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-第七章-ウィンタースノー連邦-霊峰ウルフハウリング・後編~デグレアント帝国・前編-

-第七章六十八節 突撃共が跡!と人型ロボットと潜入作戦?再び!…-

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さて戸惑いながらも漸くモツ達が前進して行くと、各クランが突貫して行った

通路へ!…それこそその通路からは未だ交戦している様子が爆発音で伺え!…

しかし最初に比べて音が遠く聞こえて来て、明らかにこちらの方が押して居るで

あろう事が伺えると、モツもそんな音の様子に少しは安堵!…だが油断はしない

様に警戒をする!…そしていざ一歩!とその戦闘が行われている通路の方へと

視線を向けると、そこで凄惨な様子を見つけ!…


__ボガアアァァァン!!!…ドガアアアァァァン!!!……ッ!?…


「…うわぁ!…思ってたよりヒデェ状態!…」


その状態と言うのもまるで爆竹をばら撒いた様な!…壁に天井と黒く煤け!…

恐らく先程の警告でスポーンしたガードロボらしき残骸が転がって居ると、

軽く火花を散らしながら光に包まれる!…徐々にその姿を消そうとしている

様子が伺えた!…尚、そのガードロボはマサツグが追われているあの空飛ぶ

炊飯器を更に小型化したモノで、あるモノは頭部ユニットらしき物がフライ

アフェイ!…またあるモノは胴体を真っ二つと言ったとにかく酷い状態で

転がっていた!…そしてそんな散々たる状態を見てモツが思わず戸惑いの

言葉を零して居ると、更にシロとハクがモツの手を引っ張って奥の方へと

進もうと頑張り!…


「さぁ行きますよ!!…早くしないとご主人様が!!…」


「先生が大変な事に!!…」


やはり一番に気にするべきはマサツグの様子で、とにかくモツを先に連れて

行こう!と頑張り…その際シロとハクは未だ散歩中のワンコの様にモツを牽引!…

となるとモツもそれに合わせて引っ張られる様にして中腰になり!…戸惑い

ながらもふとシロ達の言うマサツグの状況についても考え出すと、時間的に

そろそろ限界が来る筈!と…確かに!と言った様子でマサツグの心配をし始める!…


「ッ!……確かにそろそろヤバいか?…

幾らマサツグでもTPが無尽蔵って訳でも無いし…

あんなでかい奴を相手に迂闊な事も出来ないだろうし!…」


__ッ!!…グイィ~!!…


「おぉ!?…わ、分かった!…分かったって!!…

…と言うかこの感じだと粗方モンスターの掃討は済んでいる感じか?…

…他の冒険者達の姿は無い!…となると勢い任せに突貫か…」


その際あれだけデカい物を相手にするとなるとTPもかなり消費される事が

想像出来て!…何なら状況が状況だけに手を拱いて居るのではないのか?と

うっかり言葉を漏らしてしまうと、その言葉にシロとハクが更にピクッと

反応を示し!…となると言わずもがな更に腕を引っ張られる事になり!…

モツもそんな二人に対して落ち着かせる様に!…ドウドウ!と言って改めて

自分達が進んで行く道の先を確認すると、そこでまた散々たる状況を目に!…

現状如何なっているか?を把握する!…さてそうして先行する部隊のお陰か、

モツ達はそのガードロボに襲われる事無く先へと進み!…


__コッ…コッ…コッ…コッ…ボガアアァァァン!!!…


「ッ!…今度は向こう等辺か?…もうしっちゃかめっちゃか爆発してるな!…」


辺りに転がっているロボットの残骸を目印に!…そしてリスポーンして来るかも

しれない敵に警戒をしつつ先にどんどん進んで行くと、徐々にその爆発音は疎らに

聞こえて来る!…まるで研究所全体で爆発が起きている様に聞こえてしまう!…

それはまるで時間制限が来てしまったかの様に聞こえて来ると、その度にビクッと

反応をして!…と言うのもそれは前方だけでなく背後に左右と!…あちらこちらから

とにかく響き!…そんな爆発音に対し心臓に悪い!と言った様子でモツが文句を

漏らして行くと、一方でもオリハは不満げに!…ポソッと言葉を零して見せる!…


「…私としてはそろそろ敵が出て来て欲しい所では有るんですけどねぇ?…

なんせまだこの武器の真価を見てない訳ですし…」


「ッ!?…おいコラ戦闘狂!!…物騒な事を言うんじゃあない!!…

何も無い事は非常に良い!…って、んん?…」


と言うのもまるで刺激が無い様に語って行き、徐にその手に持っている武器を

軽く手慰み程度に振り回し!…何なら心が熱くなる様な戦闘がしたい様子で

更に言葉を続けて漏らし!…するとそんなオリハの言葉にフェルが文句を!…

シロとハクの安全を考えると今がベスト!と…滅多な事を言うんじゃあない!と

ばかりに文句の言葉を口にすると、次にはハッ!と…何かに気が付いた様子を

露わにする!…それは何故か在らぬ方向に視線を向けると、ジッと壁を見詰め

続け!…


「ッ!…何、如何したんだ?…」


当然そんなフェルの様子にモツも気が付いた具合で反応をすると、次にはフェルに

声を掛け!…それこそ何か異常か?とばかりに尋ねて行き!…フェルの身に何か

起きたのか?と心配の方でも気遣って行くと、フェルはその壁を見詰めながら更に

言葉を…その気になった事について話をする!…何でもフェルが言うには今見ている

壁から如何にも可笑しな音が聞こえたらしく!…一切視線を逸らす事無くやはり

ジッと見詰め続け!…


「…いや、何か?…こちらの方から異音が?…」


「ッ!…異音?…爆発音じゃなくて?…」


フェルはその壁を指差しながらこれが元凶!と…そこには至って普通の壁が

存在しており…まるで幻覚を見て居る様なそんな反応を露わにすると、

オリハがえっ?とばかりに戸惑う!…一方でモツが更に質問を続けて行く!…

その際モツも戸惑って見せるそんな反応を露わにすると、確認の言葉を口に!…

その確認の言葉と言うのも先程から聞こえている爆発では無いのか?と…

しかし如何にも違うらしく!…フェルは首を左右に振り、自身が感じた事を

更に続ける!…


「…違う…何かノイズッぽい…

ヘッドホンを半分刺した状態の時に聞こえて来る様な?…」


__…スゥ……ジジッ…ジジジジジッ…ッ!?!?…


この時フェルは一体何を思ったかその壁に向かって手を伸ばすと、自身に聞こえて

いる音について説明をし!…一方でスッと伸びるその腕はフェルの言う壁に触れ…

る事は無く!…そのままフェルの手を透過する様に!…恐らくフェルに聞こえていた

異音はこの音だろうか?…まるで不協和音の様にジジジ!と接触不良を起こした様な

音を立てて行くと、その光景にモツやオリハ達は当然の事!…やった本人も驚き

始める!…それはまるで隠し通路を見つけた様なそんなテンションになって行くと、

ここでモツがハッ!と…


「…ッ!?…バ、バグってひょっとしてこう言う!?…」


「ッ!?…え!?…」


何でもモツが言うにはこれが件のバグなのでは!?と、となるとその言葉に

フェルが驚きを露わにし!…何なら手首を壁に突っ込んだままその場で固まって

しまっており!…しかしここでオリハが異を唱える!…それこそオリハも

その光景を見て慌てながら!…その理由に分かり易くない!…寧ろ不親切な

道の隠し様である事を口にすると、これがまさかの正規仕様!と…ある意味で

考えたくない事をポロッと漏らす!…


「い、いやそんなまさか!!…

だ、だだだだ!…だって見たら一発で分かるって!!…」


「…ま、まぁ確かに…完全に言われるまで分からなかったからなぁ…

…にしても良く見つけられたな?…」


__……ッ…ッ!!…スゥッ…ジジッ…ジジジジジッ…ッ!?…


となるとそのオリハの言い分にこれまたモツも納得すると、これは仕様なのか?と

考え直し!…すると一方でフェルは何を思ったのか今度は恐る恐るその壁へと

近付いて行き!…それこそその壁の向こう側を確かめる様に!…にゅっと顔だけを

覗かせ何があるのか?を確認し出すと、そのフェルの奇行?に一同はハッと気付く

なり!…更に驚き戸惑ってしまう!…しかし一方でフェルも何かを見つけた様子で

途端に慌てるそんな素振りを見せて行くと、次にはこんな事を口に!…


「ッ!!…あぁ~!!…コッチにまだ道が続いてるぅ~!!…

しかもまだ誰も通って無さそうですよ!?…」


「ッ!?…って事はもしかして…」


「こっちが正規ルートなのか?…えぇ~…」


フェルが言うにはまだ手付かずの道が続いて居る!と、と言う事は誰もまだこの道を

通っていないと言う事であり!…何なら態々ホログラム?で隠されている辺り余計に

怪しく!…オリハはその言葉を聞いてモツに確認!…モツもその言葉を聞いてスッと

察した様な面倒臭そうなそんな表情を浮かべてしまうと、ついでに嫌そうな言葉も

ポロリ…だが他に道がない事を悟って行く!…と言うのも未だその爆発音と言うのは

途絶える事無く聞こえているが、未だ自分達の頭上から聞こえると言った事は

まだ無く!…恐らく本命であろうその道を行くしか他に無く!…幾らここで渋って

ても好転しない!…それを自覚した上で思いっきり溜息を吐いて行くと、全員に

言葉を!…ここからが本番である事を口にする!…


「…ッ~~…はああぁぁ~~!!……しゃぁ!!…

じゃあ気を取り直して行きますか!!…

恐らくこの先に件のバグが有るのではないのか?と…

またこんな風に隠してあるかもしれないから…

全員敵の索敵等も含めて気を引き締める様に掛かって行く事!!…

…ッ!!…行くぞぉ!!!」


一応自分なりに気を取り直して意識を改めて掛かって行くと、今まで確認出来た事を

再度全員と共有し!…それらに注意をすると同時に索敵も怠らないよう!…とにかく

無事にここを抜け出す為!と…細心の注意を払う様に気を引き締めて掛かって

行く事を最後に言葉として話して行くと、次には自棄を起こした様に掛け声を!…

するとそんな掛け声にシロとハクが機敏に反応を露わにする!…それは余りにも

咄嗟の出来事であったにも関わらず、二人は揃って元気に拳を振り上げ返事をして

行き!…


__ッ!!…おお~~!!!…ッ!?…お、おぉ~…


それこそ辺りに響いて敵が寄って来そうなモノなのだが、一切そんな様子はなく!…

一方で大人であるオリハとフェルは揃って思わず戸惑い出し!…だがシロとハクが

やっている事から一応自分達も!と…戸惑い混じりに拳を突き出し!…そして

次にはフェルがついででパーティの先頭に立つ事になり、そこから次点にオリハや

モツ達と!…隊列を組み直していざその通路へ!…全員が揃って入って進んで

行き!…その通路を通って約五分位であろうか、そこで初めての戦闘を体験する!…


__…コッ…コッ……ッ!…ガション!!…ガション!!………ピピピッ!!…


《侵入者ヲ発見!!…侵入者ヲ発見!!…

抵抗ヲ無力化シタノチ、実験室A室ヘト運搬!…

抵抗ヲ無力化シタノチ、実験室A室ヘト運搬!…》


「ッ!?…ひ、人型!?…

さっきまでドローンみたいな奴しか居なかった筈だが!?…」


それは暫く進んで十字路に差し掛かった辺りで遭遇する!…何やら機械らしい足音を

立てながら歩いて居り!…頭部ユニットのレンズらしき物が明らかにモツ達の姿を

捉えた様子で振り向き出すと、次には気になる言葉を!…排除ではなく捕獲する様な

言葉を発して見せる!…すると今まで見て来たロボットの残骸で人型が無かった事に

気が付いて居るモツが慌て出すと、次には即座に拳銃を抜くなりそのロボットの

頭部ユニットに向かって発砲をし!…


__スチャッ!!…バギュウウゥゥンン!!!…パアアァァァン!!!…


「ッ!?…おぉ~!!…」


「見事な早撃ち!!…」


モツが放った弾丸は見事に頭部ユニットのレンズを破壊!…すると視界を失った事で

ロボットはその動きを止めるとワタワタ!…一方でそんなモツの早撃ちにオリハと

フェルが感心を抱き!…宛ら某・若き頃の山猫の大将を見た様だ!と…やんや!と

モツを持て囃す様なそんな言葉を漏らして居ると、一方で司会を奪われたロボットは

ピタッ!と…次には動けないなりのロボットらしい行動に打って出る!…

と言うのも…


__ガション!!……ビタッ!!…ッ!?…


《…エマージェンシーコール!!…エマージェンシーコール!!…

視界ヲ破壊サレタ事デ行動不能!!…視界ヲ破壊サレタ事デ行動不能!!…

直チニ援軍ヲ呼ビマス!!…直チニ援軍ヲ呼ビマス!!…》


そのロボットは途端に蟹股になるよう足を開いて立って見せると、更には腕も

若干横に伸ばす様にしてダラン!と…そこからけたたましく警告音を鳴らし

出すと、頭部ユニットも激しく回転させて行き!…それはロボット曰く救難信号を

出す為のフォームらしく!…その場でバタバタと騒がしく!…何度も同じ事を

言って暴れる様なそんな様を露わにすると、モツもそんなロボットの様子を見て

当然戸惑い!…何なら余計な事をしてしまったか!?と慌ててしまう!…


「ッ!?…これ余計な事をしちまったか!?…」


「ッ~~~!!…あぁ~もう!!…うっさい!!」


__フォン!!…ズバンッ!!…ッ!?…ガ、ガガガッ…ドシャアァン!…


まるで気が狂ったかの様に腕を振り回す!…そして同じ事を何度も繰り返しながら

警告音を発し!…となるとそれは聞いてて当然心地の良い物ではない訳で!…

次にはオリハがプッツン!とキレ…本当にウザかった様子でロボットの機能を

止める様に武器を振りかざし一太刀に袈裟斬りで斬ってしまうと、斬られた

ロボットは停止!…何なら真っ二つになって転がって見せる!…するとそんな

オリハの武器の切れ味に誰もがえっ?と戸惑ってしまうと、一方でロボットを

止めるのが遅かったのか?…


__……ガション!!…ガション!!…ピピピッ!!…


「…ッ!?…また来た!!…」


《侵入者ヲ発見!!…侵入者ヲ発見!!…

抵抗ヲ無力化シタノチ、実験室A室ヘト運搬!…

抵抗ヲ無力化シタノチ、実験室A室ヘト運搬!…》


そのロボットの救難信号のせいか、モツ達を追い詰める様にまたロボット達が

集まって来る!…それも先程の一体とは違って今度は複数!…道を塞ぐ様に

ゾロゾロ!と…十字路の各方面にから約五体づつが松たちの居る方に向かい

歩いて来ると、またロボットが集まって来た事に当然モツは戸惑う!…一方で

ロボットもモツ達を見つけるなりまたけたたましく警告音を鳴らし始める!…

さてそうなるとモツ達に出来る事は二通り、戦うか逃げるかだけで!…

しかし逃げる気など毛頭ない様子で武器を構えるのが一人!…このまるで

漫画の様な展開に!…その者は腰を低くして武器を手に構えて見せると、次には

心を熱くする!…待って居た!と言わんばかりに言葉を零す!…


__…チャキッ!!……ッ!…ガッ…シャアアァァ!…


「おぉ~おぉ~!…木偶の坊どもがゾロゾロと!…

…丁度良い感じで集まって来たかな?…」


「ッ!?…そんな事を言っている場合か!!…

下手するとこれ鼬ごっこになるかも知れないんだぞ!?…」


言わずもがなこの状況を喜んだ者とはオリハの事で、まるで背水の陣とばかりに

嬉々とし!…と、その際先程斬ったロボットの残骸が邪魔である事にふと

気が付くと、次には足蹴にして退かて行き!…そして先程の手応えからか余裕!と

言った様子を!…やはり逃げずに交戦した方が早いと言った様子で誰から動くか!?

とばかりに辺りをチラッと見て行くと、モツがツッコミを口に!…少しは考えるよう

文句を漏らす!…だが今更考えた所で時既にお寿司!…すると次にはまたその

集まって来たロボットの内数体がオリハに向かって襲い掛かって行き!…


《侵入者、捕獲!!…侵入者、捕獲!!…》


「ッ!!…やれるもんならやってみろおぉぉ!!!」


それはまるでゾンビの様に!…両腕を伸ばしてオリハに向かって駆けて行くと、

捕獲する事をまた繰り返し何度も何度も警告音と共に発し!…するとオリハも

その向かって来るロボットに気が付いた様子で振り向き!…その際向かって来る

ロボットの動きに合わせて!…自身も捕まる気は毛頭ない様子で一気に武器を

下から上へと斬り上げて行くと、そのオリハの一撃は綺麗にロボットの胴体を

二つに裂き!…


__ズアアァァァ!!!…スパアアァァ!!!…ッ!?…


その様子は宛らナイフでバターを斬って見せる様に!…若干の抵抗を感じながらも、

それでもスッと最後まで止まる事無くスパッと壟断してしまうと、またロボットの

残骸が出来上がる!…となるとそんなオリハの一太刀にフィロが驚く!…と言うのも

当然そのロボットは鉄がベースで出来て居り、そんな簡単に真っ二つに出来そうな

物ではなく!…因みにそのロボットの見た目と言うのは某・エペのロボットの様な…

何ならそのロボットの装甲を若干薄くした様なのが今まさに襲って来て居り!…


「な、何でそんな!?…えぇ!?…」


「…こ、これがドレッグさんの作った武器か!…何で見ても驚かされる!…」


フェルがその光景に驚く一方、同じくモツも改めてこれがドレッグの武器なのか!?

とばかりに!…思わず自身が持っている白銀剣にそっと手を添えて行き!…一方で

オリハはまるで踊る様に乱舞乱舞!…一人だけ別のゲームをし始めており、その襲い

掛かるロボットに一切触れる事無く片っ端から殲滅!…遂にはその窮地を脱して

しまう!…となるとそのオリハの戦い様に各々が絶句!…一方でオリハは満足げに

その両刃剣を見てニコッと笑い!…


__…チャキッ!!…ニコッ!!…


「…いい!…めちゃめちゃいい!!…何これ!?…

気持ちがいい位にスパスパ斬れる!!…

こんな武器!!…初めてだわ!!…」


__……ッ!!…ッ!?…


当然オリハもこの手応えに超が付く程ご満悦!…ドレッグに感謝をするよう

感激の言葉を漏らし!…更に軽く振り回す様にしてもう一度その手に馴染む

感覚を噛み締めて行くと、一方でここに来てモツがハッ!と…その斬られた

ロボットに目を向ける!…と言うのもまたガタガタ!と動き出しては仲間を

呼ぶのでは無いのだろうか!?と思うのだが、オリハに斬られたロボットは

ウンともスンとも言わず!…


「…ッ!…か、完全に止まってる!…って、事はこれ以上の援軍は無しか…」


__パアアァァァァ!…ポロッ…ポロッ…ッ!……


と、全く動かないロボットの様子を見てモツは安堵!…ロボットは完全に機能を

停止して光りに包まれ!…そうして[ロボットのジャンク]と言う素材?アイテムを

ドロップしている光景も目にすると、思わずそのジャンク品に興味を持ち!…

が、そんな事を考えている暇はない訳で!…ここから先に進むに当たって!…

あのロボット達に見つかってはいけない事を自覚すると、その進み方について

全員に提案!…最善の策を取って行く!…


「…で、だ…当然の事なんだが…ここからは見つからない様に進んで行く!…

簡単に言うとスニーキングミッション潜入任務だ!…メ○ルギアを思い出せ!…」


「ッ!…メ○ル…ギア?…」


と言うのも言わずもがなここからは隠れて様子を見ながら進むと、何なら具体的な

例で某・金属製の歯車のゲームを持ち出し!…となるとそのゲームを知らない

シロとハクが揃って首を傾げる始末に!…すると次にはシロが質問をする様に

言葉を口に!…この時戸惑い気味にその言葉の意味についても説明を求めると、

モツもこれにはハッ!と…我に返った様子で返事をする!…そして改めてシロ達にも

分かり易く噛み砕いて説明をする際、モツは先程の意味をこう口に!…


「ッ!…あっ…え~っと?…ッ!…[かくれんぼ]みたいなもんかな?…

相手に気付かれる事無く進んで行く!…物陰に隠れて様子を見ながら!…

徐々に徐々に前へって進む!…」


「ッ!…あぁ~!!…だったらシロ大丈夫です!!…

ご主人様と一緒にエルフさんの宮殿でやったのです!!」


ようは[かくれんぼ]である事を言って理解を求め、一応具体的に何をするのか?と

言う事にも軽く触れて行き!…するとその説明でシロとハクも理解出来た様子で

ハッ!と反応!…何ならシロは経験が有る!と言って手を上げ出し!…その時の

事を簡単にマサツグと一緒に夜のユグドラドの宮殿でお散歩をした!と言って

見せると、思い出した様子でキャッキャ!と子供らしく笑う!…とにかく楽しかった

表情を露わにする!…となるとそんな話が飛び出して来た事でまたモツも戸惑って

しまうと、マサツグに対してツッコミを入れ!…


「ッ!?…な、何をやってんだヤブの奴は!…

…と、とにかくそう言う事!!…

もし邪魔だなと思ったらバレない様にKill!!…OK?…」


__OK!!…ッ…


相変わらずぶっ飛んだエピソードに事欠かないマサツグに呆れつつ!…とにかく

そう言う事!と言ってシロの話を肯定して行き!…その際もしロボットが邪魔な

位置に居る場合の対処についても予め話をしておくと、バレない様に排除する

だけ!と決めて行く!…とにかくステルスキルで余計なモノを呼ばない様に

心掛ける!…そうしてパーティ全体に同意を求めて確認をすると、そのモツの

提案に全員がちゃんと頷き同意をし!…となると改めて方針が決まった所で

行動を開始!…するとそこには既に道が十字路に分かれており、いきなりの分岐で

各々悩み!…


「…で、これどっちに進めばいいと思う?…

正直ここで時間は取りたくないんだが…」


「…かと言って無策に突っ込んで行くのも如何かと思いますかねぇ?…」


その際モツがそれぞれの道を交互に見て腕を組み出し、まるで尋ねる様に正解の

道はどれなのか?と…この時改めて時間がない事も口にして行き!…他の面々にも

意見が聞きたい感じでチラッと視線を向けて見せると、ここでオリハも状況が

分かって居るだけに悩む様子で言葉を漏らす!…同じく戸惑い様を露わにする!…

さてそうして二人が悩む反応を見せて居ると、ここでフェルがフッと前に出ては

不可解な行動をし始め!…


__…コッ…コッ…コッ…コッ……ッ?…


「…お、おいアンタ?…一体何を?…」


それは徐にその十字路の分岐点の中心に立ち!…そして何かをする訳でもなく

その場でただ立ち尽くす様にしてジッとし!…となるといきなりそんな事を

し出したフェルに各々は勿論戸惑い始め!…モツが困惑気味に声を!…それこそ

フェルに近付き肩に手を掛けようとスッと手を伸ばして行くと、次にはフェルが

返事を口に!…と言うのも進むべき道が分かった様子でその道をスッと指差して

見せる!…


「……ッ!…多分こっちの方だと思います!!…」


「ッ!?…え?…」


この時来た道を当然論外として右・左・中央と!…如何やら耳を澄まして立って

居たらしく、フェルは来た道を背後に置いて左を指差し!…そしてこっちの方から

あのホログラム?の音がする!と…となるとそんな話を突如された事でモツが

戸惑い!…思わず言葉を漏らしてその伸ばしていた手も引っ込めてしまうと、

一方でフェルがもう一度音を聞き直したのか?…次には自信を持って同じ道を

指差して見せる!…


「…うん…こっちの方から!…コッチからさっきと同じノイズが!!…」


「…い、いやいやそんなまさか!…」


まるで常人より聴覚が良い様子で!…ハッキリと自信を持ってこっち!と力説を

して見せると、そのフェルの言葉にモツが思わず固まってしまい!…何なら

フェルを見詰めたまま何度も瞬きをして見せ!…一方でそんな突拍子もない話に!…

何なら獣人である自分の方が聴覚が良い筈!とばかりにオリハがまさか!と

言って見せると、そこへ更に今まで黙って居たシルビィもその話に参加!…

逆にフェルを肯定する!…


「…失礼致します…恐らくその方が仰られている事は事実かと…」


「ッ!?…え!?…」


いつもの様に澄ましながら恐縮してシルビィも話に参加をすると、フェルが言って

いる事は正しい!と口に…となるといきなりシルビィに否定をされた事でオリハは

更に戸惑ってしまい!…思わずマジで?とばかりに!…ジッとシルビィの事を

見詰めて確認を取る様な眼差しを向けて行くが、シルビィの意見は変わらない!…

いやむしろ自身の意見を話して行く!…その際チラッとその異音の聞こえる方を

振り向き出すと、こう語り!…


「…あの音でしたら私も記憶に御座います…

そしてその方の言う通りにその音の聞こえる方向は其方…

…もしモツ様の言う通りに隠したいモノが在るとするなら…

恐らくその嘘の壁の先!…つまりは音の聞こえる方かと…」


__………。


何でもシルビィもあのホログラムの音を覚えた様子で、自分もそっちの方向から

その音が聞こえている事を話して行き!…何ならモツの話もしっかりと聞いて

覚えていた様子であり!…その異音が聞こえる方が怪しい事を更に話し!…

この先に何か隠されて居そうなそんな事を示唆すると、そのシルビィの意見を

最後にモツとオリハは黙ってしまう!…と言うのもその話のきっかけとなった

フェルの聴覚に思わず驚く!…それはシルビィを信用して居るからこそであり、

そのシルビィが言うなら間違い無い!と…となると獣人クラスの聴覚を持って

いるフェルに思わず絶句!…ただただえっ?とばかりに凝視し続け!…マサツグと

同じく本当に人間なのか?と言った疑いの視線を向けて行くと、一方でそれを

聞いた双子が勝手に奥へと進み!…


__トテテテテテッ!!…ッ!?…


「あぁ~!!…ちょ、ちょっとぉ!?…」


「…もう待ってられないのです!!…」


「音を頼りに!!…行くのです!!…」


「ッ!!…あぁ~もう!!…何でこうなってしまうのかなぁ~!?…」


先に行こうとするシロとハクの後ろ姿が、チラッと視界に映った事でハッ!と

我に返って行き!…となると二人揃って慌て始め!…モツが呼び止める様にして

二人に声を掛けて行くが、シロとハクは一切止まらない!…急いだ様子で駆けて

行く!…その際それぞれ急いた様子で言葉を零すと、フェルとシルビィの言葉を

参考にする様な!…と、勝手に行ってしまった事で大人達は更に慌て!…

急ぎシロとハクを捕まえる様にその後を追って行くと、育児は大変!とばかりに…

モツが不満を漏らすのであった!…

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嫌いな両親と同級生から逃げて、アメリカ留学をした帰り道。帰国中の飛行機が事故を起こし、日本の女子高生だった私は墜落死した。特に未練もなかったが、強いて言えば、大好きなもふもふと一緒に暮らしたかった。しかし何故か、剣と魔法の異世界で、貴族の子として転生していた。しかも男の子で。今世の両親はとてもやさしくいい人たちで、さらには前世にはいなかった兄弟がいた。せっかくだから思いっきり、もふもふと戯れたい!惰眠を貪りたい!のんびり自由に生きたい!そう思っていたが、5歳の時に行われる判定の儀という、魔法属性を調べた日を境に、幸せな日常が崩れ去っていった・・・。その後、名を変え別の人物として、相棒のもふもふと共に旅に出る。相棒のもふもふであるズィーリオスの為の旅が、次第に自分自身の未来に深く関わっていき、仲間と共に逃れられない運命の荒波に飲み込まれていく。 ※第二章は全体的に説明回が多いです。 <<<小説家になろうにて先行投稿しています>>>

悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます

竹桜
ファンタジー
 ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。  そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。  そして、ヒロインは4人いる。  ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。  エンドのルートしては六種類ある。  バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。  残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。  大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。  そして、主人公は不幸にも死んでしまった。    次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。  だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。  主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。  そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。  

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
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蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

勇者パーティーをパワハラ追放された【自己評価の低い】支援魔術師、実は魔神に育てられた最強の男でした

ハーーナ殿下
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 支援魔術師ハリトは「お前みたいな役立たずなんて邪魔だ」と勇者パーティーをパワハラ追放されてしまう。自分の力不足をなげきつつ、困っていたBランク冒険者パーティーを助けていくことにした。  だが人々は知らなかった。実はハリトは生まれた時から、魔神ルシェルに徹底的に鍛えられた才人であることを。  そのため無能な勇者パーティーは段々と崩壊。逆にハリトの超絶サポートのお蔭で、Bランクパーティーは手柄を立てどんどん昇格しいく。  これは自己評価がやたら低い青年が、色んな人たちを助けて認められ、活躍していく物語である。「うわっ…皆からのオレの評価、高すぎ……」

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