[200万PV達成]それを捨てるなんてとんでもない!〜童貞を捨てる度に過去に戻されてしまう件〜おまけに相手の記憶も都合よく消えてる!?

SPD

文字の大きさ
上 下
831 / 1,060
ep9

ep9『ナイト・オブ・ファイヤー』 Saturday Knight Fever その③

しおりを挟む
けど、よく考えたらそれって普通なのかもな、と俺はふと思った。

だってさ、妊娠してないのに結婚しようっていう10代の方が珍しいんじゃねぇか?

高校卒業してからってんだったらわかるけどさ、でもそうじゃない訳だろ?

「えwwなんで妊娠させちゃったんですかwww真剣に今後の参考にしたいんで教えて貰えません?www」

概史が更に踏み込んだ質問をブッ込む。

おいおいおい。

アクセル全開なんて可愛いモンじゃねぇぞ?全力フルスロットルじゃねぇか。

けどさ、無邪気なフリしてこんな無礼極まりないことを聞けるってのは子どもの特権だからな。

確かに、俺だってそこはすっげぇ気になるんだよな。正直めっちゃ聞きたい。

俺は固唾を呑みつつ鈴木先輩の言葉を待った。

「まあ……その……」

鈴木先輩は歯切れの悪い様子で言葉を濁す。

「え~?僕もそこ聞きたいんだけど~」

詳しい事情ってそういえばよく知らなかったんだよね~と佑ニーサンが追い討ちを掛ける。

てか、そこは佑ニーサンも聞かされてなかったのか?

まあそれ以前に───────佑ニーサンと鈴木先輩の関係性もよくわからねぇんだが……

……いや、それは……と鈴木先輩は更に顔を真っ赤にしてこう言った。

「なんちゅうか……酔った勢いで───────」

鈴木先輩のキャラからは想像出来ない、ありふれた凡庸な答えを聞いた概史がゲラゲラと笑う。

「えwwwめっちゃダメじゃないっスかwwwなんでそんなwww」

まあまあ、と佑ニーサンが諌めるように間に入る。

「てかwww鈴木先輩ほどの人でもwwwそんなウッカリあるんスねwww」

まあ、あんな超絶美少女を前にしたら誰だって頭のネジが2~3本飛んでもおかしくねぇよな。

「だ、そうですよ~?二人とも先輩と同じ失敗しないように気を付けるんだよ~?」

佑ニーサンが概史の顔を覗き込む。

「オレww酒は飲まないんでwwwそこは大丈夫っスww」

いや、そういう問題じゃないだろう。

「ガックンはお酒飲むでしょ~?気をつけなよね~?」

てか、それ以前に未成年がお酒飲んじゃダメなんだけどね~?と佑ニーサンは少し考え込むようなトーンで呟く。

「もう~!三人ともメッ!だよ~?」

佑ニーサンの言葉に対し、概史がまたゲラゲラと笑った。

「佑ニーサンがww一番マズいっスよwwwこの前だって昼間から店で勝手に飲んでww酔い潰れてたじゃwwないっスかwww」

「ええ……」

概史の暴露に対し、鈴木先輩がドン引きしたように呟く。

「佑ニーサンも休肝日とか要るんじゃないんか?このままじゃ肝臓がヤラれるじゃろうが」

この前の健康診断の数値も悪かったんじゃろ、と鈴木先輩に指摘された佑ニーサンは慌てて首を振った。

「え~!?そんなこと無いって~!これでも最近はちょっと控えてる方なんだけど~?」

佑ニーサンのその台詞を聞いた概史がゲラゲラ笑った後、ふとこんな事を言い出した。

「そういえば鈴木先輩、最近は全然ウチの店に来てないんスね」

よかったら今からどうスかwという概史の提案に対し────── 空気が一瞬だけ変わった気がした。

「まあ、忙しかったけぇの……」

鈴木先輩がそう答えると、佑ニーサンが慌てたように相槌を打つ。

「そうそう!まあ、そうだよね~。赤ちゃん産まれたばっかだと夜に出歩くなんて出来ないし~」

なんだ?

なにかがおかしい気がする。














この三人には──────────何か俺の知らない事情があるのか?


しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

隣人の女性がDVされてたから助けてみたら、なぜかその人(年下の女子大生)と同棲することになった(なんで?)

チドリ正明@不労所得発売中!!
青春
マンションの隣の部屋から女性の悲鳴と男性の怒鳴り声が聞こえた。 主人公 時田宗利(ときたむねとし)の判断は早かった。迷わず訪問し時間を稼ぎ、確証が取れた段階で警察に通報。DV男を現行犯でとっちめることに成功した。 ちっぽけな勇気と小心者が持つ単なる親切心でやった宗利は日常に戻る。 しかし、しばらくして宗時は見覚えのある女性が部屋の前にしゃがみ込んでいる姿を発見した。 その女性はDVを受けていたあの時の隣人だった。 「頼れる人がいないんです……私と一緒に暮らしてくれませんか?」 これはDVから女性を守ったことで始まる新たな恋物語。

秘密のキス

廣瀬純一
青春
キスで体が入れ替わる高校生の男女の話

だんだんおかしくなった姉の話

暗黒神ゼブラ
ホラー
弟が死んだことでおかしくなった姉の話

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

将棋部の眼鏡美少女を抱いた

junk
青春
将棋部の青春恋愛ストーリーです

榛名の園

ひかり企画
青春
荒れた14歳から17歳位までの、女子少年院経験記など、あたしの自伝小説を書いて見ました。

処理中です...