87 / 767
-第一章-スプリングフィールド王国編-
-第一章八十節 油断と鍔迫り合いと形態変化-
しおりを挟むマサツグ達に頭上に浮かぶはバルデウスの天の目…アレが有る限りこちらからの
攻撃は手に取る様に悟られ良い様にあしらわれる!…そう考えたマサツグ達は
バルデウスからの横槍に警戒しつつ果敢に天の目へ攻撃を開始するのだが…
「ハアアアァァァ!!!…」
__フォン!!…スカッ…フォン!!…スカッ…
「クッ!?…ちょこまかと!!…」
「クソッ!!…攻撃が全然当たらねぇ!?…」
バルデウスの目はまるで自らの意思を持っている様にモツやリーナの攻撃を
回避してはジッと頭上から監視し続け、攻撃が当たらない事にリーナやモツは
苛立ちを覚えた戸惑いの表情を見せるも必死に剣を振り続ける!…幾ら斬撃を
放とうとも目はまるでモツ達の攻撃を嘲笑うかの様に回避してはフヨフヨと
浮遊し…たまに機敏な動きを見せたかと思えばその動きはまるでUFOの様に
見え、二人の視界から消えようと思考錯誤し始める。そんな天の目とモツ達の
光景を見てはバルデウスが一休みと言った様子でい風の椅子を作り出しては
その場にくつろぎ出し、楽しそうに笑って思った事を口にしながら見ていて
飽きないと言った表情を見せる。
「ククク!……さぁて?…この光景を楽しませて貰うとするか…
かつて我に挑んだ者達は皆この目に気付く事の出来ぬままに滅んで行った…
我を封印したかの者達以外……
そして今回またこうして見破る者が現れた訳なのだが?…さて…
如何楽しませてくれるか?…この楽しい児戯を?…」
「…ッ!?…あんな所でくつろぎやがって!?…
あいつと戦闘を始める前は!!…面倒で仕方が無かったが!!…クソッ!!…
今は一分一秒でもぶん殴りたい気持ちで一杯だぜ!!…」
__バシュン!!スカッ!…
「クッ!!…こうなれば手段は選ばん!!!エルレイド!!!…」
奮闘するモツやリーナ・マサツグの様子を見ては過去に戦って来た者達の事を
思い出して居るのか…目の存在に気付いたモツ達に期待した様子を見せては
椅子に深々と腰を掛けては肘を突き、目に悪戦苦闘しているマサツグ達の様子を
まるで子供のお遊戯の様に見てはニヤニヤと余裕の笑みを浮かべる。
その際横槍を入れる気は無いのか魔法を唱えると言った行動は一切せず、ただ
椅子にもたれ掛かるようバルデウスが座って居ると、その様子を見たモツが
密に苛立ちを募らせては愚痴を零す!…その間必死に攻撃を仕掛けるが以前
天の目に攻撃を躱され続け、刹那を発動しているにも関わらず破壊出来ない事に…
相手の速度に追い付けない事にモツが戸惑って居ると、リーナも我慢の限界と
言った様子で天の目に対して突きの構えを取り始める!…
そうして躱されない位強力な突き技を繰り出すつもりで天の目に向かい技を
放って見せるのだが…
「フルーレ!!!」
__ボウッ!!…シュンッ!!…スカッ!…
「ッ!?…またあの様な!?……クッ!…何なのだあの瞬間移動は!?…」
リーナがエルレイドフルーレを放とうとした瞬間!…天の目が瞬間移動で瞬時に
リーナの技の範囲外に逃れ、リーナの突きが廃墟の天井を突き破って空振りに
終わると、天井に溜まっていた瘴気が一斉に外へと流れ出始める!…そのせいで
今まで見えなかった二階の様子が良く見える様になり、先程から二階から様子を
見て居た者が姿を現しそうになっては若干慌て始めるのだが、三人は全く気付いて
いない様子でただ目を追い駆け続ける!
__シュンッ!!…シュンッ!!…シュンッ!!…シュンッ!!…
「クソッ!!待ちやがれ!!!」
「ククククク!……ん?………ほう?…
また珍しいのが…この中に奴のお気に入りが居ると言うのか?…」
__グッ!…スゥ…グッ!!…
「ッ!…フン!…あ奴め!…」
瞬間移動する天の目に夢中になる三人の一方では…バルデウスが二階に居る
ある者の存在に気が付き、そのあの者がここに居ると言う事は…と
二階に居る者と今戦っている三人の様子を確かめる様に見詰めては、何かを
察した様子で呟き笑みを浮かべる。その際再度二階に居る者の様子を確かめると、
その二階に居る者はバルデウスに対してサムズアップをしては自身の首元を
撫でる様に横に斬り!…そのままブーイングのポーズを決めるとバルデウスを
挑発して見せる!…まるで余計な事をするな!…そう文句を言っている様にも
見える行動にバルデウスが鼻で笑うとその二階に居る者に視線を向け続け、
完全にマサツグ達から視線を逸らして居るとマサツグは何を思ったのか?…
武器を大剣から刀に突如装備換装すると先程より機敏になった様子で天の目に
斬り掛かる!…
__チャキッ!!…スゥ!!…
「絶!…」
__ダンッ!!…ズバアァン!!!…
「天翔…剣!!!」
マサツグがその場で抜刀術の構えを取り出すと刀を抜いたと同時に大きく
踏み込んでは天の目に向かって飛び出し、そのまま下から斬り上げるよう
両断して見せると天の目は真っ二つに裂けてその機能を停止する!…
機能停止と言ってもマサツグの頭上に有る一個だけであり、まだ二つ
残っている訳なのだが、それを証明するよう突如バルデウスの持っていた
杖の先端の宝玉にヒビが入る。バルデウスはそのヒビが入った事に驚く!
__ピシィッ!?…
「グッ!?……ほう?…少々侮っていたか!…」
「ッ!……ダメージが入った?…………ッ!?…
さすがのこの便利道具にも弱点があるって事か!?…モツ!!」
「ッ!…雷撃刃!!!」
バルデウスがヒビの入った宝玉を見詰めては何故かダメージを受けた様子で
軽くフラ付き、自身の胸に手を当て呟き始めるとその様子を見たマサツグは
戸惑いを覚える!…天の目を斬っただけなのにバルデウスが苦しんで居る?…
そう言えばさっきから天の目は自分で意思を持っている様に動いている?…
バルデウスが苦しんで居る…って事はつまり?…とマサツグがバルデウスの
様子を確かめながら着地をして居るとある結論が出て来始め、分かった様子で
叫んではモツの名前を呼ぶと、モツがマサツグの意図を読んだ様子で
バルデウスに雷撃刃を放つ!
__バジュウゥ!!…バジュウゥ!!…バジュウゥ!!…バジュウゥ!!…
「ッ!?…フン!!…」
__フォフォフォフォ!!…バチィ!!…バチィ!!…バチィ!!…バチィ!!…
「ッ!!…ククク!…気でも狂ったか?…
まだ我が天の目は!…」
モツが放った雷撃刃は一撃だけでは無いのか連続してバルデウスに向かって
撃ち出されると、バルデウスは杖を縦にするよう片手で回転させてはモツの
雷撃刃を弾いて行く!…まだ息も整えていない様子を見せて居るのだが
一撃としてバルデウスに当たる事は無く、まだ余裕と言った様子でモツに
話し掛けるのだが、モツは逆に余裕の笑みを見せるとバルデウスにこう返す!…
「いや?…これで十分さ…」
「ッ!?…」
「そおぉい!!…」
モツは今までの鬱憤を晴らすようバルデウスに不敵な笑みを浮かべては剣を
突き付け、まるでヘイトを稼ぐよう更に攻撃の構えを取ると、バルデウスが
そのモツの様子と攻撃の構えに戸惑いを覚える!…先程までの様子は
何処へやら…完全に攻守が逆転した様子でバルデウスが警戒して居ると、
モツの方はブラフだったと言わんばかりに…マサツグが再度武器を装備換装しては
モツの頭上の天の目を砕いて機能を停止させる!…
__ズバアァァン!!…ピシピシィッ!?…
「グッ!?……ッ~~~!!!…クハハハハ!…
まさかここまでやられるとは!…な?…我の気を謀るとは!!…
これは…油断し過ぎた様だ!!…」
「ナイス!ヤブ!」
「モツこそナイスへイト!!」
二つ目の天の目が砕かれた事により更に杖の宝玉にヒビが入り、バルデウスも
二個目を失った反動でか更にフラ付き…息を切らし始めると、その様子を見た
マサツグの推論は確証に変わる!…幾らダメージが入って居るのか分からないが
確実に入って居る!…そう感じたマサツグとモツがやってやった!とばかりに
互いを褒め合って居ると、それに続かんと言った様子でリーナも自身の頭上に
浮かぶ天の目に向かい!…幾度目となる攻撃を仕掛ける!
「ッ!!…これなら!!…ハアアアァァァ!!!」
__ズバアァァン!!…ピシピシピシィッ!?…バキィン!!…
「グオォッ!?…グゥッ!!…はぁ!…はぁ!……フフフ!…
少し見縊って居ったわ!…まさか完全に破壊されるとは!…
この我が宝玉を破った者は…我を封じ込めたあの者達以来だな…
フフフフ!…」
「ッ!…っと、こっからが本番なんだよな?…はぁ~…
もう帰ってくんねぇかな?…」
リーナが三つ目の天の目を破壊するとバルデウスは苦痛の声を挙げ、その場に
片膝を着き、体を揺らし息を乱しているとバルデウスの杖の宝玉にヒビが更に
深く入って次の瞬間粉々に割れる!その宝玉が割れた様子を見る限りこれ以上
もうあの天の目は使えないだろうとマサツグ達は安堵した様子を
見せるのだが、バルデウスが驚いた!と言った顔でやる気を見せると、ここで
やっと魔王との戦闘のスタートラインに立てた事に気が付く!…そう…
魔王自身には然程ダメージを与えていないと言う事であり、今からが本番と
言う事を改めて自覚させられたマサツグ達は一気に萎え始め、徐々に体勢を
立て直すバルデウスの姿を見詰めると愚痴を零し…聞いているのか聞いていない
のか…何方でも構わないのだがバルデウスは漸く本気を出せると言った様子で
身構えると、マサツグ達に吠え出す!
__ザッ!…ザッ!…
「…さぁ!…見せてみよ!!…勇有る者達よ!!!…
今貴様達は我に挑む権利を得たのだ!!!…ここからは一切容赦はせぬ!!!…
貴様達の力を!!!…存分に振るうが良い!!!」
__ゴアアァァァ!!!…ッ!?…チャキッ!!…
エンジンが掛かった様子で両手を広げてはまるで暴風の中に居る様な威圧の
波動をマサツグ達に放ち、今から本当の意味で暴れられると意気込み出すと
まるで戦う事に生を感じているかの如く、至高の笑みを浮かべて見せる!…
フリードの昔話で聞いていた通り!…バルデウスは余程の戦闘狂なのか
今自分が若干不利な状況に追い込まれているにも関わらず笑みを浮かべて
居る事にマサツグ達が戸惑いを覚えて居ると、先に動き出したのは
リーナであった!…
「クッ!…エルレイドフルーレ!!!」
__ッ!…バッ!!…ガキイィン!!…
「ッ!?…なっ!?…」
「如何した!?…やはりお前達の力はその程度のものなのか!?」
全身にビシビシと感じる波動に耐えつつ…剣を構えてはリーナがお得意の
突き技をバルデウスに向けて放つのだが、バルデウスは向かって来る
突き技に対して防御をするでも無く、寧ろリーナに向かって行くと突き技を
杖で弾いてはそのまま杖で襲い掛かり、鍔迫り合いに持ち込み始める!
その際リーナは渾身の一撃を弾かれた事にショックを受けては鍔迫り合いに
負けそうになるのだが、何とか土壇場で持ち直しては逆に押し返さん勢いで
鍔迫り合いに臨み始める!
__ッ!?…ガイィン!!!…ザザザァ!!!…
「クッ!!…ウオオオオォォォォォ!!!」
「ッ!…ほほう!…女人の身でありながら中々!…だが!!…」
__ガッ!!…グイィ!!…ッ!?…
「まだ我を押し切るには足りん!!!…さぁ!…如何する!?…」
リーナが声を挙げて鍔迫り合いに臨むと意外と善戦した様子で押して行く!…
それを次の攻撃に移りながら見ていたマサツグとモツが思わず呆気に取られる
のだが、バルデウスもリーナの事を認めた様子で言葉を口にするとその善戦も
無かったかの様に直ぐに押し戻される!…やはり魔王は一筋縄では行かない!…
自身の技も力もバルデウスに通じない事を痛感したリーナは徐々に心が折れそう
になっては尚もバルデウスに押され、バルデウスも構わずリーナを押しては
まるで力比べを楽しむ様にリーナを壁へと押し遣り!…徐々に押される自分に
リーナは自問自答をし始める…
__ギギギギギッ!!…
{クッ!…このままでは!!……クソッ!!…
やはり倒せないのか!?…幾ら頑張った所で私では!…一国の姫では!!…
勇者で無ければ!!!……このままコイツを野に放したら王国は!!…
あと少し!…あと少しだと言うのに!!!…}
__ババッ!!!…
「バルデウスゥゥゥ!!!!」×2
リーナが押される一方でマサツグとモツはと言うと両脇から散開しては
二度目の奇襲時と同じ様…バルデウスの左肩の方から頭を狙う様に
奇襲を掛けて来るマサツグの姿と、自身の右足の方から胴体を狙う様に
奇襲を掛けて来るモツの姿があった!…今度は天の目で悟られてはいない!…
奇襲のタイミングも完璧!…何方か片方が防がれても大丈夫!…
そう意気込み二人が攻撃を仕掛けてはバルデウスの名前を叫び、少しでも
リーナの負担を減らそうと試みる!…そして二人の攻撃はまた棒術で
防げない間合いまで入り、二人とも今度こそ攻撃が入った!と確信するのだが、
バルデウスはまだ当たってはいないとばかりに突如その場で力み出すと、
次の瞬間奇怪な事が起きる!…
「ッ!?…フン!!」
__バシュウゥ!!!…ブワァ!!!…ッ!!……フォンッ!!…
「ッ!?…な!?…」
「嘘だろ!?…」
バルデウスは一瞬リーナとの鍔迫り合いから力を抜き全身に力を入れると
次の瞬間!…突如バルデウスの身に風を纏わり付いては今まさに攻撃しようと
していたマサツグ達に向けてその風が放出される!…まるで風のプロテクターが
発動したよう…その風に煽られマサツグとモツが若干吹き飛ばされると攻撃は
寸での所で空を切り、バルデウスにダメージを与える事に失敗する!…
当然突然の風にマサツグとモツが驚き言葉を口にするのだが、バルデウスは
まだ終わってないとばかりにリーナを押しながらまるでブレイクダンスを
踊るようその場で回って見せると、マサツグとモツに蹴りを入れる!…
__タッ!…グルンッ!!…
「セイヤ!!」
「ッ!?…」×2
__ギイィン!!…ガッ!!…ゴロゴロゴロゴロ…バッ!!…
リーナを抑える杖を支えにするよう…その場で横に回転しながら開脚し、
掛け声を挙げてはマサツグとモツに蹴りを入れるのだが…マサツグとモツも
瞬時に剣を構えて見せては体勢が不安定ながらもガードして見せる!…
しかしその威力は言うまでも無くとても重く…いとも簡単に吹き飛ばされると
マサツグ達は床に叩き付けられるよう転がるのだが、何とかまだ耐えられると
踏ん張っては受け身を取って再度バルデウスに攻撃を仕掛ける!
「ッ!!…まだまだぁぁぁ!!!」
「クハハハハ!!!本当に楽しませてくれる!!!
そうだ!!…これこそ闘争!!!…手段を択ばぬ!!…
相手に勝つ事のみを考え戦うその姿こそ美しい!!!…
さぁ!…もっと見せてみよ!!!…貴様達の闘争を!!!…」
__ギギギギギギ!!…
「クッ!!…」
マサツグが一人大剣を手にバルデウスへ向かって走り出し、その様子を後ろ目で
確認したバルデウスは歓喜に震え…自身の考えか良く分からない事を口にすると
マサツグに対し身構え始める!その間バルデウスは今だリーナとの鍔迫り合いを
しているのだが、リーナは心が折れそうになっているのかただ耐えるだけで
精一杯と居た様子を見せており、マサツグがその事を踏まえて早くリーナの救援に
入らないと!…と考えては今まさにバルデウスに斬り掛かろうとして居た!
「ンなろうがぁぁぁぁぁ!!!」
「フフフ!…フン!」
__バシュウゥ!!!……ブォン!!!…
「うおおおおおぉぉぉぉ!!!!」
再度マサツグが勢いを付けては斬り掛かり!…バルデウスもマサツグの攻撃が
来る事を察知するとまた力み出す!…するとバルデウスがまた自身の身に風を
纏い出しては吹き飛ばそうとし、結果は同じ……になるのでは無く、マサツグも
考えた様子でバルデウスにダッシュ斬りで突っ込んで行っては風を切る様に
大剣で突きを放ち、見事に風のプロテクターを突破する事に成功するとそのまま
バルデウスに向かい攻撃を放とうとするのだが…
「ッ!?…フン!…」
__ギイィン!!…
「ッ!?…浅い!!…」
バルデウスは大剣の攻撃が当たると予測したのかまたもや力むと、今度は
風を放つのでは無く単純に腕に力を入れガードする!…するとそれも何処かで
見た様な光景の様に…マサツグの突きはバルデウスの力の籠った腕によって
弾かれるとそのまま仰け反り、風のコンボも相まってかノックバックに
近い状態で吹き飛ばされては強制的に仕切り直される!…しかしマサツグは
とにかく攻撃が当たっただけでも御の字と言った様子で悔しがると再度大剣を
構え直し!…バルデウスもマサツグの攻撃が当たった事に驚くと、マサツグに
笑みを浮かべては再度身構え始める!…
「フフフ!…やるではないか!…」
{…さっきから一体!?……普通に考えればスキルなんだろうが…
それっぽいスキルは!?……いや…それっぽいには三つ位あったな!?…
伏せられて分からなかったけど!……
これもあの天の目と同じだって言うんなら!!…}
マサツグとバルデウスが睨み合い…リーナは弾き返す事が出来ないと言った
様子で鍔迫り合いのまま硬直!…この時…モツはバルデウスの見た事の無い
防御法に驚いた表情を見せて居るのだが、鑑定した時に有った詳細不明の
スキルの存在を思い出してはふと自身が天の目を見つけた時の事も同時に
思い出し、答えが出たのかモツは剣を構えると自然にバルデウスへ向かい
雷撃刃を放っていた!
「雷撃刃!!!…」
__バジュウゥゥ!!…ッ!?…
「ッ!…無駄な事を!…その技は既に!…」
__バシュウゥゥ!!…チリチリチリチリッ!…
「なッ!?…」
突如後方から雷撃刃が飛んで来た事にマサツグが驚くも、モツが放った雷撃刃は
真っ直ぐバルデウスに向かって飛んで行くと、バチバチと放電し始める!…
バルデウスも気付いて様子でモツに無駄と言っては雷撃刃を風で押し飛ばそうと
するのだが、次の瞬間モツの雷撃刃とバルデウスの風がぶつかった様に放電しては
モツの雷撃刃が散って、バルデウスの風がピタッと止む!…空中に放電した電子が
舞ってバルデウスの方に振り掛かるよう静電気で吸い寄せられ、再度ローブに
帯電したその電子達が一つになるよう集まり出すと別の技となってバルデウスに
襲い掛かる!
__チリチリッ!…チリチリッ!……ゴアァッ!!!…
「ッ!?…」
__ブワチィ!!!…
「ガアアァァァ!!!………グッ!…
な、何故風が!?…」
突如バルデウスの背中が発火する様に赤熱放電を起こし、その衝撃を受けた
バルデウスがさすがに効いたと言った様子で苦痛の声を挙げると、リーナと
鍔迫り合いをしたまま項垂れる!…突然の出来事にマサツグとバルデウスが
困惑の表情を見せ、一体何が起きたのか分からないと言った様子で戸惑って
居ると、モツが焦った様子ですかさずマサツグに攻撃の指示を出しては
リーナに声を掛ける!
「力学的な問題だよ!!…マサツグ!!ボサッとすんな!!
相手が怯んでいる内に叩き込め!!!」
「ッ!?…ス、スマン!!!」
「それとリーナ!!!…諦めるな!!」
「ッ!?…」
モツの指示にマサツグが慌てて戸惑いながらも謝るとバルデウスに攻撃を仕掛け、
マサツグが動き出した事にモツがまずはこれで!と言った様子で戦況確認を
すると、今度は心が折れ掛かって居るリーナの方に向けて激励の声を掛け始める!
その際モツもバルデウスに攻撃を仕掛け始め、リーナに諦めないよう声を掛けては
二人が揃ってバルデウスに攻撃を繰り出し!…その姿を見たリーナが驚いた表情を
見せて居ると、モツの言葉に目を覚ましてか徐々にバルデウスを押し返そうと
奮起し始める!…
「ッ!?…クッ!…ウオオオオオォォォォォォ!!!!」
__ッ!…ギギギギギギ!……ガキイィィン!!…ザシュッ!!…
「グッ!!…先程の技のせいか思う様に!…体に力が入らん!…
小賢しいが中々!…」
__ザシュッ!!…ドシュッ!!…ガシュッ!…ブシュッ!!…
リーナが目を覚ました様子で鍔迫り合いを押し返しては、マサツグとモツが
卑怯と言わんばかりにバルデウスの背中へ攻撃する!だがバルデウスも
ただやられるばかりでは無いと言った様子で、マサツグとモツに蹴り技を
繰り出しては応戦したりと色々するのだが、スタンした様に動きが悪くなり…
先程の放電衝撃のせいで風のプロテクターは使えなくなって、マサツグと
モツの二人が、風が無ければこっちのモンと言った様子で更に攻撃を
畳み掛けてはバルデウスの体力を地道に削って行く!…そんな様子を目にした
リーナは驚き戸惑った表情を見せていると、モツとマサツグがバルデウスの
反撃を掻い潜っては更に激励の言葉を掛ける!…
「ここまで来たんだ!!…技が通じない位で挫折するな!!!
まだ終わってないだろうが!!!」
「そうだぞ!!それにかの有名な監督もこう言っていただろう!!
{諦めたらそこで試合終了ですよ}ってな!!!」
「…ッ!……フッ!…
その言葉は今まで一度として聞いた事は無いんだが…そうだな!…
諦めたらそこで終わってしまう!!…マサツグ!!…モツ!!…
力を!…貸してくれ!!!」
「おう!!!」×2
モツが普通に激励の言葉を掛けてはマサツグは何処かのバスケの先生になる!…
全てはリーナを長時間の鍔迫り合いから解放する為の攻撃だったのだが、
バルデウスは攻撃を食らっても一切怯みを見せない所か寧ろ必要以上にリーナと
鍔迫り合いを続け、マサツグ達の攻撃に耐えてはまるでこの状況を楽しむ
かの様に戦闘を続ける!…そんなバルデウスの様子にこれ以上の攻撃は無駄だと
悟った二人は素直にリーナの援護に回り始めると、リーナの両脇から鍔迫り合いに
参加するよう勢い良く剣を振り下ろし、その様子にリーナが気付くと軽く笑みを
浮かべては改めて二人に協力を申し出る!…そのリーナからの協力要請に
マサツグとモツが返事をすると三人VS魔王で鍔迫り合いが始まり、リーナも
二人が参加した事に心強いとばかりに押し出し始めると、その鍔迫り合いにも
異変が起き始める!…
__ギイィン!!…ギギギギギギッ!…ピシッ!?…
「ッ!…何!?…」
「ッ!…杖にヒビが!?…リーナ!!!」
「ッ!!…」
それはマサツグ達が鍔迫り合いに参加して数分後の事であった!…
三人掛かりでもバルデウスは一歩も退かず、マサツグ達がその魔王たる所以に
驚かされて居ると、突如バルデウスの持つ杖にヒビが入り始める!…
その様子は杖を持つ本人にも分かったのかバルデウス自身も驚いた表情を
見せては杖の様子を見詰め、杖にヒビが入った事に三人が気付くとマサツグが
いの一番に好機!と言った様子で焦るとリーナの名前を呼び出し!…
その呼ばれた事にリーナが若干戸惑っていると、マサツグはリーナの様子など
御構い無しにすぐさま指示を出し始める!
「このまま俺達が抑えてるからお前は思いっきり技を繰り出せ!!!…
当てようとするんじゃない!!…ただ単に!!…
今までの鬱憤も込めて!…思いっきりぶっつけてやれ!!!!」
__ギギギギギギギッ!!!…コクッ!…ザザッ!!…
「ッ!…分かった!!!」
「ッ!…このまま来ると言うのか!?……面白い!!!」
マサツグとモツでバルデウスとの鍔迫り合いを支えてはリーナが杖ごと
バルデウスに引導を渡す!…遠慮は要らない思いっきりやれ!とマサツグが
リーナに指示を出し、モツの方を振り向くと互いに頷き腰に力を入れる!…
そうしてリーナより踏ん張った様子でマサツグとモツがバルデウスとの
鍔迫り合いに臨み出し、二人の様子を見たリーナが覚悟を汲み取ると
返事をしては例の突き技を放つ体勢を取る!…バルデウスの杖のヒビに
狙いを付け始めるとその一連の様子を見聞きしたバルデウスは面白いと
ばかりに誘っても居ないのに乗り出し、杖が砕けそうだと言うのに
マサツグとモツを更に押し出し始めると二人のTPを削りに掛かる!
__ガガガガガガガッ!!…
「グッ!!…乗るんじゃねぇよ!!ったく!!…」
「耐えろ!!…ここで耐えられなかったら何もかも終わるぞ!?…」
今までこれを耐えていたのか!?…そんな勢いを感じつつ各々が言葉を
口にして居るとバルデウスとの鍔迫り合いにマサツグとモツが悪戦苦闘し、
そんな二人の様子を見ているリーナが焦りを覚えると、思う様に狙いを
定める事が出来ないでいた!……焦れば焦る程集中力が欠如して手がブレる!…
更に失敗した時の事を考えると中々踏ん切りが付かず更に焦りを生み出す!…
{クッ!…手がブレる!!…こうしている間にもマサツグとモツが!?…
クソッ!!…何故手が震えるんだ!!…落ち着け!!…
マサツグとモツを信じろ!!…ここで失敗した時の事など考えるな!!…
失敗ばかり考えては何も前には進まない!!…}
__ガガガガガガガッ!!…
「ッ!?…マサ!!…」
《当てようとするんじゃない!!…》
「ッ!!…」
《当てようとするんじゃない!!…ただ単に!!…
今までの鬱憤も込めて!…思いっきりぶっつけてやれ!!!!》
自分が間誤付いている間にもバルデウスに押されている二人を見ては
如何しようも無い程に焦りを覚え、遂には構えを解いてしまうと慌てて
援護に回ろうとするのだが、ここでマサツグの指示が改めて頭の中で
再生されるとリーナはハッ!とする!…
あの時マサツグは当てようとするんじゃない!と自分に話した!…
それは外した時の対策はこっちで考えて有る!と言う暗示にも聞こえ、
そう解釈したリーナの中で何故か妙に余裕が出て来ると、一度息を
吸い始めては突きの構えを取り直す!…
「……スゥ!……ッ!!!…」
__……チャキッ!!…
{…私は一人じゃない!…今こうして頼れる仲間がいる!!…
失敗しても大丈夫!!…だが信頼する仲間の意思には答えたい!!!…
…だったらやる事は一つだけ!!!!…}
「ッ!!!…エルレイド!!!…フルゥレエェェェェェェェェ!!!!!」
突きの構えを取り直しては目を閉じて自問自答…そうして自身の中に有った
焦りを一つ一つ排除し、息を止めると目をカッと見開いてはバルデウスの杖に
狙いを定める!…すると先程までの手振れが嘘だった様に収まっては
相手をスッと見据える事が出来、自身の中で覚悟を決めるとその狙い澄ました
鋭い突きをバルデウスの杖に向けて解き放つ!…解き放った突きは真っ直ぐ
バルデウスに向かって行ってはマサツグとモツの間を通り向け、そのまま
吸い込まれるようバルデウスの杖のヒビが入った場所!…鍔迫り合いの
重心点となる場所に当たるとバルデウスを押し始める!
__ボウッ!!!…ズドオォォォォ!!!…
「グッ!?…ウオオオォォォォォ!!!…」
「「「ッ!!…いっけええぇぇぇぇぇえええ!!!!」」」×3
__ガガガガガガガッ!!…
苦戦の声を挙げるバルデウスを押し始めると同時に廃墟内には杖と技がぶつかり
合った際の衝撃波があちらこちらで飛び交い、当事者達以外に近づける状態では
無くなり色々な物が激しく吹き飛ばされると、その鍔迫り合いを中心に残骸で
出来た円が現れ始める!…円の中心では今だ拮抗した様子で鍔迫り合いが行われ、
押し切る気マンマンで居るマサツグ達がラストスパートを掛けて声を挙げると
更に押し、激しい剣戟音が辺りに響くと徐々に不穏な音も聞こえ始める!…
言わずもがなそれは杖から聞こえて来るものであり、ミシミシと不穏な音を
立てているのだがバルデウスは一歩も退かず!…逆に押し返そうとしていた!…
__ミシッ!…ミシミシッ!…
「グオオオォォ!!…フフフ!…良い!…実に良い!!!
こうでなければ!!…こうでなければなぁ!!!!…」
__ミシミシッ!!…バギィ!?…ッ!?…ズゴオォ!?…
「ッ!?…グフオォォォォォォォ!?…」
バルデウスは折れそうな杖を手に何とか押し返そうとしては歓喜の声を挙げる!…
ここまで来るともはやMなのでは!?…と疑いたくなるのだが本人はこの状況に
かなりご満悦の様子で押しては今だ前進しようと足掻き続ける!…しかし!…
ここで杖の方が持たないとばかりに遂に真っ二つに折れてリーナの突き技が
そのままバルデウスの胸部を襲い!…さすがのバルデウスもリーナの突き技は
効いたのか苦痛に表情が歪むと、物凄い勢いで後ろに吹き飛んでは廃墟奥の
祭壇を薙ぎ倒してその場に倒れる!…
__ゴオオォォォ!!!…ズガシャアァァァン!!!……パラパラッ…
「ッ!?………」
「入ったのか?……」
__……ッ~~~~~!!!!…ッシャアアアアアアァァァァァァァ!!!!…
「ッ!?………そうか!…」
バルデウスは祭壇を下敷きにして倒れてはピクリとも動かず…その様子に
マサツグとモツが困惑した様子を見せて居ると、リーナは自分の技が
バルデウスに通じたか如何かについて尋ねて来る。答えは目の前に見えて
いるのだが、リーナは如何やら不安らしく…若干不安気味にマサツグと
モツに尋ねてはただひたすらにその答えを待ち続ける…そうして数分…
さすがに倒してはいないまでも真面なダメージを与える事が出来たと
改めて実感し始めたマサツグとモツが、リーナの求めていた答えを言う様に
ガッツポーズをして喜び始めると、その様子を見たリーナが漸く安堵する。
あの様子だと間違い無く大ダメージ!…更に鍔迫り合いに押し勝った!…
そんな達成感にマサツグとモツが浮かれて居ると、倒れている
バルデウスの方から突如笑い声が聞こえ始める!…
「……ガフッ!…フフ!…フフフ!…クハハハハハ!!!…」
「ッ!…え?…」
「ッ!!……ハアァ~…ついウッカリ喜んじゃったけど…
やっぱ…そう簡単には終わらんよな?…
もうそのままねんねしてて欲しいんだが?…」
「そらそうだな…相手は魔王!!…
それに対して俺達はまだまだ経験浅い冒険者二人に?…
何とか着いて行けてる騎士団長様!…
戦力的に見て圧倒的に相手の方が上なんだから…倒れる訳ないよな?…」
倒れたバルデウスから咳き込み交じりの笑い声…その声にリーナが驚き祭壇の
有った方に視線を向けると、そこには祭壇の残骸から立ち上がろうとする
バルデウスの姿が有った!…当然あれで倒せたとは思っていないマサツグと
モツがその様子を見てはやっぱり…と言った様子で呟き、バルデウスに対して
武器を構え直し始めるとリーナも戸惑いながら武器を構え直す!…
__チャキッ!!…
「クハハハハハハハハ!!!!
アァ~ハッハッハッハッハッハッハ!!!!」
「……見る限りやせ我慢とかじゃあなさそうだな?…
間違い無くリーナのあの一撃は効いている!…」
「…てかあの一撃喰らってもまだあんな風に笑ってられるとか!…
一体如何言う神経してんのやら?…」
リーナの一撃はしっかり効いて居るとばかりにバルデウスの胸元には
深い窪みが出来て口から吐血の後が見て取れた。ボロボロのローブに
傷だらけの体とバルデウス自身口から吹いた血を拭って、効いた!と
言った様子で若干フラ付いて見せる!…だがマサツグ達の方に向かい
歩いて来ては満面の!…それも戦闘意欲に満ち溢れた様子の笑みを
浮かべてただ高笑いし続け、まるで効いていない様に見せる
バルデウスの様子にモツが戸惑いながらも冷静に判断して、マサツグが
高笑いするバルデウスの様子に困惑を覚える!…そうしてバルデウスが
マサツグ達との距離約5m位の所まで歩いて来ると、足を止めて更に喜びを
爆発させては様子が更におかしくなる!…
「これだ!!…これでこそ戦闘だ!!!…
良いぞ!!…実に良いぞ!!!
フハハハハハハハハハハハ!!!!
アーハハハハハハハハハハハ!!!!!」
__ゴゴゴゴゴゴ!!!…
「ッ!?…あぁ~…この展開はぁ~…」
「教祖みたく発狂モード?…って訳じゃなさそうだよな?…
元から発狂している様なモンだし…となるとやっぱそう言う事だよな?……
……はあぁ~…しんど…ここからが本番って事か…」
「ッ?…さっきから何を!?…それよりも奴が!?…」
バルデウスの状態はまるで最高にHighって奴だぁぁ!!!と言わんばかりに
テンションが爆上がり状態で、その様子にマサツグとモツが嫌な予感を
覚えて居ると、バルデウスは教祖みたく黒い瘴気を球体状に纏い始める!…
その様子を見たマサツグとモツは何が起こるのかを瞬時に察し、更に嫌気が
差した様子で愚痴を零しバルデウスの様子を見詰めていると、何が起きようと
しているのか分かって居ないリーナがバルデウスの様子に戸惑いを覚える!…
その際嫌そうな表情で構えるマサツグとモツに注意を促してはバルデウスに
注目するよう言い、その忠告を受けてマサツグとモツが黒い瘴気の球体に
目を向けると、案の定!…定番と言った様子で有る事が行われていた!…
__ゴゴゴゴゴゴッ!!!…
「あぁ!…滾る!…この時ほど我は生の実感を得る事は無い!!!…
もっとだ!!…もっと闘争を!!!…
もっと我を楽シマセロォォォォォォォォ!!!!」
「あぁ…変に火を付けちゃったから面倒な事に…」
「でもこうなるのは分かって居た事だろ?…
やるしかねぇよ!…」
魔王…突然の間奏…何か怪しい雰囲気…言うまでも無く第二形態に突入である!…
教祖と違う点が有るとするなら生々しい音が聞こえて来ないと言う点と、
瘴気の中から現在進行形でバルデウスの声が聞こえて来る事…その二つを除けば
教祖の変身シーンと全く同じであり、マサツグ達があぁ…と言った様子で
この後の事を想像して居ると、バルデウスが黒い瘴気の球から姿を現す!…
__バシュウゥゥ!!!…オオオオオォォォォォォォォォォォォォ!!!!!…
「あぁ…やっぱ定番ですよね~…」
「分かってた!…分かっては居たけど!…
改めてそれを目の前にすると如何して…こう面倒な!…」
黒い瘴気の球から暴風が噴き出し…辺りにその暴風が吹き荒れては一気に
瘴気が晴れ!…飛んだ様に姿を現すとそこにはまさに悪魔と言わんばかりに
変身した姿を見せるバルデウスが居た!…人の原型は留めて居るも全身が
白い外部骨格に覆われてはまるで某トレーディングカードゲームに出て来る
デーモンの○喚の様に見え、先程まで背中に何もなかった筈なのだが…
鷲に似た四対の立派な翼が生えてはバサバサと羽ばたいていた!…
顔はそのままイケメンなのだが頭にはライオンの様な何かの被り物をしており、
尻尾もサソリの尾の様な物が太く生えては黒光りし、足は猛禽類の様に
鋭い爪をした足に変わっていた!…何処をどう見ても禍々しいデーモンに変わり…
その外見を簡単に言うとイケメンのデーモンの○喚が飛んで居る!…
と説明するのだろうが、マサツグ達はそれ所では無い!…廃墟内で滞空しては
反響する位にバルデウスが叫び、マサツグ達が自身の耳を押さえて、変身した
バルデウスにただひたすら嫌気が差した様子で呟き、バルデウスが地面に
降り立ってマサツグ達の方に歩いて来ると戦闘の続きを求め始める!…
__バッサ!!…バッサ!!…スタッ…
「……サァ、続キヲシヨウカ!!!…」
「さぁて…如何する?ヤブさん?…」
「如何するったって…迂闊に前に出れないしねぇ…」
リーナは変身したバルデウスに完全に戸惑い、マサツグとモツはバルデウスが
本気を出して来た事に警戒すると、迂闊に動く事が出来ないでいた…
一撃でどれ位貰う?…最悪ワンパン?…そんな事になった目も当てられない!…
ただバルデウスの出方に警戒しつついつでも刹那や攻撃に移れるよう身構えて
居ると、先に動き出したのはバルデウスであった!…攻めて来ないマサツグ達に
我慢出来ないと言った様子で踏み込んでは襲い掛かる!…そのバルデウスの
突然行動にマサツグ達が戸惑うと、魔王との第二ラウンドが始まるのであった!…
0
お気に入りに追加
571
あなたにおすすめの小説
はぁ?とりあえず寝てていい?
夕凪
ファンタジー
嫌いな両親と同級生から逃げて、アメリカ留学をした帰り道。帰国中の飛行機が事故を起こし、日本の女子高生だった私は墜落死した。特に未練もなかったが、強いて言えば、大好きなもふもふと一緒に暮らしたかった。しかし何故か、剣と魔法の異世界で、貴族の子として転生していた。しかも男の子で。今世の両親はとてもやさしくいい人たちで、さらには前世にはいなかった兄弟がいた。せっかくだから思いっきり、もふもふと戯れたい!惰眠を貪りたい!のんびり自由に生きたい!そう思っていたが、5歳の時に行われる判定の儀という、魔法属性を調べた日を境に、幸せな日常が崩れ去っていった・・・。その後、名を変え別の人物として、相棒のもふもふと共に旅に出る。相棒のもふもふであるズィーリオスの為の旅が、次第に自分自身の未来に深く関わっていき、仲間と共に逃れられない運命の荒波に飲み込まれていく。
※第二章は全体的に説明回が多いです。
<<<小説家になろうにて先行投稿しています>>>
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
『特別』を願った僕の転生先は放置された第7皇子!?
mio
ファンタジー
特別になることを望む『平凡』な大学生・弥登陽斗はある日突然亡くなる。
神様に『特別』になりたい願いを叶えてやると言われ、生まれ変わった先は異世界の第7皇子!? しかも母親はなんだかさびれた離宮に追いやられているし、騎士団に入っている兄はなかなか会うことができない。それでも穏やかな日々。
そんな生活も母の死を境に変わっていく。なぜか絡んでくる異母兄弟をあしらいつつ、兄の元で剣に魔法に、いろいろと学んでいくことに。兄と兄の部下との新たな日常に、以前とはまた違った幸せを感じていた。
日常を壊し、強制的に終わらせたとある不幸が起こるまでは。
神様、一つ言わせてください。僕が言っていた特別はこういうことではないと思うんですけど!?
他サイトでも投稿しております。
【完結】6歳の王子は無自覚に兄を断罪する
土広真丘
ファンタジー
ノーザッツ王国の末の王子アーサーにはある悩みがあった。
異母兄のゴードン王子が婚約者にひどい対応をしているのだ。
その婚約者は、アーサーにも優しいマリーお姉様だった。
心を痛めながら、アーサーは「作文」を書く。
※全2話。R15は念のため。ふんわりした世界観です。
前半はひらがなばかりで、読みにくいかもしれません。
主人公の年齢的に恋愛ではないかなと思ってファンタジーにしました。
小説家になろうに投稿したものを加筆修正しました。
幼馴染の彼女と妹が寝取られて、死刑になる話
島風
ファンタジー
幼馴染が俺を裏切った。そして、妹も......固い絆で結ばれていた筈の俺はほんの僅かの間に邪魔な存在になったらしい。だから、奴隷として売られた。幸い、命があったが、彼女達と俺では身分が違うらしい。
俺は二人を忘れて生きる事にした。そして細々と新しい生活を始める。だが、二人を寝とった勇者エリアスと裏切り者の幼馴染と妹は俺の前に再び現れた。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
転生騎士団長の歩き方
Akila
ファンタジー
【第2章 完 約13万字】&【第1章 完 約12万字】
たまたま運よく掴んだ功績で第7騎士団の団長になってしまった女性騎士のラモン。そんなラモンの中身は地球から転生した『鈴木ゆり』だった。女神様に転生するに当たってギフトを授かったのだが、これがとっても役立った。ありがとう女神さま! と言う訳で、小娘団長が汗臭い騎士団をどうにか立て直す為、ドーン副団長や団員達とキレイにしたり、旨〜いしたり、キュンキュンしたりするほのぼの物語です。
【第1章 ようこそ第7騎士団へ】 騎士団の中で窓際? 島流し先? と囁かれる第7騎士団を立て直すべく、前世の知識で働き方改革を強行するモラン。 第7は改善されるのか? 副団長のドーンと共にあれこれと毎日大忙しです。
【第2章 王城と私】 第7騎士団での功績が認められて、次は第3騎士団へ行く事になったラモン。勤務地である王城では毎日誰かと何かやらかしてます。第3騎士団には馴染めるかな? って、またまた異動? 果たしてラモンの行き着く先はどこに?
※誤字脱字マジですみません。懲りずに読んで下さい。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる