294 / 944
-第三章-サマーオーシャン連合国-エルフの国編-
-第三章九十二節 ぶつかる言葉と冒険者になった理由と宮殿脱出劇-
しおりを挟む無理矢理にでも女王様と話をさせようと画策するマサツグ!…そしてそれを
余計な事と言って拒絶しようとするアヤ!…両者共に相容れず…だがそれでも
もう引き返せない所まで来てしまっており、マサツグ達は遂に女王様が待つ
謁見の間の前まで来てしまうと、一度足を止めては呼吸を整えていた!…
別にこれから負けられない戦闘が有る訳でも無いのに、揃いも揃って妙な
緊張感を覚え!…アヤはアヤで今だマサツグに対して怒りを覚えて拘束されて
おり、不服そうな表情を浮かべてただマサツグの事を睨んで居ると、遂に
マサツグが動き出す!…
「………行こうか。」
「ッ!…あぁ!…」
__ガッ!!…ガコン!!…ギイイイィィィ!!!……ッ!…
若干の落ち着きを取り戻したのかマサツグが声を掛け出し、その声に反応して
リリーが落ち着いたよう返事をすると、謁見の間の扉に手を掛ける!…そして
いざ扉が開かれようとすると、その扉からは心成しかいつもより重く軋んで
いる様に聞こえ!…それでも扉は大きく開き!…リリーを先頭にマサツグ達が
ゾロゾロと謁見の間の中へと入って行くと、そこにはこの謁見の間に初めて
入った時のよう女王様が玉座に鎮座して居た。その際座る女王様の隣にはやはり
ルティナが控えて居り、中央の赤い絨毯を挟む様に衛兵達も整列!…
精々あの時と違う事が有るとするなら先導をして居るのはリリー達で有り、
アヤもやはりここには来たくなかった様子で不服さMAXの表情を露わにすると、
女王様に対してそっぽを向いていた!…そしていつもの様に指定の位置に着くと、
女王様が徐に話し掛けるのだが…
「……待ってましたよ?…」
「………。」
「……アヤ…」
「……罪人の様になっている私に何か御用でしょうか?……女王様?…」
女王様からアプローチを掛けるのだがアヤは無視!…当然そんな様子に女王様も
困惑すると寂しそうにアヤの名前を呼び…周りの者達もそんな皇女様の様子に
戸惑いを感じた様子でざわつき出し、一気にアヤと女王様との間で溝が出来た
よう空気が一気に悪くなると、誰も何も喋る事が出来ないでいた!…その際既に
マサツグはフィロネウスに拘束を解くよう指示を出すと、フィロネウスはアヤの
拘束を解き!…アヤはアヤで周りの様子が感じ悪い事に!…若干ウンザリしつつ
も捻くれた様子で女王様に返事をすると、女王様も漸く話してくれた事で
安堵する!…そんな二人の様子にマサツグも若干イライラを感じてしまう中、
更に女王様がアヤに声を掛け出すと、アヤも更に捻くれる!…
「……別に私の折檻から逃げた事を怒っているのではありません…
ただ私は貴方に聞きたい事が有ったのです!……何故?…
何故アヤは私達に相談一つ無く冒険者になったのですか?…
自ら危険な道を進むなど!…」
「……ハアァ~…別に?…これと言って特にないわよ!…
ただ楽しそうだったから!…当時ギルドがこの国で開設された時…
そのギルドから出て来る冒険者の目は皆キラキラして居た!…
まるで自分達には立派な使命が有る!…そんな風に見て取れた!…
だから私も冒険者になりたくてこうして仕事をして居るの!…悪い?…」
「ッ!?……そう言う訳ではありませんが…」
周りの人に迷惑を掛けた事で折檻し、そこから逃げた事を怒るのではなく…
アヤにどうして冒険者になったのかを尋ね出すと、女王様は不安げな表情を
見せる!…その際ロディからも話を聞いて居るせいか、冒険者がいかに
危険な仕事かと言う事を重々承知している様子で!…しかしアヤはその問い
掛けに対して溜息を吐き!…悪態をつくよう女王様へ文句に似た言葉を
口にすると、やはり捻くて見せる!…この時女王様に対して冒険者として
振舞うのではなく、ただ我儘を言う娘の様に当たって見せ!…そんなアヤの
様子に女王様も戸惑い慌て!…今になってどう接したら良いのか分かって
居ない様子でオロオロと悩み始めて居ると、遂にはマサツグが我慢の限界!
と言った様子で言葉を口にする!…
「……ハアァ~!!……揃いも揃って何ともまぁしょうもない話を!…」
__ッ!?…ざわざわ!…ざわざわ!…
「ッ!…マ、マサツグ殿?…」
「……アヤ?…お前が本当に冒険者になりたかった理由はそれだけか?…
俺には適当な嘘を言って誤魔化そうとして居る様にしか聞こえないんだが!?…」
謁見の間に辿り着き指定の位置で傅いて居たマサツグが徐にクソデカ溜息を
吐き!…まるで二人の話が的を射ていないよう呆れた様子で言葉を口にすると、
これまた徐に立ち上がり始める!…当然これには女王様を始めとする周りの
面々達が驚き戸惑い!…女王様が困惑した様子でマサツグの事を呼ぶと、
マサツグはアヤの方へ振り向くなり真意を尋ねる!…勿論この時アヤの態度
にも怒った反応を見せると、アヤが嘘を吐いて居ると分かった様子で言葉を
口にし!…アヤもアヤでそのマサツグの言葉でカチンとキレ!…マサツグに
食って掛かるよう文句の言葉を口にすると、一触即発の雰囲気を見せる!…
「ッ!?…嘘って!!…はあぁ!?…
私は本気でそう思って冒険者になったのよ!!!…
私の事何にも知らない癖に!!!…分かった様な事を言わないで!!!」
「分かってるからこうして文句を言ってんだろうが!!!…」
「ッ!?…」
マサツグの言葉にアヤは激昂!…ここに来るまでの道中の怒りを再燃させる
様に!…マサツグに対して怒りの言葉を並べ始めると、自分を知らない癖に!
とマサツグを罵る!…しかしその言葉に対してマサツグは真っ向から反抗!…
たった一言でアヤを押し返し!…アヤはアヤでそのマサツグの怒気の籠った
言葉に驚き戸惑い!…一体如何言う事?…と言った様子で若干引き気味に
構えて居ると、マサツグは続けてこう言葉を口にする!…
「……少なくともさっきの言葉に嘘は無かったかもしれない!!…けどな!?…
そんだけそこらの理由でお前が国を捨てて飛び出す様な馬鹿には思えないから
こうして聞いてんだ!!!……まだ出会ってそんだけそこらの日数だがよぉ!!…
アヤがそこまで馬鹿じゃねぇ事の一つ位は分かってんだよこっちはぁ!!!…
…テメェの本音一つすら口に出来ない奴が真実を語る?…ほざけぇ!!!…
いっぺん心の底から本音をぶち撒けてみろよ!!!…
アヤ・エルヴンフォード!!!!」
__どよ!?!?………クックック♪…
「ッ!?………」
「……アヤ…」
マサツグはアヤの言葉を信じる一方で裏が有ると!…アヤと一緒に旅をして来た
からこそ分かるモノもあると言い!…その経験上でアヤはただそれだけの感情で
動く様なエルフでは無い!と真っ向からアヤに向けて断言をすると、アヤは更に
その言葉で怯んでしまう!…その際マサツグの事をジッと見詰めると、何故か
顔が熱く感じられ!…マサツグはマサツグで言葉を続け!…女王様と真っ向から
向き合う様に更に怒気を強めてアヤへ言葉を掛けると、最後にアヤのフルネーム
を口にする!…するとそんなマサツグの様子に周りは完全にたじろぐと、何故か
圧された様子で若干退き!…その一部始終を聞いていたフィロネウスはさすが
と!…まるで面白いモノが見れたと言った様子で静かに笑って居ると、アヤは
俯き黙ってしまう!…そしてそのマサツグの言葉を聞いて女王様もハッと目が
覚めたのか、もう一度アヤの名前を呼び!…アヤはアヤで俯いたまま動かなく
なり…暫くしてマサツグの言葉が胸に届いたのか、顔を上げ真っ直ぐな瞳で
マサツグに対して視線を向けると、徐に小さく頷いて見せる!…
__……コクリッ…
「……私が冒険者になった理由は…お父様の仇を探す為!!」
__どよ!?…ざわざわ!…ざわざわ!…
「あの日お父様が亡くなられてからお母様の様子は可笑しくなった!…
それまで何が有ろうとも優しく笑って居たのに!…
今では陰に隠れて泣いている!…それは今でも全く変わって居なかったわ!…
……私もお父様を奪った奴が許せなくて!!…
だからこうして冒険者になったのよ!!!…
マサツグみたいに高尚な夢も何も持って居ない!!…
ただ復讐だけを考えて!!!…」
「………ッ!?…ちょ!?…ちょっと待て!?…
俺夢なんか語ったっけ!?」
アヤは女王様と視線を合わせるよう見据えると、冒険者になった本当の理由を
話し出し!…そのアヤが口にした理由に全員が驚愕!…しかし女王様だけは
然程驚いて居らず、寧ろやっぱり!…と言った反応を見せてはアヤの事を
見詰めていた!…まるで薄々分かって居た様な悲しい表情を浮かべると、その
瞳の奥では自分の不甲斐なさを悔いている様な!…しかしそこからのアヤは
正々堂々と話を進め!…マサツグみたいにと動機が不純して居る事も含めて
自分は未熟と認めて更に話を続けると、マサツグは自分が話の引き合いに
出された事で戸惑って見せる!…当然夢など持って居らず、ただ自由気ままに
過ごして居るだけで!…とにかく何か言ったっけ!?と戸惑いを露わにしつつ!…
アヤの言動に思わずツッコミの言葉を口にして居ると、アヤは構わず話を
続ける!…
「…言っておくけどまだ落ち着く気はサラサラ無いわ!!…
まだ手掛かりの一つも見つけて居ないけど!!…
アレだけは絶対に葬らないと!!…」
「……それは本気で言って居るのですね?…」
アヤはまだ諦めて居ない事を口にすると、絶対な意思が有るのかギュッと拳を
握って見せ!…その際今までに見た事が無いほど真剣な表情をしており、その
握った拳に視線を向けるよう俯いて見せると、余程憎んで居るのか葬る決意を
更に決める!…そうしてアヤの鋼以上の決意を聞いた所で辺りはシンと静まり
返ると、ただ酷く困惑した様子で絶句し!…だが女王様だけはそれを受け止めた
様子でアヤを見詰め!…アヤにその覚悟が確かなのかを再度聞き直す様に声を
掛けると、アヤもその言葉を受けて更に返事をする!…
「ッ!……えぇ!…嘘偽りも持ってないわ!!…」
「……そうですか…」
__……スッ…パチンッ!!……ッ!!…ザザザッ!!!…
「ッ!?……やはりそう言う事ですよね?…お母様!!…」
全くの動揺を見せる事無く真っ直ぐに答え!…まるで誇りを持って居るかの様に
姿勢を正すと、その様子に女王様も静かに俯いては返事をする!…この時女王様
の様子は悲しげでも有るのだが何処か誇らしげでもあり!…それでも徐に片手を
上げ出すと、突如指をパチンと鳴らし!…その指を鳴らす音を聞いて衛兵達が
身構え出すと、マサツグ達も察した様に身構える!…間違いなく目的はアヤの
捕縛!…本来ならそれが一番アヤの為にもなるのだが!…マサツグは本人の意思を
尊重した様子で!…アヤも周りが身構えた事で警戒をし、女王様にこれが本音?
と尋ねるよう声を掛けると、女王様はこう返事をする!…
「……娘が無謀な仇討ちに出ようとして居るのに!…
止めない母親が居る者ですか!!……本当なら私自身の力で止めたい所ですが…
私ではアヤに敵うとは思いません!…ですから私は女王として!!…
そこの指名手配犯を捕縛する事を!!…命令します!!…」
「全員!!…冒険者アヤを拘束せよ!!」
__ザザッ!!…我らが女王陛下の為に!!…
「……チッ!!…で、如何するのよ!!…
言う通り思いの丈をぶち撒けてやったわよ!!…
…まだ言い足りないけど!!…
とにかくここからの脱出策は有るんでしょうね!?」
アヤの話を聞いた上で当然の答えを口にする!…女王様は許さない!と言った
具合に言葉を並べると、母親とし!…本当は自分の手で止めたい事を口にする
のだが止められないと!…故に権力を行使してアヤを捕まえる事を口にすると、
隣に立っていたルティナが改めて指示を口にする!…すると周りで構えていた
衛兵達も刺股状の槍を手に警戒態勢に入ると、その様子にアヤも分が悪いと!…
舌打ちをしてはマサツグに向かって文句を言うよう!…打開策が有るかについて
尋ねると、マサツグは特段慌てた様子を見せる事無く、アイテムポーチを
弄り出す!…
__……ゴソゴソ!…ゴソゴソ!……
「クッ!!……ッ!…ちょ!…ちょっと!!…
こんな時に何をしてるのよ!!…まさか見捨てる!?…」
まるで何かアイテムを探して居る様にアイテムポーチを覗き込んではゴソゴソと…
その間アヤは周りの衛兵達を牽制し!…マサツグから答えが返って来ない事に
疑問を持つと、マサツグの方へふと視線を向ける。するとそこで未だ何かを探して
居るマサツグの様子を確認すると、急かす様に声を掛け!…更には不安を覚えた
のか裏切りを予想し!…マサツグにそんな事が無いかを確認するよう言葉を口に
すると、マサツグも目的の物を見つけた様子で返事をする!…
「ッ!……ンな訳ねぇだろ?…
最初から計画通りだっての!!
…目を閉じて耳を塞げ!!…」
「え!?…ちょ!?…何を言って!?…」
__ッ!!…ぺふ!…ギュッ!!…
「そおらよっと!!!」
マサツグは不敵にアヤへ笑って見せると缶状のアイテムを手に握り!…そして
突如全員に指示を出すよう注意喚起をすると、そのアイテムのピンらしき物を
引っこ抜く!…当然突如そんな事を言われたのでアヤは混乱してしまうと、
如何言う事か!?と尋ねるのだが!…シロとフィロネウスは察している様子で
マサツグの言う事を聞き出し、まるで某・吸血鬼宜しくカリ○マガードで
縮こまると、次の瞬間にはマサツグがその缶を地面に転がす!…するとその
缶から強烈な光が放たれると、衛兵達は全員怯み!…
__パシュン!!…ッ~~~~~~~………
「ッ!?……ッ~~~!!!…な、何!?…何を投げたの!?…」
「ッ!!…だから目を閉じて耳を塞げっつったのに!!!
…しゃ~ない!!…シロとフィロネウス!!!…援護を!!!」
「ッ!?…たくもぅ!!…手の掛かる娘じゃ!!!」
アヤも咄嗟の事に反応出来なかった様子で諸に喰らい!…目をシパシパさせながら
状況の判断が出来ないで居ると、とにかくマサツグに質問をする!…当然こんな
強烈な光を発するモノを投げたのだから、周りを心配して殺傷の有無を尋ねたの
だろう!…ただフラフラとした様子で目に手を当てて居り!…そんなアヤの様子に
マサツグもツッコミを入れるよう言葉を口にし!…シロとフィロネウスにバック
アップを指示を出しその場から逃げるようアヤを抱えて走り出そうとすると、
フィロネウスはその指示に文句を言う!…その際マサツグに文句を言うのでは
なく、アヤに文句を言い!…衛兵達はとにかく閃光弾に怯んでおり!…女王様に
至ってはルティナが庇ってくれたお陰が被害を喰らわずに居た!…
「ッ!?…ル、ルティナ!?…大丈夫ですか!?…」
「は、はい何とか!…女王様は!?…」
「だ、大丈夫です!!…」
「ッ!…よ、良かったです!……ッ~~~!!!…
全衛兵に命令する!!!…
今謁見の間より逃げた不届き者ども二人を拘束し!!…
刑罰を与えよ!!…手段は問わぬ!!…何としてでも捕まえよ!!!」
女王様も庇ってくれたルティナに対し心配をし!…ルティナのその問い掛けに
返事をしつつ女王様に被害が無いかを確認すると、女王様はルティナに感謝を
するよう返事をする!…その際二人とも酷く驚いた様子で戸惑って居るのだが、
徐々にルティナが体を震わせ、女王様に対して暴挙を働いたと!…マサツグ達に
対して怒りを燃やすよう衛兵達に指示を出すと、もはや形振り構わない!…と
ばかりに怒気を上げる!…それはもう謁見の間内に響く程に!…そしてその声は
他の場所にも届いた様子で!…そこからは伝達されるよう他の衛兵達の耳にも
入り出すと、一斉にマサツグ達の捕獲に動き出すのであった!…
そして肝心のマサツグ達はと言うと!…
「ッ~~~!!!……ッ!…徐々に目が見えて!……ッ!?…
ちょ!?…マ、マサツグ!?…」
「何だよ今忙しい!!…」
「い…いやそのぅ……あ、ありがと……」
「……え?…」
謁見の間を脱出したマサツグはアヤをお姫様抱っこで抱えて居り!…アヤも
徐々に視界が戻って来たのか自身の状況を確認し、そこでマサツグに抱えられ
ながらこの場を脱しようとして居る事に気が付くと、お姫様抱っこされて
居る事にも気が付いては頬を染めていた!…その際完全に動揺した具合で
マサツグへ声を掛けると、マサツグは深くは考えていない様子で返事をし!…
有るとするなら忙しい!と!…文句を言うのは後にしてくれ!とばかりに
アヤへ言葉を掛けると、アヤは困惑しては思う様に言葉が出ないのか戸惑って
しまう!…しかし助けてくれた事には変わりないので、お礼だけは口にし!…
この時アヤとしてはそのお礼に色々な意味が込めており!…だが朴念仁の
マサツグには如何言う事か伝わらず!…ただ何故急にお礼を?…と言った様子で
思わず戸惑って居ると、目の前に衛兵達が飛び出して来る!…
__ザッザッザッザッ!……ッ!!…居たぞぉ!!!…
「ッ!?…さすがに愚直な脱出は出来ないってかぁ!!…
でも押し通る!!……頼むぞ!!!」
「了解です(じゃあ)!!!」×2
まるで先回りをして来た様に衛兵達が数人飛び出し!…アヤを抱えている
マサツグの姿を確認すると、指を差しては声を上げる!…それはまるで
他の衛兵達も呼ぶ様に!…槍を構えてはマサツグ達の前に立ちはだかり!…
マサツグもさすがに無理かと言った様子で言葉を口にすると、すかさず
シロとフィロネウスに突破を要請する!…すると二人は威勢良く返事を
すると、瞬時にマサツグの前へと出て行き!…その槍を構えている衛兵達の
懐に入っては構え!…無力化するよう巧みに急所を攻撃!…一撃で全員を
峰打ちに倒して行くと、衛兵達を無力化してしまう!…
__バシュン!!…スゥ!!…ドカドカドカドカァ!!…バタッ!…バタッ!…
「……フン!…この程度でわっちの前に立つとは!…
片腹痛いわ!!…わっちは万能故なぁ?…体術も勿論心得て居るのじゃ!!…」
「フィロネウス!!…行くですよ!!!」
「ん?…ッ!?…のじゃ!?…お、置いて行かんでくりゃれぇ~!!!」
電光石火とはまさにこの事!…瞬く間に道を塞いでいた衛兵達を倒し!…
無理やり道をこじ開けるとマサツグも駆け抜け!…フィロネウスはフィロ
ネウスでその衛兵達の事を鼻で笑うと、いつもの様に自慢を混ぜつつ相手を
馬鹿にする!…だがその間にもマサツグ達は先へと駆けて行くと、フィロ
ネウスを置いて行き!…シロは気を利かせてフィロネウスに声を掛け!…
フィロネウスもその呼び声に反応してマサツグ達の方に視線を向けると、
置いて行かれて居る事に漸く気が付く!…すると勿論フィロネウスは慌てて
マサツグ達の事を追い駆け出すと、何とか合流を果たし!…その後も何度か
衛兵達とかち合い!…その度にシロとフィロネウスが道をこじ開けると言った
パワープレイを見せて居ると、遂に宮殿のエントランスまで辿り着く!…
__ザッザッザッザッザッ!!!…バアァン!!!…
「…だはぁ!!…ぜぇ!…ぜぇ!……
出口まであと少し!!……ッ!?…」
「そこまでだ!!…マサツグ!!……大人しく皇女様を渡して貰おうか!!」
「ッ!?……おやぁ?…さっきまでは冒険者として扱ってなかったっけ?…」
勢い良く足蹴で扉を開けてエントランスへ!…若干息を切らしつつ出口まであと
ちょっと!…とマサツグが漏らして居ると、その目の前の玄関口では待って
ました!とばかりに構えるアルス達の姿を見つける!…その際アルスは既に戦う
気で居るのか、剣を抜いてはマサツグにその剣を突き付け!…次には皇女の
アヤを返す様に忠告し!…マサツグもそのアルスの言葉を聞いてツッコムよう
言葉を口にすると、アヤをゆっくり降ろし始める!…この時アヤも漸く降ろして
貰える事で安堵すると、息を整え始めるのだが…その顔は今だ真っ赤に染まって
は動揺が見れ!…シロもフィロネウスもその様子にムッとした表情を見せると、
その怒りをアルスにぶつけ出す!…
「ッ~~~!!!…やい小娘!!!…
痛い目を見ん内にそこを退けィ!!…
もし邪魔をすると言うのならそれ相応の覚悟を決めや!?…」
「ッ!!…魔王フィロネウス!!…
貴様はマサツグの配下に加わったようだが!…
今だここを落とそうとした遺恨は拭えていない!!…その罪!!…
今ここで晴らして!!……」
八つ当たりをする様にフィロネウスが声を上げるとその隣ではシロが無言の
抗議!…まるでフィロネウスに賛同するよう手を振り上げると頬を膨らませ!…
フィロネウスも続けて邪魔だ!と罵ると、そのアルスのヘイトはフィロネウスに
向けられる!…その際アルスも今だユグドラドを攻め落とそうとしたフィロ
ネウスに対して遺恨を残している様子で、先に始末してやると!…そうして
場面はフィロネウスvsアルスへと発展して行きそうになるのだが!…互いが
身構えいつ動き出そうかと様子を伺って居ると、突如マサツグ達の背後より
何者かの影が駆け抜ける!…
__バシュン!!!…ッ!?……ギイィン!!!……ッ!?…
「えっへへへぇ♪…マリーちゃん参上♪」
まるで間を縫う様に駆け抜けて行った影は一直線にアルスへ!…しかも牙を
剥く様に襲い掛かると勢いそのままにアルスを押し!…アルスもアルスで
その正体不明の物体に襲われた事で戸惑った反応を見せて居ると、その正体
不明の物体はアルスへ徐に挨拶をする!…そしてその影の正体と言うのも実は
と言うとマリーであり!…まるでマサツグ達の助けに入るよう相変わらずの
生意気具合でアルスにニンマリ笑って見せると、アルスの苛立ちを更に
掻き立てさせる!…
「グッ!!…貴様ぁ!!…」
「「ッ!?…マ、マリィー!?」」×2
__ギギギッ!!…ギイィン!!!…スタッ!…
「…お兄ちゃん話は後々!!…早くここから逃げて♪」
突然のマリーの登場にマサツグもアヤも揃って戸惑い!…シロも呆気に取られた
様子で固まって居ると、アルスはマリーとの鍔迫り合いを弾いて剣を構え直す!…
その際弾かれたマリーも反動で空中を舞うと、慣れた様子で体を捻り!…その後は
余裕で受け身を取ってはすかさずアルスにダガーを構え!…不敵な笑みを浮かべて
余裕の様子を露わにすると、アルスに圧を掛けて行く!…そして戸惑って居る
マサツグ達に対してチラッと振り向いて見せると、逃げる様に促し!…この時目の
前のアルスを相手にすると!…まるでこの状況直ぐに察した様子で援護に入ると、
マサツグが心配した様子で声を掛ける!…
「ッ!?…い、いやでも!!…」
「ッ!…うふふふ♪…
このマリーちゃんがこんな突進おバカさんに負ける訳がないって♪」
「ッ!?…言わせておけば減らず口をぉ!!…」
実力差が有るのかいずれにせよ大人と子供の戦いに心配しない訳がなく!…
マサツグはオロオロとした様子で声を掛け!…そんなマサツグの様子に
気が付いてかマリーも笑ってマサツグに返事をすると、やはりアルスの事を
小馬鹿にする!…この時やはり生意気キャラは止められないのか、アルスの
事を猪突猛進と!…当然そんなマリーの言葉にアルスは更に怒りを覚え!…
怒りに握っている剣をカタカタと震わせ!…それでも歯を食い縛りひたすらに
感情的にならないよう自制を試みて居ると、更にマリーはアルスを煽る!…
「あは♪…怒っちゃったぁ~?…
でもぉ?…子供にちょっと言われた位で怒っちゃうとか?…
本当に単純お馬鹿さんよねぇ~?…あっはははは♪」
__ブチンッ!!!…
「……貴様ぁ!!!…余程死にたいようだなぁ!?…
…良いだろう!!!…ここで私が介錯してやる!!!
覚悟しろ!!!」
「あっはははは♪……ッ!…ほら早く!!…
マリーちゃんは大丈夫だって!!…こんなのに負ける訳が無い無い!!…
…それとアンタ!!…ベ、別に認めた訳じゃないけど!!…
お兄ちゃんの事!…お願いするんだからね!…」
「え?…えぇ~!?…」
今日のマリーは絶好調なのか相手が怒って居ようと煽りに煽り!…アルスの
事を大した事の無い大人と嘲笑うと、遂にはアルスがブチ切れる!…その際
フィロネウスに対して構えられて居た剣はマリーに向けられ!…完全に頭に
血が上っており!…大人げなくもマリーに対して恫喝!…完全にヘイトが
マリーに切り替わった所でマリーもしてやったり!…と言った様子で笑うと、
更にマサツグ達へ逃げる様に声を掛ける!…この時アヤに対して若干モジモジ
とした態度も見せると、突如ツンデレに!…マサツグの事を任せたと突拍子も
無く言い出し!…アヤもそのマリーの言葉で更に戸惑った反応を見せて居ると、
遂にアルスとマリーの一騎打ちが始まる!…
__ザッ!!…ババッ!!…
「あの世で後悔するが良い!!!」
「ッ!…無駄無駄♪…
マリーちゃんに追い付ける訳がないって♪…」
「……チッ!…アヤ、行くぞ!!
マリーが開けてくれた道!…
無駄には出来ねぇ!!!」
「いやそう言う問題!?…って、ちょっとぉ!!…」
先に動き出したのはアルスの方、その際あれから更に腕を上げたのか機敏な
動きを見せるのだが!…まぁ到底マリーの速さに敵わず!…マリーもアルスが
動き出した事で軽くウォームアップをする様に動き出すと、鍔迫り合いを
し始める!…この時やはりマリーの動きの方が速いのか、アルスは押され!…
徐々に徐々にと玄関口の守りが手薄に!…マサツグもそれに気が付きマリーの
意思を汲むと、アヤの手を握っては脱出を試みる!…その際先を急ぐ様に
アヤへ声を掛けると、アヤはマサツグにツッコみを入れ!…そんなマサツグ達に
シロとフィロネウスも付いて行き!…何とか宮殿を脱出すると、マサツグ達の
逃亡劇は本番を迎えるのであった!…
10
あなたにおすすめの小説
俺の召喚獣だけレベルアップする
摂政
ファンタジー
【第10章、始動!!】ダンジョンが現れた、現代社会のお話
主人公の冴島渉は、友人の誘いに乗って、冒険者登録を行った
しかし、彼が神から与えられたのは、一生レベルアップしない召喚獣を用いて戦う【召喚士】という力だった
それでも、渉は召喚獣を使って、見事、ダンジョンのボスを撃破する
そして、彼が得たのは----召喚獣をレベルアップさせる能力だった
この世界で唯一、召喚獣をレベルアップさせられる渉
神から与えられた制約で、人間とパーティーを組めない彼は、誰にも知られることがないまま、どんどん強くなっていく……
※召喚獣や魔物などについて、『おーぷん2ちゃんねる:にゅー速VIP』にて『おーぷん民でまじめにファンタジー世界を作ろう』で作られた世界観……というか、モンスターを一部使用して書きました!!
内容を纏めたwikiもありますので、お暇な時に一読していただければ更に楽しめるかもしれません?
https://www65.atwiki.jp/opfan/pages/1.html
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。
ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。
過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
『山』から降りてきた男に、現代ダンジョンは温すぎる
暁刀魚
ファンタジー
社会勉強のため、幼い頃から暮らしていた山を降りて現代で生活を始めた男、草埜コウジ。
なんと現代ではダンジョンと呼ばれる場所が当たり前に存在し、多くの人々がそのダンジョンに潜っていた。
食い扶持を稼ぐため、山で鍛えた体を鈍らせないため、ダンジョンに潜ることを決意するコウジ。
そんな彼に、受付のお姉さんは言う。「この加護薬を飲めばダンジョンの中で死にかけても、脱出できるんですよ」
コウジは返す。「命の危険がない戦場は温すぎるから、その薬は飲まない」。
かくして、本来なら飲むはずだった加護薬を飲まずに探索者となったコウジ。
もとよりそんなもの必要ない実力でダンジョンを蹂躙する中、その高すぎる実力でバズりつつ、ダンジョンで起きていた問題に直面していく。
なお、加護薬を飲まずに直接モンスターを倒すと、加護薬を呑んでモンスターを倒すよりパワーアップできることが途中で判明した。
カクヨム様にも投稿しています。
収奪の探索者(エクスプローラー)~魔物から奪ったスキルは優秀でした~
エルリア
ファンタジー
HOTランキング1位ありがとうございます!
2000年代初頭。
突如として出現したダンジョンと魔物によって人類は未曾有の危機へと陥った。
しかし、新たに獲得したスキルによって人類はその危機を乗り越え、なんならダンジョンや魔物を新たな素材、エネルギー資源として使うようになる。
人類とダンジョンが共存して数十年。
元ブラック企業勤務の主人公が一発逆転を賭け夢のタワマン生活を目指して挑んだ探索者研修。
なんとか手に入れたものの最初は外れスキルだと思われていた収奪スキルが実はものすごく優秀だと気付いたその瞬間から、彼の華々しくも生々しい日常が始まった。
これは魔物のスキルを駆使して夢と欲望を満たしつつ、そのついでに前人未到のダンジョンを攻略するある男の物語である。
【完結】元ゼネコンなおっさん大賢者の、スローなもふもふ秘密基地ライフ(神獣付き)~異世界の大賢者になったのになぜか土方ばかりしてるんだがぁ?
嘉神かろ
ファンタジー
【Hotランキング3位】
ゼネコンで働くアラフォーのおっさん、多田野雄三は、ある日気がつくと、異世界にいた。
見覚えのあるその世界は、雄三が大学時代にやり込んだVR型MMOアクションRPGの世界で、当時のキャラの能力をそのまま使えるらしい。
大賢者という最高位職にある彼のやりたいことは、ただ一つ。スローライフ!
神獣たちや気がついたらできていた弟子たちと共に、おっさんは異世界で好き勝手に暮らす。
「なんだか妙に忙しい気もするねぇ。まあ、楽しいからいいんだけど」
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる