637 / 1,060
ep7.
ep7『ドッペルゲンガーと14歳の父』 秋祭り開催RTA ⑬
しおりを挟む
17時を過ぎると続々とメンバーが集まって来た。
手伝えそうな奴は神社に17時過ぎに集合って連絡はしたものの、どれだけの人数が来てくれるかは不明だったが─────────
一番早く到着したのは花園リセだった。
「遅くなって申し訳ありませんわ。少々、準備が長引いたものですから……」
クラシカルなデザインのワンピースに日傘、それにバスケット。
微笑む花園リセは場違い感MAXに思えた。
まるでガード下の立ち飲み赤提灯みたいな場所にマリーアントワネットが降臨したかのようだ。
「わたくしは何をすればよろしいでしょうか?」
花園リセは優雅に手伝いを申し出てくる。
どうしよう。そもそもリセさんに手伝って貰えることなんてあるだろうか。
御令嬢だぞ?力仕事や汚れる作業なんて頼めないし────────
「あ、じゃあさ、あっちで小学生二人組がヨーヨー釣りの準備してっからさ。そこに合流してくんね?」
「ヨーヨー釣りですわね。了解ですわ」
すまん。シンジ。お前ら二人をイチャイチャさせてやりたかったが───────リセさんに出来そうな軽作業が他にないんだよ。許せ。
ここでふと俺は、各屋台の役割分担を何も決めてなかった事に気付く。
けど、そもそも誰が集まるとかも未知数だったし……とりあえず来た奴に片っ端からなんか割り振って行くしかねぇよな。
次にやって来たのは御月レイジと諸星キクコのカップルだった。
「……遅くなってすまない。もう準備が始まってるんだな」
「てかさ、アンタが突発でお祭りやるって言い出したんだって?マジでウケるんだけど」
諸星キクコは呆れたような表情を浮かべている。
ふと、御月が大きな荷物を抱えていることに気付く。
「あ、そういやかき氷機を持ってきてくれるってハナシだったよな?」
もしかしてこれか?と俺が尋ねると御月は頷いた。
「マジで持ってきてくれたんだな。じゃ、悪いけどお前ら二人にそれ、任せていいか?」
「は?最初からそのつもりだし?」
諸星キクコは不機嫌なんだか乗り気なんだかよくわからないテンションで準備を始めた。
まあ、こっちは御月もいるし大丈夫だろう。
そうこうしているうちに概史&フーミンの兄弟も到着する。
「あw先輩wwもうすっかり祭りの雰囲気が仕上がってるじゃないスかww」
ニヤニヤとしながら周囲を見渡す概史。
後ろにはフーミンの姿が見えた。
結構な大荷物を抱えている。
「なんかスゲェな。とりあえずそっちの方は流川兄弟に任せたわ」
「了解ッスww俺と兄貴でド派手に設営しますんでww」
ニヤニヤとしている二人を見て、やっぱ兄弟揃って似てるなと思いつつも若干の不安は残る。
小学生コンビと花園リセのヨーヨー釣りエリア・御月と諸星キクコのかき氷エリアはまあ問題ないだろうが──────────
残りを破天荒な流川兄弟に任せても本当に大丈夫だろうか?
残り1時間──────────────無事に祭りはスタート出来るんだろうか。
手伝えそうな奴は神社に17時過ぎに集合って連絡はしたものの、どれだけの人数が来てくれるかは不明だったが─────────
一番早く到着したのは花園リセだった。
「遅くなって申し訳ありませんわ。少々、準備が長引いたものですから……」
クラシカルなデザインのワンピースに日傘、それにバスケット。
微笑む花園リセは場違い感MAXに思えた。
まるでガード下の立ち飲み赤提灯みたいな場所にマリーアントワネットが降臨したかのようだ。
「わたくしは何をすればよろしいでしょうか?」
花園リセは優雅に手伝いを申し出てくる。
どうしよう。そもそもリセさんに手伝って貰えることなんてあるだろうか。
御令嬢だぞ?力仕事や汚れる作業なんて頼めないし────────
「あ、じゃあさ、あっちで小学生二人組がヨーヨー釣りの準備してっからさ。そこに合流してくんね?」
「ヨーヨー釣りですわね。了解ですわ」
すまん。シンジ。お前ら二人をイチャイチャさせてやりたかったが───────リセさんに出来そうな軽作業が他にないんだよ。許せ。
ここでふと俺は、各屋台の役割分担を何も決めてなかった事に気付く。
けど、そもそも誰が集まるとかも未知数だったし……とりあえず来た奴に片っ端からなんか割り振って行くしかねぇよな。
次にやって来たのは御月レイジと諸星キクコのカップルだった。
「……遅くなってすまない。もう準備が始まってるんだな」
「てかさ、アンタが突発でお祭りやるって言い出したんだって?マジでウケるんだけど」
諸星キクコは呆れたような表情を浮かべている。
ふと、御月が大きな荷物を抱えていることに気付く。
「あ、そういやかき氷機を持ってきてくれるってハナシだったよな?」
もしかしてこれか?と俺が尋ねると御月は頷いた。
「マジで持ってきてくれたんだな。じゃ、悪いけどお前ら二人にそれ、任せていいか?」
「は?最初からそのつもりだし?」
諸星キクコは不機嫌なんだか乗り気なんだかよくわからないテンションで準備を始めた。
まあ、こっちは御月もいるし大丈夫だろう。
そうこうしているうちに概史&フーミンの兄弟も到着する。
「あw先輩wwもうすっかり祭りの雰囲気が仕上がってるじゃないスかww」
ニヤニヤとしながら周囲を見渡す概史。
後ろにはフーミンの姿が見えた。
結構な大荷物を抱えている。
「なんかスゲェな。とりあえずそっちの方は流川兄弟に任せたわ」
「了解ッスww俺と兄貴でド派手に設営しますんでww」
ニヤニヤとしている二人を見て、やっぱ兄弟揃って似てるなと思いつつも若干の不安は残る。
小学生コンビと花園リセのヨーヨー釣りエリア・御月と諸星キクコのかき氷エリアはまあ問題ないだろうが──────────
残りを破天荒な流川兄弟に任せても本当に大丈夫だろうか?
残り1時間──────────────無事に祭りはスタート出来るんだろうか。
0
お気に入りに追加
61
あなたにおすすめの小説
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

体育座りでスカートを汚してしまったあの日々
yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる