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第二十三章 不定形との家族ごっこを人形の国で
同族嫌悪
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兄の独り言を聞いていて、ふと兄の夢とやらが気になった。二つとも一気に叶うということは、当然二つあるということだ。
「にいさまの夢ってなんなの?」
『世界征服だね』
その言葉の響きは幼稚だが、兄が言うと洒落にならない。兄の統治は傍目には素晴らしいものだろうが、その実不幸なものだろう。
「……もう一つは?」
『秘密』
「え……何で?」
『叶ったら教えてあげるよ』
口の手前にに人差し指を立て、それ以上聞くなと視線で伝える。肉の最後の一切れを口に放り込むと、兄は暖炉の前の安楽椅子に戻った。
僕は不安を覚えながら空になった器を流し台に運んだ。
『……あ、僕が洗うから水入れて置いておいてくれればいいよ』
「え? いや、自分で食べた分くらい自分で洗うよ」
『ダメ。君は暖炉の前でゴロゴロしてて。君にさせちゃ僕が怒られちゃう』
兄の方に目線をやる。兄の顔はこちらを向いてはいなかったが、こちらに意識を向けているとは分かった。
僕はフェルに軽い礼を言って、兄の隣に移動した。
『……おいで』
兄の膝の上に座る。安心出来る場所のはずなのに、僕の心は不安で埋め尽くされる。身体は熱いくらいなのに、心は凍りつく。
『…………ヘル。僕の弟……』
兄の腕が僕を包む。それは嬉しいはずなのに、恐ろしくて仕方ない。暖炉の前に居るのに背筋に冷たいものが流れた。
兄はその後うわ言のように何かを話していたが、身も心も硬直してしまった僕には認識出来なかった。僕が上の空で無くなったのはそれから数十分後、兄から解放され風呂場に行く途中だった。
『ヘル、考え事も良いが、根を詰め過ぎるなよ。後、湯から腕を出すな、肩まで浸かるんだ。分かったか? 貴方は人より身体が温まり難いんだからな──』
頭と身体を洗い終え、浴槽の縁に肘をついて泡まみれのアルを眺めていると、呆れながらの説教を頂いた。
「…………あぁ、ごめん」
風呂上がり。水分を飛ばすのに時間が掛かるアルを脱衣場に置いて、僕はダイニングルームでフェルが用意した氷菓子を食べながら彼と話す。
「にいさまは?」
『食料調達』
「……一日に何人くらい食べるの?」
『消費魔力とか食料が持つ魔力とかによるけど、基本は三日に一人。時々適当に捕まえては解体してそこの冷蔵庫に入れてる。君がにいさまを連れて旅をするなら、魔法を使わせたいなら、まぁ場合によるけど一日に五人は固いね』
「…………僕の魔力で代用出来ないかな」
『空腹は癒せても空腹感は無くならないと思うよ』
アルの魔力を酒呑やベルゼブブに移した時と同じように出来ないかと思ったが、どうやら咀嚼も重要らしい。
「……痛覚消してくれるなら食べられても良いんだけどな」
『消してあげようか?』
「…………出来るの?」
『一通りの魔法は使えるよ』
フェルが虚空に手を翳すとそこに魔法陣が現れ、魔法陣からはぽたぽたと水が滴り落ちた。
「…………それ、もしかして天候操作?」
『正解。雨だよ』
「……しょぼい」
『にいさまほどの出力は出ないよ。今のは無詠唱だから、これが全力って訳でもないけど』
痛覚消失の魔法は雑ではあるが消費魔力は少なく済む魔法のはずだ、彼でも効果は期待出来るだろう。僕はもしもの時は頼むと会話を切り上げ、兄に言われた部屋に入る。僕の部屋として用意された空っぽの部屋だ。
『中々の広さだ。良かったな、ヘル』
扉を開けて立ち止まっていると、すっかり乾いた毛皮を擦り付けられる。
「アルはここに住む気あるの?」
『貴方が住むのなら何処にでも』
敷かれていた布団に寝転び、横に腰を下ろしたアルに手を伸ばす。表面は乾いているが、中の方はまだ湿っている気がした。
『……本当に、良かった。貴方の兄が改心してくれて』
「…………アルはそう思えるんだね」
『貴方が疑う気持ちも理解出来る』
僕の胸の上に顎を置いて、アルはゆっくりと目を閉じる。
『貴方には家族が必要だと常々思っていた。だから今日、貴方の兄が兄をやる気になってくれて、貴方が自分の複製を双子と扱ってくれて、嬉しかったんだ』
「…………家族」
『まだ欲しいだろう? 兄と弟だけでは足りんな? 何が欲しい?』
家族の定義はよく分からないし、僕には必要無いと思い込むようにしていた。今でも手に入ったとは思わないように自分を戒めている。
『妻を持つか? 子が欲しいか? どんな女が良い、私が見繕ってやる』
「…………まだ、そんな気にはならないよ」
『そうか? ならいい』
その後も他愛ない話を繰り返し、アルは僕を枕にしたまま眠ってしまった。動かせば起きてしまうだろうかと寝返りも打てずにいると、扉が開き部屋に光が差し込む。
「…………誰?」
『あれ、まだ起きてるの? 僕だよ僕』
「フェル……?」
光はフェルが持った杖の先に灯っていた。松明などではない、柔らかなオレンジ色の光はどこか懐かしさを感じる。
「それ灯魔法? ちゃんと使えるんだ」
『杖があれば大抵のものはね。出力は弱いけど』
「ふーん……いいなぁ」
僕も魔法が使えれば幸せに暮らせていただろうに。
魔法を扱うフェルを見ていると、自分が魔法を使っているところを鏡に移しているようで、虚しい喜びが手に入った。
「何か用?」
『居場所がないんだ。床でいいから寝させてよ』
「…………布団入っていいよ」
『言うと思った。じゃ、遠慮して……』
フェルは毛布に片足と片手を入れ、身体と頭をもう片方の手足を床に置いた。
「もうちょっと遠慮しなくいていいよ」
『あ……ちょっとはしなきゃダメなんだ、そんな気はしてた』
「…………君とひっついて寝たくない、気持ち悪い」
『分かるよ。言うとは思わなかったけど。君結構遠慮ないよね?』
フェルは僕を押しながら布団に潜り込み、アルの翼を引っ張り暖を求めた。
「……君もないよね?」
『君に遠慮する必要ないでしょ?』
「してよ。今日会ったばかりなんだから」
『十五年間一緒の生き物だったのに』
「…………にいさまが勝手に複製しただけだろ」
僕自身が分裂したような言い方はやめてもらいたい。一緒の生き物だったと言うなら兄の方が正しいだろう。
『そうだよ、僕生まれたてだよ? 赤ちゃんだよ、優しくしてよ。それでなくても毎日虐められてるんだから、もっと同情して欲しいね』
「僕も十年くらいは虐められてた。君こそ僕にもっと気を遣いなよ、僕がにいさまに君の悪口言ったら処分されちゃうんだからね?」
『嫌な脅し方してくるね君。そんなだから人に好かれないんだ』
「あぁ悪かったねひねくれてて!」
今が夜だということも忘れて、アルが上で寝ているということも忘れて、大声を上げた。
『君がそんなにひねくれてなきゃ僕ももっと良い奴だったんだよ!』
「僕のせいみたいに言うなよ! 君が鬱陶しいのは君のせいだろ!」
『はぁ!? 僕の性格は九割九分九厘君から来てるんだよ!』
フェルも僕に釣られて声量を上げていく。これで兄がうるさがって部屋に来たら──なんて怯えは二人ともにあるはずなのに、今はどちらも気が付いていない。
「何でもかんでも人のせいにするなよ! 僕みたいな奴だな!」
『僕は君の複製だからね! 君みたいで当然だよ!』
「うるさい!」
『うるさいのは君だよバカ!』
「バカって言う方がバカなんだよ! このバカぁ!」
『僕にバカって言うのは自分にバカって言ってるってことなんだよバーカ!』
『喧しい! 何時だと思っている! 全く……頭の悪そうな争いは止めろ』
あまりの騒がしさにアルが飛び起き、僕達を叱る。けれど昂った僕達は少し叱られただけでは止まれない。
「アルも僕がバカだって言うの!? 酷いよはっきり言うなんて!」
『事実を包み隠さず言うと人は傷付くんだ、今のはよくなかったよ!』
「謝れ!」
『そして慰めろ!』
「撫でさせろ!」
『甘やかせ!』
僕とフェルは団結してアルに対抗する。アルは僕達二人の腹に飛び乗り、僕達はその衝撃で黙り込む。
『…………寝ろ。いいな』
「重い……」
『寝たら退いてやる』
『無理……』
二人で押してもアルはビクともしない。僕達は目配せし合って、同じ抑揚同じ音程で謝罪を述べた。アルはようやく僕達の上から僕達の間に移動し、僕達はアルを抱き枕に静かに眠ることにした。
アルが再び寝息を立て始めた頃、扉が開いた。
『…………夜中に騒いでる悪い子はどこ……?』
ヒタヒタと足音が近付いてくる。足音は枕元で止まり、視線を感じて体が強ばる。フェルも同じようで、アルの上に乗せた腕に力が入っていた。
『…………寝てるの? おかしいな……』
足音が去っていく。
『……あの筋肉バカか……?』
そんな不敬な言葉を残し、扉は閉まる。
僕とフェルは同時に深い安堵のため息を吐き、言葉を交わさないで夜は静かにすることを誓い合った。
「にいさまの夢ってなんなの?」
『世界征服だね』
その言葉の響きは幼稚だが、兄が言うと洒落にならない。兄の統治は傍目には素晴らしいものだろうが、その実不幸なものだろう。
「……もう一つは?」
『秘密』
「え……何で?」
『叶ったら教えてあげるよ』
口の手前にに人差し指を立て、それ以上聞くなと視線で伝える。肉の最後の一切れを口に放り込むと、兄は暖炉の前の安楽椅子に戻った。
僕は不安を覚えながら空になった器を流し台に運んだ。
『……あ、僕が洗うから水入れて置いておいてくれればいいよ』
「え? いや、自分で食べた分くらい自分で洗うよ」
『ダメ。君は暖炉の前でゴロゴロしてて。君にさせちゃ僕が怒られちゃう』
兄の方に目線をやる。兄の顔はこちらを向いてはいなかったが、こちらに意識を向けているとは分かった。
僕はフェルに軽い礼を言って、兄の隣に移動した。
『……おいで』
兄の膝の上に座る。安心出来る場所のはずなのに、僕の心は不安で埋め尽くされる。身体は熱いくらいなのに、心は凍りつく。
『…………ヘル。僕の弟……』
兄の腕が僕を包む。それは嬉しいはずなのに、恐ろしくて仕方ない。暖炉の前に居るのに背筋に冷たいものが流れた。
兄はその後うわ言のように何かを話していたが、身も心も硬直してしまった僕には認識出来なかった。僕が上の空で無くなったのはそれから数十分後、兄から解放され風呂場に行く途中だった。
『ヘル、考え事も良いが、根を詰め過ぎるなよ。後、湯から腕を出すな、肩まで浸かるんだ。分かったか? 貴方は人より身体が温まり難いんだからな──』
頭と身体を洗い終え、浴槽の縁に肘をついて泡まみれのアルを眺めていると、呆れながらの説教を頂いた。
「…………あぁ、ごめん」
風呂上がり。水分を飛ばすのに時間が掛かるアルを脱衣場に置いて、僕はダイニングルームでフェルが用意した氷菓子を食べながら彼と話す。
「にいさまは?」
『食料調達』
「……一日に何人くらい食べるの?」
『消費魔力とか食料が持つ魔力とかによるけど、基本は三日に一人。時々適当に捕まえては解体してそこの冷蔵庫に入れてる。君がにいさまを連れて旅をするなら、魔法を使わせたいなら、まぁ場合によるけど一日に五人は固いね』
「…………僕の魔力で代用出来ないかな」
『空腹は癒せても空腹感は無くならないと思うよ』
アルの魔力を酒呑やベルゼブブに移した時と同じように出来ないかと思ったが、どうやら咀嚼も重要らしい。
「……痛覚消してくれるなら食べられても良いんだけどな」
『消してあげようか?』
「…………出来るの?」
『一通りの魔法は使えるよ』
フェルが虚空に手を翳すとそこに魔法陣が現れ、魔法陣からはぽたぽたと水が滴り落ちた。
「…………それ、もしかして天候操作?」
『正解。雨だよ』
「……しょぼい」
『にいさまほどの出力は出ないよ。今のは無詠唱だから、これが全力って訳でもないけど』
痛覚消失の魔法は雑ではあるが消費魔力は少なく済む魔法のはずだ、彼でも効果は期待出来るだろう。僕はもしもの時は頼むと会話を切り上げ、兄に言われた部屋に入る。僕の部屋として用意された空っぽの部屋だ。
『中々の広さだ。良かったな、ヘル』
扉を開けて立ち止まっていると、すっかり乾いた毛皮を擦り付けられる。
「アルはここに住む気あるの?」
『貴方が住むのなら何処にでも』
敷かれていた布団に寝転び、横に腰を下ろしたアルに手を伸ばす。表面は乾いているが、中の方はまだ湿っている気がした。
『……本当に、良かった。貴方の兄が改心してくれて』
「…………アルはそう思えるんだね」
『貴方が疑う気持ちも理解出来る』
僕の胸の上に顎を置いて、アルはゆっくりと目を閉じる。
『貴方には家族が必要だと常々思っていた。だから今日、貴方の兄が兄をやる気になってくれて、貴方が自分の複製を双子と扱ってくれて、嬉しかったんだ』
「…………家族」
『まだ欲しいだろう? 兄と弟だけでは足りんな? 何が欲しい?』
家族の定義はよく分からないし、僕には必要無いと思い込むようにしていた。今でも手に入ったとは思わないように自分を戒めている。
『妻を持つか? 子が欲しいか? どんな女が良い、私が見繕ってやる』
「…………まだ、そんな気にはならないよ」
『そうか? ならいい』
その後も他愛ない話を繰り返し、アルは僕を枕にしたまま眠ってしまった。動かせば起きてしまうだろうかと寝返りも打てずにいると、扉が開き部屋に光が差し込む。
「…………誰?」
『あれ、まだ起きてるの? 僕だよ僕』
「フェル……?」
光はフェルが持った杖の先に灯っていた。松明などではない、柔らかなオレンジ色の光はどこか懐かしさを感じる。
「それ灯魔法? ちゃんと使えるんだ」
『杖があれば大抵のものはね。出力は弱いけど』
「ふーん……いいなぁ」
僕も魔法が使えれば幸せに暮らせていただろうに。
魔法を扱うフェルを見ていると、自分が魔法を使っているところを鏡に移しているようで、虚しい喜びが手に入った。
「何か用?」
『居場所がないんだ。床でいいから寝させてよ』
「…………布団入っていいよ」
『言うと思った。じゃ、遠慮して……』
フェルは毛布に片足と片手を入れ、身体と頭をもう片方の手足を床に置いた。
「もうちょっと遠慮しなくいていいよ」
『あ……ちょっとはしなきゃダメなんだ、そんな気はしてた』
「…………君とひっついて寝たくない、気持ち悪い」
『分かるよ。言うとは思わなかったけど。君結構遠慮ないよね?』
フェルは僕を押しながら布団に潜り込み、アルの翼を引っ張り暖を求めた。
「……君もないよね?」
『君に遠慮する必要ないでしょ?』
「してよ。今日会ったばかりなんだから」
『十五年間一緒の生き物だったのに』
「…………にいさまが勝手に複製しただけだろ」
僕自身が分裂したような言い方はやめてもらいたい。一緒の生き物だったと言うなら兄の方が正しいだろう。
『そうだよ、僕生まれたてだよ? 赤ちゃんだよ、優しくしてよ。それでなくても毎日虐められてるんだから、もっと同情して欲しいね』
「僕も十年くらいは虐められてた。君こそ僕にもっと気を遣いなよ、僕がにいさまに君の悪口言ったら処分されちゃうんだからね?」
『嫌な脅し方してくるね君。そんなだから人に好かれないんだ』
「あぁ悪かったねひねくれてて!」
今が夜だということも忘れて、アルが上で寝ているということも忘れて、大声を上げた。
『君がそんなにひねくれてなきゃ僕ももっと良い奴だったんだよ!』
「僕のせいみたいに言うなよ! 君が鬱陶しいのは君のせいだろ!」
『はぁ!? 僕の性格は九割九分九厘君から来てるんだよ!』
フェルも僕に釣られて声量を上げていく。これで兄がうるさがって部屋に来たら──なんて怯えは二人ともにあるはずなのに、今はどちらも気が付いていない。
「何でもかんでも人のせいにするなよ! 僕みたいな奴だな!」
『僕は君の複製だからね! 君みたいで当然だよ!』
「うるさい!」
『うるさいのは君だよバカ!』
「バカって言う方がバカなんだよ! このバカぁ!」
『僕にバカって言うのは自分にバカって言ってるってことなんだよバーカ!』
『喧しい! 何時だと思っている! 全く……頭の悪そうな争いは止めろ』
あまりの騒がしさにアルが飛び起き、僕達を叱る。けれど昂った僕達は少し叱られただけでは止まれない。
「アルも僕がバカだって言うの!? 酷いよはっきり言うなんて!」
『事実を包み隠さず言うと人は傷付くんだ、今のはよくなかったよ!』
「謝れ!」
『そして慰めろ!』
「撫でさせろ!」
『甘やかせ!』
僕とフェルは団結してアルに対抗する。アルは僕達二人の腹に飛び乗り、僕達はその衝撃で黙り込む。
『…………寝ろ。いいな』
「重い……」
『寝たら退いてやる』
『無理……』
二人で押してもアルはビクともしない。僕達は目配せし合って、同じ抑揚同じ音程で謝罪を述べた。アルはようやく僕達の上から僕達の間に移動し、僕達はアルを抱き枕に静かに眠ることにした。
アルが再び寝息を立て始めた頃、扉が開いた。
『…………夜中に騒いでる悪い子はどこ……?』
ヒタヒタと足音が近付いてくる。足音は枕元で止まり、視線を感じて体が強ばる。フェルも同じようで、アルの上に乗せた腕に力が入っていた。
『…………寝てるの? おかしいな……』
足音が去っていく。
『……あの筋肉バカか……?』
そんな不敬な言葉を残し、扉は閉まる。
僕とフェルは同時に深い安堵のため息を吐き、言葉を交わさないで夜は静かにすることを誓い合った。
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