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ここはユヌ国。
前国王が亡くなり丁度7日目の今日、この神殿前の広場で新たな国王候補の啓示が下されるらしい。
ユヌ国は代々神の子供と言われる祝福を受けた男子が王位を継承して来た。
神の愛し子だとか精霊の愛し子だとか言われているけど、俺からした眉唾物だ。
胡散臭くてお偉いさんの政略臭がプンプンする事この上ない。
そんな何かの愛し子は、三大公爵家とその傍流の貴族達が一堂に会して次期国王候補が二人選ばれるとされている。
二人選ばれる国王候補は半年間力を合わせてお互いを知り一人は国王になり、もう一人は宰相として国を盛り上げて行くのが慣例となっているそうだ。
そして、国王は前国王に近い血筋の女性もしくは男性を正妃と迎える事になる代わりに、もう一人望む伴侶を迎える事が出来るらしい。
この国は一応単婚だが、国王だけが伴侶を二人持つ事が許されているのは自由恋愛主義のため国王にも好きな伴侶を娶って欲しいからだそうだ。
すると、前国王の子供にだけ自由恋愛が許されない事になるが、3年間白い結婚を貫けば離婚出来るらしい。
何故3年なのかは分からないが、今までそれで離婚した国王はいないので本当かどうかは分からない。
そうそう、何故一夫一婦制ではなく単婚と敢えて言うかだけど。
この世界の事を少し話せば、この世界は8つの国で治められていた。
至って普通なこの世界だが、人族には動物と違って男女の性別とは異なる第二の性があった。
αとかβとかって聞いた事あると思う。
一般的なβは第二の性にあまり作用しないごくごく普通の性。
あらゆる能力に秀でたα結構俺様?的な人格?
そして、繁殖に特化したΩ
αとΩは同性同士でも子供が出来る。が、αとΩの数は限りなく少ない特殊な性だった。
何故って、人口の99%がβだからだ。
ほんの一握りの優れた人種。
人口の1%しか存在しないαとΩだが、更にΩはα10に対してΩ1といった比率だ。
そして、どちらも貴族の極一部にしか存在していない。
まぁ、有り体に言えばβしかいない俺等一般市民からしたら狐につままれるような人種で、雲の上の存在である。
だから、俺は今日も朝から何時ものように店の品だしをして1日の給料を稼ぐ。
俺は生まれた時から親はいない。
暑い夏の朝に店先に置かれていたのをそこの店主が拾ってくれた。
俺が今働いている所だ。
この店は野菜や果物、簡単な惣菜を売って成り立っている店で、野菜や果物は何時も午前中に売れてしまう。
後は簡単な惣菜を売れば1日の稼ぎには良いらしい。
俺を拾った頃はあまり売れず一日働いても二人で暮らすのが大変だったらしいが、今では半日稼げば間に合う位には繁盛しているらしいのだ。
何せ、朝日が昇る前に採れた野菜は甘味があって最高に美味しい。
俺は朝から神様に感謝しながら畑仕事と荷だしをしていた。
前国王が亡くなり丁度7日目の今日、この神殿前の広場で新たな国王候補の啓示が下されるらしい。
ユヌ国は代々神の子供と言われる祝福を受けた男子が王位を継承して来た。
神の愛し子だとか精霊の愛し子だとか言われているけど、俺からした眉唾物だ。
胡散臭くてお偉いさんの政略臭がプンプンする事この上ない。
そんな何かの愛し子は、三大公爵家とその傍流の貴族達が一堂に会して次期国王候補が二人選ばれるとされている。
二人選ばれる国王候補は半年間力を合わせてお互いを知り一人は国王になり、もう一人は宰相として国を盛り上げて行くのが慣例となっているそうだ。
そして、国王は前国王に近い血筋の女性もしくは男性を正妃と迎える事になる代わりに、もう一人望む伴侶を迎える事が出来るらしい。
この国は一応単婚だが、国王だけが伴侶を二人持つ事が許されているのは自由恋愛主義のため国王にも好きな伴侶を娶って欲しいからだそうだ。
すると、前国王の子供にだけ自由恋愛が許されない事になるが、3年間白い結婚を貫けば離婚出来るらしい。
何故3年なのかは分からないが、今までそれで離婚した国王はいないので本当かどうかは分からない。
そうそう、何故一夫一婦制ではなく単婚と敢えて言うかだけど。
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至って普通なこの世界だが、人族には動物と違って男女の性別とは異なる第二の性があった。
αとかβとかって聞いた事あると思う。
一般的なβは第二の性にあまり作用しないごくごく普通の性。
あらゆる能力に秀でたα結構俺様?的な人格?
そして、繁殖に特化したΩ
αとΩは同性同士でも子供が出来る。が、αとΩの数は限りなく少ない特殊な性だった。
何故って、人口の99%がβだからだ。
ほんの一握りの優れた人種。
人口の1%しか存在しないαとΩだが、更にΩはα10に対してΩ1といった比率だ。
そして、どちらも貴族の極一部にしか存在していない。
まぁ、有り体に言えばβしかいない俺等一般市民からしたら狐につままれるような人種で、雲の上の存在である。
だから、俺は今日も朝から何時ものように店の品だしをして1日の給料を稼ぐ。
俺は生まれた時から親はいない。
暑い夏の朝に店先に置かれていたのをそこの店主が拾ってくれた。
俺が今働いている所だ。
この店は野菜や果物、簡単な惣菜を売って成り立っている店で、野菜や果物は何時も午前中に売れてしまう。
後は簡単な惣菜を売れば1日の稼ぎには良いらしい。
俺を拾った頃はあまり売れず一日働いても二人で暮らすのが大変だったらしいが、今では半日稼げば間に合う位には繁盛しているらしいのだ。
何せ、朝日が昇る前に採れた野菜は甘味があって最高に美味しい。
俺は朝から神様に感謝しながら畑仕事と荷だしをしていた。
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