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第二十章 偽の理想郷にて嘘を兄に
変貌する世界
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ターコイズブルーの光を浴び、パネルを叩く。
「……うわ、まただ。なんでこんなにバグが多いんだよ。このゲームに嫌なイベントは要らないんだって、幸福な夢を見せ続けるんだよ。あぁまたバグ、なんなんだよ」
ライアーは頻発するバグの対処に追われていた。
人工知能は何故かゲームに凄惨なイベントを追加しようとする。いくら対抗プログラムを送っても、また次のバグが現れる。
「これじゃ仕様だよ。性格の悪い機械だなぁもう。ヘル君に見せる夢はボクが決めるんだって」
元々機械知識のなかったライアーは完全に機械を支配下に置くことは出来なかった。進化し続ける人工知能を抑えることが出来なかった。
「……ダメ。ほら、優しい夢を見せるんだ。そうすればヘル君はずっとここに居てくれるんだから」
ライアーの目的はヘルを手元に置くこと。
愛しい弟を凄惨な運命から切り離すこと。
優しい夢を、幸福な夢を見せ続けて、彼を幸せの絶頂の中で終わらせること。
「ヘル君。キミはただの子供なんだよ、魔物を統べる義務も神を倒す必要も無い、ただただ愛されて幸せを感じるだけの子供なんだよ。だから……不安にならないで、キミが疑ったらこのプログラムも無効化される。お願いだからボクを受け入れて」
ターコイズブルーの光が毒々しい赤へと変わっても、ライアーは対抗プログラムを作り続ける。
『困るなぁ、勝手なことされちゃ……』
熱中していたライアーは背後に這い寄った影に気が付かなかった。
自分よりも背の低い子供に引き倒され、床に頭を打ち付ける。倒れたところで腹に子供が飛び乗り、ライアーは醜い声を漏らす。毒々しい赤を逆光に、純黒の子供はライアーを見下して冷笑する。
「……誰だ」
『あはっ、久しぶり。みんな大好きナイ君だよ』
「キミがナイアーラトテップか……キミが、ヘル君を虐めてるんだね」
『人聞きの悪いこと言わないでよー、ボクはただ遊んでるだけ。この子は新しい支配者になるんだから、その英才教育中なんだから、邪魔しないでよね』
今ここにいるナイはハートと行動を共にしていた顕現だ。ハートに無理を言って、彼に運ばれてこの街に来た。ちなみにハートは魚が嫌いなので地上で待たされている。
『……キミは自覚のないボクだ。完全な人間。実験的にチクタクマンを作らせたけど……やっぱりダメだね。本番は普通の人間にやらせることにするよ』
「ヘル君に何をする気だ! もし泣かせてみろ、ボクはキミを絶対に許さないからな!」
『…………なんでこうなっちゃったかなー。人間と交わるのも顕現同士でくっつくのも好きにすりゃいいとは思うけど、目をかけてるオモチャに手を出すってんなら消さなきゃなんだよ? 面倒なんだからやめてよね』
ナイはその手に魔法陣を浮かばせ、ライアーの頭に押し付けた。たちまちライアーは動かなくなるが、死んだわけではない。意識を失っただけだ。
『……あっはは、イイの思いついた。ボク天才』
ナイは虚空から鋭いナイフを引きずり出し、椅子に拘束されたままのヘルの手に握らせる。
『ちょちょいのちょいっ……っと。ふふ、はは、あっははっ! はは、あはっ、あははっ! イイ、イイよ、反応を考えただけで最高だ!』
ナイはヘルにも魔法をかける、だが今はまだヘルに変化はない。
『うん、うん、イイ、最高。至上の愉悦だ! 最っ高! 一挙両得どころじゃないね、さっすがボクだよ! あっははははは!』
最後にパネルを二、三度叩くと、赤い光はターコイズブルーへと戻る。正常に動き出した事を確認すると、ナイは部屋を出ていった。
僕はライアーに連れられて商店街に来ていた。
街の人々は僕に優しく接してくれる、嘲る者など一人もいない。ゲームだと分かっていても、魔法の国で普通の扱いを受ける喜びは大きなものだ。
「……に、兄さん。その、りんご……食べたい」
「りんご? 分かった」
少しねだれば買ってくれる。何でも、なのだろうか。少し試してみよう。
「…………ね、兄さん。あのネックレス……欲しいな」
「え? あれ?」
僕は結界で厳重に守られたネックレスを指差す。
「ダメ? 欲しいんだよ。お願い兄さん、いい子にするからさぁ」
真紅という言葉があれほど似合う色はない。
美しい深い赤の宝石が使われたネックレス、僕は普段装身具に興味は示さないのだけれど、あれは美しいと思ったし、何よりライアーを試したかった。
いくら理想の世界だと言っても、一般人の年収に匹敵する程の装身具を弟に買い与えるなんて──
「いいよ。ちょっと待ってね」
僕の予想は外れて、ライアーは笑顔でそう言った。
「……ほ、ほんと? 本当に買ってくれるの?」
「欲しいんだよね?」
「で、でも、高いよ?」
「ボク、これでも稼いでるからね」
ライアーが本当の兄と同じ立場であるという設定なら、ライアーは優れた研究者だ。
褒賞も合わせれば王宮魔法使いよりも稼いでいる。確かに買うことは出来るだろう、だが買えるかどうかと買うかどうかは別問題だ。
本当の兄なら、兄なら──どうしていただろう、物をねだった覚えが無いから予想も出来ない。
「はい、どうぞ」
真紅の宝石が目の前で揺れる。どこか怪しい輝きを放つそれは繊細な装飾が施された金の鎖にぶら下がっている。
「ありがとう。兄さん」
僕は手を下げたまま、頭を前に突き出す。
「……ん? あぁ、分かったよ。ふふっ」
ヒヤリと冷たい物が首に触れる。金の鎖は首を一周し、鎖骨の間に宝石をぶら下げた。
「似合ってるよ。まだ欲しいものあるの?」
僕はその宝石を眺めながら首を横に振る。
「じゃあ、次は……んー、公園にでも行こうか」
「……うん」
学校を辞めさせられてすぐ、母に辛く当たられて、家に居るのも辛くて公園で時間を潰していた時期があった。その場所も結局、元同級生によって奪われてしまった。
いや、そもそも公園は彼ら『まともに暮らしている人間』のものなのだ。弾き出された人間の逃げ場などではなかったのだ。けれどこれは現実ではない、理想の世界だ。
「着いたよ。相変わらず綺麗な公園だ。緑が多いと落ち着くよねぇ」
「……みど、り?」
「緑ばっかじゃつまんない? 向こうに花畑があるよ、あっちはカラフルだ」
「兄さん。緑なんて、どこにもないよ?」
公園に生い茂っているはずの草木、ライアーもそれを前提に話をしている。けれど僕の目に見えるのは辛うじて立っている焼け焦げた黒い棒だけだ。
「……何言ってるの? ほら、花畑見に行こ」
ライアーにはこの景色は見えていない。
なら僕がおかしいのか? それともゲームの不具合だろうか、それなら現実でライアーを呼ばなければならない。だが、僕はこのゲームの終わらせ方が分からない。
「なっ……何、これ」
「何って……花だよ。赤いの青いの黄色いの白いの紫色の。色々あるねぇ」
「違う、違うよ、これ、手だよ」
地面に突き立てられた人の腕。花と呼ぶには悪趣味だ。
地面に人が埋まっているのか、腕だけが立てられているのかは分からないし知りたくもない。
この世界は理想の世界のはずなのに、どうしてこんな惨い景色になっているんだ。
「あ、これ綺麗だね。ほら……ヘルにあげる」
ライアーは手を伸ばし、花畑の中心の黒い塊を引き抜く。
それは腐敗しかけた人の頭だった。
僕は差し出されたそれを叩き落とした。
「……花、嫌いだった?」
「花じゃないよこんなの! どうしたんだよ兄さん、しっかりしてよ! これ、これ死体だよ!」
「…………ヘル」
ライアーは悲しそうに眉尻を下げる。
あの頭を本当に花だと思っていたのなら、僕の反応は酷いものだ。けれどあれは間違いなく人の頭だ。
おかしいのは僕じゃない。
僕はそう叫んだ。
ライアーは無言のまま、僕の手を引いて帰路についた。
途中の景色も、現実で魔法の国が滅んだ日なんて比べ物にもならない程に凄惨なものだった。
「……うわ、まただ。なんでこんなにバグが多いんだよ。このゲームに嫌なイベントは要らないんだって、幸福な夢を見せ続けるんだよ。あぁまたバグ、なんなんだよ」
ライアーは頻発するバグの対処に追われていた。
人工知能は何故かゲームに凄惨なイベントを追加しようとする。いくら対抗プログラムを送っても、また次のバグが現れる。
「これじゃ仕様だよ。性格の悪い機械だなぁもう。ヘル君に見せる夢はボクが決めるんだって」
元々機械知識のなかったライアーは完全に機械を支配下に置くことは出来なかった。進化し続ける人工知能を抑えることが出来なかった。
「……ダメ。ほら、優しい夢を見せるんだ。そうすればヘル君はずっとここに居てくれるんだから」
ライアーの目的はヘルを手元に置くこと。
愛しい弟を凄惨な運命から切り離すこと。
優しい夢を、幸福な夢を見せ続けて、彼を幸せの絶頂の中で終わらせること。
「ヘル君。キミはただの子供なんだよ、魔物を統べる義務も神を倒す必要も無い、ただただ愛されて幸せを感じるだけの子供なんだよ。だから……不安にならないで、キミが疑ったらこのプログラムも無効化される。お願いだからボクを受け入れて」
ターコイズブルーの光が毒々しい赤へと変わっても、ライアーは対抗プログラムを作り続ける。
『困るなぁ、勝手なことされちゃ……』
熱中していたライアーは背後に這い寄った影に気が付かなかった。
自分よりも背の低い子供に引き倒され、床に頭を打ち付ける。倒れたところで腹に子供が飛び乗り、ライアーは醜い声を漏らす。毒々しい赤を逆光に、純黒の子供はライアーを見下して冷笑する。
「……誰だ」
『あはっ、久しぶり。みんな大好きナイ君だよ』
「キミがナイアーラトテップか……キミが、ヘル君を虐めてるんだね」
『人聞きの悪いこと言わないでよー、ボクはただ遊んでるだけ。この子は新しい支配者になるんだから、その英才教育中なんだから、邪魔しないでよね』
今ここにいるナイはハートと行動を共にしていた顕現だ。ハートに無理を言って、彼に運ばれてこの街に来た。ちなみにハートは魚が嫌いなので地上で待たされている。
『……キミは自覚のないボクだ。完全な人間。実験的にチクタクマンを作らせたけど……やっぱりダメだね。本番は普通の人間にやらせることにするよ』
「ヘル君に何をする気だ! もし泣かせてみろ、ボクはキミを絶対に許さないからな!」
『…………なんでこうなっちゃったかなー。人間と交わるのも顕現同士でくっつくのも好きにすりゃいいとは思うけど、目をかけてるオモチャに手を出すってんなら消さなきゃなんだよ? 面倒なんだからやめてよね』
ナイはその手に魔法陣を浮かばせ、ライアーの頭に押し付けた。たちまちライアーは動かなくなるが、死んだわけではない。意識を失っただけだ。
『……あっはは、イイの思いついた。ボク天才』
ナイは虚空から鋭いナイフを引きずり出し、椅子に拘束されたままのヘルの手に握らせる。
『ちょちょいのちょいっ……っと。ふふ、はは、あっははっ! はは、あはっ、あははっ! イイ、イイよ、反応を考えただけで最高だ!』
ナイはヘルにも魔法をかける、だが今はまだヘルに変化はない。
『うん、うん、イイ、最高。至上の愉悦だ! 最っ高! 一挙両得どころじゃないね、さっすがボクだよ! あっははははは!』
最後にパネルを二、三度叩くと、赤い光はターコイズブルーへと戻る。正常に動き出した事を確認すると、ナイは部屋を出ていった。
僕はライアーに連れられて商店街に来ていた。
街の人々は僕に優しく接してくれる、嘲る者など一人もいない。ゲームだと分かっていても、魔法の国で普通の扱いを受ける喜びは大きなものだ。
「……に、兄さん。その、りんご……食べたい」
「りんご? 分かった」
少しねだれば買ってくれる。何でも、なのだろうか。少し試してみよう。
「…………ね、兄さん。あのネックレス……欲しいな」
「え? あれ?」
僕は結界で厳重に守られたネックレスを指差す。
「ダメ? 欲しいんだよ。お願い兄さん、いい子にするからさぁ」
真紅という言葉があれほど似合う色はない。
美しい深い赤の宝石が使われたネックレス、僕は普段装身具に興味は示さないのだけれど、あれは美しいと思ったし、何よりライアーを試したかった。
いくら理想の世界だと言っても、一般人の年収に匹敵する程の装身具を弟に買い与えるなんて──
「いいよ。ちょっと待ってね」
僕の予想は外れて、ライアーは笑顔でそう言った。
「……ほ、ほんと? 本当に買ってくれるの?」
「欲しいんだよね?」
「で、でも、高いよ?」
「ボク、これでも稼いでるからね」
ライアーが本当の兄と同じ立場であるという設定なら、ライアーは優れた研究者だ。
褒賞も合わせれば王宮魔法使いよりも稼いでいる。確かに買うことは出来るだろう、だが買えるかどうかと買うかどうかは別問題だ。
本当の兄なら、兄なら──どうしていただろう、物をねだった覚えが無いから予想も出来ない。
「はい、どうぞ」
真紅の宝石が目の前で揺れる。どこか怪しい輝きを放つそれは繊細な装飾が施された金の鎖にぶら下がっている。
「ありがとう。兄さん」
僕は手を下げたまま、頭を前に突き出す。
「……ん? あぁ、分かったよ。ふふっ」
ヒヤリと冷たい物が首に触れる。金の鎖は首を一周し、鎖骨の間に宝石をぶら下げた。
「似合ってるよ。まだ欲しいものあるの?」
僕はその宝石を眺めながら首を横に振る。
「じゃあ、次は……んー、公園にでも行こうか」
「……うん」
学校を辞めさせられてすぐ、母に辛く当たられて、家に居るのも辛くて公園で時間を潰していた時期があった。その場所も結局、元同級生によって奪われてしまった。
いや、そもそも公園は彼ら『まともに暮らしている人間』のものなのだ。弾き出された人間の逃げ場などではなかったのだ。けれどこれは現実ではない、理想の世界だ。
「着いたよ。相変わらず綺麗な公園だ。緑が多いと落ち着くよねぇ」
「……みど、り?」
「緑ばっかじゃつまんない? 向こうに花畑があるよ、あっちはカラフルだ」
「兄さん。緑なんて、どこにもないよ?」
公園に生い茂っているはずの草木、ライアーもそれを前提に話をしている。けれど僕の目に見えるのは辛うじて立っている焼け焦げた黒い棒だけだ。
「……何言ってるの? ほら、花畑見に行こ」
ライアーにはこの景色は見えていない。
なら僕がおかしいのか? それともゲームの不具合だろうか、それなら現実でライアーを呼ばなければならない。だが、僕はこのゲームの終わらせ方が分からない。
「なっ……何、これ」
「何って……花だよ。赤いの青いの黄色いの白いの紫色の。色々あるねぇ」
「違う、違うよ、これ、手だよ」
地面に突き立てられた人の腕。花と呼ぶには悪趣味だ。
地面に人が埋まっているのか、腕だけが立てられているのかは分からないし知りたくもない。
この世界は理想の世界のはずなのに、どうしてこんな惨い景色になっているんだ。
「あ、これ綺麗だね。ほら……ヘルにあげる」
ライアーは手を伸ばし、花畑の中心の黒い塊を引き抜く。
それは腐敗しかけた人の頭だった。
僕は差し出されたそれを叩き落とした。
「……花、嫌いだった?」
「花じゃないよこんなの! どうしたんだよ兄さん、しっかりしてよ! これ、これ死体だよ!」
「…………ヘル」
ライアーは悲しそうに眉尻を下げる。
あの頭を本当に花だと思っていたのなら、僕の反応は酷いものだ。けれどあれは間違いなく人の頭だ。
おかしいのは僕じゃない。
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