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第一章~子供扱編~
♂024 貴方の言葉が欲しい
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フェルディナンに自分の思いを話すことが出来て私は心底ほっとしていた。
フェルディナンの部屋に連れていかれてから数時間が経過したけれど、私はいまだに彼の部屋に滞在している。そして手を縛っていたロープをやっと解いてくれたから、これでもう自由だと内心うきうきしていたら――
「あの、フェルディナンさん……これはどういう状況なんですかっ!?」
屋敷の中心部にあるフェルディナンの豪華な広い部屋。屋敷の主人が所有するその部屋には座り心地の良いゆったりとした大型のソファーが置かれている。フェルディナンはそこにのんびりと寛いだ様子で横になっている。
そして私はそんなフェルディナンに抱えられるようにして互いが向き合う形で抱きしめられていた。つまり私達はベッドから移動して、ソファーで一緒に横になっている状況だった。
「――どういう状況もなにも」
フェルディナンはくすっと面白そうに笑って紫混じった青い瞳を細めた。
「これが最大限の譲歩だが?」
「じょ、譲歩……?」
気のせいだろうか? そう言うフェルディナンの紫混じった青い瞳は熱を帯びていて妙に色っぽい。その逞しい胸板から彼の力強い鼓動を直に感じながら、私は熱く熱を帯びて私の体に巻き付いている鍛錬で鍛え上げられた彼の両腕を引き剥がしにかかった。――が、やっぱりフェルディナンはビクともしない。フェルディナンは平然と私の行動を受け流して、小動物でも観察しているような目で面白そうにジッと私を見ている。大人のそれも軍人の男と16歳の少女とではあまりにも力の差があり過ぎた。
どうしてこういつも抱かれてばかりいるのっ!?
ベッドの上よりはソファーの方が遥かにましであることは確かだけれど、そういう問題ではない。このままではドキドキし過ぎてこっちの心臓が爆発しかねない。
大人しく何てしていられますか――っ!
「フェルディナンさん! もういい加減に放してくださいっ!」
こちらがどんなに頑張っても少しも動かないフェルディナンの体に、目に涙を滲ませながら彼の腕の中でウ~と悔しそうに唸っていると――そんな私の様子を見てフェルディナンが不思議そうな顔つきで二、三度瞬きした。そして宥めるように私の頬を優しく撫でながらとんでもないことを口にした。
「月瑠はそんなにベッドに戻りたいのか?」
「……――はっ? ハイィッ!? ――なっ、何を言っているんですかっ!? フェルディナンさんっ!?」
すると、揶揄う様な目で私を見やってフェルディナンは私の頬を撫でたままその形の良い唇で私の鼻先にチュッと軽く口づけた。
「きゃんっ!」
仕返しで一度フェルディナンの鼻先に口づけてみたことがあったけれど、不意打ちでされるとこんなに驚くものなのかと私は自分の行動を思い出して反省した。小さく悲鳴を上げた私にフェルディナンは顔を近づけたまま探るような目を向けて来る。フェルディナンは互いの唇が触れ合う程の近距離で話を続けた。
「俺の事は好きだが大人扱いはされたくないんだろう? 先程も言ったようにこれが最大限の譲歩だ。ベッドでは理性が利かなくなりそうだが……大人扱いされたいのなら戻ってもいい。だが止められる保証はないぞ?」
先程の情事にも似たやりとりでフェルディナンの体温がすごく熱くなっているのが分かる。それがこれ以上あがらないように、彼は私を抱きしめることで張り詰めた欲情を必死に抑えているようだった。彼の紫が混じった青い瞳は相変わらず情欲の熱を帯びたまま一向に醒める気配を見せない。
「理性って……」
私はハッとフェルディナンが言っている意味に気が付いた。絶句して顔を真っ赤に染めあげながら、私は再び訪れそうな危機にフェルディナンから離れようとジタバタともがいた。
「また逃げ出そうとしているのか……?」
呆れたようなフェルディナンの声が聞こえたと思ったら突然、視界がくるりと反転した。背中には柔らかい布の感触、そして私の体の正面には熱く重いフェルディナンの体が覆い被さっていた。
「!?」
強引に押し倒されて脅える私をフェルディナンは憐れむような狂おしいような目で見つめてくる。
「……俺から逃げるな」
低い声でそう告げるフェルディナンの顔は影を落として眼光が鋭く光っている。再び雄の匂いを漂わせはじめたフェルディナンを前に私は震える声で彼を呼んだ。
「……フェルディナン、さん?」
圧し掛かるフェルディナンの体の重さに全く体が動かせなかった。
フェルディナンに押さえつけられた状態で彼の体の重みを感じて戸惑っていると、そうするのが当然だとでもいうように彼の唇が私の唇に重なった。
「――っん」
フェルディナンの唇を安易に受け入れてしまった後、私は口腔内で反射的に逃げようとして引っ込めた舌をフェルディナンに絡めとられて捕まってしまった。ひたすら唇を重ねて舌を絡める行為が再開されて、フェルディナンという存在をより強く感じてしまう。
「……はあっ……やぁん……んっ……あっ……」
ちゅくちゅくと私とフェルディナンの唾液が混じる音が、唇を重ねている間中ずっとそこから漏れ続けている。あまりにも濃厚な口づけに頬を紅潮させながら自分の意志に反して甘い声が出てしまう。
「ふあっ……」
甘い声を出した私の反応にフェルディナンは唇を少し離してくすっと笑った。
「……少しは慣れてきたみたいだな」
そしてフェルディナンはやっと私の唇から唇を離すと、今度は私の首筋に唇を押し当てて強く吸い上げた。突然ピリッとした痛みが首筋に走って身体が硬直してしまう。
「い……っ! やぁっ! フェルディナンさん!」
フェルディナンは嫌々をする私を体ごと押さえ付けて、私の首筋に顔を埋めて思う存分唇を這わせ始めた。今度は首筋からちゅっと濡れる音が聞こえてくる。
「……あ……お、願い……もう……やぁっ」
ゾクリと背筋を走る甘い痺れに私は耐えきれなくて、フェルディナンの唇から与えられる強い快感に喘ぎ声と甘い声を上げながら、期待に下肢が疼き始めてしまう。自分の今の状態が理解出来ない。
訳が分からなくなって混乱しながら頬を赤く染めている私の様子が伝わったのか、フェルディナンは私の首筋に唇を這わせながら更に私の下半身に手を伸ばしてきた。
「……あっ……やぁっ……やめ、て」
フェルディナンは私の制止の声を無視して下着の中に手を入れると、私の首筋に顔を埋めたまま下半身の愛液に濡れて熱くなっている部分に触れた。私は反射的に体をビクッと震わせた。武骨な大人の男の手が下着の中のに入ってきて、思わず逃げ出そうと動く体をフェルディナンは軽く押さえつけた。
「やだぁ……」
力なく涙ぐんで声を上げる私の様子をみるようにその先にある秘所に浅く触れていたと思ったら、次の瞬間フェルディナンは一気に花弁を押し開いて侵入を開始した。
「きゃあっ! ……ひっ……いやぁあっー!」
悲鳴のような声を上げた私に反応して、私の中に侵入したフェルディナンの動きが早まっていく。くちゅくちゅと卑猥な音を立てながら容赦なく出し入れを繰り返し続ける激しさに、秘所から流れるように半透明のぬめりを帯びた液体が股間を流れ落ちて、フェルディナンの指先を濡らした。
「……あっ、ひっやぁっ、やめて、やめ、て……ひっ! ぁあっ」
フェルディナンの指が深く秘所に埋め込まれてから引き出されるまでの動作が早すぎて私は喘ぎ声を出すだけで精一杯だった。彼の指先にうっすらと糸を引くその液体が自らの身体から出ているものだと思うと恥ずかしくてとても見てはいられなかった。顔を彼と彼の行為から必死に反らしながらも私は彼の動きに翻弄され続けた。
ズルッと音を立てて引き抜かれたフェルディナンの力強い武骨な指先が、間髪入れずに再び元の位置に深々と埋め込まれる。いつの間にか出し入れがしやすいように大きく膝を割られて、更に深く彼を受入れることを強要されてしまう。その行為を絶え間なく繰り返され続けて、股間を大量の愛液で濡らしながら私はついに絶頂に達してしまった――
「いやぁっ……、やめ……あっ……ああっ……!」
いったあとも続く余韻にそのまま身を任せそうになる。
もう許して……
そう言いかけた時、フェルディナンが私の首筋からやっと顔を上げた。
首筋を這う熱い唇からようやく解放されて、私は強い快感に顔を赤く火照らせながら、瞳を半ば閉じた状態でぐったりと大人しくなってしまった。
そして今度は深々と入りっぱなしにされている秘所から、ぐちゅっと音を立ててフェルディナンの指がやっと完全に引き抜かれた。
「……ひぁっ……」
先程まで私の中にあった彼の指が指先から根元まで半透明の液体で濡れている。私は涙で一杯になって潤んだ目を懇願するようにフェルディナンに向けた。
「……も……ゆるし、て……」
そんな私を見下ろして、フェルディナンは私の首筋に出来た赤い痕をゆっくりと指先でなぞりながら満足したようにふっと笑った。
「消える前に何度でも繰り返し付け続ける――これは月瑠が俺ものだという印だ」
言い聞かせるようにフェルディナンは語尾を強めた。
「どう、して……そんなこと……」
ぐったりとしたまま目を半ば閉じている私の顎にフェルディナンは手を掛けてクイッと上向かせた。
「あっ……」
思わず声を出してしまった私を、フェルディナンは紫混じった青い瞳を細めて静かな表情で見つめている。
交わる視線からは何を考えているのか何も読み取れないけれど、私の顎に添えられているフェルディナンの手は壊れ物を扱うように優しい。
「俺は月瑠を逃がす気はない……もし今回のように無断で勝手に屋敷を出てまた俺から逃げるようなことをしたら――その時は今度こそ月瑠を俺のものにする。どんなに許しを乞われても最後まで止める気はない」
そう言いきったフェルディナンは先程の静かな表情から一変して、怖いくらいに真剣で獰猛な肉食獣の目をしていた。――言葉だけではなく実際にそれを実行するとそう私に告げていた。
フェルディナンに押し倒されて、フェルディナンのものにすると言われて。私は呆然と疲れ切った体を横たえたままフェルディナンの下で彼の顔を見つめていた。
そしてあることに私は気付いた。
あれっ? ちょっとまって? 私の方から好きとはいったけど、それも寝ている時(聞かれていた)を含めれば、実質二回は言っていることになるのに――それなのにフェルディナンさんが私のことをどう思っているのか、その重要なところを私はフェルディナンさんから聞いてないっ!
私はハッと我に返り行為の余韻が残る気怠い体に鞭打って、フェルディナンに歯切れ悪く問いかけた。
「……フェルディナンさんは私のこと、……その、どう思っているんですか?」
フェルディナンは怖い表情を浮かべたまま探るような目で私を見ている。
「どうとは?」
「フェルディナンさんは……私のことが、その……」
「好きかどうか聞きたいということか?」
「……はい」
「これだけされていて、……言われなければ分からないのか?」
「でも、私は直接フェルディナンさんの口から聞きたいんですっ!」
以前フェルディナンが私に行った台詞をそのまま返して、フェルディナンにソファーの上に組み敷かれたまま、私はフェルディナンにしがみつくように彼の胸元の服を掴んだ。
貴方の言葉が欲しい……
私はフェルディナンからの言葉が欲しかった。行動だけではなくて言葉として聞きたい。フェルディナンが私のことを好きだとちゃんと実感できる確かなものが欲しい。私は祈るような気持ちでフェルディナンを見つめてしまった。
お願いちゃんと教えて?
私は何時の間にかフェルディナンの胸元の服を掴みながら彼に愛しい視線を送っていた。
貴方が好き……
私の知らない過去の相手を思い出したりしないで、私のことだけ見てほしい。何て強欲な願いなのだと思う。あれだけフェルディナンと一線を越えることを恐れていながら、それでも私はフェルディナンがほしい。自分だけのものにしたいという強い独占欲で思いが溢れて収拾がつかなくなる。
その強い独占欲と一線を越える勇気がない矛盾。そのあまりにも自分勝手な考えに私は自ら顔を曇らせてしまう。
ごめんなさい……
こんな中途半端な状態で好きだと言われても、フェルディナンにとっては迷惑になるだけなのではないだろうか……そう思って、掴んでいたフェルディナンの胸元の服から手を外した時、外した手を逆にフェルディナンにガシッと掴まれた。
「えっ?」
私の手を掴んだフェルディナンはとても優しい顔をしていた。それは何時もの――私を甘やかすのに長けている穏やかで優しいフェルディナンの顔。
あまりにも優しい表情をするフェルディナンに、私は心の中に抱える矛盾とそれの罪悪感に苛まれて、フェルディナンの顔を見ることが出来ず避けるように俯いてしまった。それでもフェルディナンは長いこと私の手を掴んだまま離さない。私は曇った顔のままおそるおそる彼の名前を呼んだ。
「フェルディナンさん……?」
「愛してる」
「……――っえ?」
ごちゃごちゃといろんな感情に揺れ動く私の重苦しい心境など軽く飛び越えて、あまりにもあっけなくフェルディナンはそう私に告げた。
フェルディナンの告白を聞いてソファーに押し倒された格好のまま、私はびっくりして言葉が出なかった。そんな放心状態の私にフェルディナンのサラサラと流れる美しい金髪に縁取られた端正な顔が降りて来て優しく口づけられた。
フェルディナンは紫混じった青い宝石のような瞳を細めるともう一度私の唇に触れた。そうして彼の温かい唇が離れた時には――もう私は涙が止まらなくなっていた。
「月瑠!?」
フェルディナンは私の流した涙に驚いて。慌てて私を抱き起こすと自身の膝に私を乗せて子供をあやすように私の背中を優しく撫でた。
「すまない……やりすぎた」
「……本当に? 本当に私のこと……」
「愛してる」
同じ言葉をはっきりと繰り返して、フェルディナンは私が一番欲しかった言葉をくれた。
「だから泣き止んでくれ……」
途方に暮れるような顔のフェルディナンを私は少し苛めたくなってしまった。彼は45歳で16歳の私とは29歳差になる。29歳も年上の男性が年下の女の子に申し訳なさそうに謝っている姿は何だかとっても可愛らしくて、すごく悪戯心を擽られてしまう。
私はフェルディナンの胸に顔を埋めてわざと顔を隠した。私が何を考えているのか知られないようにわざと隠して私を心配するフェルディナンの心を煽った。
「月瑠……?」
顔をすっかりフェルディナンの胸元に埋め込んでしまった私にフェルディナンは憂いに沈んだ声で話しかけてくる。私の名前を呼んで気遣う彼の声が愛しくて、私はそろそろと顔を上げてフェルディナンを見た。――もうすっかり涙は止まっていた。
「……私たち、恋人ってこと?」
幼い子供のように拙く話す私に、フェルディナンは安心したようにほっと表情を緩めると、泣いている子供にするように私の頬についた涙の跡を拭ってから私の頭を撫でてきた。
獰猛な雄の匂いを漂わせている時以外、フェルディナンはとにかく私を甘やかすのに長けている。一緒にいる間中は何時もずっとこんな感じだった。だから子供扱いされていると勘違いする原因にもなってしまったのだけれど……
「……それ以外に、何になりようがあるんだ? まさかあれだけの事をしていてお友達からとでも言うと思っていたのか?」
「えぇっと~、……それはですね……」
なるほど! そういう展開は正直、想定していなかった。
思えば恋愛の定番パターンのうちの一つでもある。そう思って私があはははと誤魔化し笑いを浮かべると、一方のフェルディナンは本当に冗談ではないという顔をした。
そして、私はフェルディナンに一つどうしても聞きたいことがあった。
「フェルディナンさんは私のどこを好きになったんですか?」
「さぁな」
「えっ……? さぁなって、どういうことですか!?」
フェルディナンは動揺する私の反応を面白そうに見やって、苦笑交じりに困ったような表情を浮かべている。
「……気付いたらいつも月瑠を目で追っていた。ちょこまかと俺の周りについて回って、好き勝手に動き回るから始めは本当に子供としか思っていなかったよ」
「やっぱり子供だと思っていたんですね……」
私は思わず恨めし気な目を向けてフェルディナンを非難した。
「そうして次第に目が離せなくなって、異邦人として基本的に制約なく何処へでも自由に行き来することが出来る月瑠を――何とか俺の元に留めたいと思うようになっていた」
「それで私に屋敷を出るなって伝言残して使用人さんたちに護衛って名目で監視なんてさせたんですか?」
「それが大半を占めているのは事実だが……」
「他にも理由があるんですか?」
私の質問にフェルディナンは困ったような顔をして黙ってしまった。
「言いたくないんですか? それとも軍事に関わることで言えない、とか?」
フェルディナンはふっと大人の顔で笑って、私の頭を撫でる手に力を込めるとグイッと自身の方へ私を引き寄せた。
「月瑠が知らなくてもいい事だ」
フェルディナンはどうしてもその理由を私に話してくれる気はないようだ。
「フェルディナンさん、でも私……」
言いようのない不安に私は駆られていた。しかし言い淀む私の言葉を無視して、フェルディナンは違う話をはじめてしまう。
「それよりも月瑠」
「何ですか?」
「さん付けはもう止めてくれないか?」
「…………」
「月瑠?」
「――私、フェルディナンが好き……」
彼の名前を呼び捨てで呼んではみたものの照れくささに頬が赤くなってしまう。フェルディナンが好きという気持ちが高まって、はにかむような笑みが自然と零れる。先程まで感じていた不安な気持ちが薄れていく。
私はフェルディナンの胸元に顔を埋め込んだ。今までの行為は私のことを愛しているからこそだと知ることが出来て、幸せ過ぎてどうにかなってしまいそうで恐い。私はフェルディナンの背中に手を回して彼をギュッと抱きしめた――するとそれに応えるように、今度はフェルディナンが私の名前を呼んだ。
「月瑠……」
フェルディナンに呼ばれるままに私は彼の胸元から顔を上げた。フェルディナンの紫混じった綺麗な青い瞳が優しく私をその瞳の中に映し込んでいる。
フェルディナンは私を膝の上に乗せたまま私の腰に手を回して自身の方へ引き寄せると、残された方の手で私の顎に手を掛けた。そして互いが互いを求め合うような今までで一番深く甘い口づけを私達は交わし合った――
フェルディナンの部屋に連れていかれてから数時間が経過したけれど、私はいまだに彼の部屋に滞在している。そして手を縛っていたロープをやっと解いてくれたから、これでもう自由だと内心うきうきしていたら――
「あの、フェルディナンさん……これはどういう状況なんですかっ!?」
屋敷の中心部にあるフェルディナンの豪華な広い部屋。屋敷の主人が所有するその部屋には座り心地の良いゆったりとした大型のソファーが置かれている。フェルディナンはそこにのんびりと寛いだ様子で横になっている。
そして私はそんなフェルディナンに抱えられるようにして互いが向き合う形で抱きしめられていた。つまり私達はベッドから移動して、ソファーで一緒に横になっている状況だった。
「――どういう状況もなにも」
フェルディナンはくすっと面白そうに笑って紫混じった青い瞳を細めた。
「これが最大限の譲歩だが?」
「じょ、譲歩……?」
気のせいだろうか? そう言うフェルディナンの紫混じった青い瞳は熱を帯びていて妙に色っぽい。その逞しい胸板から彼の力強い鼓動を直に感じながら、私は熱く熱を帯びて私の体に巻き付いている鍛錬で鍛え上げられた彼の両腕を引き剥がしにかかった。――が、やっぱりフェルディナンはビクともしない。フェルディナンは平然と私の行動を受け流して、小動物でも観察しているような目で面白そうにジッと私を見ている。大人のそれも軍人の男と16歳の少女とではあまりにも力の差があり過ぎた。
どうしてこういつも抱かれてばかりいるのっ!?
ベッドの上よりはソファーの方が遥かにましであることは確かだけれど、そういう問題ではない。このままではドキドキし過ぎてこっちの心臓が爆発しかねない。
大人しく何てしていられますか――っ!
「フェルディナンさん! もういい加減に放してくださいっ!」
こちらがどんなに頑張っても少しも動かないフェルディナンの体に、目に涙を滲ませながら彼の腕の中でウ~と悔しそうに唸っていると――そんな私の様子を見てフェルディナンが不思議そうな顔つきで二、三度瞬きした。そして宥めるように私の頬を優しく撫でながらとんでもないことを口にした。
「月瑠はそんなにベッドに戻りたいのか?」
「……――はっ? ハイィッ!? ――なっ、何を言っているんですかっ!? フェルディナンさんっ!?」
すると、揶揄う様な目で私を見やってフェルディナンは私の頬を撫でたままその形の良い唇で私の鼻先にチュッと軽く口づけた。
「きゃんっ!」
仕返しで一度フェルディナンの鼻先に口づけてみたことがあったけれど、不意打ちでされるとこんなに驚くものなのかと私は自分の行動を思い出して反省した。小さく悲鳴を上げた私にフェルディナンは顔を近づけたまま探るような目を向けて来る。フェルディナンは互いの唇が触れ合う程の近距離で話を続けた。
「俺の事は好きだが大人扱いはされたくないんだろう? 先程も言ったようにこれが最大限の譲歩だ。ベッドでは理性が利かなくなりそうだが……大人扱いされたいのなら戻ってもいい。だが止められる保証はないぞ?」
先程の情事にも似たやりとりでフェルディナンの体温がすごく熱くなっているのが分かる。それがこれ以上あがらないように、彼は私を抱きしめることで張り詰めた欲情を必死に抑えているようだった。彼の紫が混じった青い瞳は相変わらず情欲の熱を帯びたまま一向に醒める気配を見せない。
「理性って……」
私はハッとフェルディナンが言っている意味に気が付いた。絶句して顔を真っ赤に染めあげながら、私は再び訪れそうな危機にフェルディナンから離れようとジタバタともがいた。
「また逃げ出そうとしているのか……?」
呆れたようなフェルディナンの声が聞こえたと思ったら突然、視界がくるりと反転した。背中には柔らかい布の感触、そして私の体の正面には熱く重いフェルディナンの体が覆い被さっていた。
「!?」
強引に押し倒されて脅える私をフェルディナンは憐れむような狂おしいような目で見つめてくる。
「……俺から逃げるな」
低い声でそう告げるフェルディナンの顔は影を落として眼光が鋭く光っている。再び雄の匂いを漂わせはじめたフェルディナンを前に私は震える声で彼を呼んだ。
「……フェルディナン、さん?」
圧し掛かるフェルディナンの体の重さに全く体が動かせなかった。
フェルディナンに押さえつけられた状態で彼の体の重みを感じて戸惑っていると、そうするのが当然だとでもいうように彼の唇が私の唇に重なった。
「――っん」
フェルディナンの唇を安易に受け入れてしまった後、私は口腔内で反射的に逃げようとして引っ込めた舌をフェルディナンに絡めとられて捕まってしまった。ひたすら唇を重ねて舌を絡める行為が再開されて、フェルディナンという存在をより強く感じてしまう。
「……はあっ……やぁん……んっ……あっ……」
ちゅくちゅくと私とフェルディナンの唾液が混じる音が、唇を重ねている間中ずっとそこから漏れ続けている。あまりにも濃厚な口づけに頬を紅潮させながら自分の意志に反して甘い声が出てしまう。
「ふあっ……」
甘い声を出した私の反応にフェルディナンは唇を少し離してくすっと笑った。
「……少しは慣れてきたみたいだな」
そしてフェルディナンはやっと私の唇から唇を離すと、今度は私の首筋に唇を押し当てて強く吸い上げた。突然ピリッとした痛みが首筋に走って身体が硬直してしまう。
「い……っ! やぁっ! フェルディナンさん!」
フェルディナンは嫌々をする私を体ごと押さえ付けて、私の首筋に顔を埋めて思う存分唇を這わせ始めた。今度は首筋からちゅっと濡れる音が聞こえてくる。
「……あ……お、願い……もう……やぁっ」
ゾクリと背筋を走る甘い痺れに私は耐えきれなくて、フェルディナンの唇から与えられる強い快感に喘ぎ声と甘い声を上げながら、期待に下肢が疼き始めてしまう。自分の今の状態が理解出来ない。
訳が分からなくなって混乱しながら頬を赤く染めている私の様子が伝わったのか、フェルディナンは私の首筋に唇を這わせながら更に私の下半身に手を伸ばしてきた。
「……あっ……やぁっ……やめ、て」
フェルディナンは私の制止の声を無視して下着の中に手を入れると、私の首筋に顔を埋めたまま下半身の愛液に濡れて熱くなっている部分に触れた。私は反射的に体をビクッと震わせた。武骨な大人の男の手が下着の中のに入ってきて、思わず逃げ出そうと動く体をフェルディナンは軽く押さえつけた。
「やだぁ……」
力なく涙ぐんで声を上げる私の様子をみるようにその先にある秘所に浅く触れていたと思ったら、次の瞬間フェルディナンは一気に花弁を押し開いて侵入を開始した。
「きゃあっ! ……ひっ……いやぁあっー!」
悲鳴のような声を上げた私に反応して、私の中に侵入したフェルディナンの動きが早まっていく。くちゅくちゅと卑猥な音を立てながら容赦なく出し入れを繰り返し続ける激しさに、秘所から流れるように半透明のぬめりを帯びた液体が股間を流れ落ちて、フェルディナンの指先を濡らした。
「……あっ、ひっやぁっ、やめて、やめ、て……ひっ! ぁあっ」
フェルディナンの指が深く秘所に埋め込まれてから引き出されるまでの動作が早すぎて私は喘ぎ声を出すだけで精一杯だった。彼の指先にうっすらと糸を引くその液体が自らの身体から出ているものだと思うと恥ずかしくてとても見てはいられなかった。顔を彼と彼の行為から必死に反らしながらも私は彼の動きに翻弄され続けた。
ズルッと音を立てて引き抜かれたフェルディナンの力強い武骨な指先が、間髪入れずに再び元の位置に深々と埋め込まれる。いつの間にか出し入れがしやすいように大きく膝を割られて、更に深く彼を受入れることを強要されてしまう。その行為を絶え間なく繰り返され続けて、股間を大量の愛液で濡らしながら私はついに絶頂に達してしまった――
「いやぁっ……、やめ……あっ……ああっ……!」
いったあとも続く余韻にそのまま身を任せそうになる。
もう許して……
そう言いかけた時、フェルディナンが私の首筋からやっと顔を上げた。
首筋を這う熱い唇からようやく解放されて、私は強い快感に顔を赤く火照らせながら、瞳を半ば閉じた状態でぐったりと大人しくなってしまった。
そして今度は深々と入りっぱなしにされている秘所から、ぐちゅっと音を立ててフェルディナンの指がやっと完全に引き抜かれた。
「……ひぁっ……」
先程まで私の中にあった彼の指が指先から根元まで半透明の液体で濡れている。私は涙で一杯になって潤んだ目を懇願するようにフェルディナンに向けた。
「……も……ゆるし、て……」
そんな私を見下ろして、フェルディナンは私の首筋に出来た赤い痕をゆっくりと指先でなぞりながら満足したようにふっと笑った。
「消える前に何度でも繰り返し付け続ける――これは月瑠が俺ものだという印だ」
言い聞かせるようにフェルディナンは語尾を強めた。
「どう、して……そんなこと……」
ぐったりとしたまま目を半ば閉じている私の顎にフェルディナンは手を掛けてクイッと上向かせた。
「あっ……」
思わず声を出してしまった私を、フェルディナンは紫混じった青い瞳を細めて静かな表情で見つめている。
交わる視線からは何を考えているのか何も読み取れないけれど、私の顎に添えられているフェルディナンの手は壊れ物を扱うように優しい。
「俺は月瑠を逃がす気はない……もし今回のように無断で勝手に屋敷を出てまた俺から逃げるようなことをしたら――その時は今度こそ月瑠を俺のものにする。どんなに許しを乞われても最後まで止める気はない」
そう言いきったフェルディナンは先程の静かな表情から一変して、怖いくらいに真剣で獰猛な肉食獣の目をしていた。――言葉だけではなく実際にそれを実行するとそう私に告げていた。
フェルディナンに押し倒されて、フェルディナンのものにすると言われて。私は呆然と疲れ切った体を横たえたままフェルディナンの下で彼の顔を見つめていた。
そしてあることに私は気付いた。
あれっ? ちょっとまって? 私の方から好きとはいったけど、それも寝ている時(聞かれていた)を含めれば、実質二回は言っていることになるのに――それなのにフェルディナンさんが私のことをどう思っているのか、その重要なところを私はフェルディナンさんから聞いてないっ!
私はハッと我に返り行為の余韻が残る気怠い体に鞭打って、フェルディナンに歯切れ悪く問いかけた。
「……フェルディナンさんは私のこと、……その、どう思っているんですか?」
フェルディナンは怖い表情を浮かべたまま探るような目で私を見ている。
「どうとは?」
「フェルディナンさんは……私のことが、その……」
「好きかどうか聞きたいということか?」
「……はい」
「これだけされていて、……言われなければ分からないのか?」
「でも、私は直接フェルディナンさんの口から聞きたいんですっ!」
以前フェルディナンが私に行った台詞をそのまま返して、フェルディナンにソファーの上に組み敷かれたまま、私はフェルディナンにしがみつくように彼の胸元の服を掴んだ。
貴方の言葉が欲しい……
私はフェルディナンからの言葉が欲しかった。行動だけではなくて言葉として聞きたい。フェルディナンが私のことを好きだとちゃんと実感できる確かなものが欲しい。私は祈るような気持ちでフェルディナンを見つめてしまった。
お願いちゃんと教えて?
私は何時の間にかフェルディナンの胸元の服を掴みながら彼に愛しい視線を送っていた。
貴方が好き……
私の知らない過去の相手を思い出したりしないで、私のことだけ見てほしい。何て強欲な願いなのだと思う。あれだけフェルディナンと一線を越えることを恐れていながら、それでも私はフェルディナンがほしい。自分だけのものにしたいという強い独占欲で思いが溢れて収拾がつかなくなる。
その強い独占欲と一線を越える勇気がない矛盾。そのあまりにも自分勝手な考えに私は自ら顔を曇らせてしまう。
ごめんなさい……
こんな中途半端な状態で好きだと言われても、フェルディナンにとっては迷惑になるだけなのではないだろうか……そう思って、掴んでいたフェルディナンの胸元の服から手を外した時、外した手を逆にフェルディナンにガシッと掴まれた。
「えっ?」
私の手を掴んだフェルディナンはとても優しい顔をしていた。それは何時もの――私を甘やかすのに長けている穏やかで優しいフェルディナンの顔。
あまりにも優しい表情をするフェルディナンに、私は心の中に抱える矛盾とそれの罪悪感に苛まれて、フェルディナンの顔を見ることが出来ず避けるように俯いてしまった。それでもフェルディナンは長いこと私の手を掴んだまま離さない。私は曇った顔のままおそるおそる彼の名前を呼んだ。
「フェルディナンさん……?」
「愛してる」
「……――っえ?」
ごちゃごちゃといろんな感情に揺れ動く私の重苦しい心境など軽く飛び越えて、あまりにもあっけなくフェルディナンはそう私に告げた。
フェルディナンの告白を聞いてソファーに押し倒された格好のまま、私はびっくりして言葉が出なかった。そんな放心状態の私にフェルディナンのサラサラと流れる美しい金髪に縁取られた端正な顔が降りて来て優しく口づけられた。
フェルディナンは紫混じった青い宝石のような瞳を細めるともう一度私の唇に触れた。そうして彼の温かい唇が離れた時には――もう私は涙が止まらなくなっていた。
「月瑠!?」
フェルディナンは私の流した涙に驚いて。慌てて私を抱き起こすと自身の膝に私を乗せて子供をあやすように私の背中を優しく撫でた。
「すまない……やりすぎた」
「……本当に? 本当に私のこと……」
「愛してる」
同じ言葉をはっきりと繰り返して、フェルディナンは私が一番欲しかった言葉をくれた。
「だから泣き止んでくれ……」
途方に暮れるような顔のフェルディナンを私は少し苛めたくなってしまった。彼は45歳で16歳の私とは29歳差になる。29歳も年上の男性が年下の女の子に申し訳なさそうに謝っている姿は何だかとっても可愛らしくて、すごく悪戯心を擽られてしまう。
私はフェルディナンの胸に顔を埋めてわざと顔を隠した。私が何を考えているのか知られないようにわざと隠して私を心配するフェルディナンの心を煽った。
「月瑠……?」
顔をすっかりフェルディナンの胸元に埋め込んでしまった私にフェルディナンは憂いに沈んだ声で話しかけてくる。私の名前を呼んで気遣う彼の声が愛しくて、私はそろそろと顔を上げてフェルディナンを見た。――もうすっかり涙は止まっていた。
「……私たち、恋人ってこと?」
幼い子供のように拙く話す私に、フェルディナンは安心したようにほっと表情を緩めると、泣いている子供にするように私の頬についた涙の跡を拭ってから私の頭を撫でてきた。
獰猛な雄の匂いを漂わせている時以外、フェルディナンはとにかく私を甘やかすのに長けている。一緒にいる間中は何時もずっとこんな感じだった。だから子供扱いされていると勘違いする原因にもなってしまったのだけれど……
「……それ以外に、何になりようがあるんだ? まさかあれだけの事をしていてお友達からとでも言うと思っていたのか?」
「えぇっと~、……それはですね……」
なるほど! そういう展開は正直、想定していなかった。
思えば恋愛の定番パターンのうちの一つでもある。そう思って私があはははと誤魔化し笑いを浮かべると、一方のフェルディナンは本当に冗談ではないという顔をした。
そして、私はフェルディナンに一つどうしても聞きたいことがあった。
「フェルディナンさんは私のどこを好きになったんですか?」
「さぁな」
「えっ……? さぁなって、どういうことですか!?」
フェルディナンは動揺する私の反応を面白そうに見やって、苦笑交じりに困ったような表情を浮かべている。
「……気付いたらいつも月瑠を目で追っていた。ちょこまかと俺の周りについて回って、好き勝手に動き回るから始めは本当に子供としか思っていなかったよ」
「やっぱり子供だと思っていたんですね……」
私は思わず恨めし気な目を向けてフェルディナンを非難した。
「そうして次第に目が離せなくなって、異邦人として基本的に制約なく何処へでも自由に行き来することが出来る月瑠を――何とか俺の元に留めたいと思うようになっていた」
「それで私に屋敷を出るなって伝言残して使用人さんたちに護衛って名目で監視なんてさせたんですか?」
「それが大半を占めているのは事実だが……」
「他にも理由があるんですか?」
私の質問にフェルディナンは困ったような顔をして黙ってしまった。
「言いたくないんですか? それとも軍事に関わることで言えない、とか?」
フェルディナンはふっと大人の顔で笑って、私の頭を撫でる手に力を込めるとグイッと自身の方へ私を引き寄せた。
「月瑠が知らなくてもいい事だ」
フェルディナンはどうしてもその理由を私に話してくれる気はないようだ。
「フェルディナンさん、でも私……」
言いようのない不安に私は駆られていた。しかし言い淀む私の言葉を無視して、フェルディナンは違う話をはじめてしまう。
「それよりも月瑠」
「何ですか?」
「さん付けはもう止めてくれないか?」
「…………」
「月瑠?」
「――私、フェルディナンが好き……」
彼の名前を呼び捨てで呼んではみたものの照れくささに頬が赤くなってしまう。フェルディナンが好きという気持ちが高まって、はにかむような笑みが自然と零れる。先程まで感じていた不安な気持ちが薄れていく。
私はフェルディナンの胸元に顔を埋め込んだ。今までの行為は私のことを愛しているからこそだと知ることが出来て、幸せ過ぎてどうにかなってしまいそうで恐い。私はフェルディナンの背中に手を回して彼をギュッと抱きしめた――するとそれに応えるように、今度はフェルディナンが私の名前を呼んだ。
「月瑠……」
フェルディナンに呼ばれるままに私は彼の胸元から顔を上げた。フェルディナンの紫混じった綺麗な青い瞳が優しく私をその瞳の中に映し込んでいる。
フェルディナンは私を膝の上に乗せたまま私の腰に手を回して自身の方へ引き寄せると、残された方の手で私の顎に手を掛けた。そして互いが互いを求め合うような今までで一番深く甘い口づけを私達は交わし合った――
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