[200万PV達成]それを捨てるなんてとんでもない!〜童貞を捨てる度に過去に戻されてしまう件〜おまけに相手の記憶も都合よく消えてる!?

SPD

文字の大きさ
83 / 1,153
ep1.

ep1.「呪いの宣告」 行為は全て記録されている

しおりを挟む
俺は怖くなって通話を切った。

マコトからの折り返しは掛かっては来なかった。メッセージが来ていたが今すぐ読む気にはとてもなれなかった。スマホは机の上置いた。小泉は黙って一連の俺の動作を見ていた。


 「……俺が知る必要ってあったのか?マコトは転校して行ってたろ?確認する必要って本当にあったのか?」


混乱した自分が何を言ってるのか自分でもわからなかった。でも、ただ一つだけハッキリしているのは俺自身がメチャクチャショックを受けているという事だった。自分がショックを受けているという事実そのものがまたショックだった。

 「こうでもしないとお前は信じないだろう?」

ペットボトルの緑茶を飲みながら小泉は涼しい顔で平然としている。何が目的なんだこいつは。俺は何が何だかわからないまま苛立っていた。

 「……で?俺がマコトとセックスしてやり捨てたって言うのか?何の根拠があってそう断言できるんだ?」

小泉は2冊目の帳面の記録らしきものを読み上げた。

 「三年目。昭和九十五年。八月二十五日。相手 雪代マコト。結果。過去ニ戻ル。」

 「三年目。昭和九十五年。八月二十五日。相手。無シ。心因性ショック。結果。過去ニ戻ル」

俺は頭を抱えた。さっぱり意味がわからない。この女の頭がおかしいのか?それとも俺がイカれてんのか?

 「いずれも私の字だ。私自身が記録している」

小泉は静かに言った。だからと言ってタイムリープしているという証拠にはならないだろう。小泉はパラパラと最後のページを開いた。新聞の切り抜きが貼り付けてある。

 「“昭和96年3月31日”の日付の新聞の切り抜きだ。来年の3月。これがどういう意味かわかるか?」

 「知らねぇし知りたくもない」

俺は吐き捨てるように答えた。マジでどうでもよかった。気味が悪い、悪趣味な冗談だと思った。

 「我々が昭和95年を過ごすのは最低でも二周目以降だということになる」

小泉が何を言っているのかもうわからない。

頭がおかしくなりそうだった。タイムリープ?深夜アニメやラノベとかの話でなくてか?気は確かなのか?

俺は深呼吸した。

 「5000歩譲って、呪いとやらが本当にあるとするぜ?で、俺が呪われてると。そこまでは納得するぜセンセェ?で、何?次は俺のダチが実は女だった?確かめたよ?ああそうだ、どうやら確かに女子だったらしい。マコトの奴、いっつもダボダボの大きめパーカー着てたし胸も無いし、ショートカットだし言動もそれっぽいから完全に男だと思ってたよ。でも違った。女子校に通ってたしガチで女だった。これで満足か?」

俺は小泉を睨みつけた。小泉は黙って俺の話を聞いている。

 「それにお次はタイムリープだ?記録があるって?来年の3月の新聞の切り抜きが貼ってある?じゃあわかったよ。タイムリープは存在してて俺らは二周目以降の今年を過ごしてる。これでいいんだよな?」

俺はブチ切れそうになるのを堪えながら必死で平静を装った。小泉は何も言わずに俺を見ている。

「ここまではいい。いや、良くねぇが一旦、整理しねぇと先に進まねぇからな。こっから先が意味がわからねぇ。童貞を捨てるのと呪いとタイムリープがどう結びつくって言うんだ?聞いたことねぇよ」

 小泉は黙って二冊の文庫本を机のうえに置いた。やれやれ、また資料とやらか。俺はもう発狂寸前なほどウンザリしていた。なんなんだこれは?俺はその本を手に取って凝視した。

『真夏の夜の爪』『真昼と夜の夢』というタイトルの文芸書?小説のような二冊の古びた文庫本だった。

何度も読み込まれたようでボロボロになっている。


 「なんなんだよこれは」

小泉は静かに答えた。








 「お前が主人公の、お前が童貞を捨てるまでの物語だ」




しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)

MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
 中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ  ★作品はマリーの語り、一人称で進行します。

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

処理中です...