3 / 6
2
しおりを挟む
「おう、ユキ、おはよう。今日も朝から精がでるな」
畑で働いてもらっている幼い頃から顔馴染みのおじさんが声をかけて来る。
少し小太りで頭のてっぺんが少々寂しい今日この頃、そんな額の延長線から良い感じに汗を流すおじさん。
「おはようございますベンさん。今日も良い天気で助かります」
泥だらけになりながら落花生を掘り起こす俺にベンさんはいつも通りに声をかけて来る。
「で、今日の収穫物はなんだい?」
これを見つけたのは本当に偶然だった。
山で薬草の採取をしていた時にたまたま見つけたのがこの落花生ことピーナッツだ。
「塩茹ですると美味しいし、栄養価も高いのでとても重宝しますよ。それに、秋の夜長に酒の肴に丁度良いです」
「あの夏に食べた枝豆って言うの位か?」
枝豆はだいぶ昔に山で見つけて栽培している。
夏のヒット商品だ。
「ん~それ以上かな?枝豆は淡白な感じだけど、これは油が乗っているからね。干し肉もいらないかも」
ただ、カロリーが気になる所かな?
最近枝豆も知名度が上がり皆栽培し始めた。
前程の売上にはならなかったので加工品を作って売って貰った。
勿論初めての味で高評価だったのは言うまでもない。
「また何時ものように賄いで出してもらうから期待していて」
俺の言葉にベンさんは「おう。期待しているぜ」と笑顔で応えた。
元々は父と二人で開拓していた畑が、気付いたら山1個分開拓してしまっており、これは手に余ると言う話になり、丁度仕事を探していた父の昔馴染みのベンさんにここの農場の管理を頼む事にしたのだ。
さすがに店と畑の二足のわらじではいつか父も俺も体を壊してしまうと母が父にお願いしたのと、店が繁盛してお金に余裕が出来た事も後押しになったからだが、ベンさんはとても勤勉な人なので、俺としては良い人材に巡り会えたと感謝しているくらいだ。
「そう言えば今日だったか?新しい王様候補が選定される日は」
ベンさんが野菜を収穫する道具を取りながら俺に問い掛ける。
「あぁ、確か正午過ぎから儀式が始まるんだっけ?」
俺はあまり興味はないが、お店に来る女性客が聞いてもいないのに楽しそうに教えてくれたっけ。
「滅多にない儀式だから今日は早めに作業を切り上げて見に行って頂いても大丈夫ですよ」
俺は行かないけど。
そう思ってベンさんに笑いかける。
ただ、この時は本当にそう思っていたんだ。
畑で働いてもらっている幼い頃から顔馴染みのおじさんが声をかけて来る。
少し小太りで頭のてっぺんが少々寂しい今日この頃、そんな額の延長線から良い感じに汗を流すおじさん。
「おはようございますベンさん。今日も良い天気で助かります」
泥だらけになりながら落花生を掘り起こす俺にベンさんはいつも通りに声をかけて来る。
「で、今日の収穫物はなんだい?」
これを見つけたのは本当に偶然だった。
山で薬草の採取をしていた時にたまたま見つけたのがこの落花生ことピーナッツだ。
「塩茹ですると美味しいし、栄養価も高いのでとても重宝しますよ。それに、秋の夜長に酒の肴に丁度良いです」
「あの夏に食べた枝豆って言うの位か?」
枝豆はだいぶ昔に山で見つけて栽培している。
夏のヒット商品だ。
「ん~それ以上かな?枝豆は淡白な感じだけど、これは油が乗っているからね。干し肉もいらないかも」
ただ、カロリーが気になる所かな?
最近枝豆も知名度が上がり皆栽培し始めた。
前程の売上にはならなかったので加工品を作って売って貰った。
勿論初めての味で高評価だったのは言うまでもない。
「また何時ものように賄いで出してもらうから期待していて」
俺の言葉にベンさんは「おう。期待しているぜ」と笑顔で応えた。
元々は父と二人で開拓していた畑が、気付いたら山1個分開拓してしまっており、これは手に余ると言う話になり、丁度仕事を探していた父の昔馴染みのベンさんにここの農場の管理を頼む事にしたのだ。
さすがに店と畑の二足のわらじではいつか父も俺も体を壊してしまうと母が父にお願いしたのと、店が繁盛してお金に余裕が出来た事も後押しになったからだが、ベンさんはとても勤勉な人なので、俺としては良い人材に巡り会えたと感謝しているくらいだ。
「そう言えば今日だったか?新しい王様候補が選定される日は」
ベンさんが野菜を収穫する道具を取りながら俺に問い掛ける。
「あぁ、確か正午過ぎから儀式が始まるんだっけ?」
俺はあまり興味はないが、お店に来る女性客が聞いてもいないのに楽しそうに教えてくれたっけ。
「滅多にない儀式だから今日は早めに作業を切り上げて見に行って頂いても大丈夫ですよ」
俺は行かないけど。
そう思ってベンさんに笑いかける。
ただ、この時は本当にそう思っていたんだ。
0
あなたにおすすめの小説
逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。初夜で抱かれたら身代わりがばれてしまいます💦
雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
逃げた弟の身代わりとなり、
隣国の国王である溺愛アルファに嫁いだオメガ。
しかし実は、我儘で結婚から逃げ出した双子の弟の身代わりなのです…
オメガだからと王宮で冷遇されていたので、身代わり結婚にも拒否権が
なかたのでした。
本当の花嫁じゃない。
だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、
だんだん王様に惹かれてしまい、苦しくなる…という
お話です。よろしくお願いします<(_ _)>
冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される
マンスーン
BL
王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。
泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
結婚初夜に相手が舌打ちして寝室出て行こうとした
紫
BL
十数年間続いた王国と帝国の戦争の終結と和平の形として、元敵国の皇帝と結婚することになったカイル。
実家にはもう帰ってくるなと言われるし、結婚相手は心底嫌そうに舌打ちしてくるし、マジ最悪ってところから始まる話。
オメガバースでオメガの立場が低い世界
こんなあらすじとタイトルですが、主人公が可哀そうって感じは全然ないです
強くたくましくメンタルがオリハルコンな主人公です
主人公は耐える我慢する許す許容するということがあんまり出来ない人間です
倫理観もちょっと薄いです
というか、他人の事を自分と同じ人間だと思ってない部分があります
※この主人公は受けです
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
竜帝陛下の愛が重すぎて身代わりの落ちこぼれ薬師は今日も腰が砕けそうです 〜呪いを解いたら一生離さないと宣言されました〜
レイ
BL
「死ぬ覚悟はできています。でも、その前に……お口、あーんしてください」
魔力を持たない「無能」として実家で虐げられていた薬師のエリアン。
彼に下されたのは、触れるものすべてを焼き尽くす「死の竜帝」ヴァレリウスへの、身代わりの婚姻だった。
BLゲームの悪役に転生したら攻略対象者が全員ヒロインに洗脳されてた
さ
BL
主人公のレオンは、幼少期に前世の記憶を思い出し、この世界がBLゲームで、自身は断罪される悪役だと気づく。
断罪を回避するため、極力攻略対象者たちと関わらないように生きてきた。
ーーそれなのに。
婚約者に婚約は破棄され、
気づけば断罪寸前の立場に。
しかも理由もわからないまま、
何もしていないはずの攻略対象者達に嫌悪を向けられてーー。
※最終的にハッピーエンド
※愛され悪役令息
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる