どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-

すずめさん

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-第三章-サマーオーシャン連合国-エルフの国編-

-第三章二十八節 邪魔する匂いとヒュプノスの魔眼とアルス・リリーの関係-

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女王様から和解の手紙を貰うまでの間…マサツグはもう昨日の事がバレて

居る事から、昨日あった事を一から説明し…その際夜にシロと出掛けて

宮殿内を巡り体験した事を話すと、同時にその時に出会った黒ずくめ達の

事も話す。その後アルスが縛られて居た理由も話し出すのだが、その話を

しようとしたらアルスが怒り!…だがリリーがアルスを羽交い絞めにして

話す様にマサツグへ言うと、何故か笑みを浮かべており…そんなリリーの

反応に戸惑いつつ、マサツグはその理由について隠す事無く話し出すと、

この後アルスを泣かせるのであった…


「……てな訳で、昨日黒ずくめ達と遭遇して…

交戦してたんだけどいつの間にかそこのアルスと戦ってて…

何ならめっちゃ興奮してるし、こっちに敵意を向けて来てたから

落ち着かせる為に縛ったんだ!…アレは正当防衛!…」


「…なるほど…だからあの様な破廉恥縛りを…」


「ウッ!…ウゥッ!!…あの場だけでなくこの場でも!…

貴様はどれ程私を辱しめれば気が済むのだ!?…」


「ッ!?…えぇ~!!…俺が悪者かよ!?…」


昨日あった事をストーリー仕立てで説明してマサツグは自身の正当性を訴え!…

そのマサツグの話を聞いたリリーも案外話が分かるのか納得した反応を見せると、

やはりあの拘束状態が気になったのか思い出すよう呟く…そして今だ羽交い絞め

に拘束されて居るアルスはと言うと、マサツグに全部あった事を話されてはまた

顔を赤くしており!…ポロポロと涙を流し始め!…マサツグに対して恨みを込める

よう睨みを利かせると、同時に恨み言を口にする!…これには当然マサツグも

自分が悪いのか?と文句を言うのだが、アルスが認める訳が無く!…だがそれは

それで置いといて…レイヴンが話を纏めに掛かると、話は四度あの花の匂いに

変わり始める。


「……とにかくこれで事情は察した!…

んでもってマサツグの相変わらずぶりにも呆れさせられたが…

シロちゃん!…その花の匂いは追えるのかい?…」


「ッ!…はいです!……でも?…」


「ッ!…でも?…」


「……さっきからお外でスッゴイ匂いがしていて…

少し分かり難いのです…」


レイヴンは納得した様子を見せる反面マサツグに呆れた様子を見せ…とにかく

自身の疑問も晴れた様子でシロに確認するよう名前を呼ぶと、シロに匂いを

追えるかどうかを問うのだが…その質問に対してシロは元気に返事をする一方、

何処か自信無さ気で…その際言い訳をするよう一言漏らし、そのシロの言葉を

聞いてレイヴンも尋ねるよう復唱すると、シロはある匂いがすると話す。そして

その匂いは強烈なのか、シロは嫌そうな表情を見せるとその匂いのせいで

分かり難いと漏らし!…その話を聞いてマサツグもハッと思い出し、会話に

参加するよう声を掛けると、シロにその匂いの感じについて尋ねる。


「ッ!…それさっきも言っていたなぁ?…

因みに具体的には?…」


「はいです……とかげ…」


「ッ!…トカゲだか?……スンスンッ!……ッ!…

…うぅ~ん…確かにするだでが然程気になる様な…」


「はいです!…トカゲ臭いのです!…

シロはトカゲが嫌いなのです!…生臭いから…」


マサツグが戸惑い気味に声を掛けると、シロはその匂いをトカゲと話し…その話を

聞いてオーディックも疑問気味に復唱すると、確かめるの様に匂いを嗅ぎ出す…

そしてシロの言っている事を理解した様子で目をハッとさせると、確かに匂うと

言うのだが…オーディックから言わせれば大した事は無く、何が問題なのか?と

言った様子で首を傾げて見せると、シロはトカゲの臭いが苦手と答え出す…それも

その時のシロの表情はとっても切実そうで、思わず鼻を摘まみそうになり!…

マサツグとレイヴンにはその匂いが当然ながら全く分からず!…エルフの二人と

ミスティーも思わず匂いを嗅ぐのだがやはり分からない様子で…とにかくシロが

若干困惑気味に鼻に付くと言った表情を見せて居ると、リリーがハッと思い付いた

様子である提案をする。


「……ッ!…ではこうするのは如何だろうか?

一時的にその匂いを感じなくさせる…」


「ッ!…え?…」


「ッ!…た、隊長!…まさか!?…」


「なぁに!…部分的だよ!…直ぐに解ける様にはする!…」


__コッ…コッ……スッ…


リリーが提案したのは突拍子もない事で、その匂いを感じ無くすれば!と言い…

当然この言葉にマサツグ達は戸惑い!…一体如何言う意味?…と言った様子で

言葉を漏らして居ると、一人だけ察したのかアルスが反応する!…それも

驚いた様子で反応しては、若干反対する様な仕草を見せ…リリーもそれを見て

察したのか大丈夫!と声を掛け!…ここで漸くアルスの拘束を解いて見せると、

意味深な事も口にする。そしてリリーは徐にシロへ近付き出すと、目の前に

立って見せ!…立った所で同じ目線になるようしゃがみ込み、目線を合わせ

始めるとシロに有る指示を出す。


「…ではシロ?…だったかな?…私の目を見てくれ!…」


「ッ!…え?…は、はい…です?…」


「…その前にうちのシロに変な事したら!…分かってんだろうな?…」


「ッ!…あははは!…安心してくれ!…単にだけさ!…」


リリーは自身でも視線をシロに合わせると、シロにも視線を合わせる様に

声を掛け…シロはシロで戸惑いながらも返事をし、素直に応じるようリリーと

視線を合わせ始めると、一方でマサツグが心配をする!…その際いつでも

抜けるとばかりに刀へ手を掛けると、若干の威圧を掛け!…それに応じて

アルスも身構えるのだが、リリーはマサツグに対して笑って見せ…大丈夫と

ばかりに返事をすると、やはり意味深な言葉を口にする。そしてリリーと

シロが互いに見つめ合う様な形で向き合って居ると、徐にリリーは前髪で

隠れて居た右目を見せる様に!…前髪をシロに捲って見せ、その右目をシロに

見詰めさせると、次の瞬間シロに有る異変が起きる!…


__…パサッ!…ビクンッ!!……ッ!?…


「……あれ?…」


「……これは如何言う事なのかな?…」


「…だから安心してくれ!…私はただ暗示を掛けただけさ!…

…私の右目は少し特殊でね?…」


リリーが前髪を捲って右目をシロに見せると、シロは怯んだ様に一歩後ろに

下がり…だが本人は無自覚らしく…自分でも何が有ったのか分かって居ない

様子を見せて居ると、戸惑った様子で言葉を漏らす…それに対してリリーの

方はと言うと、何事も無かったかの様にスッと立ち上がり…一仕事終わったと

言った様子で大きく伸びをし始め…その様子にマサツグも不信感を持つよう

声を掛けると、リリーはマサツグに落ち着くよう言っては自身の右目を指差す。

そして自身の右目は特殊と簡単に説明をして居ると、シロの方でも異変が有った

様子で…先程まで見せて居た嫌そうな顔が嘘の様に…パァッ!と明るい表情を

見せ始めると、マサツグに飛び付き報告をする!…


__テテテ!…ガバァ!!…ッ!?…


「ご主人様ご主人様!!…です!!」


「ッ!?…え?…」


「…ふふふ!…これで花の匂いだけに専念して追う事がだろう!…

…では後の事は君達に任せる!…」


シロも驚いた様子で目を輝かせると、自身の鼻を指差し!…トカゲの臭いを

感じなくなったと話しては尻尾をブンブンと振って見せ!…明らかなまでの

上機嫌ぶりを周りに見せて居ると、そのシロの変わり様にマサツグ及び

レイヴン達が驚く!…当然そんなシロの反応にマサツグもただ戸惑った様子で

言葉を漏らすしか無く、リリーもこれで大丈夫!と言った様子で呟き!…

その場を後にするよう踵を返し、マサツグ達に任せるとだけ言葉を残して

行くと、謁見の間を後にしようとする。


__コッ…コッ…コッ…コッ…


「ッ!!…あぁ、ちょっと待って!!…アンタ一体!?…」


「…[ヒュプノスの魔眼]だ…」


「ッ!…[ヒュプノスの魔眼]?…」


その場を後にしようとするリリーに対してマサツグは当然待ったを掛けようと

するのだが…そのマサツグの疑問に答えるようアルスが魔眼と口にすると、

その初めて聞いた魔眼にマサツグ達も反応する。そしてその魔眼についての

説明を求めるよう視線をアルスに向けて居ると、アルスも悩んだ様子で若干

目を閉じ…暫くして話そうと決意したのか、それでも抵抗ある様子で目を

開いて見せると、その魔眼についての説明をし始める。


「………あれは隊長の魔眼で…

生在る物全てを眠りに誘う魔眼とされている!…

例えどんなに興奮をして居ようが一度その目を見れば眠りに落ち!…

先程の様に暗示…催眠術を掛ける様な事だって出来てしまう!…

見た目はそれこそ綺麗なオニキスブラックなのだが…

何故あの様になったのかは誰も分からない…本人ですら分かって居ない

危険な物なのだ!…その目を見た者は本人の意思とは関係無く眠りに

落ちては、最悪永遠に目覚めない等と言う事も有り!…

隊長曰く一応コントロールは出来るらしく、先程の様に暗示を掛けた

のだと思われる!…」


リリーが謁見の間を後にしたのを確認し…アルスがその魔眼についての

話をし始めると、その能力についての説明をマサツグ達にする…何でも

あの魔眼は生きる者全てを眠らせる程の強力な物らしく、その危険性故

あの様に前髪で隠しているらしい…見た目も普通に黒い綺麗な瞳で、いつ

手に入れたのか等に関しては全くの不明らしく、本人も全く分かって

居ない様子で…本人曰くその眠らせる能力に関してはコントロールが

出来ると言って居り、現にやって見せたのだろうとアルスが説明をすると、

それを聞いたレイヴンがツッコミを入れる!…


「ッ!?…おいおい!…それって一歩間違えれば最悪!…」


「ッ!!…隊長がそんなヘマをする訳ないだろう!!…

現にその娘は起きて居て匂いを感じなくなっている!!…

…だが問題なのはそこでは無い!…寧ろ隊長自身の方に

問題があるのだ!…あの魔眼を使うたび隊長は酷く疲弊なされる!…

アレはやはり危険な物なのだ!…不必要に使うべきではない!…

…いや、有ってはならない物なのだ!!…」


「………。」


当然失敗したら大事になって居た!とレイヴンが文句を言おうとするのだが、

それを言わすまい!とばかりに食い気味で!…レイヴンの言葉に反応すると

アルスは猛反発し!…絶対に無い!と言った様子で声を荒げると、レイヴンを

驚かせる!…そして少しの沈黙が開いた後、アルスは途端に嘆く様なしょぼん

とした表情を見せると、それよりも問題があるのはその能力の代償の方と

話し!…代償にその人の体力を奪うと、まるで見たかの様にマサツグ達に

説明すると、その身を案じるよう言葉を漏らす…更にあの魔眼は有っては

ならないと言った事を言い出すと、ただただ後悔した様子を見せており…

その反応を見てマサツグ達が沈黙をして居ると、謁見の間に扉の開く音が

聞こえて来る。


__ガチャ!…ギイイィィ……


「ッ!…あっ!…居た居た!…」


__コッコッコッコッコッコッ!……


「……コホンッ!…お待たせいたし!…

…って、如何したのですか?…」


謁見の間にやって来たのはルティナの様で…その手に手紙らしき綺麗に

包装された封筒を持って来ると、まずは辺りを見渡す。そして集まって

居るマサツグ達の様子を見つけると、そこの空気の様子など御構い無しに

駆け寄り!…そしてその手紙を渡すよう声を掛ける前に咳払いを一つし、

そして待たせたと言った様子で声を掛けようとすると、ここで漸く

その重苦しい雰囲気に気が付く。当然そんな重苦しい雰囲気に困惑した

様子でルティナが声を掛けると、マサツグ達もハッと我に返った様子で!…

アルスの話は一旦保留にして!…そのルティナの持って来た手紙を

受け取ろうとすると、マサツグが代表して前に出る。


「ッ!…え?…あぁ!…いや、何でもない!…

それが女王様の手紙?…」


「…そうです!…

これに我々の真意を詰めて有りますのでぞんざいに扱わぬよう!…

くれぐれも扱いに注意をしてください!!!…

これは機密文章ですので!!!」


「ッ!?…りょ、了解しました!……えぇ~っと…」


__ゴソゴソ……じぃ~~!!…


この重い空気を誤魔化すようマサツグが返事をすると、確認をする様に手紙を

指差し…そのマサツグの言葉にルティナも肯定し!…この時とってもとっても

とぉ~~~っても!!…とばかりに詰め寄りながら重要書類と口にすると、

マサツグもそのルティナの気迫に押された様子で若干後退する…そしてルティナに

苦笑いをしながらその手紙を受け取ると、自身のアイテムポーチを開くのだが…

その際もルティナから物凄い凝視を受け!…マサツグも戸惑いながら大丈夫!…

と声を掛けると、その手紙をしっかりアイテムポーチに仕舞って見せる!…


「……そ、そんなに見なくても無くしませんって!!…ほら…」


__スッ…ゴソゴソ…


「…よし!…じゃあ早速出発してみますか?…件のダークエルフ達の所へ!…

…っで、ミスティーはこのままお留守番だとして…オーディックは?…」


ちゃんとルティナにも見える様に受け取った手紙をアイテムポーチの中に

仕舞うと、丁度良いとばかりにアイテムポーチ内を少し整理し…ルティナも

その様子を見て安堵したのか…スッとマサツグから注目を外すと、徐々に

離れては強張った表情も戻す。そしてレイヴンもマサツグが手紙を仕舞った

事を確認すると、改めて目的であるダークエルフ達を探そうと仕切るのだが…

その前に気になる事が有ると言った様子で、ミスティーの事にも触れつつ…

オーディックにこの後の事について尋ねると、オーディックはレイヴンに

返事をする。


「んだぁ?…オラも付いて行く気で居ったでが?…」


「ッ!…え?……じゃ、じゃあ…他のオーク達は大丈夫なのか?」


「ッ!…あぁ!…それなら大丈夫だ!…

皆ここであのボケナスカボチャが来るのを待ち構えてるって

言ってただから!…」


オーディックはレイヴンの問い掛けに対して付いて行くと返事をするのだが、

マサツグはそれを聞くと疑問を持ち…その疑問と言うのは当然他のオーク達の

事で、オーディックが付いて来ると言う事は他のオーク達も付いて来るのでは?…

と考えると、色々な意味で悩み出す。そしてオーディックに確認をするよう

マサツグは声を掛けるのだが、オーディックはマサツグの問い掛けに対して

大丈夫と返事をすると、その理由を答え!…その理由を答える際も!…皆が

どんな風に答えたのかを真似するよう口にすると、その真似事にレイヴンが

困惑するようツッコミを入れる。


「ッ!?…ボ、ボケナスカボチャ?…何それ?…」


「ッ!…あんだで?…知らねぇだでか?…

相手を馬鹿にする時に使う言葉だで!…」


「いや聞いた事ねぇよ!…

…ま、まぁいいや…とにかくそろそろ行くか…」


「あははは……」


そうして最後の最後までドタバタの色々と困惑する事が有ったのだが、何とか

苦笑いしながらも準備は整い!…手紙も受け取った所でマサツグ達も謁見の

間を後にするよう動き出し!…オーディックとアルスを引き連れて宮殿を後に

しようとすると、謁見の間の扉に手を掛けた所で突如ミスティーから声を

掛けられる。


__ガチャアァァ!!…


「ッ!…マサツグ様!!……シロちゃんにレイヴン様にオーディック様!…

そしてアルス様!…」


__ッ!…クルッ?…


ただ謁見の間の扉の軋む音だけが木霊する中…突如ミスティーに声を掛けられた

事でマサツグ達が振り返ると、そこでスッと背筋を伸ばした様子を見せる

ミスティーの姿を見つける。その際マサツグだけを呼んで後はオマケの様に

名前を呼ぶよう聞こえたのだが、まぁそこは置いといて…その時のミスティーは

心配そうな表情を浮かべてマサツグ達の事をジッと見詰め、その様子に

マサツグ達も如何した?…と言った様子で視線を向けて居ると、ミスティーは

やはり心配そうにしてはマサツグ達に気を付けるよう声を掛ける!…


「どうか!…どうかご自愛を!!…」


「ッ!……あぁ!…ミスティーも頑張れよ!!」


__おぉ!!…ッ!……ペコッ……


ミスティーがマサツグ達の事を労わるよう声を掛けると、マサツグ達も笑顔で

返事をしてはミスティーも頑張るよう声を掛け…この時オーディック達も

手を振って返事をして見せ、アルスも騎士らしく会釈をする等してお礼の

姿勢を見せると、その後扉を開けて謁見の間を後にして行く…その際遠目で

気付かれる事は無かったのだが、この時ミスティーは若干不安の様子で

その身を震わせており!…マサツグ達が出て行った後もジッとその扉を

見詰めたまま、色々と自分の中で何かを決めるよう思考を駆け巡らせて居ると、

ある言葉を思わずポツリと呟く…


「……私も…メイド達と一緒に魔法を覚えましょうか?…」


「ッ!?…え?…お、皇女様!…魔法を覚えるのですか?…」


「ッ!!…え!?…あっ!…いや!…そのぅ!!…」


マサツグ達に付いて行きたいが為の言葉か、呟いた言葉は魔法を習おうか?と

言うモノで…まだ謁見の間に残って居たルティナがその言葉を聞き!…ルティナも

驚いた様子でミスティーに確認の言葉を掛けると、ミスティーもそのルティナの

反応に戸惑ってはしどろもどろになる!…そうして謁見の間は謁見の間で何とも

気不味い空気に変わり始める一方で、宮殿を後にしようとしているマサツグ達の

方でも…やはりあのリリーの行動が気になったのか、レイヴンが納得行かないと

言った様子で漏らすと、一波乱が起きようとして居た!…


「……やっぱり納得出来ん!…確かに必要だった事は認めるが!…

それでも催眠をやるのは早計過ぎたんじゃ?…」


「ッ!…貴様ぁ!!…

隊長が体力を削ってでもやった事にまだケチをつけるつもりか!…

それに隊長は失敗をしな!…」


「この世に絶対なんてものは無いんだよ!!…

特に人の手が関わるモノなら尚更な!…

…アンタのその隊長さんを信じたいって気持ちは分かるが!…

確かに現にこうして暗示は成功して居る訳だが!…

それでも失敗をしたら最悪シロちゃんは寝たきりに

なってたかもしれないんだぞ!?…それを考えろ!!…」


「ッ!!…グウゥゥ!!!…」


やはりリリーの催眠は唐突過ぎと言った様子でレイヴンが言葉を漏らすと、

すかさずアルスが噛み付き!…まるで自分の事の様に!…リリーがやった

催眠に対して「やって貰っておきながらそんな事を言うか!?」と言った

様子で文句を言おうとすると、レイヴンも怒った様子で反論する!…その際

アルスが言おうとした絶対と言う言葉に対して真っ向から否定をすると、

一応隊長の実力を認めた様子で話しを進めるのだが!…それでも最悪の

事態を想定すると、やはり不味かったと話し!…その場合シロちゃんや

マサツグが悲しむと言った事を考えろ!と説教をすると、アルスは歯を

食い縛り唸り出す!…これが宮殿に出るまでの道中で行われて居た会話の

内容で、その話を聞いているシロやオーディックはオロオロとし!…

如何にも険悪なムードに!…宮殿内の衛兵達も驚いた様子でそのマサツグ達の

様子を見て居ると、マサツグが待ったを掛ける!…


「……レイヴン?…もう良いから!…

こうしてお前が俺達の事を考えて話してくれて居るのは十分に分かった!…

それだけで十分だ!…」


「ッ!?…だけどよぉ!?…」


__ガッ!…ッ!!…


さすがにこの状況は不味いと言った様子で一旦足を止めると、マサツグは

まずレイヴンに止めるよう声を掛け!…その際レイヴンの気持ちを汲んだ

様子で、自分達の事を考えてくれている事に感謝の言葉を口にすると、

落ち着く様に言葉を掛ける!…するとその言葉にレイヴンは戸惑いながらも

マサツグに対して反論しようとするのだが、マサツグはレイヴンの両肩に

手を掛けては待った!を掛け!…それ以上に今の状況が不味い!と言った

様子で更に続けると、抑える様に言う!…


「…今はそれ以上に不和を産むな!…それに終わった事だ!!…

確かにこれでシロが眠ったままになったら!…

俺はあの隊長に斬り掛かっていたかもしれないが…

さっきから言ってる通りシロはピンピンしてる!…それで十分だ!…

…それにあの隊長だって敵意が有ってやった訳じゃない!…

水に流せ!…かっつぁん!!…」


「ッ!!……まぁ…ヤブがそれで良いならもう言わんが…

それでもこれだけは覚えて置け?…俺は仲間を傷つける奴には容赦しない!…」


「それは俺も一緒だよ!…誰であろうとぶっ飛ばす!!…だろ?…」


終わった事だと言いつつレイヴンに注意をすると、その気持ちを無下にしない

よう!…事件が起きたら自分も如何なって居たかと話し、それでも無事だと

言う事を改めて説明すると、もう十分だと言い聞かせる!…それと同時に

アルスも立てるようリリーも良かれと思ってやった事を話すと、もう終わりに

するよう声を掛け!…その言葉を聞いてレイヴンも…渋々納得した様子で

最後に忠告をするよう自分の信念を話すと、マサツグも理解して居ると言った

様子で返事をする。そうしてレイヴンの方を落ち着かせると、今度はアルスの

方に振り向くのだが…そこに居たのは不機嫌時のシロ以上にブン膨れている

アルスの姿で、心の中でマサツグが面倒!…と言った様子で呟いて居ると、

関係の修復に努め出す…


__…ぶっすううぅぅぅ~~~!!!


{……うわぁ…シロ以上に膨れてるし顔真っ赤だし…

何より涙目…余程あの隊長さんの事が好きなのかね?…}


「……あぁ~っと…さっきは俺の仲間が悪かった!…

アイツも俺達の事を思っての事であって…

別にあの隊長さんの事を見くびってる訳じゃ…」


「……だろ!…」


「ッ!…え?…」


レイヴンからアルスへ…そのアルスの状態に戸惑いつつも謝り出すと、悪気は無い

と言い訳をし始め!…その際ちゃんと成功している事も認めて居ると!…隊長の

実力は本物と言った様子でマサツグがアルスに話し掛けて居ると、アルスは何やら

小声で呟き!…その呟きにマサツグも何?…と言った様子で反応を示すと、次の

瞬間アルスはマサツグに対して不満を爆発させる!…


「ッ~~~~!!!!…当たり前だろ!!!!」


「うひぃッ!?…」


「大体あの人が今までにやって来た功績を知らない癖に!!…

分かった様な口を叩くな!!!…恥を知れ!!!…

あの人は私にとって母の様な人なのだ!!!…

それを馬鹿にされた私の気持ち!!!…貴様達に分かるものか!!!!」


「ッ!?…は、母ぁ!?…って、あの人幾つなんだよ!?…」


開幕溜めて吠える様に一言爆発させると、マサツグはたじろぎ!…その様子に

周りに居た衛兵達も蜘蛛の子を散らす様に逃げて行き!…オーディックとシロも

その爆発振りに驚いた様子で目をパチパチとさせて居ると、更にアルスは不満を

爆発させる!…この時のアルスはまるで自身の母親を馬鹿にされた幼女の如く、

怒りに身を任せ!…リリーの事を称える様に!…そして感情のままマサツグに

文句をぶつけ倒して居ると、マサツグは違う所で疑問を持ち!…リリーの年齢に

ついて思わずツッコミを入れると、アルスは律義に答える!…


「あぁ!?…隊長は今年で243だが!?…」


「に!?…にひゃ!?…それであんなに若く見えるのか!?…

何処をどう見てもまだ二十代後半にしか見えなかったが!?…

…ま、まぁそれにエルフが長寿って言うのは何と無く知ってたが…」


衝撃の告白を受けてマサツグが驚いた反応を見せて居ると、同じ様に話を聞いた

レイヴンとシロもたじろぐ様に驚き!…マサツグは続けてうまく数字が言えない

様子で!…それでも驚いた様子のまま言葉を口にすると、エルフが長寿である事に

理解を示すのだが…その言葉に対してアルスは隊長を若い方と言い!…まだ他にも

年齢不詳は居ると言った様子で言葉を口にすると、リリーの履歴について簡単に

話し出す!…


「隊長で方なのだ!!!…

この世界樹を護る為に若干少女にして志願し!…

今の今まで浮ついた噂も聞いた事が無い!!…

身を粉にしてこの国の為に勤めていらっしゃる立派な方なのだ!!…

……そして!…そしてこんな私を!…何も言わずに拾って下さった!…

…本当に母の様な人なのだ!!…」


「ッ!?………」


「そんな!…そんな大事な人を悪く言う奴は!!…誰であろうと許さない!!…

ッ~~~!!!…絶対に゛!!…許ざな゛い゛!!…」


そのリリーの話をする際もやはりまだ怒りは収まらぬ様子で、目の前の

マサツグに対して吠えに吠え!…マサツグもそのアルスの咆哮に対して

如何する事も出来ず!…ただ戸惑った様子で話を聞き続けて居ると、

徐々にアルスからある変化を感じる。この時その変化と言うのは少しづつ

アルスの声が涙声になって言って居ると言う事で…マサツグもハッと

気が付いた様子でアルスの表情に目を向けると、そこには目に涙を

溜めているアルスの表情が有り!…彼女自身必死に堪えようとして居る

のだが我慢出来ず!…遂にはボロボロと自身の母親の様なリリーを馬鹿に

された事で泣き始めると、マサツグに許さないと訴える!…当然これには

マサツグも驚いた様子で固まってしまうと、オーディックとシロも固まり…

とにかく異様な状態になった事に!…如何対処したものか?と頭の中で

悩み出して居ると、レイヴンが動く…


「……はあぁ~…」


__コッ…コッ…コッ…コッ……スッ…


「…さっきは悪かった!…俺も言い過ぎた!…

仲間の事を考えるとついカッとなっちまう癖が有って!…

それで言い過ぎた!…撤回する!…アンタの隊長は本物だ!…」


「ッ!!……あ゛だり゛ま゛え゛だろ゛う゛ぅ゛~!!!」


もはや幼児化したアルスにマサツグ達はタジタジ!…レイヴン一人だけが

溜息を吐いてアルスの前に立って見せると、徐に頭を下げ出す…そして

アルスに向かい先程の言葉に対して謝罪を口にすると、撤回するよう続けて

言い!…そのレイヴンの様子にマサツグ達は驚き!…アルスも反応するよう

涙を流しながら若干目を見開くと、レイヴンに泣きながら文句を言うので

あった……因みにこの様子は衛兵達に見られる事無くこのパーティ内の

出来事に留まり、ある意味アルスのメンツは守られたのだが…泣き止んだ後

彼女は自身がボロボロ泣いた事に酷く悔しがり!…違う意味でマサツグ達の

事を恨むのであった…

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【第10章、始動!!】ダンジョンが現れた、現代社会のお話 主人公の冴島渉は、友人の誘いに乗って、冒険者登録を行った しかし、彼が神から与えられたのは、一生レベルアップしない召喚獣を用いて戦う【召喚士】という力だった それでも、渉は召喚獣を使って、見事、ダンジョンのボスを撃破する そして、彼が得たのは----召喚獣をレベルアップさせる能力だった この世界で唯一、召喚獣をレベルアップさせられる渉 神から与えられた制約で、人間とパーティーを組めない彼は、誰にも知られることがないまま、どんどん強くなっていく…… ※召喚獣や魔物などについて、『おーぷん2ちゃんねる:にゅー速VIP』にて『おーぷん民でまじめにファンタジー世界を作ろう』で作られた世界観……というか、モンスターを一部使用して書きました!! 内容を纏めたwikiもありますので、お暇な時に一読していただければ更に楽しめるかもしれません? https://www65.atwiki.jp/opfan/pages/1.html

魔力ゼロの英雄の娘と魔族の秘密

藤原遊
ファンタジー
魔法が支配する世界で、魔力を持たない少女アリア・マーウェラ。彼女は、かつて街を守るために命を落とした英雄的冒険者の両親を持ちながら、その体質ゆえに魔法を使えず、魔道具すら扱えない。しかし、彼女は圧倒的な身体能力と戦闘センスを武器に、ギルドでソロ冒険者として活動していた。街の人々やギルド仲間からは「英雄の娘」として大切にされつつも、「魔力を捨てて進化した次世代型脳筋剣士」と妙な評価を受けている。 そんなある日、アリアは山中で倒れていた謎の魔法使いイアンを助ける。彼は並外れた魔法の才能を持ちながら、孤独な影を背負っていた。やがて二人は冒険の中で信頼を深め、街を脅かす魔王復活を阻止するため、「カギ」を探す旅に出る。 しかしイアンには秘密があった。彼は魔族と人間の混血であり、魔王軍四天王の血を引いていたのだ。その事実が明らかになったとき、アリアは「どんな過去があっても、イアンはイアンだよ」と笑顔で受け入れる。 過去に囚われたイアンと、前を向いて進むアリア。二人の絆が、世界を揺るがす冒険の行方を決める――。シリアスとギャグが織り交ざる、剣と魔法の冒険譚!

『山』から降りてきた男に、現代ダンジョンは温すぎる

暁刀魚
ファンタジー
 社会勉強のため、幼い頃から暮らしていた山を降りて現代で生活を始めた男、草埜コウジ。  なんと現代ではダンジョンと呼ばれる場所が当たり前に存在し、多くの人々がそのダンジョンに潜っていた。  食い扶持を稼ぐため、山で鍛えた体を鈍らせないため、ダンジョンに潜ることを決意するコウジ。  そんな彼に、受付のお姉さんは言う。「この加護薬を飲めばダンジョンの中で死にかけても、脱出できるんですよ」  コウジは返す。「命の危険がない戦場は温すぎるから、その薬は飲まない」。  かくして、本来なら飲むはずだった加護薬を飲まずに探索者となったコウジ。  もとよりそんなもの必要ない実力でダンジョンを蹂躙する中、その高すぎる実力でバズりつつ、ダンジョンで起きていた問題に直面していく。  なお、加護薬を飲まずに直接モンスターを倒すと、加護薬を呑んでモンスターを倒すよりパワーアップできることが途中で判明した。  カクヨム様にも投稿しています。

現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!

おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。 ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。 過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。 ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。 世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。 やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。 至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!

異世界にアバターで転移?させられましたが私は異世界を満喫します

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ナノハは気がつくとファーナシスタというゲームのアバターで森の中にいた。 そこからナノハの自由気ままな冒険が始まる。

収奪の探索者(エクスプローラー)~魔物から奪ったスキルは優秀でした~

エルリア
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HOTランキング1位ありがとうございます! 2000年代初頭。 突如として出現したダンジョンと魔物によって人類は未曾有の危機へと陥った。 しかし、新たに獲得したスキルによって人類はその危機を乗り越え、なんならダンジョンや魔物を新たな素材、エネルギー資源として使うようになる。 人類とダンジョンが共存して数十年。 元ブラック企業勤務の主人公が一発逆転を賭け夢のタワマン生活を目指して挑んだ探索者研修。 なんとか手に入れたものの最初は外れスキルだと思われていた収奪スキルが実はものすごく優秀だと気付いたその瞬間から、彼の華々しくも生々しい日常が始まった。 これは魔物のスキルを駆使して夢と欲望を満たしつつ、そのついでに前人未到のダンジョンを攻略するある男の物語である。

【完結】元ゼネコンなおっさん大賢者の、スローなもふもふ秘密基地ライフ(神獣付き)~異世界の大賢者になったのになぜか土方ばかりしてるんだがぁ?

嘉神かろ
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【Hotランキング3位】  ゼネコンで働くアラフォーのおっさん、多田野雄三は、ある日気がつくと、異世界にいた。  見覚えのあるその世界は、雄三が大学時代にやり込んだVR型MMOアクションRPGの世界で、当時のキャラの能力をそのまま使えるらしい。  大賢者という最高位職にある彼のやりたいことは、ただ一つ。スローライフ!  神獣たちや気がついたらできていた弟子たちと共に、おっさんは異世界で好き勝手に暮らす。 「なんだか妙に忙しい気もするねぇ。まあ、楽しいからいいんだけど」

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