上 下
705 / 782
-第八章-

‐第八章十九節 飛び出す姉妹とGK・オリハと二人目の魔王!…-

しおりを挟む



さて漸くリーナを救助する事に成功した一方で、マサツグの与り知らない所では

マサツグの死カウントダウンが始まり!…そして今だリーナは放心状態で

戸惑い続け!…マサツグに抱えられたまま何も出来ない様子を見せて居ると、

これまたグラトニアがそのリーナの状態について更に究明!…続けてマサツグに

質問をする!…と言うのもこのままでは逃げる事も叶わない!と言った事を

口にすると、何とかしてリーナを正気に戻す事を考え!…


「…と、とにかく騎士様を如何するつもりよ!!…

このままここに放置する訳には行かないでしょ!?…

…それにこの調子だとやっぱり!!…時の闘士様が何かをしたんじゃ!?…」


「ッ!?…えぇ!?…お、俺ぇ!?……ッ…

…た、確かにキスがどうのこうのとかって言ってたから…

リ、リーナにキスはしたが!…」


それは何も無ければ当然こんな状態にならない訳で、この時一番に原因が

考えられるのはマサツグ!と…その際ダグレスも勿論原因として考えられなくも

無いのだが、グラトニアが一人勝手にそう言って犯人を決め付け始め!…

それこそ自分達が来る前に何をしたのか?について質問をして行き!…マサツグも

いきなり犯人扱いされた事で驚き戸惑い!…それでもリーナを助けるに当たって

自身がやった事を口にすると、次にはやった事がやった事?なので…それを聞いて

またモツ達が困惑する事態となってしまう!…


「なるほどなぁキスなぁ……ッ!…は?…ちょと待て?…キス?…」


その際モツもマサツグの事を信じた様子で普通に救出した!と考えていたモノ

なのだが、まさかの単語が出て来た事で途端に戸惑い!…それこそ最初は何も

考えずに相槌の言葉を口にするよう!…だがしかしそのマサツグの言葉に

疑問を感じ!…次には若干間を開けてから言葉を零し!…一体如何言う事

なのか?とばかりにその単語を口にすると、マサツグもそれに対して反応!…

更に説明を続けて行く!…


「ッ!…え?…あ、あぁ~…

余りにもキスが如何たらこうたら言って言う事を聞かなかったから…

やったら落ち着くかなぁ~って…そしたらこうなって…」


__………。


「…え?…え??…」


と言うのもそのマサツグの様子から見て何も考えずにやった事が伺えると、

やったのは咄嗟!…或いは反射的にやったのだな?と言う事が分かり!…

しかしまぁ故意である事には変わらない訳で!…となるとその話を聞いて

モツとグラトニアが絶句し出し!…特にグラトニアが口をあんぐり開けて

呆れて見せ!…モツも頭を抱えて何をして居る!と言ったこれまた違う

呆れ様を露わにすると、マサツグがそれを見て困惑!…また戸惑って見せて

行く!…さてそうしてもはや珍事と言っても過言ではない事をやって居ると、

一方で玉座の方ではまた別の負の感情が渦巻き!…


__ゴゴゴゴゴゴゴ!!!…


この時はまだ完全にマサツグの死を諦めていない母親二人!…それは玉座から

見下ろす様な形では有るのだが…未だミサカ操る大男の騎士に捕まったままの

シロとハクの二人に目を向けると、そこには何か怨念?…或いは怨嗟?…

とにかくトンデモナイ負の感情を内から放つシロとハクの姿を見つけて行く!…

そして自分達でも如何にも出来ない事を悟ってしまうと、次にはくまさんは

諦めた様子で言葉を零し!…


「…あぁ~…まぁ~ちゃん、これ如何するつもりなんやろ?…」


「…ティナ!…ハティ!…気持ちは分かりますが駄目です!!…

その感情に飲まれてはいけません!!…」


一方のグレイスは我が娘ながら闇落ちしてはいけない!とばかりに訴え懇願!…

が、そのグレイスの言葉は如何にも二人に届いていない様子で有り!…

そして沸々と何か黒いモノを二人は依然として放ち続け!…そしてやはり

マサツグと一緒に居る影響からか?…遂にはミサカの警戒が解けた所を

一気に狙う様に!…機敏かつパワフルにその騎士達の拘束から逃れて見せると、

ミサカもそれに反応出来ずにシロとハクを取り逃がす!…となると大脱走劇の

始まりを迎える事となってしまう!…


__……ギュンッ!!…ンバッ!!…ッ!?!?…


それは静かに捕まっている騎士の両肩にスッと手を伸ばして行くと、次には

悟られないよう子供ながらの瞬発力を活かし!…と、次には一瞬で腕に力を

入れては一気に這い出て!…この時その拘束の仕方もただの抱っこであった為!…

まるでスポンッ!と抜ける様に!…シロとハクが揃ってその騎士の拘束から

逃れて行くと、そのまま受け身を取る様に地面を転がり!…そして態勢を

整えるなり脚力にモノを言わせて駆け出して行く!…となるとその脱走振りに

母親二人も当然驚きを露わに!…更にはミサカもそのフェンリル(子供)の余りの

瞬発力に戸惑って見せ!…


「ッ!?…あっ、しま!!…」


ごぉ~しゅぅ~じぃ~んん~さぁ~まぁ~~せぇ~んん~せぇ~いぃ~!!!!」×2


油断をしていたが為に取り逃がしてしまった事にこれまた慌て!…

が、幾ら慌てた所で時既にお寿司!…当のシロとハクはもう帝都の玄関前にまで

飛んで行き!…それは間違いなくマサツグの事を懲罰しに行くのが目的で有り!…

恨めしそうにマサツグの事を呼びながら!…一陣の風のなったよう真っ直ぐ

マサツグの元へと飛んで行くと、一方で取り逃がしてしまった事でミサカも頭を

抱えて悩み始める!…そしてここでくまさんとグレイスももう駄目だ!とばかりに

祈り始める!…


「…あぁ~もう!!…取り逃がしちゃったぁ~~!!…

…えぇ~…如何しよう?…策が無い訳じゃないけどぉ~?…」


__……ッ…


その際ミサカは二人が脱走したにあたって策が無い訳では無い事を口にするが、

その策を使うか使わないかで悩んで見せ!…と、一方ではもう死んでしまった際

安らかに眠れるよう母親二人が鎮魂?を願い…と言うのも言わずもがなそれは

勿論マサツグに向けての祈りで有り!…くまさんは諦めて祈っており…グレイスも

その祈る様子を見て誤解をした具合に同じく祈る様子を露わにすると、マサツグの

無事を願う!…それぞれ思惑の違う祈りを捧げて行く!…この時二人共無宗教

ながらも何か見様見真似で祈るそんな様子を見せて居ると、くまさんは心の中で!…


{…せめて…せめて苦しまずに一撃で旅立てるよう祈ってやろう!…

…まぁゲームの中だし?…直ぐにリスポーンして来るとは思うけど…}


{マサツグ様が無事でありますように!!…

マサツグ様が無事でありますように!!…

マサツグ様が無事でありますように!!…}


__ブツブツブツブツッ……ッ?…ッ??…


地獄は免れない!と決め込み想像をして居る様で、せめて苦しまないよう一撃で

逝けるよう願いを!…と言うのもゲームの中だから然程心配もしていない様子で

アッサリ構え!…何なら直ぐにリスポーンをして来る事を踏まえており!…

これも一つの良い経験である様な!…違うマサツグの思い様を見せて居ると、

隣では必死にグレイスがマサツグの無事を祈り!…それこそ言葉でボソボソと

出て来る位に切に願う!…となるとその言葉が聞こえて来てくまさんもピクッと

反応をすると、思わず戸惑いを感じ!…と、一方で飛び出して行った二人は一気に

帝都内を駆け抜けて行き!…


__バシュンッ!!…バシュンッ!!…ワアアアアァァァァァァァ!!!!…


この時当然その必死に戦っている面々の様子を二人は目にする事になり、

そして同時にこれが戦争である事を重々理解する事にも繋がって行き!…

そこには怒号や怨嗟の声が辺りに響き!…更には剣戟音や爆発音など!…

ありとあらゆる物騒な音が!…自身の耳の中に飛び込んで来るよう嫌と言う程

聞こえて来ると、如何にも不安を覚えてしまう!…それこそ先程の嫉妬心も

忘れる位に本当に無事であるかどうかを考えてしまう!…


__ドゴオオオォォォォォォォ!!!…ッ!?…ッ!?!?…


{…な、なんですか…ここ!?…さっきのお外と全然違う!!…

…すっごく嫌な気分なのです!!…何かがに纏わり付く様な!?…}


{…いつもの聞き慣れた筈の音なのに…ッ…怖い!!…

…如何して?…如何してこんなに怖いのです!?…}


それはある意味で日常的な音とも言えるのだが、この場に

おいてはそんな日常的な音は一切聞こえず!…何なら先程映像で無事で

ある事を確かめたにも関わらず!…まるで全身を苛む様にして不安を感じ!…

もはやキスの事など如何でも良く!…二人共素に戻って早くマサツグに会いたい

気持ちで一杯になると、遂に戦争の最前線である広場に!…そこでオリハ達と

合流をする!…


__ウワアアアアァァァァァァァ!!!!……シュンッ!!!…ッ!!…


「むわぁちなさいシロちゃん!!!」


「ッ!?…オ、オリハ叔母さん!?…って、わぁ!!…」


と言ってもシロ達からオリハ達と合流をした訳ではこの時なく、

オリハがハッとシロ達が近付いてくる気配に機敏に気が付き!…

それこそ辺りでは勇ましく戦う声が聞こえて来る中その音を聞き分け!…

次にはまるで野生の勘が働いた様に!…途端にバッと振り向き

武器を投げ捨て!…その音のする方に突如飛び付くそんな反応を

露わにすると、これが何故かグッドタイミング?でシロの体を

捕まえる事に!…何なら待つよう声も掛ける!…

となるとそんなオリハに捕まった事でシロも思わず驚いて見せると、

そのまま捕まっては二人で地面を転がり!…


__ドサアァ!!!…ゴロゴロゴロゴロォ~!!!…


「ッ?!…ちょ!?…だ、大丈!!…ッ!?…」


「お、お姉さ!?…ッ!!!…」


となると次には当然気が付くなり心配を露わに!…因みにそのオリハの捕縛シーンを

見たハンドレットは後に某・若ば○しの様だった!と語る事に…と、オリハの

SG○Kが見れた事で非常に驚き戸惑う一方!…ハクもシロがオリハに捕まった事で

足を止め!…ここでもう一人ハクを捕まえにある者が飛び掛かろう!として行くと、

今度はハンドレットが機敏に反応を示す!…それこそハクを守るためバッ!と体を

張って前に出ると、宛ら某・サッカー漫画繋がりで言う所のじ○う!…

完璧なボディブロックを披露する!…


__バババッ!!!…ッ…ドカアアァァァァ!!!…


「憤怒ううううぅぅぅぅぅぅ!!!!…

…誰だぁ!!!…って、フェルさん!?…」


それは飛んで来た者に対して真正面からぶつかって行くと、一切怯む様子を

見せる事無く完全に受け止め!…と、今度はそれが敵であったのら始末を

しよう!と当然武器を…となるとここで飛んで来た者を確認して行き!…

しかしそこで如何にも見覚えのある!…黒い鎧に黒髪ロング!…更には

如何にも鼻息の荒い女性が飛んで来た事を確認すると、それがフェルだと

言う事が分かってしまい!…一方でフェルはハンドレットに抱き付くなり

大いにセクハラをして見せる!…


「はぁ!…はぁ!…この逞しい胸板ぁ!!…

ってぇ、うわあああぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


この時末期症状のヤバい様相を露わにすると、逃がさない!とばかりに抱き付き…

と言うのも恐らくハクを捕まえた!と勝手に一人誤解をして居り…となると次には

まるで不足している養分を吸う様に!…猫吸いならぬシロ吸いを!…

或いはハク吸いをしよう!とその顔をハンドレットに近づけると、やってから

異変に気が付いた様子で驚きを露わに!…一方でハンドレットがドン引き始める!…

それは当然気色が悪い!と言った軽蔑の目でフェルを見ると、同時に人様の

お子さんに何をしようとしたのか?を悟って聞き…


「…フェルさん?…一体これはどういう事ですか?…」


「ッ!?…い、いやぁ~?…

な、何か私のマイスイートハニーの気配がしたモノでぇ~…

…それに色々とムサイのしか相手にしてなかったから如何にもぉ~…」


勿論もう聞かずとも分かっては居るが一応!と温情…しかしその目は当然笑っては

居らず!…理由次第によっては容赦なく通報も本気で視野に入れて質問をすると、

フェルは目に見えて動揺を露わに!…そしてハンドレットに言い訳をする!…

と言うのもまた戦闘による暴走で在らぬ方向に傾いたのか、気配を感じた事で

本能が出てしまった!とばかりに濁し!…と、その際敵をちゃんと倒して居た様子で

相手をムサイ!と…それはシステム的なモノなのか本能なのか?…やった事は確かに

真っ黒でギルティなのだが!…これが故意なのかそうでないか?と問われると

とても微妙!…となるとハンドレットが判断に困る!…しかしやった事に対しては

当然ケジメは付けるべきで!…ハンドレットは悩みながらも今ここで出来る

お仕置きをフェルに考え!…


「…ふぅ~ん?…なるほどねぇ~…

…はあぁ~…とりあえずお仕置きですね?…」


「ッ!…へ?…」


__ガッシ!!……ッ!?…ンバッ!!…うわあああぁぁぁぁぁぁ!?!?…


それは渋々フェルの説明には納得した様子で言葉を口に!…だがやった事に

対して許した訳では当然無く!…とりあえずお仕置きを考え執行を口に!…

となるとフェルもそんな返事を聞いて戸惑う反応を露わにするが、お仕置きの

手が止まる事は決してなく!…その際逃がさないようハンドレットがガッチリ

フェルを拘束し続け!…と言うのも次にはバッ!とまるで胴上げするよう

投げて行き!…突如宙に頬り出された事でフェルも更に戸惑い!…これまた

驚きの言葉を口にして藻掻く様子を見せていると、その落下地点では更に

ハンドレットが身構えて居り!…


__ぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!…ガッシイィィィン!!!…


「おんどりゃあああぁぁぁぁ!!!!」


「ぎゃああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


と、次には落下して来たフェルに向かって両腕を伸ばし!…そして足を掴んで

その足を自身の両脇に抱えて行くと、今度は掛け声と共にその場で大回転!…

風圧を感じるジャイアントスイングを敢行する!…となるとそんな様子にハクも

危ないと感じたのか、当然の如く距離を取り!…一方で振り回されるフェルは

勿論絶叫!…遠心力でヤバい事に!…宛ら色々と出て来ては聞けないモノが

出て来そうなそんな感覚を感じて居ると、そこに空気を読まない兵士達が突貫!…

しかし!…


__ウオオオオオォォォォ!!!!…


「ッ!!…おおんどりゃあああああぁぁぁぁぁ!!!!」


__ギュンッ!!…ゴッ!!…ガシャアアアアァァァァァン!!!…ッ!?…


ハンドレットは慣れた様子でそのまま続行!…その際向かって来る兵士達に

狙いを定め!…フェルを勢い良く振り回したまま向かって来る兵士達を

相手にすると、軒並みフェルを使って薙ぎ払い!…ある意味で無双ぶりを

発揮する!…この時武器にされているフェルも意外と無事なのか変わらず

悲鳴を上げ続けて居り!…しかしその様子を見ているハクとしては当然

ドン引きの光景で!…


「な!…なんなのです!?…これ!?…」


宛らその光景は某・配管工兄弟の協力技の様に見えるのだが!…勿論ハクが

そんな事を知る由もある筈がなく!…平気な顔をして仲間を武器する姿に!…

何か狂気の様なモノを感じてヤバい片鱗を見た気分になって行くと、それこそ

今度は先程までの恐怖心が何処かにへと消えてしまい!…となると自身でも

怒ったり怖がったり戸惑ったりと!…何か情緒不安定になった気分になって

しまう!…一方でシロはオリハに捕まった事でワタワタ!としており、オリハも

シロを質問攻めにしてしまい!…


「ちょっとシロちゃん何でここに!?…

ここは危ないから本陣で待ってなきゃダメでしょうがぁ!!…」


「ッ!!…で、でもご主人様が!!…」


「あのバカ兄は放って置いても大丈夫だから!!…

…それよりもケガしてない!?…本陣の皆は!?…

…ッ!!…もしかして何か有ったから飛んで来た!?…」


と言うのもそれは当然シロの事を心配しているからの言葉であり、まずはここに

来た理由について慌てながら!…そこから更にここに来てはいけない事を

言い聞かせる様に話しをして行き!…しかしシロもちゃんと意見がある為オリハに

対して戸惑いながらも反論を口に!…それこそあの映像や不安を覚えた事を!…

そのまま口にしようとするのだが、オリハが一切聞く耳を持たない!…寧ろシロが

ここまで来た事を異常!と感じ…次には思い付いた事を口々にシロに掛けて行くと、

更に心配を加速させる!…するとそんなオリハの様子にハクもハッ!と機転を

利かす!…


「ッ!!…オ、オリハさん落ち着いて!!…お、お姉様がパニックに!!…

…それにここまで来たのは先生があのリーナと言う人とその…

…チュ、チューをしたからで!…ッ~~~…とにかく本陣は何ともないのです!!…

お姉様を放してください!!…」


それはシロを抱えて錯乱状態に近いオリハの後ろからガバッ!飛び付きと…耳元で

落ち着くよう言葉を掛けると、何故ここまで来たのか?を改めてオリハに話し!…

と、この時まだ子供なのかキスを口にする際照れる素振りを露わに!…だが直ぐに

照れを振り払い!…とにかくシロを解放するよう更にお願いをして行くと、

漸く話を聞いたのかオリハがハッと落ち着く!…すると今度はその場面を知らない

様子で言葉を零す!…


「ッ!?…え?…そ、そうなの?…なら良いんだけど…

…って、んん?…兄さんがリーナさんとキス?…」


「ッ!!…は、はいです!!…だ、だからごしゅじんさまをお仕置きに!!…」


その際宛ら戦い続けて居た余りそう言った事を確認して居なかった具合に戸惑って

見せると、チラッと後ろでしがみ付くハクに視線を…それはまるで確認する様に…

信じられない様子であの朴念仁が?と言った困惑の表情をすると、次にはシロが

オリハに返事!…そして自分達がここに来た理由を話して行く!…この時とても

シンプルにマサツグのお仕置きをしに来た事を口にすると、オリハも漸く合点が

行った具合に言葉を漏らし!…


「うわぁ~…兄さんもまた恐れ知らずな事を……でも駄目!!…

お仕置きは後にして!!…今は安全な所で待っていなさい!!…

…ほら私が送って行くから!!…ハクちゃんも行くよ!!」


「ッ!?…あ、あぁ~!!…お仕置きぃ~!!…」


それこそ命知らず!と言って今度は呆れて見せる様子を!…しかしだからと言って

やはりそのまま通す事を決して許さず!…気持ちは分かるが後にしろ!と…

その際二人を連れて一度本陣に戻る事を続けて漏らすと、当然そのオリハの

言葉にシロがあっ!と慌てる様子を…だがあの騎士達の時同様に暴れる事を

しようとしない!…と言うのもあの捕まって居た騎士達とは違いこっちは生身!…

シロ達からすればオリハが防具を付けている様には見えない訳で!…

となると暴れたら怪我をする!と感じてしまい…故に抵抗が出来ないままに

連行され!…武器も回収しオリハがその場を離れて行くと、一方でハンドレットも

ジャイアントスイングをしながら確認!…更に敵兵達を薙ぎ払って行く!…

そうして脱走珍事がこうして幕を閉じようとして行くと、また一方でややこしい

状況にへと発展しようと!…


__視点・マサツグ達Side…


「…ん…んん~……ッ…ッ!…こ、ここは?…

…って、ッ!?…な!?…なあぁ!?…」


それは余りにも知恵熱を出し過ぎた事でリーナが強制シャットダウンに陥り!…

そして今意識をスッと取り戻し!…まるで寝起きの様にまずは辺りを見回そうと

するのだが、そこでマサツグの顔がドUP!…また驚く羽目となって行く!…

何なら未だ恋人同士の様に抱き合っている事から互いの体温がより伝わり、

余計にこの状況は何!?と混乱する事に…となると先程の事も夢ではなかった事を

確信してしまい!…一方でマサツグは何も気にして居ない様子で声を!…

リーナが目を覚ました事に安堵する!…


「ッ!…あっ!…やっと目が覚めたか?…」


「ッ!!…ちょっと騎士様大丈夫!?…

何でも操られていたみたいな状態だったらしいけど!?…」


「…とにかく無事そうで何よりだ!…」


この時またリーナが気を失った事で心配をしていた事を口にすると、次には

矢継ぎ早にグラトニアが顔を覗かせ!…そして何が有ったのか?をマサツグから

聞いた様子でこれまた心配を口に!…まじまじリーナの具合を確かめて行き!…

何も異常が見られない事からモツも大丈夫!と言った具合に安堵の言葉を漏らして

行くと、当然三人に顔を覗き込まれている事でリーナは更に困惑!…状況の説明を

求めて行く!…


「な、なん!?…こ、これは一体何なのだ!?…

…な、何故この様な!?…そして何故私はマサツグに!?…」


勿論落ち着かない様子で三人を見回し、顔を真っ赤にしてはまた知恵熱を

発しそうな!…と、特にこの時マサツグとの距離をやはり気にする様子を!…

乙女全開で恥ずかしがり!…真面にマサツグの顔が見れないそんな反応を

露わにすると、その様子にグラトニアも機敏に反応!…次にはマサツグに

文句を言い出す!…と言うのもいつまで抱き合っているのか!?と文句を

言うと、当てつけか!?とばかりに噛み付き!…


「ッ!!…と、そうよ!!…ほらそろそろ放してあげなさいよ!!…

いつまでそうしてベタベタしてるつもりよ!!」


「ッ!?…えぇ~?…そんなベタベタしてるつもりはなかったんだが?…」


まるでリーナが迷惑して居る!と感じ取った様子で過敏に!…リーナを放すよう

言葉を口に!…その際グッと詰め寄りムッとした表情も向けて見せると、マサツグも

マサツグでそんな態度を見せるグラトニアにタジタジ!…疾しい気持ちがない事を

口にする!…そして言われた通りに次にはゆっくりスッとリーナを解放すると、

今度は解放したらしたでリーナがあっ!と…残念そうな表情を浮かべてはジッと

マサツグを見詰め始め!…


__スッ…ッ!…ッ…ッ~~…カクッ!…


「ッ!!…っと、あぶねぇ~!……大丈夫か?…」


「ッ!?…あ、あぁ…す、すまない!…

…だ、大…丈夫…だ…ッ…ッ~~~!!…」


となるとマサツグの事を見詰め続ける余り足元がこれまた疎かになってしまい!…

リーナを地面に降ろす際に若干フラ付き!…だがそこはマサツグが翼で抱えて

居た為!…直ぐに補助に入って受け止め!…今度はちゃんとリーナ自身にバランスを

取らせる事に成功すると、一応とばかりにマサツグが心配の言葉を!…するとそれに

対してリーナも再度照れて返事をして見せる!…因みに勿論他二名もリーナが

ふら付いた際に慌てて補助に入る体勢を見せていたのだが、リーナの目には如何やら

マサツグしか映っていない様子で!…


「…なぁ?…何だろう、この空しい気持ち?…俺達ってガヤ?…」


「…分からない…分からないけど認めたくないし!…

そうなるつもりもない!!…けどそんな事を言っている場合でも…」


勿論納得がいかない様子でその補助に入る体勢のままで固まり続け!…

その際モツが文句交じりに言葉を漏らし!…ジッとマサツグ達を見詰めて

不服そうな表情を浮かべて見せると、それに同調するようグラトニアも

言葉を零し!…と言うのも自分達はマサツグ達の引き立て役では無い!と…

だがそんな事で揉めている場合では当然なく!…次にはさっさと体勢を戻し!…

早く逃げる事を言おうとするが、当然ここでも空気の読めない奴が

またもや現れ!…


__ッ~~~!!!…待てええぇぇぇぇ!!!!…ッ!…チラッ?…


それは今居る聖堂の奥の方より怒りに燃えている様子でハッキリと聞こえ!…

何なら間違いなくマサツグ達に向けて発せられた言葉で有り!…となるとそんな

言葉が聞こえて来た事で四人はピクッと反応をして見せ!…それこそその声の

正体が誰なのか?…見なくとも勿論誰のモノなのか?はもう分かっては居る所

ではあるのだが、それでも振り返って確認を!…するとそこで剣を手に怒りの

表情を浮かべるダグレスの姿を見つけて行く!…その際ダグレスは鼻血を

ふき取った様子でスーツの袖を自身の鼻血で赤く染めると、息を荒く肩で呼吸を

して見せ!…


「…僕の!!…僕の花嫁を何処に連れて行く気なんだ!!!…」


「ッ!…ありゃ~?…まぁだ諦めて無かったのか~い?…

ってかまだそこに居たんだねぇチミィ~?…」


その際まだ諦めていない様子で言葉を口に!…それは必死にマサツグを睨み!…

それこそ怯えも無くなった様子でキッと剣を構えようとすると、一方でマサツグは

馬鹿にするようダグレスに言葉を!…もはや何も脅威も感じていない態度を露わに

する!…そして言うだけ言って何とも恍けた表情も浮かべて見せると、その様子を

見て当然ダグレスが更に怒りを!…が、そんなダグレスの様子を見て更に怒りを

燃やす者がここに一人出てくる訳で!…


「キ、キサマアアアァァァァ~~~!!!…」


「…なぁヤブ?…ここは俺に任せてくれへんか?…」


「ッ!…え?…ッ!?…」


この時マサツグに煽られてダグレスがまた吠えて見せる一方!…マサツグ達三人の

傍で静かに怒りを燃やす者が一人!…と言うのもモツがジッとダグレスを見詰めて

立って居り!…次にはまるで殿を買って出るよう自ら相手をする事を口にすると、

マサツグもそんな言葉を耳にして思わず戸惑い!…次にはチラッとモツに視線を

向けて行く!…するとそこにはマサツグと同じく外套ではなくもう翼を形作る

モツの姿がそこにあり、同じ領域に並び立った事を証明しており!…言うなれば

この場にもう一人魔王が降臨した事を物語って居り!…となるとマサツグとしても

驚きを隠せず!…一体何がそうなってしまったのか?…原因が分からず仕舞いで

思わず慌てるそんな素振りを見せていると、一方でモツはダグレスの前へ!…

静かに武器を構えて眼光を鋭くするのであった!…

しおりを挟む
感想 61

あなたにおすすめの小説

食うために軍人になりました。

KBT
ファンタジー
 ヴァランタイン帝国の片田舎ダウスター領に最下階位の平民の次男として生まれたリクト。  しかし、両親は悩んだ。次男であるリクトには成人しても継ぐ土地がない。  このままではこの子の未来は暗いものになってしまうだろう。  そう思った両親は幼少の頃よりリクトにを鍛え上げる事にした。  父は家の蔵にあったボロボロの指南書を元に剣術を、母は露店に売っていた怪しげな魔導書を元に魔法を教えた。    それから10年の時が経ち、リクトは成人となる15歳を迎えた。  両親の危惧した通り、継ぐ土地のないリクトは食い扶持を稼ぐために、地元の領軍に入隊試験を受けると、両親譲りの剣術と魔法のおかげで最下階級の二等兵として無事に入隊する事ができた。  軍と言っても、のどかな田舎の軍。  リクトは退役するまで地元でのんびり過ごそうと考えていたが、入隊2日目の朝に隣領との戦争が勃発してしまう。  おまけに上官から剣の腕を妬まれて、単独任務を任されてしまった。  その任務の最中、リクトは平民に対する貴族の専横を目の当たりにする。  生まれながらの体制に甘える貴族社会に嫌気が差したリクトは軍人として出世して貴族の専横に対抗する力を得ようと立身出世の道を歩むのだった。    剣と魔法のファンタジー世界で軍人という異色作品をお楽しみください。

収納大魔導士と呼ばれたい少年

カタナヅキ
ファンタジー
収納魔術師は異空間に繋がる出入口を作り出し、あらゆる物体を取り込むことができる。但し、他の魔術師と違って彼等が扱える魔法は一つに限られ、戦闘面での活躍は期待できない――それが一般常識だった。だが、一人の少年が収納魔法を極めた事で常識は覆される。 「収納魔術師だって戦えるんだよ」 戦闘には不向きと思われていた収納魔法を利用し、少年は世間の収納魔術師の常識を一変させる伝説を次々と作り出す――

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生

野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。 普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。 そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。 そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。 そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。 うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。 いずれは王となるのも夢ではないかも!? ◇世界観的に命の価値は軽いです◇ カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

転生騎士団長の歩き方

Akila
ファンタジー
【第2章 完 約13万字】&【第1章 完 約12万字】  たまたま運よく掴んだ功績で第7騎士団の団長になってしまった女性騎士のラモン。そんなラモンの中身は地球から転生した『鈴木ゆり』だった。女神様に転生するに当たってギフトを授かったのだが、これがとっても役立った。ありがとう女神さま! と言う訳で、小娘団長が汗臭い騎士団をどうにか立て直す為、ドーン副団長や団員達とキレイにしたり、旨〜いしたり、キュンキュンしたりするほのぼの物語です。 【第1章 ようこそ第7騎士団へ】 騎士団の中で窓際? 島流し先? と囁かれる第7騎士団を立て直すべく、前世の知識で働き方改革を強行するモラン。 第7は改善されるのか? 副団長のドーンと共にあれこれと毎日大忙しです。   【第2章 王城と私】 第7騎士団での功績が認められて、次は第3騎士団へ行く事になったラモン。勤務地である王城では毎日誰かと何かやらかしてます。第3騎士団には馴染めるかな? って、またまた異動? 果たしてラモンの行き着く先はどこに?  ※誤字脱字マジですみません。懲りずに読んで下さい。

はぁ?とりあえず寝てていい?

夕凪
ファンタジー
嫌いな両親と同級生から逃げて、アメリカ留学をした帰り道。帰国中の飛行機が事故を起こし、日本の女子高生だった私は墜落死した。特に未練もなかったが、強いて言えば、大好きなもふもふと一緒に暮らしたかった。しかし何故か、剣と魔法の異世界で、貴族の子として転生していた。しかも男の子で。今世の両親はとてもやさしくいい人たちで、さらには前世にはいなかった兄弟がいた。せっかくだから思いっきり、もふもふと戯れたい!惰眠を貪りたい!のんびり自由に生きたい!そう思っていたが、5歳の時に行われる判定の儀という、魔法属性を調べた日を境に、幸せな日常が崩れ去っていった・・・。その後、名を変え別の人物として、相棒のもふもふと共に旅に出る。相棒のもふもふであるズィーリオスの為の旅が、次第に自分自身の未来に深く関わっていき、仲間と共に逃れられない運命の荒波に飲み込まれていく。 ※第二章は全体的に説明回が多いです。 <<<小説家になろうにて先行投稿しています>>>

王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します

有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。 妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。 さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。 そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。 そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。 現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!

「お前のような奴はパーティーに必要ない」と追放された錬金術師は自由に生きる~ポーション作ってたらいつの間にか最強になってました~

平山和人
ファンタジー
錬金術師のカイトは役立たずを理由にパーティーから追放されてしまう。自由を手に入れたカイトは世界中を気ままに旅することにした。 しかし、カイトは気づいていなかった。彼の作るポーションはどんな病気をも治す万能薬であることを。 カイトは旅をしていくうちに、薬神として崇められることになるのだが、彼は今日も無自覚に人々を救うのであった。 一方、カイトを追放したパーティーはカイトを失ったことで没落の道を歩むことになるのであった。

30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。

ひさまま
ファンタジー
 前世で搾取されまくりだった私。  魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。  とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。  これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。  取り敢えず、明日は退職届けを出そう。  目指せ、快適異世界生活。  ぽちぽち更新します。  作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。  脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。

処理中です...