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第18章 scene4:露天風呂
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歩く度にギシギシと軋む廊下を、下駄をカランコロン鳴らしながら、長井さんの後を着いて行く。
でもふと思っちゃったんだよね……
今目の前にあるこの背中が、もし桜木くんだったら、って。
もし桜木くんだったら、僕のうんと前を歩かずに、並んで歩いてくれるのかな?
手なんか繋いでくれたりするのかな?
あ、でも桜木くんって案外照れ屋さんだし、きっと人目を気にして僕と手なんか繋いでくれないかも……
でも、それでも良いから、桜木くんと……
って、これから撮影だって言うのに、僕ってば一体何を考えてるんだろ、集中しなきゃ。
だって僕は《HIME》なんだから……
「こっちだ」
長い廊下の突き当り、二つ並んだ暖簾のうち、長井さんが青い方を捲る。
なんだ……、てっきり女湯で撮影するんだと思ってたのに、男湯なんだね?
それもそっか、いくら女物の可愛い浴衣を着ていたって、セクシーなブラとパンティを穿いていたって、中身は《男の子》なんだもん。
流石に女湯、ってわけにはいかないか……
僕は長井さんに続いて暖簾を潜ると、「おはようございま~す♪」と、ちょっぴり語尾上げ気味で、僕の登場を待っていたスタッフさん達に挨拶をした。
それから、監督さんにも……
「おはようございます、監督♪」
得意のHIMEスマイルを向け、ペコリと頭を下げた。
「待ってたよ、HIMEちゃん。今日も飛び切り可愛く頼むよ?」
「はい、こちらこそよろしくお願いします♪」
今回の監督さんは、前にも何度かお仕事したことのある坂口監督だから、あまり気をつかう必要もないし、ちょっぴり気が楽だ。
「じゃあ早速だけど、浴衣脱いでから下着を取るところまで撮っちゃおうか」
「はい♪」
あ、でもちょっと待って?
そう言えば僕、ヘアのチェックしてなくない?
いつもなら、パンティを穿いたタイミンでちゃんとチェックするんだけど、今日に限っては、窮屈で薄暗い車の中で穿いたから、もしかしたらパンティからヘアが飛び出しちゃってるかも……
やだぁ、大変……!
でもふと思っちゃったんだよね……
今目の前にあるこの背中が、もし桜木くんだったら、って。
もし桜木くんだったら、僕のうんと前を歩かずに、並んで歩いてくれるのかな?
手なんか繋いでくれたりするのかな?
あ、でも桜木くんって案外照れ屋さんだし、きっと人目を気にして僕と手なんか繋いでくれないかも……
でも、それでも良いから、桜木くんと……
って、これから撮影だって言うのに、僕ってば一体何を考えてるんだろ、集中しなきゃ。
だって僕は《HIME》なんだから……
「こっちだ」
長い廊下の突き当り、二つ並んだ暖簾のうち、長井さんが青い方を捲る。
なんだ……、てっきり女湯で撮影するんだと思ってたのに、男湯なんだね?
それもそっか、いくら女物の可愛い浴衣を着ていたって、セクシーなブラとパンティを穿いていたって、中身は《男の子》なんだもん。
流石に女湯、ってわけにはいかないか……
僕は長井さんに続いて暖簾を潜ると、「おはようございま~す♪」と、ちょっぴり語尾上げ気味で、僕の登場を待っていたスタッフさん達に挨拶をした。
それから、監督さんにも……
「おはようございます、監督♪」
得意のHIMEスマイルを向け、ペコリと頭を下げた。
「待ってたよ、HIMEちゃん。今日も飛び切り可愛く頼むよ?」
「はい、こちらこそよろしくお願いします♪」
今回の監督さんは、前にも何度かお仕事したことのある坂口監督だから、あまり気をつかう必要もないし、ちょっぴり気が楽だ。
「じゃあ早速だけど、浴衣脱いでから下着を取るところまで撮っちゃおうか」
「はい♪」
あ、でもちょっと待って?
そう言えば僕、ヘアのチェックしてなくない?
いつもなら、パンティを穿いたタイミンでちゃんとチェックするんだけど、今日に限っては、窮屈で薄暗い車の中で穿いたから、もしかしたらパンティからヘアが飛び出しちゃってるかも……
やだぁ、大変……!
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