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第九章 VS相羽修行
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凍てつく寒さが身に染みる季節だというのに、ライブハウスINFINITYの店舗周辺にいる人々は興奮冷めやらぬ状態で立ち話していた。中には出待ちしようよと声を掛け合う者までいる。
「ヒカルがベースやるとか聞いてないよ。もう、信じらんない!」
「かっこよすぎて泣いた。今日は神回だった……」
「受験終わったのかなあ。いよいよ復活だよね、楽しみ!」
「つか今日、男性の観客多くなかった? 二人の周り囲ってるの、イケメンだらけでびっくりしちゃった」
「そう、それわかる。友だちかな」
男性のアイドルバンドに男のファンがつくということは、それだけ誰が見てもかっこいい証拠だと騒ぐファンたちは、もうすでに春めいた気持ちでいっぱいなのだろう。誰も「寒い」などと叫ぶことなく、いつまでも店の前に陣取ってWINGSのグッズを見せびらかし、会場から出てきた男性客の声かけにも嫌がらず応じている。
「対バンライブなんて初めて来たんだけど、楽しかったな」
「それにWINGSのファンって、気さくっていうか。仲いい子が多いんだね」
「んーなんていうかな。あの子たちが成長していくのを見るのが好きっていうか」
「そうそう、見守りタイプの保護者っぽいファンが多いよね。だから年配のファンも結構いるよ。クリスマスの時、スーツのおじさん軍団が気合い入れてサイリウム振ってるの見た」
「ほんと、バンドなのに事務所側がアイドルって謳ってるのはそこだと思う!」
老若男女問わず色んなファンがいると聞いてはにかんだ若い男性客は、勝行と光のクラスメイトだ。話しかけてきた女子ファンの熱弁にうんうんと同意する。
「わかるわ。相羽はマジで成長したよなあ」
「入学した時は厳つい先輩にガチで迫られて困ってたのにな」
「それ、全部今西が殴り倒して追い払ったって噂だったけど。今思うとホントかねって疑問だわ」
「何それ。君たち、WINGSの友だちなの?」
「よく見たら同じ制服着てない……?」
友人の晴れ舞台は圧巻で楽しかった。だがそれよりもライブ帰りの女子が興味津々に近づいてきたことが嬉しくて、クラスメイトたちは「WINGSのファンと合コンもありだよな」「顔面偏差値、高いぞ」「性格もよさげ」と囁き合った。
「今西、ナイスだぜ」
「卒業式の時はあいつを胴上げしてやろう」
……
…… ……
「くっはー、めっちゃくちゃ楽しかった!」
光と勝行は出番を終えるなり楽屋になだれ込んだ。
制服ネクタイを引き抜き、ワイシャツも第二ボタンまで外して胸元ではたはたと煽る。恒例の金曜ロックフェスに飛び入り参加したWINGSは、三曲一気に歌って暴れた後、アンコールまで貰ってもう一曲やらせてもらえた。その間、ほぼノンストップだ。
セットリストは疾走感があって低音を強調しやすい曲ばかり選んだ。ハロウィンライブでウケがよかった「Your side」に「stepp'd in a puddle」、デビュー前に作った初期曲「WINGS」。アンコールでは保の許可もとらずに、最新曲「未来予想図」を久しぶりに演奏した。
突如ベースを抱えて登場した光を見たファンの反応は上々だった。久我にも「おいおい、須藤いらねえな」と茶化されるぐらいには仕上がっていたらしい。
「ソロの給料もらったら、マイベース買いたい」
「いいね。気に入ったんだ?」
「ベースって人の心臓音みたいで気持ちいい。音楽に生命吹き込んでる気がする」
「へえ……じゃあピアノはどんな音?」
「ピアノは俺の声代わりっていうか……みんなの歌声、かな」
「そういう考え、光らしいね。今日は俺も楽しかった! 演奏だけに集中できたし、準備も全部ありがとうな」
勝行も勉強を忘れて思いっきり楽しんでくれたようだ。「おつかれー」とハイタッチしながら、二人一緒にソファに崩れ落ちる。
「久しぶりに汗かいたなあ。でもあとで保さんに怒られないかな」
「言わなきゃバレねえだろ。バレても気にしねえ、俺が勝手にやったって言っとけ」
「参加した時点で全員共犯だよ。まあ……でも、高校の制服着たままやるのはこれが最後だし、こんな形でもライブできてよかった。ホントに」
勝行はMCの時に自分で言った何気ない一言をふと思い出し、感慨に耽っているようだ。
「だな。完全復活のライブ衣装は、保がなんか用意してた気がする」
「ああ……頼むからどこぞの王族みたいなビラビラとか、アイドル衣装はやめてほしいな……もしまたあいつらがライブ観に来たら、絶対笑うじゃん」
「ははっ言えてる」
「正直な話、保さんとは服の趣味が合わないんだよ」
「でも勝行の選ぶ衣装はスーツ一択でダサいって言ってた」
「……そう考えると、やっぱ高校の制服って気楽だったよなあ」
水分補給用に買ったペットボトルの水を飲み干し、二人は顔を見合わせ失笑した。「高校生ロックバンド、WINGSです」という代名詞のような自己紹介も今日限りで使えなくなる。
「次はなんて言おうかなあ」「スーツバンドか?」などと冗談めいたことを話しながら、荷物を片付け、ドラムサポートしてくれた久我に挨拶しに向かった。
久我はステージ奥の中二階で照明とPAを一人でこなしていた。藤田と勝行が居ないステージ裏は何かと忙しそうだ。須藤のいないバーカウンターでは、オーナーがひっきりなしにドリンクを提供している。ヘルプに入ろうかと進言したが、受験を優先しろと断られた。
「久我さん、急に言ってすみません、サポート助かりました。ありがとうございます」
「なあに、俺はそういう時のために居るんだ。それよりお前らが盛り上げてくれたから客が一気に増えて、メインの機嫌もよくなった。助かったぜ」
「そうなんですか。今日のヘッドライナーって誰……」
話をしている最中に、次の曲がズドンと激しい音を立てて始まった。聞き覚えのあるハードロック曲のような気がして、光は思わずガラス越しにステージを見下ろす。
「あいつら。前に渋谷で観た奴?」
「コア・M? まさか、うちの対バンイベントに来てたんだ!」
「今日のヘッドライナーすら知らずに出たのかよ。お前らはホント周り見てないっつうか、楽しそうに歌うことだけ集中してっからいいよな」
久我に厭味のような事を言われながら、光は大盛り上がりのステージを呆然と鑑賞していた。彼らがズンと音楽で話しかけるたび、観客が合いの手を入れるように拳を突き上げる。その場にいる全員と一体になる音楽を作る――あの日勝行が大絶賛していた彼らのライブを改めて観ると、一人で調子に乗ってすぐ暴走する自分の演奏に何が足りないのか少し分かってきた気がする。
光は「あいつら、すげえ上手いな」とため息をついた。すると隣にいた勝行にゴツンと軽いげんこつを食らわされる。
「あいつらって言うな。仮にも先輩だぞ」
「ああ。お前らスタート前の挨拶に来なかったって、ちょっと怒ってたぞ。まあ俺が代わりに言っておいたけど」
「あっしまった。す、すみません!」
いつもならしっかり事前情報を調べ、共演者への挨拶に回るのは勝行の仕事だ。だが今回は光が全て仕切って準備したため、出番以外のことには気が回らなかったようだ。勝行は慌てた様子で久我に謝罪する。
「ライブ終わってから挨拶に行ったら……失礼ですよね」
「そうだな、急なスケジュール調整で俺が休業中のお前らに無理やり出てもらった体にしてるから。あいつらのライブが終わる前にこっそり帰れ。それが一番平和だ。店側としても、あのレベルのバンドには今後もリピートしてもらいたいからな、トラブルは避けたい」
久我と勝行が真剣に話をしている様子に気づいた光は、そこで初めて勝行の仕事を全部こなせなかったことに気づいた。ライブ以外のことにも気を遣わねばならないなんて、全く知らなかったのだ。改めてバンドの仕事を甘く見ていたと反省する。
「ご、ごめん……」
「自分で全部やってみたかったんだろ。最初は失敗してナンボだ、これから勉強すればいい」
慌てて謝る光の頭をくしゃくしゃと掻き回して、久我は笑った。クリスマスの時もこうやって子ども扱いされたが、久我の手はとても大きくてごつごつしている。桐吾のそれに似ている気がした。
「久我さん居なかったら、マジでやばかった」
「そうだぞ~、ちょっとはおじさんを敬え。労いのチュウくらいはくれよ」
「そんなんでいいのか?」
頬を突き出し「ほれほれ」と要求する久我を見て、光は素直にありがとうのキスを施した。
すると勝行に後ろ襟を捕まれ、秒で引き離される。だが久我はそれで十分満足したのか、楽しそうに声を上げて笑った。
「ははは、やっと念願叶って光のチュウをゲットしたぜ。オーナーに自慢しとく」
「オーナーに?」
「なんの取り合いしてるんですか……冗談でもやめてください」
「大人の事情に首突っ込むでないよ。怒ってないで早く帰れ帰れ」
半ば無理やり追い出されるようにして、光は勝行とライブハウスを退出した。だが表に出ると出待ちしていたファンたちに見つかり、きゃあきゃあと囲まれてしまう。片岡の送迎車を待ちながら、二人はやむなく対応することにした。
「カツユキ、受験がんばってね! 写真とってもいい?」
「ありがとう。ネットにあげないでくれるなら大丈夫」
「ヒカル、今日も超・超かっこよかったよ!」
「おう、さんきゅー」
その向こう側に、クラスメイトの姿が遠巻きに見える。彼らはファンに囲まれた二人に遠慮しているのか、手を振りながら「WINGS最高だったぜー!」「またライブ観に来るからなぁ!」とガッツポーズを見せてくれた。
凍てつく寒さが身に染みる季節だというのに、ライブハウスINFINITYの店舗周辺にいる人々は興奮冷めやらぬ状態で立ち話していた。中には出待ちしようよと声を掛け合う者までいる。
「ヒカルがベースやるとか聞いてないよ。もう、信じらんない!」
「かっこよすぎて泣いた。今日は神回だった……」
「受験終わったのかなあ。いよいよ復活だよね、楽しみ!」
「つか今日、男性の観客多くなかった? 二人の周り囲ってるの、イケメンだらけでびっくりしちゃった」
「そう、それわかる。友だちかな」
男性のアイドルバンドに男のファンがつくということは、それだけ誰が見てもかっこいい証拠だと騒ぐファンたちは、もうすでに春めいた気持ちでいっぱいなのだろう。誰も「寒い」などと叫ぶことなく、いつまでも店の前に陣取ってWINGSのグッズを見せびらかし、会場から出てきた男性客の声かけにも嫌がらず応じている。
「対バンライブなんて初めて来たんだけど、楽しかったな」
「それにWINGSのファンって、気さくっていうか。仲いい子が多いんだね」
「んーなんていうかな。あの子たちが成長していくのを見るのが好きっていうか」
「そうそう、見守りタイプの保護者っぽいファンが多いよね。だから年配のファンも結構いるよ。クリスマスの時、スーツのおじさん軍団が気合い入れてサイリウム振ってるの見た」
「ほんと、バンドなのに事務所側がアイドルって謳ってるのはそこだと思う!」
老若男女問わず色んなファンがいると聞いてはにかんだ若い男性客は、勝行と光のクラスメイトだ。話しかけてきた女子ファンの熱弁にうんうんと同意する。
「わかるわ。相羽はマジで成長したよなあ」
「入学した時は厳つい先輩にガチで迫られて困ってたのにな」
「それ、全部今西が殴り倒して追い払ったって噂だったけど。今思うとホントかねって疑問だわ」
「何それ。君たち、WINGSの友だちなの?」
「よく見たら同じ制服着てない……?」
友人の晴れ舞台は圧巻で楽しかった。だがそれよりもライブ帰りの女子が興味津々に近づいてきたことが嬉しくて、クラスメイトたちは「WINGSのファンと合コンもありだよな」「顔面偏差値、高いぞ」「性格もよさげ」と囁き合った。
「今西、ナイスだぜ」
「卒業式の時はあいつを胴上げしてやろう」
……
…… ……
「くっはー、めっちゃくちゃ楽しかった!」
光と勝行は出番を終えるなり楽屋になだれ込んだ。
制服ネクタイを引き抜き、ワイシャツも第二ボタンまで外して胸元ではたはたと煽る。恒例の金曜ロックフェスに飛び入り参加したWINGSは、三曲一気に歌って暴れた後、アンコールまで貰ってもう一曲やらせてもらえた。その間、ほぼノンストップだ。
セットリストは疾走感があって低音を強調しやすい曲ばかり選んだ。ハロウィンライブでウケがよかった「Your side」に「stepp'd in a puddle」、デビュー前に作った初期曲「WINGS」。アンコールでは保の許可もとらずに、最新曲「未来予想図」を久しぶりに演奏した。
突如ベースを抱えて登場した光を見たファンの反応は上々だった。久我にも「おいおい、須藤いらねえな」と茶化されるぐらいには仕上がっていたらしい。
「ソロの給料もらったら、マイベース買いたい」
「いいね。気に入ったんだ?」
「ベースって人の心臓音みたいで気持ちいい。音楽に生命吹き込んでる気がする」
「へえ……じゃあピアノはどんな音?」
「ピアノは俺の声代わりっていうか……みんなの歌声、かな」
「そういう考え、光らしいね。今日は俺も楽しかった! 演奏だけに集中できたし、準備も全部ありがとうな」
勝行も勉強を忘れて思いっきり楽しんでくれたようだ。「おつかれー」とハイタッチしながら、二人一緒にソファに崩れ落ちる。
「久しぶりに汗かいたなあ。でもあとで保さんに怒られないかな」
「言わなきゃバレねえだろ。バレても気にしねえ、俺が勝手にやったって言っとけ」
「参加した時点で全員共犯だよ。まあ……でも、高校の制服着たままやるのはこれが最後だし、こんな形でもライブできてよかった。ホントに」
勝行はMCの時に自分で言った何気ない一言をふと思い出し、感慨に耽っているようだ。
「だな。完全復活のライブ衣装は、保がなんか用意してた気がする」
「ああ……頼むからどこぞの王族みたいなビラビラとか、アイドル衣装はやめてほしいな……もしまたあいつらがライブ観に来たら、絶対笑うじゃん」
「ははっ言えてる」
「正直な話、保さんとは服の趣味が合わないんだよ」
「でも勝行の選ぶ衣装はスーツ一択でダサいって言ってた」
「……そう考えると、やっぱ高校の制服って気楽だったよなあ」
水分補給用に買ったペットボトルの水を飲み干し、二人は顔を見合わせ失笑した。「高校生ロックバンド、WINGSです」という代名詞のような自己紹介も今日限りで使えなくなる。
「次はなんて言おうかなあ」「スーツバンドか?」などと冗談めいたことを話しながら、荷物を片付け、ドラムサポートしてくれた久我に挨拶しに向かった。
久我はステージ奥の中二階で照明とPAを一人でこなしていた。藤田と勝行が居ないステージ裏は何かと忙しそうだ。須藤のいないバーカウンターでは、オーナーがひっきりなしにドリンクを提供している。ヘルプに入ろうかと進言したが、受験を優先しろと断られた。
「久我さん、急に言ってすみません、サポート助かりました。ありがとうございます」
「なあに、俺はそういう時のために居るんだ。それよりお前らが盛り上げてくれたから客が一気に増えて、メインの機嫌もよくなった。助かったぜ」
「そうなんですか。今日のヘッドライナーって誰……」
話をしている最中に、次の曲がズドンと激しい音を立てて始まった。聞き覚えのあるハードロック曲のような気がして、光は思わずガラス越しにステージを見下ろす。
「あいつら。前に渋谷で観た奴?」
「コア・M? まさか、うちの対バンイベントに来てたんだ!」
「今日のヘッドライナーすら知らずに出たのかよ。お前らはホント周り見てないっつうか、楽しそうに歌うことだけ集中してっからいいよな」
久我に厭味のような事を言われながら、光は大盛り上がりのステージを呆然と鑑賞していた。彼らがズンと音楽で話しかけるたび、観客が合いの手を入れるように拳を突き上げる。その場にいる全員と一体になる音楽を作る――あの日勝行が大絶賛していた彼らのライブを改めて観ると、一人で調子に乗ってすぐ暴走する自分の演奏に何が足りないのか少し分かってきた気がする。
光は「あいつら、すげえ上手いな」とため息をついた。すると隣にいた勝行にゴツンと軽いげんこつを食らわされる。
「あいつらって言うな。仮にも先輩だぞ」
「ああ。お前らスタート前の挨拶に来なかったって、ちょっと怒ってたぞ。まあ俺が代わりに言っておいたけど」
「あっしまった。す、すみません!」
いつもならしっかり事前情報を調べ、共演者への挨拶に回るのは勝行の仕事だ。だが今回は光が全て仕切って準備したため、出番以外のことには気が回らなかったようだ。勝行は慌てた様子で久我に謝罪する。
「ライブ終わってから挨拶に行ったら……失礼ですよね」
「そうだな、急なスケジュール調整で俺が休業中のお前らに無理やり出てもらった体にしてるから。あいつらのライブが終わる前にこっそり帰れ。それが一番平和だ。店側としても、あのレベルのバンドには今後もリピートしてもらいたいからな、トラブルは避けたい」
久我と勝行が真剣に話をしている様子に気づいた光は、そこで初めて勝行の仕事を全部こなせなかったことに気づいた。ライブ以外のことにも気を遣わねばならないなんて、全く知らなかったのだ。改めてバンドの仕事を甘く見ていたと反省する。
「ご、ごめん……」
「自分で全部やってみたかったんだろ。最初は失敗してナンボだ、これから勉強すればいい」
慌てて謝る光の頭をくしゃくしゃと掻き回して、久我は笑った。クリスマスの時もこうやって子ども扱いされたが、久我の手はとても大きくてごつごつしている。桐吾のそれに似ている気がした。
「久我さん居なかったら、マジでやばかった」
「そうだぞ~、ちょっとはおじさんを敬え。労いのチュウくらいはくれよ」
「そんなんでいいのか?」
頬を突き出し「ほれほれ」と要求する久我を見て、光は素直にありがとうのキスを施した。
すると勝行に後ろ襟を捕まれ、秒で引き離される。だが久我はそれで十分満足したのか、楽しそうに声を上げて笑った。
「ははは、やっと念願叶って光のチュウをゲットしたぜ。オーナーに自慢しとく」
「オーナーに?」
「なんの取り合いしてるんですか……冗談でもやめてください」
「大人の事情に首突っ込むでないよ。怒ってないで早く帰れ帰れ」
半ば無理やり追い出されるようにして、光は勝行とライブハウスを退出した。だが表に出ると出待ちしていたファンたちに見つかり、きゃあきゃあと囲まれてしまう。片岡の送迎車を待ちながら、二人はやむなく対応することにした。
「カツユキ、受験がんばってね! 写真とってもいい?」
「ありがとう。ネットにあげないでくれるなら大丈夫」
「ヒカル、今日も超・超かっこよかったよ!」
「おう、さんきゅー」
その向こう側に、クラスメイトの姿が遠巻きに見える。彼らはファンに囲まれた二人に遠慮しているのか、手を振りながら「WINGS最高だったぜー!」「またライブ観に来るからなぁ!」とガッツポーズを見せてくれた。
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