉の影も兄の影もクトゥルフの影も関係なく、僕の影と溶け合い一つになっている。
『……殺せ』
クトゥルフの背後、深淵と化した影から飛び出した禍々しい黒翼に命令する。
『仰せのままに……私の神様』
瞬きの間にクトゥルフの身体が真っ二つに裂ける。アルを引き裂いた時のように、頭を鷲掴み肩を握り、両手を広げて鮮血を浴びるルシフェル。その翼と光輪の禍々しい美は初めて僕に憎悪を湧かせなかった。
『……おいで』
掴んだ頭と肩をついでに握り潰し、血まみれの手で優しくクラールを掬い上げたルシフェルは十二枚の黒翼を揺らして僕の前にやってくると跪いて微笑んだ。
『どうぞ、私の神様』
クラールを受け取って無傷を確認し、震える小さな体に唇を触れさせる。震えが落ち着いたらアルの翼の中に隠れさせ、手を離す前に頭を撫でる。
『ルシフェル、お疲れ様』
鎖を揺らしただけで緊急事態に気付くなんて、鎖に流した魔力から命令を読み取るなんて、それを完璧に熟すなんて──流石は元天使長様。
まばらに赤く染まった長い金髪を整えるように髪を撫で、作り笑いで労う。そうするとルシフェルは嬉しそうに自分を抱き締め、赤い瞳を細めた。
『さ……て、どうしようかな。ルシフェル、不死身を殺す方法は』
『再生しようとも生存できない空間に放り出す……辺り、かなぁ?』
魚でなければ海底に沈めるだけでよかったのだが、魚だけなら乾いた地に縛り付けるだけでよかったのだが、そうはいかない。
脳を完全に破壊されているからか大した動きは見せていないが、横長の瞳孔は確かに僕を睨んでいる。
『弟、早く手を打たないと。こいつもうテレパシーを漏らしてる、こんな高出力抑えるの大変なんだよ』
魔法陣が肉塊と肉片の周囲に幾つも浮かんでいる。ヒビが入っては修復され、割れては新しいものが浮かんでいた。
『この星の外に放り出せば、どうかな……』
「ま、待ってよ……魔物使い君、りょーちゃんは? りょーちゃんはどうなるの?」
ツヅラをクトゥルフから剥がすのは不可能だ。血統で決まってしまっていることはどうにも出来ない。僕だってツヅラには好意的な感情を持っているが、それとこれとは話が別だ。
僕は零から目を逸らし、ツヅラでいて欲しかった肉塊に手を伸ばす──
「……りょーちゃんに触らないで!」
一瞬で肘から下の手が凍りつき、零に叩かれて砕け散る。
『ぐっ、ぅ…………れい……さん』
痛覚を消し直すのを忘れていた。砕ける際の振動が骨に響き、低温が断面を絞るような痛みを与え、凍った断面が再生を進ませない。
「ぁ……ご、ごめ…………ぇ?」
謝ろうとした零は自分の目と鼻から血が流れているのに気付いた。兄に目配せし、僕にかけようとしていた治癒魔法を零にかけさせる。しかし、零は治癒魔法を受けた直後に血を吐いた。
『……寿命だ、無茶苦茶やるからだよ』
その言葉にヘルメスが似た危機に陥っていたことを思い出す。
『え……そ、そんなっ……じゃあ僕が加護なんか渡したから……零さん、今すぐ使うのやめてください、えっと、解除、加護の解除ってどうやるんだっけ……』
慌てる僕の手を零が掴む。白目は真っ赤に染まり、顔も血で赤く染まっていた。そんな恩人の姿を見るのは耐えられなくて、掴まれた手が震え始めた。
「……解除なんてしないで。君のせいじゃない……零の寿命は、元々この辺りなんだぁ……加護を与えてくれる天使様が君に代わる前から……零の身体はボロボロだったからぁ」
する……と手が解け、零はツヅラの姿を取り戻しかけている肉塊の上に倒れ込む。
「りょーちゃん……やっと、覚悟できたよぉ。ごめんねぇ……待たせて」
再生途中の蠢く肉に顔を埋め、食いちぎり、飲み込んだ。
「……っ、は、意外と……美味しい、ねぇ……」
顔を覗き込めば血は止まっていて、白目の充血も治まっていた。
「…………魔物使い君。海水はテレパシーを遮断できるんだよねぇ、深海ならテレパシーは地上まで届かないんだよねぇ、海底ならりょーちゃんは君達には無害なんだよねぇ」
零の行動に度肝を抜かれた僕は何も答えられなかった。
零がツヅラを食った? ツヅラは人魚で……人魚の肉を食うと不死身になるから……零はもう不死身?
ぐるぐると考えているうちに零はツヅラを氷の中に閉じ込め、優しく抱き上げた。
「……零が連れていくから。ずっと一緒に居て、溶けないように見張るから。だからぁ……お願い、りょーちゃんに酷いことしないで……」
『な、何……言ってるんですか、連れてくって……』
「お兄さん、最後のお願いいいかなぁ。零とりょーちゃんを一番深いところに連れて行って欲しいんだぁ」
零は僕を無視して兄に話しかけ、兄は簡単に肯定の返事をした。
『待ってください僕も凍らせられます! にいさまも出来る! 零さんが一緒に海底になんて、そんなことする必要ない!』
「……魔物使い君の力で凍らせ続けるのは無理でしょ? 忙しいのに……海底に力を送り続けて集中し続けるなんて無理だよぉ。だから零が中継器になるんだよぉ」
『大丈夫ですやれます! にいさま……そうだ、にいさまは分裂できますから……!』
自己犠牲の優しい微笑みを浮かべていた零から笑顔が消える。疲れたようにため息をついて、冷たい水煙色の瞳を虚ろなまま僕に向けた。
「…………もういいから」
『え……?』
「……雪華も零の元には残らない、君も零の弟子には収まってくれない……零の兄弟でいてくれるのはりょーちゃんだけ、零にはりょーちゃんだけ、りょーちゃんだけでいい、もういい、もう疲れた、もう解放して、もういいから、もう生きたくないから」
分厚い氷越しにツヅラの頭を撫でながら、本当に僕の方を向いているのかも分からない目を僕に向け続ける。
「りょーちゃんは死ねないから、りょーちゃんと一緒に死ぬにはこれしかないんだぁ。ずっと前から考えてたんだぁ、誰にも邪魔されない静かな場所でりょーちゃんと眠りたいって……だからぁ、魔物使い君…………邪魔、しないで?」
『な、に……言ってるんですか? 零さん……』
僕に背を向けて兄に軽く頭を下げる零の腕を掴もうと伸ばした手は兄に止められた。
『理解したよ、君の願望。利害も一致してるし同情したからちゃんと叶える、僕しか知らない誰にも辿り着けない寒くて暗い海の底に送ってあげる』
「…………ありがとう」
零の足元に魔法陣が描かれ始めると同時に零が爪先から氷に覆われていく。自身も凍らせようというのか。どうしてそこまでできるんだ。
「……魔物使い君、最後に……教えてあげるね」
一瞬だけだったけれど僕は彼の弟子だったから、恩師の最期の言葉だから、聞き逃すまいと髪をどけて耳を出した。
「神様なんて居ないよ」
満面の笑みでそう言って、分厚い氷の下でその笑顔は永遠になった。声をかける暇もなく空間転移の魔法が発動し、零もツヅラもその場から消え、僕の足からは力が抜けた。
『…………おとーと』
『どうして。どうしてっ……なんでだよっ! なんで聞いたんだよ、止めろよっ! 他に方法あっただろ!? ツヅラさんは仕方ないとしても零さんはどうにでもなった!』
『……彼の願いは君には分からないの?』
友人のために不死身になるのも、友人のために悠久を海底で過ごすのも、友人のために自らを氷漬けにするのも、僕にはできない、理解もできない。
『零さんは僕の恩人なのに! 零さんが居なきゃアルに再会できなかったのに! どうしてっ……なんで…………やっぱりお前は変わってない、人の心なんかどうでもいいんだ。人の苦痛が、不幸が、何より嬉しいんだ……』
『………………おとーと、僕は』
『黙れ! 黙れっ……だま、れ……』
蹲って啜り泣くと兄は僕に話しかけるのを諦める。
『……ん? 耳鳴りが。治ったぞ。煩くない』
『あぁ……テレパシーの影響が消えたんだね』
二人の人間を寂しい海底に捨てたくせに平気で話している。そんなふうに思ってしまう自分が嫌いだ。零の願いを認められない自分が嫌いだ。嫌い、嫌い、大っ嫌い、こんな屑消えてしまえば──
『あ、アルちゃんも治った?』
『…………ヘル』
寒くて仕方なかった僕に温かい身体が寄り添う。
『どうした、何を泣いている……私のヘル、愛しい旦那様、顔を上げて』
この体温さえ傍にあればいいと寂しさも悲しみも捨ててしまう自分が嫌いだ。
『……殺せ』
クトゥルフの背後、深淵と化した影から飛び出した禍々しい黒翼に命令する。
『仰せのままに……私の神様』
瞬きの間にクトゥルフの身体が真っ二つに裂ける。アルを引き裂いた時のように、頭を鷲掴み肩を握り、両手を広げて鮮血を浴びるルシフェル。その翼と光輪の禍々しい美は初めて僕に憎悪を湧かせなかった。
『……おいで』
掴んだ頭と肩をついでに握り潰し、血まみれの手で優しくクラールを掬い上げたルシフェルは十二枚の黒翼を揺らして僕の前にやってくると跪いて微笑んだ。
『どうぞ、私の神様』
クラールを受け取って無傷を確認し、震える小さな体に唇を触れさせる。震えが落ち着いたらアルの翼の中に隠れさせ、手を離す前に頭を撫でる。
『ルシフェル、お疲れ様』
鎖を揺らしただけで緊急事態に気付くなんて、鎖に流した魔力から命令を読み取るなんて、それを完璧に熟すなんて──流石は元天使長様。
まばらに赤く染まった長い金髪を整えるように髪を撫で、作り笑いで労う。そうするとルシフェルは嬉しそうに自分を抱き締め、赤い瞳を細めた。
『さ……て、どうしようかな。ルシフェル、不死身を殺す方法は』
『再生しようとも生存できない空間に放り出す……辺り、かなぁ?』
魚でなければ海底に沈めるだけでよかったのだが、魚だけなら乾いた地に縛り付けるだけでよかったのだが、そうはいかない。
脳を完全に破壊されているからか大した動きは見せていないが、横長の瞳孔は確かに僕を睨んでいる。
『弟、早く手を打たないと。こいつもうテレパシーを漏らしてる、こんな高出力抑えるの大変なんだよ』
魔法陣が肉塊と肉片の周囲に幾つも浮かんでいる。ヒビが入っては修復され、割れては新しいものが浮かんでいた。
『この星の外に放り出せば、どうかな……』
「ま、待ってよ……魔物使い君、りょーちゃんは? りょーちゃんはどうなるの?」
ツヅラをクトゥルフから剥がすのは不可能だ。血統で決まってしまっていることはどうにも出来ない。僕だってツヅラには好意的な感情を持っているが、それとこれとは話が別だ。
僕は零から目を逸らし、ツヅラでいて欲しかった肉塊に手を伸ばす──
「……りょーちゃんに触らないで!」
一瞬で肘から下の手が凍りつき、零に叩かれて砕け散る。
『ぐっ、ぅ…………れい……さん』
痛覚を消し直すのを忘れていた。砕ける際の振動が骨に響き、低温が断面を絞るような痛みを与え、凍った断面が再生を進ませない。
「ぁ……ご、ごめ…………ぇ?」
謝ろうとした零は自分の目と鼻から血が流れているのに気付いた。兄に目配せし、僕にかけようとしていた治癒魔法を零にかけさせる。しかし、零は治癒魔法を受けた直後に血を吐いた。
『……寿命だ、無茶苦茶やるからだよ』
その言葉にヘルメスが似た危機に陥っていたことを思い出す。
『え……そ、そんなっ……じゃあ僕が加護なんか渡したから……零さん、今すぐ使うのやめてください、えっと、解除、加護の解除ってどうやるんだっけ……』
慌てる僕の手を零が掴む。白目は真っ赤に染まり、顔も血で赤く染まっていた。そんな恩人の姿を見るのは耐えられなくて、掴まれた手が震え始めた。
「……解除なんてしないで。君のせいじゃない……零の寿命は、元々この辺りなんだぁ……加護を与えてくれる天使様が君に代わる前から……零の身体はボロボロだったからぁ」
する……と手が解け、零はツヅラの姿を取り戻しかけている肉塊の上に倒れ込む。
「りょーちゃん……やっと、覚悟できたよぉ。ごめんねぇ……待たせて」
再生途中の蠢く肉に顔を埋め、食いちぎり、飲み込んだ。
「……っ、は、意外と……美味しい、ねぇ……」
顔を覗き込めば血は止まっていて、白目の充血も治まっていた。
「…………魔物使い君。海水はテレパシーを遮断できるんだよねぇ、深海ならテレパシーは地上まで届かないんだよねぇ、海底ならりょーちゃんは君達には無害なんだよねぇ」
零の行動に度肝を抜かれた僕は何も答えられなかった。
零がツヅラを食った? ツヅラは人魚で……人魚の肉を食うと不死身になるから……零はもう不死身?
ぐるぐると考えているうちに零はツヅラを氷の中に閉じ込め、優しく抱き上げた。
「……零が連れていくから。ずっと一緒に居て、溶けないように見張るから。だからぁ……お願い、りょーちゃんに酷いことしないで……」
『な、何……言ってるんですか、連れてくって……』
「お兄さん、最後のお願いいいかなぁ。零とりょーちゃんを一番深いところに連れて行って欲しいんだぁ」
零は僕を無視して兄に話しかけ、兄は簡単に肯定の返事をした。
『待ってください僕も凍らせられます! にいさまも出来る! 零さんが一緒に海底になんて、そんなことする必要ない!』
「……魔物使い君の力で凍らせ続けるのは無理でしょ? 忙しいのに……海底に力を送り続けて集中し続けるなんて無理だよぉ。だから零が中継器になるんだよぉ」
『大丈夫ですやれます! にいさま……そうだ、にいさまは分裂できますから……!』
自己犠牲の優しい微笑みを浮かべていた零から笑顔が消える。疲れたようにため息をついて、冷たい水煙色の瞳を虚ろなまま僕に向けた。
「…………もういいから」
『え……?』
「……雪華も零の元には残らない、君も零の弟子には収まってくれない……零の兄弟でいてくれるのはりょーちゃんだけ、零にはりょーちゃんだけ、りょーちゃんだけでいい、もういい、もう疲れた、もう解放して、もういいから、もう生きたくないから」
分厚い氷越しにツヅラの頭を撫でながら、本当に僕の方を向いているのかも分からない目を僕に向け続ける。
「りょーちゃんは死ねないから、りょーちゃんと一緒に死ぬにはこれしかないんだぁ。ずっと前から考えてたんだぁ、誰にも邪魔されない静かな場所でりょーちゃんと眠りたいって……だからぁ、魔物使い君…………邪魔、しないで?」
『な、に……言ってるんですか? 零さん……』
僕に背を向けて兄に軽く頭を下げる零の腕を掴もうと伸ばした手は兄に止められた。
『理解したよ、君の願望。利害も一致してるし同情したからちゃんと叶える、僕しか知らない誰にも辿り着けない寒くて暗い海の底に送ってあげる』
「…………ありがとう」
零の足元に魔法陣が描かれ始めると同時に零が爪先から氷に覆われていく。自身も凍らせようというのか。どうしてそこまでできるんだ。
「……魔物使い君、最後に……教えてあげるね」
一瞬だけだったけれど僕は彼の弟子だったから、恩師の最期の言葉だから、聞き逃すまいと髪をどけて耳を出した。
「神様なんて居ないよ」
満面の笑みでそう言って、分厚い氷の下でその笑顔は永遠になった。声をかける暇もなく空間転移の魔法が発動し、零もツヅラもその場から消え、僕の足からは力が抜けた。
『…………おとーと』
『どうして。どうしてっ……なんでだよっ! なんで聞いたんだよ、止めろよっ! 他に方法あっただろ!? ツヅラさんは仕方ないとしても零さんはどうにでもなった!』
『……彼の願いは君には分からないの?』
友人のために不死身になるのも、友人のために悠久を海底で過ごすのも、友人のために自らを氷漬けにするのも、僕にはできない、理解もできない。
『零さんは僕の恩人なのに! 零さんが居なきゃアルに再会できなかったのに! どうしてっ……なんで…………やっぱりお前は変わってない、人の心なんかどうでもいいんだ。人の苦痛が、不幸が、何より嬉しいんだ……』
『………………おとーと、僕は』
『黙れ! 黙れっ……だま、れ……』
蹲って啜り泣くと兄は僕に話しかけるのを諦める。
『……ん? 耳鳴りが。治ったぞ。煩くない』
『あぁ……テレパシーの影響が消えたんだね』
二人の人間を寂しい海底に捨てたくせに平気で話している。そんなふうに思ってしまう自分が嫌いだ。零の願いを認められない自分が嫌いだ。嫌い、嫌い、大っ嫌い、こんな屑消えてしまえば──
『あ、アルちゃんも治った?』
『…………ヘル』
寒くて仕方なかった僕に温かい身体が寄り添う。
『どうした、何を泣いている……私のヘル、愛しい旦那様、顔を上げて』
この体温さえ傍にあればいいと寂しさも悲しみも捨ててしまう自分が嫌いだ。
0
あなたにおすすめの小説
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
ゴミスキル【生態鑑定】で追放された俺、実は動物や神獣の心が分かる最強能力だったので、もふもふ達と辺境で幸せなスローライフを送る
黒崎隼人
ファンタジー
勇者パーティの一員だったカイは、魔物の名前しか分からない【生態鑑定】スキルが原因で「役立たず」の烙印を押され、仲間から追放されてしまう。全てを失い、絶望の中でたどり着いた辺境の森。そこで彼は、自身のスキルが動物や魔物の「心」と意思疎通できる、唯一無二の能力であることに気づく。
森ウサギに衣食住を学び、神獣フェンリルやエンシェントドラゴンと友となり、もふもふな仲間たちに囲まれて、カイの穏やかなスローライフが始まった。彼が作る料理は魔物さえも惹きつけ、何気なく作った道具は「聖者の遺物」として王都を揺るがす。
一方、カイを失った勇者パーティは凋落の一途をたどっていた。自分たちの過ちに気づき、カイを連れ戻そうとする彼ら。しかし、カイの居場所は、もはやそこにはなかった。
これは、一人の心優しき青年が、大切な仲間たちと穏やかな日常を守るため、やがて伝説の「森の聖者」となる、心温まるスローライフファンタジー。
屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)
わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。
対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。
剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。
よろしくお願いします!
(7/15追記
一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!
(9/9追記
三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン
(11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。
追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる