463 / 909
第二十八章 神降の国にて晩餐会を
紹介
しおりを挟む
空間転移特有の浮遊感が終わり、靴が地面と音を鳴らす。音と踏み心地からして石畳だろう。神降の国に着いたのだ、国のどこかは分からないけれど。
『……えっと、お城行けばいいの?』
「うん、王族の人と知り合いだから……頼んでみる」
『ダメだったら勝手に持って帰ろっか』
「う、うん……」
コツコツと革靴の音を鳴らし、兄は通りを進んでいく。
「ちょ、ちょっと待ってよ! 見えないんだって……手、引いてよ……」
『え、あぁ……ごめん、忘れてた。ほら』
手首に何かが巻き付く。まさか──紐でも巻かれたのか? そんな犬の散歩みたいな。
巻き付いた紐らしき物をもう片方の手で調べる。柔らかく弾力があり、湿っていて、蛞蝓でも撫でているかのような不快感がある。
「何これ……」
『触手。髪伸ばしたやつ』
「手繋いでよぉ!」
兄は僕の懇願を無視し、何の遠慮もなく進んでいく。手を気遣いなく引っ張られ、僕はふらふらと進む。城が見えてきたと兄が言った直後、僕は何かにつまづいて転んだ。
『何してんの?』
手を地面につき、周りの音を聞き、理解する。ここは噴水がある広場のようなもので、噴水の近くは一段高く作られているのだ。
『行くよ』
手首を引っ張られて立ち上がり、進む。街の喧騒が遠ざかり、静かな道を歩く。しばらくするとまた何かにつまづく。階段があったらしい。
『……どんくさいなぁ』
目が見えていない弟に対して気遣いが足りない、いや、無い。
『…………上り切ったら治してあげるから、引き摺っていい?』
「ダメだよ!?」
『はぁ……じゃあどうすればいいの?』
面倒臭そうに声を低くして吐き捨てる。
どうして兄の方が機嫌を悪くするのか甚だ疑問だ。
「おぶってよ……」
『えぇ……』
「僕目が見えてないんだよ!? なのに何も言わず行こうとしたり手ぐいぐい引っ張ったり、段差とか階段とか教えてくれなかったり、それで転けたら何してるのとか鈍臭いとか……酷いよ!」
『………………酷い?』
兄の手が階段に座り込んでいた僕の頬に触れる。途端に肘や膝に感じていた痛みが消える。
『酷い、の? 僕…………ヘル、お兄ちゃん嫌い?』
意地悪だとかではなく、本当に僕の状態を頭に入れていなかっただけなのか? それはそれで怖い。
「……おぶってよ」
『それしたら懐いてくれる?』
「…………下ろす時に投げたりしなかったらね。他にも色々、もうちょっと僕を丁寧に扱ってよ」
『分かった……乗って』
兄に背負われ、階段を上る。幼い頃を思い出すような──そんな心地好い揺れだ。しかし、僕の体を支えているのは腕ではなく触手らしい。安定感はあるが、不快感もある。
『着いた、下ろすよ』
「うん……っ!?」
パッと全ての触手を離し、背筋を伸ばす。
僕は座っているような体勢のまま落とされて尾骶骨と石畳に打った。
『もうちょっとで着く……何してんの?』
「丁寧に、してって……言ったよね?」
『……丁寧じゃなかった?』
「なかったよ! 痛い……もう、早く治して! 治したら手を繋いで僕を連れてって、いい、手だよ、手! 触手はしまって! 人間らしく振舞って!」
常識がないなんてものではない。やはり二人で来たのは失敗だった。このままでは悪魔や天使より先に兄の無遠慮に殺される。
『触手便利なのに……ま、仕方ないね。ほら、手』
「う、うん……あんまり引っ張らないでね、歩幅合わせてね。僕も出来るだけちゃんと歩こうとはするから、努力は汲み取って欲しいな」
魔物使いと言うだけあって魔性以外との視界共有は出来ないらしい。牢獄の国では兄の魔力を奪ったり封印していたりしたそうだから、兄の視界を借りられてもよさそうなのだが──魔眼がなければ干渉出来ないのだろうか。
歩きながらそんな話をした。
『魔物使いの魔眼は支配の魔眼。魔力支配の性質を持つ魔力で、魔物以外……人間にも使えるみたいだけど、魔力が少ない人間では魔物ほど絶対的な命令は下せない、らしいよ。だからまぁ、魔眼があって君が怒って我を失ってる時くらいかな? だってさ』
「……誰かに聞いてるの?」
『ん? あぁ……これ。蝿さん』
蝿? まさかベルゼブブか? 瓶ごと持ってきていたのか。兄らしいというか何と言うか、反応に困る。
「つ、連れてきたの?」
『石のこと知ってるのは彼女だけだし、僕を少し喰わせれば戦力にもなるだろうし』
「……見せないようにね?」
『瓶大きくて持ち運びにくいからお腹に入れてる。多分見えないよ』
もう少し人間らしくして欲しい。スライムなのだから体内に収納するのはお手の物だろうけど、元人間としてやらないで欲しい。
『着いたね。どうするの? 門勝手に開けていいの?』
「ダメだと思うよ、呼び鈴とかないの?」
ガシャガシャと金属の擦れ合う大きな音が鳴る。
「なっ、何?」
『鈴なんか見つからないから門揺らしてる』
「やめてよ! ねぇ、待って! やめてってば! 怒られるよ……やめてって!」
兄の腕を引っ張る。すると音が止んだ。僕の言うことを聞いてくれたのかと思ったが、どうやら違うらしい。
『誰?』
「……いや、こっちの台詞なんだけど。何、王城の門揺らす不審者って……見たことないんだけど」
『あ、説明しておくね、ヘル。門の上に変な人が立ってる』
この城の門はそんな分厚くなかったと思うし、先端は槍のように尖っていたはずだが、乗れるものなのか? 乗れたとしても乗るものなのか?
「…………あれ? 君、もしかしてヘル君?」
「えっ? ぁ……ヘルさん?」
よくよく聞けば覚えのある声だ。
「やぁ久しぶりだね……の前に、このやばそうな黒髪ボブのイケメンは誰? 顔良くてムカつくんだけど」
「あ、兄です……」
「えっ……あぁ、似てる…………って、にぃに射殺されるよ?」
「今日はそういうんじゃなくて、ちょっとお願いがあって……」
「お願い? いいよいいよ、君は恩人だからね。出来ることなら何でも協力する。とりあえず入って」
キィィ、と甲高い不愉快な音が鳴る。門が開かれたらしい。ヘルメスの先導で兄に手を引かれ、歩く。
前にもお茶会をした中庭で、規模は小さいが似たような茶会を開きながら話を聞くとの事だ。
「……ところでさ、ヘル君。目の色変わった? 刺青? カラコン?」
「あ……義眼です。色々あって目が無くなっちゃって」
「はっ……!? ぁ、そ、そう? お大事に……」
まぁ、しばらくぶりに会った顔見知りが目を無くしていたら驚くか。
「見えてるの?」
「何も見えてないですよ」
「……大丈夫?」
「あんまり、ですね」
アルやヴェーンが居ればある程度平気なのだが、兄だけだと危険だ。段差も壁も教えてくれない。
「……まぁ、それはまた今度。えっと、ボブさん」
『ボブって呼ぶのやめてくれない? 何なのそれ』
「え、ボブじゃん」
『ボブじゃない。っていうかボブって何』
「髪型……」
そんな名前があったのか。単に短くも長くもない中途半端な髪型だとだけ思っていた。
「じゃあ、ヘル君かっこ大かっことじる」
『……ヘルが小で僕は中だろ。エアでいいよ、様付けね』
「ん、じゃあエア」
『様を付けなよグラデーション頭』
「で、ヘル君。お願いって何?」
ようやく本題に入れる。髪型だの身長だの髪の色だの、心底どうでもいい。
僕は移身石を貰えないかと直球で尋ねてみた。まだ王族になって日が浅いヘルメスならそう忌避感もないだろうとの判断だ。最初に彼に会えたのは僥倖だった。
「あー、あったねそんな石。使うよりかなり多く採れるし……別にいいと思うよ」
「本当ですか!? ありがとうございます!」
「何で石のこと知ってるの? あれ、王族だけに伝わってる物だよ? 国民も知らないはずだけど」
そんなに秘匿性の高い物だったのか。さて、どう言い訳しよう。
『……恋人に送る宝石何がいいかなって魔法使ってみたらそれが出てね』
「魔法……あぁ、そう……そういう術からは隠せないよね。ま、隠す必要もそんなにないと思うけど」
流石は僕の兄と言うべきか、適当な誤魔化しは得意らしい。
「採掘場所とかは知らないんだよねー。にぃに聞いてみるね」
「あ、お願いします……」
「うん。後さ、ちょっと近々舞踏会があって……ゴタゴタしてるから、手間取っちゃうかも。待ってもらってもいいかな?」
『出来るだけ早くして欲しい』
「にいさま! あ、えっと……大丈夫ですよ、待ちます待ちます」
そうしてお茶会は終わり、僕達は客室に通された。ヘルメスは相談してくると去って行き、僕はソファの上でクッションを抱き締める。
『……やっぱり勝手に持って行った方が楽だったんじゃないかなー』
そんな呟きを聞きながら、兄の肩に頭を置き、仮眠を取った。
『……えっと、お城行けばいいの?』
「うん、王族の人と知り合いだから……頼んでみる」
『ダメだったら勝手に持って帰ろっか』
「う、うん……」
コツコツと革靴の音を鳴らし、兄は通りを進んでいく。
「ちょ、ちょっと待ってよ! 見えないんだって……手、引いてよ……」
『え、あぁ……ごめん、忘れてた。ほら』
手首に何かが巻き付く。まさか──紐でも巻かれたのか? そんな犬の散歩みたいな。
巻き付いた紐らしき物をもう片方の手で調べる。柔らかく弾力があり、湿っていて、蛞蝓でも撫でているかのような不快感がある。
「何これ……」
『触手。髪伸ばしたやつ』
「手繋いでよぉ!」
兄は僕の懇願を無視し、何の遠慮もなく進んでいく。手を気遣いなく引っ張られ、僕はふらふらと進む。城が見えてきたと兄が言った直後、僕は何かにつまづいて転んだ。
『何してんの?』
手を地面につき、周りの音を聞き、理解する。ここは噴水がある広場のようなもので、噴水の近くは一段高く作られているのだ。
『行くよ』
手首を引っ張られて立ち上がり、進む。街の喧騒が遠ざかり、静かな道を歩く。しばらくするとまた何かにつまづく。階段があったらしい。
『……どんくさいなぁ』
目が見えていない弟に対して気遣いが足りない、いや、無い。
『…………上り切ったら治してあげるから、引き摺っていい?』
「ダメだよ!?」
『はぁ……じゃあどうすればいいの?』
面倒臭そうに声を低くして吐き捨てる。
どうして兄の方が機嫌を悪くするのか甚だ疑問だ。
「おぶってよ……」
『えぇ……』
「僕目が見えてないんだよ!? なのに何も言わず行こうとしたり手ぐいぐい引っ張ったり、段差とか階段とか教えてくれなかったり、それで転けたら何してるのとか鈍臭いとか……酷いよ!」
『………………酷い?』
兄の手が階段に座り込んでいた僕の頬に触れる。途端に肘や膝に感じていた痛みが消える。
『酷い、の? 僕…………ヘル、お兄ちゃん嫌い?』
意地悪だとかではなく、本当に僕の状態を頭に入れていなかっただけなのか? それはそれで怖い。
「……おぶってよ」
『それしたら懐いてくれる?』
「…………下ろす時に投げたりしなかったらね。他にも色々、もうちょっと僕を丁寧に扱ってよ」
『分かった……乗って』
兄に背負われ、階段を上る。幼い頃を思い出すような──そんな心地好い揺れだ。しかし、僕の体を支えているのは腕ではなく触手らしい。安定感はあるが、不快感もある。
『着いた、下ろすよ』
「うん……っ!?」
パッと全ての触手を離し、背筋を伸ばす。
僕は座っているような体勢のまま落とされて尾骶骨と石畳に打った。
『もうちょっとで着く……何してんの?』
「丁寧に、してって……言ったよね?」
『……丁寧じゃなかった?』
「なかったよ! 痛い……もう、早く治して! 治したら手を繋いで僕を連れてって、いい、手だよ、手! 触手はしまって! 人間らしく振舞って!」
常識がないなんてものではない。やはり二人で来たのは失敗だった。このままでは悪魔や天使より先に兄の無遠慮に殺される。
『触手便利なのに……ま、仕方ないね。ほら、手』
「う、うん……あんまり引っ張らないでね、歩幅合わせてね。僕も出来るだけちゃんと歩こうとはするから、努力は汲み取って欲しいな」
魔物使いと言うだけあって魔性以外との視界共有は出来ないらしい。牢獄の国では兄の魔力を奪ったり封印していたりしたそうだから、兄の視界を借りられてもよさそうなのだが──魔眼がなければ干渉出来ないのだろうか。
歩きながらそんな話をした。
『魔物使いの魔眼は支配の魔眼。魔力支配の性質を持つ魔力で、魔物以外……人間にも使えるみたいだけど、魔力が少ない人間では魔物ほど絶対的な命令は下せない、らしいよ。だからまぁ、魔眼があって君が怒って我を失ってる時くらいかな? だってさ』
「……誰かに聞いてるの?」
『ん? あぁ……これ。蝿さん』
蝿? まさかベルゼブブか? 瓶ごと持ってきていたのか。兄らしいというか何と言うか、反応に困る。
「つ、連れてきたの?」
『石のこと知ってるのは彼女だけだし、僕を少し喰わせれば戦力にもなるだろうし』
「……見せないようにね?」
『瓶大きくて持ち運びにくいからお腹に入れてる。多分見えないよ』
もう少し人間らしくして欲しい。スライムなのだから体内に収納するのはお手の物だろうけど、元人間としてやらないで欲しい。
『着いたね。どうするの? 門勝手に開けていいの?』
「ダメだと思うよ、呼び鈴とかないの?」
ガシャガシャと金属の擦れ合う大きな音が鳴る。
「なっ、何?」
『鈴なんか見つからないから門揺らしてる』
「やめてよ! ねぇ、待って! やめてってば! 怒られるよ……やめてって!」
兄の腕を引っ張る。すると音が止んだ。僕の言うことを聞いてくれたのかと思ったが、どうやら違うらしい。
『誰?』
「……いや、こっちの台詞なんだけど。何、王城の門揺らす不審者って……見たことないんだけど」
『あ、説明しておくね、ヘル。門の上に変な人が立ってる』
この城の門はそんな分厚くなかったと思うし、先端は槍のように尖っていたはずだが、乗れるものなのか? 乗れたとしても乗るものなのか?
「…………あれ? 君、もしかしてヘル君?」
「えっ? ぁ……ヘルさん?」
よくよく聞けば覚えのある声だ。
「やぁ久しぶりだね……の前に、このやばそうな黒髪ボブのイケメンは誰? 顔良くてムカつくんだけど」
「あ、兄です……」
「えっ……あぁ、似てる…………って、にぃに射殺されるよ?」
「今日はそういうんじゃなくて、ちょっとお願いがあって……」
「お願い? いいよいいよ、君は恩人だからね。出来ることなら何でも協力する。とりあえず入って」
キィィ、と甲高い不愉快な音が鳴る。門が開かれたらしい。ヘルメスの先導で兄に手を引かれ、歩く。
前にもお茶会をした中庭で、規模は小さいが似たような茶会を開きながら話を聞くとの事だ。
「……ところでさ、ヘル君。目の色変わった? 刺青? カラコン?」
「あ……義眼です。色々あって目が無くなっちゃって」
「はっ……!? ぁ、そ、そう? お大事に……」
まぁ、しばらくぶりに会った顔見知りが目を無くしていたら驚くか。
「見えてるの?」
「何も見えてないですよ」
「……大丈夫?」
「あんまり、ですね」
アルやヴェーンが居ればある程度平気なのだが、兄だけだと危険だ。段差も壁も教えてくれない。
「……まぁ、それはまた今度。えっと、ボブさん」
『ボブって呼ぶのやめてくれない? 何なのそれ』
「え、ボブじゃん」
『ボブじゃない。っていうかボブって何』
「髪型……」
そんな名前があったのか。単に短くも長くもない中途半端な髪型だとだけ思っていた。
「じゃあ、ヘル君かっこ大かっことじる」
『……ヘルが小で僕は中だろ。エアでいいよ、様付けね』
「ん、じゃあエア」
『様を付けなよグラデーション頭』
「で、ヘル君。お願いって何?」
ようやく本題に入れる。髪型だの身長だの髪の色だの、心底どうでもいい。
僕は移身石を貰えないかと直球で尋ねてみた。まだ王族になって日が浅いヘルメスならそう忌避感もないだろうとの判断だ。最初に彼に会えたのは僥倖だった。
「あー、あったねそんな石。使うよりかなり多く採れるし……別にいいと思うよ」
「本当ですか!? ありがとうございます!」
「何で石のこと知ってるの? あれ、王族だけに伝わってる物だよ? 国民も知らないはずだけど」
そんなに秘匿性の高い物だったのか。さて、どう言い訳しよう。
『……恋人に送る宝石何がいいかなって魔法使ってみたらそれが出てね』
「魔法……あぁ、そう……そういう術からは隠せないよね。ま、隠す必要もそんなにないと思うけど」
流石は僕の兄と言うべきか、適当な誤魔化しは得意らしい。
「採掘場所とかは知らないんだよねー。にぃに聞いてみるね」
「あ、お願いします……」
「うん。後さ、ちょっと近々舞踏会があって……ゴタゴタしてるから、手間取っちゃうかも。待ってもらってもいいかな?」
『出来るだけ早くして欲しい』
「にいさま! あ、えっと……大丈夫ですよ、待ちます待ちます」
そうしてお茶会は終わり、僕達は客室に通された。ヘルメスは相談してくると去って行き、僕はソファの上でクッションを抱き締める。
『……やっぱり勝手に持って行った方が楽だったんじゃないかなー』
そんな呟きを聞きながら、兄の肩に頭を置き、仮眠を取った。
0
あなたにおすすめの小説
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
ゴミスキル【生態鑑定】で追放された俺、実は動物や神獣の心が分かる最強能力だったので、もふもふ達と辺境で幸せなスローライフを送る
黒崎隼人
ファンタジー
勇者パーティの一員だったカイは、魔物の名前しか分からない【生態鑑定】スキルが原因で「役立たず」の烙印を押され、仲間から追放されてしまう。全てを失い、絶望の中でたどり着いた辺境の森。そこで彼は、自身のスキルが動物や魔物の「心」と意思疎通できる、唯一無二の能力であることに気づく。
森ウサギに衣食住を学び、神獣フェンリルやエンシェントドラゴンと友となり、もふもふな仲間たちに囲まれて、カイの穏やかなスローライフが始まった。彼が作る料理は魔物さえも惹きつけ、何気なく作った道具は「聖者の遺物」として王都を揺るがす。
一方、カイを失った勇者パーティは凋落の一途をたどっていた。自分たちの過ちに気づき、カイを連れ戻そうとする彼ら。しかし、カイの居場所は、もはやそこにはなかった。
これは、一人の心優しき青年が、大切な仲間たちと穏やかな日常を守るため、やがて伝説の「森の聖者」となる、心温まるスローライフファンタジー。
屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)
わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。
対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。
剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。
よろしくお願いします!
(7/15追記
一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!
(9/9追記
三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン
(11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。
追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる