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ep5.
ep5. 『死と処女(おとめ)』 口に出して
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全く落ち着かず、居間と仏間を往復している間に玄関のチャイムが鳴る。
扉を開けると巫女姿の小泉がお通夜のような表情でそこに立っていた。
……その、と小泉は小さく呟いた。
「メイド服は店の制服だし、セーラー服もスーツも見つからなかった」
すまない、とだけ呟いた小泉は俯いて俺から視線を逸らした。
さっきのは冗談だったのに真に受けてたのか。
適当に流してくれたらよかったのに。
まあ入れよ、と俺は小泉に促す。
小泉は静かに玄関の扉を閉め、草履を脱いで家に上がった。
俺は小泉を居間に通し、台所でお茶を入れてちゃぶ台に湯飲みを置いた。
小泉の正面に座った俺はその顔をチラリと見る。
病院や車の中で見た時に比べると更に青くなっているように思えた。
「………」
二人の間に沈黙が流れる。
気のせいか、小泉の呼吸が荒いように思えた。
行為開始前だから気持ちが昂ってるのか?
どうしていいかわからない。
こっからどうやってセックスするのに持っていけばいいんだろう?
いや、今回は双方同意の上なんだから難しい事なんて何も無いはずなんだけどさ。
こういう時に何て言ったらいいのか俺にはわからない。
言いたいことが頭の中に一瞬、浮かんでは消えていく。
どう反応していいかわからないまま俺は戸惑っていた。
先に口を開いたのは小泉だった。
「……あの、ちょっと横になっていいか?」
そう言うが早いか小泉はその場に横になる。
え?
ここ居間だぞ?
そんなセックスの誘い方ってあるか!?
俺は更に困惑した。
歳上の女からの誘い方ってこういう感じなのか?
てか、居間だし、畳の上でそのまま始める気か?!
俺は構わんけど……下になる女の方が多少キツいくらいで何も問題はないのかもしれないけどさ。
背中とか痛くならない?
いや、小泉が下になるとは限らないって事か?
体位ってもイロイロあるんだろうし……
俺は必死で考えを巡らせる。
横になった小泉の表情をチラリと見た俺は言葉を詰まらせた。
小泉の顔色は過去最高に悪く、グッタリとしていてまるで死人のようだった。
「……え!?」
俺は小泉の肩を抱き抱えた。
「おい…?」
小泉の意識は朦朧としているように思えた。
呼吸が荒かったのは苦しかったからか…?
貧血っぽくなってるんじゃないのかこれは。
もしかしてさっき俺がふざけ半分で『コスチューム指定』なんぞしてしまったから余計に気負ったりしてストレスになったとか?
それともセックス自体が怖い?
俺なんかに処女膜を破られるのが屈辱だとか?
夢野が死んでしまうかもしれないというプレッシャーか?
半分くらいは俺のせいだろうか。
俺は小泉の両脇を抱え、隣の部屋に移動させる。
さっき敷いた布団の上に小泉をそっと寝かせると、俺は小泉の顔をマジマジと見つめた。
こうして見ると、小泉も俺たちと大差ないような年齢にも思えるから不思議だよな。
俺は横になっている小泉の上にゆっくりと覆い被さった。
扉を開けると巫女姿の小泉がお通夜のような表情でそこに立っていた。
……その、と小泉は小さく呟いた。
「メイド服は店の制服だし、セーラー服もスーツも見つからなかった」
すまない、とだけ呟いた小泉は俯いて俺から視線を逸らした。
さっきのは冗談だったのに真に受けてたのか。
適当に流してくれたらよかったのに。
まあ入れよ、と俺は小泉に促す。
小泉は静かに玄関の扉を閉め、草履を脱いで家に上がった。
俺は小泉を居間に通し、台所でお茶を入れてちゃぶ台に湯飲みを置いた。
小泉の正面に座った俺はその顔をチラリと見る。
病院や車の中で見た時に比べると更に青くなっているように思えた。
「………」
二人の間に沈黙が流れる。
気のせいか、小泉の呼吸が荒いように思えた。
行為開始前だから気持ちが昂ってるのか?
どうしていいかわからない。
こっからどうやってセックスするのに持っていけばいいんだろう?
いや、今回は双方同意の上なんだから難しい事なんて何も無いはずなんだけどさ。
こういう時に何て言ったらいいのか俺にはわからない。
言いたいことが頭の中に一瞬、浮かんでは消えていく。
どう反応していいかわからないまま俺は戸惑っていた。
先に口を開いたのは小泉だった。
「……あの、ちょっと横になっていいか?」
そう言うが早いか小泉はその場に横になる。
え?
ここ居間だぞ?
そんなセックスの誘い方ってあるか!?
俺は更に困惑した。
歳上の女からの誘い方ってこういう感じなのか?
てか、居間だし、畳の上でそのまま始める気か?!
俺は構わんけど……下になる女の方が多少キツいくらいで何も問題はないのかもしれないけどさ。
背中とか痛くならない?
いや、小泉が下になるとは限らないって事か?
体位ってもイロイロあるんだろうし……
俺は必死で考えを巡らせる。
横になった小泉の表情をチラリと見た俺は言葉を詰まらせた。
小泉の顔色は過去最高に悪く、グッタリとしていてまるで死人のようだった。
「……え!?」
俺は小泉の肩を抱き抱えた。
「おい…?」
小泉の意識は朦朧としているように思えた。
呼吸が荒かったのは苦しかったからか…?
貧血っぽくなってるんじゃないのかこれは。
もしかしてさっき俺がふざけ半分で『コスチューム指定』なんぞしてしまったから余計に気負ったりしてストレスになったとか?
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半分くらいは俺のせいだろうか。
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こうして見ると、小泉も俺たちと大差ないような年齢にも思えるから不思議だよな。
俺は横になっている小泉の上にゆっくりと覆い被さった。
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