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-第八章-
-第八章十八節 無傷の捕縛とやっとの思い!と愛の告白?…-
しおりを挟むさてマサツグがヤバい千手観音みたいな姿になって居ると、マサツグはその手を
使ってリーナを追い駆け!…一方のリーナはそんなマサツグの魔王の手から
器用に逃げだし!…それこそ本人とは思えないアクロバティックな動き!…
いや頑張れば本人も出来るのだろうが…それでも今はウェディングドレスを
着ているとは思えない!…軽快な動きで回避!…或いは剣で往なし必死の抵抗を
見せて居ると、ダグレスもそんな二人を見てもう何が何だか!と…
「こ、これが!!…これが魔王の力と言うのか!?…
な、何て悍ましいんだ!!…まるで腕が亡者の様!!!…」
「…亡者ねぇ?…まぁある意味では間違ってないかもなぁ?…」
とにかく普通じゃない!と言った具合に戦々恐々!…その際マサツグから生えて
いる手が亡者の様!と…その手に捕まればまるで地獄に引き吊り込まれる様な
そんな慌て様を見せて居ると、一方でその手を動かしているマサツグの耳にも
言葉が…と、次にはそのダグレスの例えを認めて行く!…と言うのも結局の所
この[魔王の外套]と言うのは本人の意志!…想像一つで如何やら形状変化が
出来るようで、今はリーナを捕まえる為に無数の手に変化させ!…
{…昔見たホラー映画にこんなのが有って…
もしあぁ言うのが居たら何かを捕まえるのが便利だろうなぁ…
って、思っていたが…}
__…スッ…ワキワキッ…
{…意外に出来るもんなんだな?…
でもこれかなり消費が激しいな!!…そう長くは続けられないか!!…}
その際この形態変化の参考資料はやはりホラー!…何なら別視点でその手について
こう考えて居たらしく、今まさにこうして実践!…その際自身でもこの状態が
出来た事に非常に驚き!…その内の一本を自身の前に持って来て、何かを揉む様な
独立した動きを取って行くと、出来た事に思わず興味を!…しかしその代わりに
やはりTPの消費がとても激しい事に気が付いて行く!…それは恐らく手を一本一本
別々に動かしている事から来るモノで、それに合わせて怒りの感情も薄まる様な
感覚を覚え!…故に時間は掛けては居られない!と一人悟り…次には逃げ回る
リーナに集中!…時間との勝負!と焦りを感じ…とにかくリーナの捕獲に掛かって
凄んで行くと、リーナも未だ必死にその猛攻?から逃げ続ける!…しかし徐々に
追い込まれるそんな様子を見せて行く!…
__ババッ!!…ッ!!…スパンッ!!…ダッ!!…
「ッ!!…チッ!!…本当に良い動きをしたがるなぁ!!……しかし!!…」
マサツグの手が伸びて来たなら身を捻りながら回避!…そして回避した隙を
突く様にまた手が襲って来たなら、自身が持つ剣で捕まえようとする手を
スパッと斬り!…その際マサツグが操る手に骨や筋肉と言った物は無い様で…
と言うのも元々がただの負の感情の具現である為、故に刃物等で簡単に切断が
出来てしまい!…その感覚もまるで包丁で練物を斬る様な…とても不思議な
感覚をリーナが剣越しに感じて居ると、その達者に逃げ回るリーナの様子に
マサツグも思わずイライラ!…しかし次には遂に隙を見つけた様子で捕まえに
掛かる!…それはほんの一瞬の出来事で有り!…きっかけは回避した後の
隙を狙った所で!…
__ババッ!!……ッ!!…チャキッ!!…
「ッ!!…掛かった!!!…」
__ピタッ!!…フォンッ!!!…
またマサツグの手が伸びて来た事でリーナは当然回避をし出し、するとマサツグも
それを見てまた追撃の手を放ち!…となると先程と同じ様に!…回避し切れないと
なると剣を手に!…その追撃で飛んで来る手に向かい剣をスッと構えて行くのだが、
マサツグはそれが罠だった!とばかりに…そこでピタッと不自然に追撃の手を
止めて見せる!…すると先に身構えたリーナの攻撃がその止まった手に向かい
繰り出される事に!…一方で先に相手が攻撃して来た事を確認して!…マサツグも
その止めた手とは別に!…
__ギュンッギュンッ!!…
「そこだああぁぁぁ!!!」
__パシイィンッ!!!…ッ!?…ビュンッ!!…
もう二本をリーナに向かって瞬時にバッ!と手を伸ばして行くと、その二本の手で
リーナが振り下ろして来た剣を真剣白刃取り!…それこそ待っていた!とばかりに
声を上げ出し!…まるで蚊を両手で叩き潰す様な叩く音を!…軽く辺りに響かせる
様にしてその剣の動きを拘束すると、リーナも攻撃手段を失った事で戸惑いを
露わに!…と言っても相変わらず無表情である事に変わりはないが!…それでも
反射的に身をたじろがせるそんな反応が垣間見られ!…と、それを見てマサツグも
すかさず次の動きに入って行き!…それこそ不自然に止めた手をまた動かし!…
リーナの剣を握る腕を掴んで行くと、それを皮切りにもう片方の腕!…更に両足と
拘束をして見せる!…
__ガシッ!!…ッ!!…ガシッ!!…ガシガシィ!!!…
「…ふうぅ~!…やっと捕まえた!!…」
宛らまるで磔にするようリーナを拘束!…両腕を左右にピンと伸ばし、両足も
肩幅に開く様にして!…と、言いたい所なのだがウェディングドレスのせいで
開けるギリギリまでしか開けず!…とにかくその魔王の手で宙に浮かせながら
拘束して行き!…徐々に自分の目の前に!…まるで捕まえた獲物を間近で見るよう
徐々に腕を縮めて行くと、当然一方ではリーナが必死に抵抗!…その際うっかり
振り解かれそうなる事態にもなって行く!…
__ッ!!…ッ~~~!!!…
「ッ!?…ちょ!?…まだ暴れられ!?…
って、トンデモネェ馬鹿力してるな!?…えぇ~い!!…」
それはリーナが力任せに捕まった腕をブン!と振って見せると、その魔王の手が
グニャン!と不安を覚えるレベルで不自然に曲がり!…となるとそんな様子を見て
マサツグもこれまた動揺を露わに!…まだ暴れられる事を当然に!…そしてまだ
力が有り余っている様子も確認すると、更に拘束力を強める!…二本三本と腕を
足してリーナの四肢を固定する!…するとさすがに拘束力を固められた事で
先程の様な不安を覚える様子は見られなくなったのだが、それでもリーナの抵抗は
止まず!…
__ウゴウゴッ!!…ウゴウゴッ!!…
「まだだ!!…まだ諦めるな、リーナ!!!」
と言うのもやはりまだリーナが付けている首飾りがそうさせているのか?…
この時捕まったリーナを見て!…ダグレスがその場にへたり込み焦る表情を
浮かべて見せると、まるでヒーローショーを見る子供の様な!…
必死に負けるな!と言ってリーナの事を励まし応援をし続ける!…
その際自ら剣を握ってリーナを助けに行こうとは一切せず、そこにはもう本当に
勇者と呼べる面影は何処にもなく!…有るのは良くRPGで見掛ける畏怖の象徴に
対して怯える事しか出来ない!…無力な存在に成り下がった情けない姿で有り!…
一方で首飾りがそれに反応してリーナの体を無理やり動かし!…
無理に体を動かす事で本当に体を痛めそうなそんな様子が見れてしまうと、
マサツグもダグレスにイラッ!と…次には自身の手を嗾ける!…
「…一旦コイツを黙らせるか!…」
__スッ…ッ!!…ビュバキィ!!!…
それこそもう声も聞きたくない!と言った様子で眉間にしわを寄せて行くと、
次には必死にリーナを励ますダグレスに向かいスッと自身の腕を伸ばし!…
と、それはまるで狙いを定める様に手で銃の形を作り!…と、そんなマサツグの
様子にダグレスもハッ!と気付いた様子…となると途端に黙ってしまい!…
まるで小動物の様に小刻みにプルプルと震えるそんな反応を露わにすると、
マサツグもマサツグでそんなダグレスを目にしても容赦の無い!…魔王の手
一本を射出する!…それは宛ら某・海賊王を目指す青年の得意技の様にギュン!
と伸び縮みして行くと、ダグレスの顔面を捉え!…
「ッ!!…ブハアァァ!!!…ッ…ッ~~~!!!…」
するとマサツグに殴られた?撃たれた?事でダグレスは怯み、物理的に
沈黙をしてしまい!…痛みに堪えるよう顔を押さえて悶絶する様子を露わに
すると、一方でマサツグはスッとまだ若干ながら暴れるリーナの首元に視線を!…
そこで件の邪な首飾りを目にして行く!…となると当然その首飾りに対して
スッと手を伸ばし出すと、次にはいとも簡単にグッ!と力を入れてそのチェーンを
引き千切ってしまい!…
「…これだな?…」
__クッ!…キイィン!…ッ!!!…ッ…
その際チェーンはまるで水風船釣りの紙縒りの様にいとも容易く千切れて弾け、
そして辺りにやはり同じ音を響かせ!…更にダグレスが言っていた如何やら
特別製と言うのもデザインの様で!…詰まる所ただのブラフだった訳であり!…
その証拠に何か後遺症の様なモノは見られず!…他の妃達と同様にリーナが
ハッ!と目を見開くそんな反応を露わにすると、次にはクテンッと脱力!…
そして動かなくなってしまう!…
「ッ!…っと、あぶねぇ!…
…これももう良いよな?…」
__ガッシ!!…シュルンッ!!…グゴゴゴゴ!!!ヴァッサァ!!!…
となるとマサツグとしてもずっとリーナを拘束し続ける理由はこれにて無くなった
訳で有り、次には自らの腕で抱き留める様にしてリーナの身柄を確保し!…
そして自身の両腕でしっかりとリーナの体を抱き留めた後!…拘束と解いて
元の一つの翼の状態にへと戻して行き!…その際具合を確かめる様に一度!…
大きく翼をはためかせる様子を露わにすると、一方でさすがリーナ!と言った所か…
もう目を覚ましたのかピクッと瞼を痙攣させる!…
「…んっ…んん~~~……ッ…
…ッ!…マ、マサツグ?…」
「…ッ!…ヨッ!…迎えに来たぜ?…」
この時他の妃達はまだ目を覚まさない所では有るのだが!…リーナは瞼を一度
ピクッと痙攣させると、そこから断続的に痙攣を続け!…そして次にはまるで
眠って居たかの様に目を覚まし始めて行き!…そこでマサツグが自身の顔を
見詰めて居るであろう様子を…何か自身が目を覚ました事で…ホッと安堵して
いる様なそんな表情を目にして行くと、リーナも確認するよう寝惚け眼で
マサツグを呼び…するとマサツグもそれに対して優しくリーナに返事をする!…
その際待たせた事を若干謝る様に苦笑いをすると、リーナもそんなマサツグを
ジッと見詰め!…と、次には徐々に意識がハッキリして来たのか?…今度は
ハッと慌て出し!…
__…ッ……ッ!!!…
「マ、マサツグ!!!…そ、そうだ私はお前に!!!…
だ、大丈夫だったか!?…わ、私は何て事を!!!…」
それはやはり今までの事をしっかりと記憶している様子で有り!…途端にハッと
覚醒するとまた一人で暴れ出し、慌ててマサツグの心配を!…そして操られて
居たとは言えそれでも許されない事をしてしまった!と…その表情を真っ青にして
後悔し出し!…これまた色々な感情でごっちゃになったようとにかく慌てて
ふためくそんな様子を露わにすると、マサツグも思わずバランスを崩しそうに!…
となるとリーナに文句を言うよう言葉を掛ける!…
「ッ!?…お、おちけつ!!!…
何とも無いから慌てるな!!!…暴れるな!!!」
__ヴァッサァ!!!…グルンッ!!…ギュッ!!…
それこそ落ち着く様に言葉を掛けると、勿論リーナを落とさない様に踏ん張り!…
と言うのも暴れられるもののリーナの力はやはりまだ不安定な状態である訳で!…
そんな状態で落としたらケガをする!と…或いは自分がリーナを押し潰してしまう
かもしれない危険性等も考えて行くと、仕舞いには翼で自身の身体とリーナの体を
固定!…また暴れられないようリーナの体を拘束する!…するとその様子と言うのは
見ようによってはまるで堕天使にリーナが抱き抱えられている様に見える訳で、
そんな様子を目にしたオーディエンスは声を上げ!…
__ッ!!…わあああぁぁぁぁ!!…
「し、しかし私は!!……ッ…
あ、操られて居たとは言え!!…愛する者をこの手に掛けようとしたのだぞ!?…
…到底許されるモノではない!!…然る処罰を受けた後!!…
…わ、私は遠くにでも!!…」
まるである意味で神秘的!と、だが当の本人達はそれ所ではなく!…と言うのも
いつもの様にリーナが一人勝手に暴走し始め!…自身が操られていた事を
恥じる様に!…もう隠す事無く?自身がマサツグを愛している事を口にすると、
手を出した事が許されない!と…それこそケジメを付ける様なそんな事まで
続けて話す!…となると一方でそんな暴走するリーナにマサツグも続けて
ツッコミを入れると、再度落ち着く様に言葉を掛け!…
「だ、だから落ち着けっての!!…ったく!!…
そう言うところだぞ?…お前ぇ~?…」
「ッ!!…そ、そう言う所とは如何言う!?…」
これでも一応慣れたつもりではあったのだが、やはり相手は面倒臭く!…
それこそ呆れる様にして一息吐き!…再度リーナにその性格を如何にかするよう
簡単に言葉を口にすると、リーナもその指摘を受けた事で途端にショックを!…
マサツグに動揺を露わにする!…そして一体どの部分を言われているのかも
分かって居ない様子で慌てて見せると、マサツグももう流す様にして次に考えて
いる事を口に!…
「とにかく!!…リーナの無事は確保出来た!!…
後は安全な所まで引き返して!…俺達は!…」
それはとにかく!と言って行動を急ぎ、一度リーナを連れて戻る事を口に!…
と、次には完全にリーナの身の安全を確保する事を最優先に!…更に自分達には
まだ何か別に予定がある様なそんな事!…この戦争における決着の付け方を
知っている様に!…リーナにその急いでいる事を説明をしようするのだが、
一方でここでリーナがまだ何か有る様子でメンヘラに陥り!…納得していない
様子を露わにする!…
「マ、マサツグ!!…そう言う所とは如何言う事なのだ!?…
…それにやはり私の様な裏切り者が!…マサツグに助けて貰う等!!…
…そ、それに!!…それにアイツとキ、キスをしてしまいそうだった私を!!…
…ッ…ッ~~~!!…」
と言うのもまだマサツグに言われた事を気にして居り、更にはまたもや操られて
いた時の事も口にし出し!…それこそやはり私は!と言って若干俯き!…
悲しみ嘆く様子をマサツグに見せ!…それはあのアダマンタイマイの背中の上で
精神的にまいってしまった時の様な!…とにかく自己嫌悪するそんな事ばかりを
ポロポロと口にして行くと、何か今にも泣き出しそうなそんな表情を浮かべ!…
が、マサツグからすればそれがとても面倒臭く映ってしまう!…
そしてウジウジナヨナヨとするリーナの様子を見て思わずイラッと来てしまうと、
遂にはそれに対しても我慢が出来なくなってしまった様子で!…
__…プツンッ!!…はあぁ~~……
「…リーナ?…二度はやらんから覚悟しろ?…」
「ッ!…え?…」
この時自身でも自分の中にある堪忍袋の緒が切れた音に気が付いた様な!…
が、だからと言って怒りの感情は一切収まらず!…それこそ更に呆れる様に
溜息を吐き出し!…徐にリーナの事を呼んで怒りのままにある事をするよう
話しをすると、当然マサツグに呼ばれてそんな事を言われたのでリーナは
戸惑い!…次にはハッと顔を上げる!…その際何をするのか?マサツグに
尋ねるよう言葉を漏らすと、同時に視線も向けるのだが!…
__…スッ…ガッ!!…ギュウゥ~~~~!!…
「ッ!?…え?…え??…」
その瞬間マサツグは一体何を考えてそんな事をし出したのか!?…それはスッと
リーナに向かい両腕を伸ばすと、右手で優しくリーナの頭を抱き抱え!…
一方で左手をリーナの腰にへと回して行き!…それはリーナを逃がさないよう
ガッシリ!と…魔王の翼でもしっかりリーナの体をホールドすると、そのまま
リーナの体を抱き寄せる!…するとその突然の事にリーナも更に困惑し出す!…
それこそこの展開について行けない様子で勿論の如く戸惑いの言葉を口にするが、
マサツグは御構い無しにそのまま続け!…と、結果押し潰す様にしてリーナを
ギュッと抱き締めて行き!…遂には十分近付いた所で、マサツグは不意を突く様に
突如リーナの唇にフッと…
__ンチュッ!…ッ!?…!?!?……ッ…ッ~~~…
何故かマサツグがマウストゥマウスでリーナと徐に合体を!…その際その様子は
とても幻想?的な光景で!…オーディエンスもその光景に思わず見惚れる様な…
そんな眼差しを向けて行くと、ただ息を呑んでしまう事になって行く!…
と言うのもこの時聖堂のステンドグラスからはタイミングよく色とりどりの光が
差し込んでおり、それは今抱き合いキスする二人を祝福するかの如く降り注ぎ!…
更にはマサツグも翼でリーナを抱き締めて居り!…宛らまるで恋愛小説等に
在りそうな!…とても神々しい場面でさも二人は愛し合い!…その場からリーナを
連れ去ろうとしている様に見えてしまうと、一方で更にリーナは困惑し出し!…
唇を合わせながらとにかく動揺が隠せない素振りを露わにする!…しかし嫌では
ないのか抵抗をする様子を見せるなく、いや正確には抵抗したくても出来ない!と
言うか…ただひたすらにこの状況に固まってしまい!…マサツグを見詰めて
目をパチパチ!と…何度も瞬きをする事しか出来ないで戸惑って見せて居ると、
一方でマサツグもそんなリーナの様子を見てまた途端にふと…重ねて居た唇を
放して行く!…
__……ンパッ!…ッ…パチッ!…パチパチッ!…
それこそ若干余韻を残す様にして唇を放し、放した所でマサツグがリーナを
一点に見詰め!…と言ってもこの時マサツグは怒って居る為その目付きは
とても悪く!…しかし今のリーナからすればそんな事など如何でも良く!…
今マサツグからキスをしてくれた事!…そして今マサツグが一点に自身を
見詰めてくれて居る!と言う事で!…とにかく色々と一杯になる様子も露わに
すると、次には完全に思考が停止!…やはりマサツグを見詰めて何度も
瞬きをして見せる!…するとその一方でマサツグもそんなリーナに対して
徐に口を開き出すと、今度は文句の言葉を口に!…
「…ごちゃごちゃごちゃごちゃさっきからウルセェ!!!…
…いいからお前は!!…黙って俺に!!…ついて来い!!!」
その際マサツグは感情の赴くままに今思っている事を思いっきり吐露!…
それこそ一々小さい事を気にするな!とばかりに…また時間がない事から
本人としても!…焦りからか一々気にして考えてはいられない!と
言った様子で更に言葉を省略すると、結果誤解を招く事に!…と言うのも
リーナからすればある意味で告白をされた様に受け取ってしまう!…
__ッ!!…ポオオオオオォォォォォォォォォォ!!!!…
「ッ!!…ッ!?…ッ!!!……ッ…」
何なら告白される前にキスをしている事で更に拍車が掛かって行き、それが
きっかけで次にはリーナが顔を真っ赤に!…それはもう今までに見た事が無い
レベルで顔が真っ赤になっては湯気を発し!…場面も乙女で有るのなら一度は
憧れるシチュエーション!と…故にリーナは口をパクパク!と動かし続け!…
まるで言葉を発したくても発せない!…宛ら金魚の様に動揺と恥ずかしさで…
気が如何にかなってしまいそうになって居ると、ここでモツもやっと兵士全員を
相手にし終えて来たのか!…聖堂に飛び込むよう入って来る!…
__…バアアァァァン!!!…チャキキッ!!…
「ヤブ!!…無事か!?……って、あぁ~っと?…」
それこそこちらも慌てて助太刀に来たかの様に扉を蹴破り中へと突入、その際右手に
剣を握り左手に拳銃を構えて見せ!…そして第一声でマサツグ達の無事を確かめ
辺りをチラリッ!…と、ハッと気が付いた様子でそのヴァージンロードの中央で
抱き合う!…何か大団円の様なマサツグとリーナの姿を見つけて行くと、途端に
モツは理解!…そしてお邪魔だったかな?とばかりに言葉を漏らす!…すると一方で
自分達が今どんな風に見られているのか知らないマサツグはその呼び声に反応を
すると、モツが来た方へ振り向いては返事を!…
「ッ!…モツ!!…無事か!?…」
「ッ!…え!?…あ、あぁ~…
…いや…それよりもそっちの方が大変そうなんだが?…」
「ッ!…え?…ま、まぁ確かに今大変ではあるが…」
それはマサツグも外に置いて来たモツの事を覚えて居た様子で!…あの兵士達の
数を相手に!…モツに怪我が無いか!?を確かめる様に声を掛けると、モツも
返事が返って来た事で思わず動揺!…そして返事をしつつ茶化す言葉を口にする!…
それは戸惑いながらも自分がやはり邪魔をしちゃったかな?的なノリで話しを
すると、マサツグはそんな事を言われてこれまた戸惑い!…が、肝心の意味は
分かって居ない様子で更に返事!…何でそんな事を?とばかりに戸惑い続け!…
そしてそのモツの乱入の後に今度はグラトニアが!…満身創痍で飛び込んで来る!…
__ババッ!!…ズサアァァ!!!…ッ!!…カハァ!!…ハアァ!!…
「ッ!?…って、グラ子!?…おい如何した!?…」
この時そのグラ子の様子と言うのはとても酷く!…体のあちこちが煤けて毛先が
焦げており、そして飛び込んで来る際もまるでヘッドスライディングの様であり!…
宛ら急ぎ逃げて来た様に息を切らし!…必死に苦痛に耐えるそんな様子も露わに
すると、当然そんなグラトニアの姿を見て途端にマサツグとモツが慌てて心配!…
マサツグが声を掛けて行く!…その際モツも直ぐに自身のアイテムポーチに手を
掛けると、直ぐに処置に入り始め!…
「…とにかくジッとしろ!!…今応急手当てする!!…」
「ッ~~~!!!…そ、その名前で呼ぶな!!…
…大した事はないわよ!!…ッ!!…ッ~~~!!!…」
その際自身の隣で転がるグラトニアへまずは動かないよう指示を口にして行くと、
すぐさましゃがんでポーションや火傷に効く薬等を瞬時に取り出し!…そして手早く
慣れた様子でパパパ!と回復を図って行くと、一方でグラトニアは強がる言葉を!…
それはマサツグのグラ子呼びに対して文句を漏らし、更にはモツの治療に対しても
不要!と言って嫌がるのだが…しかし体は素直なモノで全く抵抗が出来ず仕舞い!…
結果されるがままで処置を施される事になって行き!…何とか自力で立ち上がれる
までに瞬時に回復をして行くと、グラトニアは悔しそうな表情を!…だが一番に
気にすべき事を口にする!…
「…クッ!!…私とした事が!!…
…それよりも騎士様!!…騎士様は!?…」
「ッ!…え?…あ、あぁ~…」
そのグラトニアの言う気にすべき事と言うのも当然リーナ!…やはり一番に
心配しており!…リーナが見つかったかどうか!?について…まだ痛みに
堪えながらも慌てた様子で質問をすると、その質問にモツが思わずピクッと反応!…
そして答え辛そうに言葉を漏らす!…だがそれでも一応心配をさせては
いけない!と感じた具合にスッと…控えめにマサツグの方へ指を差すと、
グラトニアもそれに気が付いた様子で慌てて視線をチラッと…
「ッ!!…何処!?…って、んん?…」
__パクパクッ…パクパクッ…シュウゥ~~~~~!!……
するとそこにはマサツグに抱えられて未だ顔を真っ赤にするリーナの姿が!…
それは未だ処理も落ち着いていない様子で頭から湯気を発しており、
口も意味不明にパクパクとずっと同じ動きをして見せ!…宛らそれは壊れて
しまったかの様にも見えるモノではあるのだが!…当然壊れた訳では無く!…
グラトニアもそれを理解して行き!…途端にアレは何?と違う意味で理解に
苦しむそんな表情を浮かべて見せると、マサツグもリーナを抱えて移動!…
モツ達の方へと歩いて行く!…
「…いやぁ~とりあえず!…結婚は何とか阻止出来たみたいだ!!…
…はあぁ~!…やれやれ…」
「…いや…やれやれじゃなくて…それは?…」
「ッ!…え?…リー…ナ…だけど?…」
それはもう事件が解決した様にマサツグが落ち着きを見せて行くと、無事リーナを
回収出来た事に安堵の言葉を漏らし!…と、一方でそんな何事もない様に振舞う
マサツグの様子にこれまた二人は戸惑い始め!…その際モツが改めて!とばかりに…
何故リーナの顔が真っ赤なのか?についてちゃんと本人の口から聞きたい!と…
戸惑い混じりにマサツグへ説明を求めて行くと、ここでまたマサツグの朴念仁が
発動!…望む答えとは違う答えが返って来る!…それこそモノを尋ねられたかの様に
受け取りマサツグが返事をすると、グラトニアが当然!とばかりにツッコミを口に…
「チッガウわよ!!!…何でこんな状態なのか!?って聞いてるのよ!!!…
…もしかして既にアイツに変な事をされて!!!…」
まるでこんな時にボケてるんじゃないわよ!とばかりにマサツグへ言葉を!…
そして改めてリーナの状態について質問をして行き!…この時まだ聖堂の祭壇の方で
蹲っている!…ダグレスが何かをしたのか!?について怒り半分!…慌て様半分で
理由を言及して行くと、マサツグはそれに対して部分的にあって居る!と…
だが顔が赤くなった原因とは違う事を話して行く!…その際漸くこの状態になった
経緯を二人に説明するよう簡単に話すと、マサツグ自身も分からない!と…
「ッ!…あぁ~…まぁ確かに変な事はされていたが…
この状態になったのはついさっきだぞ?…
俺が大人しくするよう文句を言ったらこうなって?…」
__……はぁ?…×2
となるとその理由を聞いてもモツとグラトニアも分からず仕舞いで言葉を零し、
その前に在った話は全てそのまま闇の中へと?…と、とにかく三人が分からず
仕舞いでその場で悩んで戸惑っており!…一方でその前に在った話は全て
大陸全域にて当然放送されて行き!…勿論戦う他の面々の目にも止まる事に!…
別の町で戦っている面々の目にもしっかり映り!…白い二匹の悪魔達も
その一部始終をしっかり見て!…沸々と内に怒りを燃やして同時に嫉妬心も
露わにすると、この時地獄の門が開き始め!…その悪魔達の様子を見る
二人の母親は何も言えず!…ただマサツグが生き残れるかどうか?…
その不安を抱える事となって行き!…せめて心の中で祈りを!…
マサツグが逝ってしまう事になった際!…安らかに旅立てる事を切に静かに
願うのであった!…
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だがこの女、セシリアの父に欲しいものを買わせまくったり、人の婚約者に媚を打ったり、夜会で非常識な言動をくり返して顰蹙を買ったりと、どうしようもない。
「お義姉さま!」 . .
「姉などと呼ばないでください、メリルさん」
しかし、今はまだ辛抱のとき。
セシリアは来たるべき時へ向け、画策する。
──これは、20年前の断罪劇の続き。
喜劇がくり返されたとき、いま一度鉄槌は振り下ろされるのだ。
※ご指摘を受けて題名を変更しました。作者の見通しが甘くてご迷惑をおかけいたします。
旧題『義妹ができましたが大嫌いです。〜断罪劇の次世代たち〜』
※初投稿です。話に粗やご都合主義的な部分があるかもしれません。生あたたかい目で見守ってください。
※本編完結済みで、毎日1話ずつ投稿していきます。
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*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
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