上 下
689 / 1,060
ep8

ep8『愚者の宝石と盲目の少女たち』 少女の花園にある棘

しおりを挟む
思わず固まってしまった俺を尻目に佐々木は余裕の笑みを浮かべている。

「……え!?いやあの、ちょっとお前に聞きたいことがあってここに来ただけで───────」

お前居ねぇからさ、ちょっと待たせて貰おうとしてただけで悪気があった訳じゃ……と、俺はしどろもどろに弁明する。

「──────そうなの?」

佐々木は俺に冷ややかな視線を向ける。

「いや!!マジだって!!まさかこんな……保健室でしてるとか思わねぇじゃん!?」

───────って?と佐々木はなおも落ち着き払った様子で俺に尋問する。

「だからさ!!まさかそんな……ここでセッ──────」

俺が言いかけた所で佐々木は呆れたように首を振った。

「……何か誤解があるようだから訂正しておくわね。貴方が想像しているような事じゃないわ」

は!?どういうこと?

ヤッてない?じゃあ未遂って事か?それとも寸止め?

いや、待てよ?そもそも女同士ってどうやってヤるんだ?

てか、よく考えたら俺ってそういうのあんま詳しくねぇ気がする。

え??

じゃあどういうこと?

「????」

俺が混乱した表情を浮かべていたからだろうか。佐々木は俺を椅子に座るように促す。

「まあいいわ。ちょっと落ち着いた方がいいわね。ほら」

佐々木は小型冷蔵庫から冷えたリンゴジュースを取り出し、俺に差し出して来た。

「ん……ああ、じゃあ貰うわ」

俺はそれを受け取り、紙パックにストローを挿す。

俺が少しジュースを飲んだのを確認してから、佐々木はこう切り出した。

「……今回の件は内容が内容なだけに────────貴方には極力、話さないようにしようとは思っていたのだけれど」

知られてしまった以上、協力して貰うしか無さそうね、と佐々木は複雑そうな顔で呟いた。

「は?どういうことだ?今回の件って─────」

俺がそう言いかけた所で佐々木はセーラー服の胸ポケットに手を突っ込み、何かを取り出した。

「……ん?なんだそれ?」

白いガーゼのハンカチ。

佐々木はそれを用心深く開いてみせる。

ガーゼのハンカチに包まれた連なったビー玉。

数珠の一部のようにビー玉状の透明な球が繋がっている。

キラキラとしたそれは───────アクセサリーの部品のように思えた。

「ん?なんだこれ?アクセサリーか?今、流行ってるとかそういうの?」

俺がそう尋ねると、佐々木はため息をついた。

「そう。残念ながらね。一部の女子の間で流行ってしまっているの」

なんでガッカリしてんだよ佐々木は?

「流行ってんのが気にいらねぇのか?自分がトレンドに乗り遅れたからとか、そういう理由か?」

俺がそう聞き返すと、佐々木は静かにこう答えた。









「この宝石は─────────さっき、女の子の体内から取り出したモノなの」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

♡蜜壺に指を滑り込ませて蜜をクチュクチュ♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとHなショートショート♡年末まで毎日5本投稿中!!

愛娘(JS5)とのエッチな習慣に俺の我慢は限界

レディX
恋愛
娘の美奈は(JS5)本当に可愛い。そしてファザコンだと思う。 毎朝毎晩のトイレに一緒に入り、 お風呂の後には乾燥肌の娘の体に保湿クリームを塗ってあげる。特にお尻とお股には念入りに。ここ最近はバックからお尻の肉を鷲掴みにしてお尻の穴もオマンコの穴もオシッコ穴も丸見えにして閉じたり開いたり。 そうしてたらお股からクチュクチュ水音がするようになってきた。 お風呂上がりのいい匂いと共にさっきしたばかりのオシッコの匂い、そこに別の濃厚な匂いが漂うようになってきている。 でも俺は娘にイタズラしまくってるくせに最後の一線だけは超えない事を自分に誓っていた。 でも大丈夫かなぁ。頑張れ、俺の理性。

若妻の穴を堪能する夫の話

かめのこたろう
現代文学
内容は題名の通りです。

♡ちょっとエッチなアンソロジー〜アソコ編〜♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとエッチなショートショートつめあわせ♡

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

【R-18】クリしつけ

蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。

俺のセフレが義妹になった。そのあと毎日めちゃくちゃシた。

ねんごろ
恋愛
 主人公のセフレがどういうわけか義妹になって家にやってきた。  その日を境に彼らの関係性はより深く親密になっていって……  毎日にエロがある、そんな時間を二人は過ごしていく。 ※他サイトで連載していた作品です

マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子

ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。 Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。

処理中です...