H・I・M・E ーactressー

誠奈

文字の大きさ
上 下
254 / 688
第18章  scene4:露天風呂

しおりを挟む
 監督に一言断ってから、僕は大急ぎでトイレに駆け込むと、洗面台の上にある鏡に向かって浴衣の裾を捲り上げた。
 誰も見ていないことを確認して(ちゃんと鍵はかけた!)、両足をちょっぴりがに股気味に開き、自分のお股を覗き込む。

 すると……

 「やっぱり……」

 切れ味良くキュッとくい込んだビキニラインに、クリリンとした毛がチョロンとはみ出していて……


 どうしよう…‥
 抜いたら赤くなっちゃうよね?
 それに痛いのもヤだし……


 お股を覗き込んだまま、暫く考え込んだ僕は、ビキニラインに沿って指を入れると、はみ出した毛をそっとパンティの中に仕舞い、ついでにちょっぴり傾き加減だった息子の位置も直した。

 変な位置にあると、何かの拍子にピョッコリしちゃうこともあるからね。

 「これなら大丈夫かな」


 僕は鏡に向かってもう一度ビキニラインのチェックをしてから、捲り上げた裾を下ろし、トイレを出た。

 「すみません、お待たせしちゃって……」

 坂口監督に頭を下げると、坂口監督は指で顎をスリスリしながら、ニヤニヤと笑った。


 ってゆーか、絶対変な想像してるでしょ?
 だって顔にしっかり書いてあるもん。


 ただ、言い訳しようにも、僕もトイレに行った理由を話すのは、かなり恥ずかしいから言えないんだけどね。

 「よし、そんなに時間もないし、始めるか」

 坂口監督の一声で、スタッフさん達がそれぞれ持ち場に着く。
 勿論僕も指示された通りに脱衣かごの前に立ち、次の合図を待った。

 「スチールも同時に撮ってくから、動きはなるべくゆっくりで頼むね?」
 「はい♪」
 「あ、あと、ここでの撮影は、あくまで事後・・の設定だから、そのつもりでね?」


 事後……ってことは、指くらいなら挿れちゃっても平気なのかな?
 あ、でも相手がいるわけでもないし、本番するわけでもないから、やっぱり挿れない方が良い?

 どっちだろ……


 僕が迷っていると、少し離れた場所から坂口監督が、「スタート!」と声をかけ、同時にカメラが回り始めた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

体育座りでスカートを汚してしまったあの日々

yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

処理中です...