どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-

すずめさん

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-第一章-スプリングフィールド王国編-

-第一章四十四節 困惑の朝とハーピィの羽とクランベルズへの帰還-

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さて、カルト教団の強襲から一晩明けてブルーベルズの農村…マサツグが宿屋の

ベッドで目を覚ますとそこにはハイドリヒ程ではないが豊かに育った果実が二つ…

…等と言ってる場合ではなく、リンに抱え込まれる様にして目を覚ますと身動きが

取れずワタワタとしていた。リンは今だ起きる気は無いのかマサツグを抱えて

安心し切った表情で寝息を立て、マサツグがリンの拘束から逃れようと腕を掴み

外そうと試みるのだが、リンはピクっと反応すると唸り声を上げ始める。


__……ガシッ!…ピクッ…


「う…うぅ~ん……」


「ッ!?…この状況…如何したら良いのでしょうか?…

こんなとこモツに見られたらまた有らぬ誤解を受けてしまい…」


__ガチャッ!!…ギイイィィ~~…


マサツグがこの状況を嬉しく感じながらも危機感を覚えていると独りでに扉が

開き始める!…最後寝る前の記憶を辿れば疲労困憊状態(尋問のせい)でそのまま

ベッドに倒れ込み寝てしまったので、鍵を掛けていない事に気が付くと

マサツグが更に慌て始める!誰が入って来たんだ!?…モツ!?…女将さん!?…

とにかく誰も入って来るな!!と無言で扉の方を見詰めては念を送り続けて

いると、その開いた扉からは誰も入って来ず…ただ朝の冷たい風が部屋の中に

流れ込むと、寝ているリンが身を震わせ目を覚ます。


__ひゅうぅ……ッ!…ブルブル…


「うぅ~…寒!……あれ?…いつもと違って…固い?…」


「……お早う…リンさん……」


「……あっ…マサツグさん…お早う御座います!………zzzzz…」


リンが寒さで目を覚ましマサツグをギュッと抱きしめると違和感を覚え、

自身が抱えている物を確認すると目線をずらしジッと見詰め出すと、

マサツグがいつぞやの寝起きドッキリみたいな事になるのでは?と戸惑いを

覚える。それでもマサツグは困惑しつつも挨拶をするとリンはまるで平常運転と

言った寝惚け眼の笑顔で返事をし、マサツグを抱えたまま徐々に目を閉じ

二度寝に入ろうとするとマサツグが慌てて起こしに掛かる!


「だあああぁぁぁぁ!!!二度寝するな!!放してくれ!!!

色々と困るからぁぁぁぁ!!!!…」


そうして朝から騒がしい様相で始まり、マサツグが解放されるとさっさと支度を

済ませてはまだ眠たそうにしているリンを連れて一階へと降りて行き、一階に

降りると既にモツが朝食を食べ終えて食後のコーヒーを飲んでおり、モツも

マサツグに気が付いた様子で振り向くと挨拶をしようとするのだが、何故か

マサツグとリンを見詰めてはハッと何か思いついた様な反応を見せ、ある事を

マサツグに尋ねる。


「……ッ!…おっ!…マサツグ!おは……

昨夜はお楽しみでした?…」


「ッ!?…馬鹿野郎!!…朝っぱらから何聞いてんだ!?…」


「いや…お約束かと……

それに手を繋いで降りて来るあたりかなり怪しく思えるのだが?…」


「……はあぁ~…

リンは如何やら朝にめっぽう弱いみたいでここに来るまでの間…

壁に寄り掛かってズルズル歩いて居たから危なっかしくて!…」


モツがコーヒーカップを片手に平然とした様子で某大作RPGの隠し要素の台詞を

口にすると、マサツグが思わず噴き出し戸惑ってはすかさずモツにツッコミを

入れ、モツはコーヒーを一口飲んだ後マサツグにお約束だと苦笑いして見せると、

更にマサツグとリンが手を繋いでいるところを見て怪しいと笑って見せる。

そのモツの言葉にリンの状態を説明するようマサツグが話し始めるのだが、

女将さんがマサツグとリンの分の朝食を用意し、机の上に置いた瞬間!…

リンが朝食に匂いに釣られて目を覚ますと、マサツグを連れて朝食の置かれた

テーブルへと歩き出し始める。


__コトッ…コトッ……クンクン…ッ!!…


「マサツグさん!!…朝ご飯ですよ!!ほら早く!!…」


「だあぁ!?…さっきまで寝惚けてた奴に言われたくねぇ!!…」


リンに引っ張られるままにテーブルへと引き摺られ、リンがマサツグを急かす様に

言葉を口にするとマサツグはリンに文句を言い始める。その様子はまるで大型犬を

散歩に連れ出したものの、その大型犬に引っ張り振り回されている飼い主の図に

しか見えず、その様子にモツは一人笑いながら二人が朝食を食べ終えるのを

待つ。そして二人が朝食を食べ終えて一段落していると、リンがハッ!と

思い出した様な素振りを見せては自身のポケットと弄り始める。


「ふぅ~……あっ!…そうだった!マサツグさんとモツさんに!…えぇ~っと…」


「……?…」


「あっ!…あった!…これを!…」


__ファサ…


リンがマサツグとモツに渡す物が有ると言っては何かを探す様にポケットの中を

弄り出し、マサツグとモツがリンの事を不思議そうに見詰めているとリンが

見つけたと笑顔で言って、ポケットから取り出したのは先程話題に出て来た

某大作RPG…に出て来るアイテムに酷似した羽根の束…それを二つマサツグと

モツに渡すようテーブルの上に置き、マサツグとモツがそれぞれ1つずつ手に

取ってマジマジ観察しては如何言うアイテムなのかをリンに尋ね始める。


「……リン?…このキメラの…」


「おい馬鹿止めろ!…んん!!…この羽根は?…」


「これはハーピィの羽と言いまして、これを使えば一度行った事のある

町や村は時間を掛ける事無くひとっ飛び出来ると言うアイテムなんです!

使い方も簡単で…その向かいたい町や村がある方向に向かって羽根を

空へ投げるだけで良いんです!」


「ッ!…ほらやっぱりキメラの…」


「止めろって!!…」


その余りの見た目の酷似にマサツグがアイテム名を口にしようとすると

モツが止めに入り、モツが仕切り直す様に咳払いをしてリンにアイテムの

説明を求めると、リンはハーピィの羽の用途・使用方法を二人に説明し

始める。その際その説明も何処かで聞いた事の有る説明で、マサツグが

確信を持った様子で再度あるアイテムの名を口にしようとすると、モツが

止めに入り、リンからハーピィの羽を一つずつ受け取るとリンから指示を

受ける。


「…では、マサツグさんとモツさんはこれを使って先に一度…

クランベルズに戻って下さい!…正式にギルドでのマスターオーダーの

受諾後…その足で旧・スプリング大聖堂に向かって頂ければ良いと思いますので!

…あっ!…あとクラスアップの件と森での出来事の報告を忘れずに!…

この森の件に関しては緊急事態なので!…」


「分かった!……って、あれ?…リンは?…

見た感じさっきの羽持って無さそうだったけど…」


「私はまだこの村である事を調査しないといけないので残ります!

ハーピィの羽は道具屋で売っていますので然程問題ではありませんし…

とにかく心配は要りませんよ!」


「そ…そうか……」


リンからの指示を聞いてマサツグが納得すると席を立ち、指示通りクランベルズに

戻ろうと動き出すのだが、リンだけはその場から動こうとはせずマサツグを見送る

ままで居ると、マサツグがリンの方を振り返り不思議そうに質問し始める。

てっきり一緒にクランベルズに戻るものだと思って居た様子のマサツグに、リンは

まだやる事が有ると言い、両手でガッツポーズを取ってやる気を見せ、帰りの

心配等はいらないと鼻息を荒くすると、その様子にマサツグとモツが戸惑いを

覚える。まるで何かと戦う気で居るのか?とツッコみたくなるのだが、とにかく

クランベルズに戻ろうと二人が宿屋の玄関へと移動し始めると、突如女将さんに

声を掛けられる。


「あっ!…ちょっと待ってください!!」


「ッ!…女将さん?…」


「…この程度の事しか出来ませんが…それでもこれを!…」


女将さんに呼び止められマサツグ達が振り返ると、そこには若干息を切らし

急いでいた様子を見せる女将さんの姿を見つける。その際女将さんの手には

何やら新聞紙で包まれた何かを二つ持っており、マサツグとモツが女将さんの

様子に戸惑って居ると、女将さんはふたりにそれぞれその包みを差し出す。

二人は戸惑いつつもその包みを受け取ると新聞紙越しでも分かる位に暖かい

何かだと確認すると、女将さんに手渡された物について質問をする。


「ッ!…あったかい……これは?…」


「はぁ!…はぁ!…はぁ~……

それは任務先でも簡単に食べられるよう私が作った軽食です。

こんな事しか出来ませんが!…如何か!…

如何か娘をよろしくお願いいたします!!!…」


__バッ!…ッ!!…バッ!!…


モツの問い掛けに女将さんが息を整えるとその包みの中身について答え始める。

中身は軽食でお弁当である事を女将さんが話すとマサツグとモツがハッ!と

納得したのかその包みをジッと見詰め始め、女将さんが最後にマサツグとモツに

それぞれ娘の救助をお願いするよう頭を下げようとした瞬間!…マサツグと

モツがその女将さんの行動に気が付き女将さんの額に手を当て下げる事を

させないよう邪魔をすると、女将さんはそのマサツグとモツの手に戸惑いの声を

漏らす。


「……え?…」


「…女将さん……頭を上げて下さい…

俺達あんまそう言う頭を下げられる事に慣れてなくて…

違和感を覚えてしまうんです…それにこれは俺達が望んで受けてた仕事です!…

お礼を言われる筋合いは有りませんよ?…」


「ッ!?…で、でも!!…」


「安心してください!!!…

必ず女将さんの娘さんを助け出して見せますので!!!…

失敗は…しませんので!!!」


女将さんが戸惑いの言葉を漏らしては恐る恐る頭を上げ、マサツグとモツの

表情に目をやるとそこには優しい笑みを浮かべる二人の姿が有った。マサツグは

頭を下げられる事にむず痒さを覚えた様子で話し、マスターオーダーは自分達の

意思で受けたと言うとお礼はいらないと首を左右に振って見せる。その言葉に

女将さんが戸惑った反応を見せて居ると、モツが女将さんを安心させるよう

言葉を掛けて必ず娘さんの救出するよう約束すると、女将さんが目を見開き涙を

流し始める。


「ッ!!……有難う御座います!!…如何かよろしくお願いいたします!!!…」


「……行くか!!…」


「あぁ!!…」


__ガチャッ!!……ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…


女将さんの姿を見てマサツグとモツがやる気を出すと互いに声を掛け合い、

覚悟を決めると宿屋の玄関を開けると宿屋を後にする。その出て行く際…

座り込む女将さんをリンが慌てて支えに行っているのが見て取れ、二人が

揃って心の中で後は任せた!と言って歩き出すとまず二人は村の広場に

向かい始める。その道中…昨日の今日なのだが辺りは酷く荒れており、

今だカルト教団の恐怖に怯えている様子を見せる農民の姿も見て取れる。

そんな様子を目にしつつも二人は直ぐに十字路広場に辿り着くと、

二人はハーピィの羽を手にする。


「……これをクランベルズの方に向けて投げれば良いんだよな?…」


「……お先にどうぞ?…」


「…ッ!!…ッ!……はぁぁ~~…ウダウダ言ってても仕方が無いか…

…んん~!!…そりゃ!…」


互いにハーピィの羽を手にアイテムの使用方法を確認すると、モツがマサツグへ

先に行くよう勧め始める。その言葉を聞いて真っ先に実験台にされるとマサツグが

理解しモツに文句を言おうとするのだが、ここで口論していても仕方が無いと

言葉をグッと飲み込むと、クランベルズが在る方角に振り向きハーピィの羽を

空に向けて投げる!するとハーピィの羽は空を舞って徐々に小さな光となると

一直線にその方角の方に向かって飛んで行き、マサツグの体も宙に浮き始めると

その光を追う様に空を飛び始める!


__シュンシュン…バシュン!!!…


「ぎゃああああぁぁぁぁ!!……」


「……なるほどあんな風に飛んで行く訳だな?…

じゃあ俺も!!…」


__シュンシュン…バシュン!!!…


モツはマサツグが飛んで行く姿を見て如何言う風になるのかを理解すると、

マサツグの後を追い掛ける様にハーピィの羽をクランベルズの方角に向けて

投げては空を飛び始める。そしてここからがマサツグにとってトラウマもの

であった…何故ならマサツグは高所恐怖症を拗らせているからである…

ハーピィの羽はグングン上空へと飛んでは地面から離れて行き、鳥達が

飛んで居る高度まで来るとトンデモナイ速度でクランベルズに向かい

飛び続ける。


__ゴオオオォォォ!!…


「ギャアアアアァァァァァァァァァァァァ!!!

意外と高い所飛んでるぅぅぅぅぅぅぅ!!しかも速いぃぃぃぃぃ!!

かなり怖ぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」


時速50kmは出て居るだろうか?…その割には体に感じる風は少なく、

目を開けれないと言った事は起きない。しかし空を飛ぶのは人間誰でも

初めてなもので、高所恐怖症を拗らせたマサツグにとっては地獄の

体験でしかなかった。更に空を飛んでいる間その飛行状態を自身が

操作出来るのかと考え体を動かしてみるのだが、全く操作が効かず

完全オートマチック状態…減速も加速も出来ないまま飛び続けていると

後ろからモツが合流して来てか、マサツグの様子を見ては笑い出し始める。


「ぶッ!!…あっはっはっはっはっはっは!!

オイオイ…いつも飛んで攻撃する奴が何言ってるんだ!

それにこの速さだったら直ぐに着くだろう?」


「ッ!?…モツウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!

アレは一点に無我夢中で戦ってたから忘れる事が出来たんだ!!!

これは明らかに制御出来ないし!!!…無駄に高度は高いし!!!…

何よりこの高度まで飛んだ事はねぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」


「あっはっはっはっはっは!!!気付いてないのか?…

騎士団長との一騎打ちの時…ヤブこれより高い場所を飛んでいたんだぞ?…

これより高高度で落下して来た奴のセリフとは思えないぞ!!

あーはっはっはっはっは!!」


「ッ!?…モツ!!!あの場に居なかったんじゃなかったのかよ!?

それに何で俺がこれより高い場所から落下して来た事を知ってるんだ!?

見てないってのは嘘だったのかぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」


大の大人が叫びながら涙目で宙を舞い、更にそれが騎士団長に高高度からの

奇襲を掛けた人間だと言うのだからモツはおかしくて笑い続ける!そんなモツの

様子にマサツグがツッコミを入れまくるのだが、モツはマサツグの状態に

良くそれであの騎士団長に勝てたな?と…その場面を見ていた様子で話し

ただ笑い続けていると、マサツグはモツの言葉に戸惑いながらも叫び続ける!

その際モツにあの闘技場に居たかどうかを尋ねるのだが、モツは首を左右に

振って見せては何処で見たかを答え始める。


「…いいや!…闘技場には居なかったさ!…でも動画は見たぞ?…

誰かヤブと騎士団長様の決闘を録画していた人が居て…

ヌフヌフ動画やpaytubeにその動画を挙げてて…それを見たんだよな…俺…

一回気になってさ?…それに中々面白かったぞぉ?…

最初ヤブを馬鹿にしてた連中が…目を点にして……ッ!…

如何やらもう直ぐ着くみたいだぞ?…」


モツが何処でその決闘の様子を見たのかを嬉々として話し出し、現実リアルに戻った際…

動画サイトで見た事をマサツグに話し始めると、マサツグはばつが悪い表情を

浮かべてはモツを見詰めて黙りこくってしまう。しかしモツはそんなマサツグの

様子などお構いなしに動画を見た際の感想を笑いながら話し出し、何処が

面白かった等…さぞ楽しませて貰ったと言った様子で話し続けていると、徐々に

クランベルズの町が見えて来る。それにモツが気付き話を切る様にマサツグに

声を掛けると、飛行速度そのままに地面へと降下し始め、徐々に近づいて来る

地面にマサツグが更に慌て始めるとマサツグが涙を零し始める!


__ゴオオオォォォ!!!…


「ッ!?…いぃやあああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!

この速度で落下して行くなぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


__ゴオオオォォォ!!!…ッ!!!!………ギュワン!!…


本来ならブルーベルズの農村からクランベルズまで約二日掛かる道程を

たった数十分(体感時間)で到着する……確かに凄く早い上に魔物と

エンカウントしなくて済む…安心かつ迅速な移動方法なのだが、マサツグに

とってはただの恐怖映像でしかなく!…徐々に近づく地面にマサツグが

思わずガードの体勢を取ろうとするのだが思う様に動けない!…

その間クランベルズへ近付けば近づく程に高度が下がり、遂には地面から

約1mの位置まで下がって来るとマサツグが目を閉じてある種の覚悟を

決めるのだが、突如降下して行くマサツグの体がまるで燕の宙返りの様に

急上昇すると、垂直に体勢を立て直しゆっくりと地面に向かって降下し始める。


__シュウウゥゥン!……バタッ!!…スタッ!…


「…よっと!……到着ぅ~…

…初めて使ったけど中々に便利だな…今度幾つか仕入れておこうか…

なぁ?…マサツグ!…ッ!?…」


「………」


マサツグとモツが体勢を立て直しクランベルズの玄関口前で着地すると、

マサツグはその場に崩れる様に倒れ込み、モツは何事も無かった様に

着地をして見せる。そしてモツは二日の距離を数十分で移動出来ると言う

点を評価し、今度仕入れて置くかと一人考えてはマサツグに尋ねようと

視線を向けるのだが、そこ居たのは四つん這いで項垂れ、生まれたての

小鹿の様な弱々しい姿を見せるマサツグの姿であった。ただ無言で

項垂れてはその場から立ち上がるどころか頭を上げる事すら困難な様子を

見せ、モツがその様子に驚き戸惑った反応を見せて居るとマサツグは

モツの問い掛けに対して答えようと思ったのか、振り絞った様な声で

答え始める。


「……俺は買わないかな?…

こんな怖い思いをするなら日数を掛けてでも!…モンスターに襲われてでも!…

歩いて行こうと思うから……後多分俺これに慣れる事は無いと思う…」


「……あぁ~……何か…その…ゴメンな?…」


「…謝んじゃねぇ……」


マサツグから聞き慣れないか細い声が聞こえ、モツが困惑したままマサツグを

見詰めていると、若干小刻みに震えている様子が見て取れる。その様子から

冗談抜きで本当に恐怖を感じていたのかとモツが察するとマサツグに戸惑い

ながらも謝り始め、それを聞いたマサツグがか細い声のままモツにツッコミを

入れる。そこからマサツグが立てる様になるまで数分の時間を要し、漸く

真面に動ける様になってクランベルズの町へ足を踏み入れると、そこには

最初に見た物より若干ながらも活気が戻って来つつある町の様子が広がっていた。


__ワイワイ!…ガヤガヤ!…ワイワイ!…ガヤガヤ!…


「…大分雰囲気戻って来た?……」


「ここを離れて…三日位か……三日でここまで戻ったんならまだ良い方じゃ?…」


マサツグ達がクランベルズを離れている間…特に異常は無いと言った様子で

商いが行われ、冒険者に衛兵達とやはり警戒を強めた様子を見せる街並みに

やっぱり…と言った様子でマサツグ達が見て回ってると、メインストリートでは

お馴染みと言った様子の蟻地獄の風景が見て取れ、マサツグとモツが学習した

様子で足早に歩き出し始めるとギルドへ一直線に歩いて行く!その際悲鳴に似た

戸惑いの声が聞こえ、その様子を見て見ぬふりして歩くマサツグ達は心の中で

如何しようも無いと言った言葉を呟き、その場を後にする。


__え?…えぇ!?…あっ!…ちょ!…ちょっと!?…


「……そして今日もまた一人…の中へと引きずり込まれる獲物達…

…何と言うか……戻ったのは戻ったな?…」


「相変わらずの豪腕(物理)ビジネスだな…」


その被害に巻き込まれないよう足早にメインストリートを駆け抜けては

クランベルズの広場まで辿り着き、そそくさとギルドの中に逃げ込むよう扉を

開けて中に入ると、そこには数十名の冒険者達やギルド職員…クラリスの姿を

見つける。やはりまだカルト教団ショックではが出払っているのか少し寂しい

光景が広がっており、ギルドに入って来たマサツグとモツに冒険者達がチラッと

視線を送り、二人が誰なのかを確認すると若干有名になったのか凝視されたりと

色々あるものの、二人が帰って来た事にクラリスが気付くと受付カウンターを

飛び越え駆け寄って来る。


「…ッ!…マサツグさん!…モツさん!…」


__バッ!!…タッタッタッタッタッ!…


「ご無事で何よりです!!…で、リンからクエスト巻物スクロールは?…」


「あぁ、受け取ったよ!」


「俺も!…」


クラリスが心配した様子でマサツグとモツに声を掛け始め、マスターオーダーの

クエスト巻物を受け取ったかどうかを尋ね始めると、マサツグとモツがそれぞれ

受け取ったと返事をする。それを聞いてクラリスは安心した表情を見せては

自身の胸に手を当て一息吐き、その様子にクラリスも何だかんだでリンの心配を

してるんだとマサツグ達が考えていると、リンが近くにいない事を確認してか

更にマサツグとモツに質問をし始める。


「…ふぅ……良かった!…無事なのね?………ところであの子は?…

近くに居ないようですが?…」


「え?…あぁ…何かまだやる事が有るとかで…ブルーベルズに居ると思う…」


「ッ!?……まさかあの子!!…」


「ッ!?…く、クラリスさん?…」


クラリスの質問にマサツグが戸惑いながらも返事をして答えると、その答えを

聞いたクラリスは何かを理解したのかハッと目を見開き、直ぐに眉間にしわを

寄せ出すと徐々に怒りを露わにし始める!…その際後ろから怒りを体現して

いる様なオーラが見え始め、マサツグとモツの二人がそれに気が付くと戸惑った

様子で名前を呼んでは慌てて宥め始める。その際リンが村に残った理由を二人が

考え口にし始めるのだが、クラリスは背に般若の面を背負い始める…


「ま!…まぁ!…そんなに怒らなくても!!…

リンはリンなりに村人を気遣って居るんだと思うぞ!?…」


「そ!…そうだぞ!?…

昨日だってブルーベルズがカルト教団に襲われたし!…

ここに戻って来る時だってリンは女将さんの傍で労わる様に

立っていたんだから!…」


__……ッ!!…ガッチャ!!…ガッチャ!!…ガッチャ!!…ガッチャ!!…


「おぉ!!冒険者殿!!…息災であったか!?」


静かに怒りを燃やすクラリスにマサツグとモツは何故かリンの言い訳を考えては

口にするのだが、クラリスの怒りは一向に収まらず徐々に般若が姿を現し始める。

その様子に二人は一体如何やって見せて居るんだ!?と考えつつも先にクラリスの

怒りを鎮める事を優先し、言葉を掛け続け宥めに掛かって居ると突如後ろから

重装備らしき足音が聞こえ、その足音の主がマサツグとモツの二人に向けて声を

掛け始める。その声は二人揃って聞き覚えが有る物で、マサツグとモツが

誰だと?と疑問を持ちつつ振り返るとそこにはまた珍しい人が立っていた。


「え?……ッ!?…ど!…どちら様で?…」


「ッ!…おっと!…いかんいかん!…気が先走り過ぎてしまったか!…

これは失敬!…」


__ガッチャ!!…スッ…


「えッ!?…しょ、将軍!?…」


マサツグとモツが振り返るとそこにはまるで黒騎士と言わんばかりの厳つい

大きな黒い鎧を身に着ける騎士と、見覚えの有る白銀の鎧を身に着ける騎士

二人が立っている姿を見つける。二人共兜をしっかりと被ってフェイス

ガードも下ろし、顔が見えない状態で話し掛けて来るとマサツグとモツは

困惑するのだが、黒騎士の方がマサツグ達に謝罪をしフェイスガードを

上げて素顔を見せると、フェイスガードの下からは再会を喜ぶ将軍の素顔が

出て来る。それを見てマサツグが驚き将軍と呼んで見せて居ると、

隣の騎士もフェイスガードを上げてはマサツグに話し掛け始める。


「全く!…何をそんなに驚いて居るのだ!…

これからカルト教団の根城を叩くと言うのだから!…不思議ではないだろ?…」


「ゲッ!…ハイドリヒ!…お前まで居るのか!?…」


「ッ!?…ゲッ!…とは何だ!!…ゲッ!…とは!!!…」


もう一人の白銀の騎士はやはりハイドリヒであり、マサツグが将軍の事に驚き

声を挙げて居るとその様子に呆れた表情を見せてはマサツグにツッコミを入れ、

マサツグがハイドリヒを見るなり声を挙げてばつの悪い表情を見せると、

ハイドリヒがマサツグの表情と言葉に文句を言い始める。そうしてまさかの

再会にマサツグとモツが戸惑い、如何してなんだ?…クラリスの事も忘れた

様子で二人を見詰めていると、突如クエストボードの方から声が響く様に

聞こえ始める。


「…これより!!…

スプリング大聖堂に潜伏するカルト教団殲滅の為の任務説明を行う!!!…」


「ッ!…どうやら本格的に始まるみたいだな?…」


「あっ!…ちょッ!…ちょっと!!…」


__タッタッタッタッタッ!…


声の聞こえたクエストボードの方に目を向けるとそこにはギルド職員が数名…

壁に大聖堂の見取り図らしき物を張り出してはクエストの概要を説明を

すると言い出し、将軍とハイドリヒがその説明を聞く為にクエストボードの方へ

移動し始めると、マサツグとモツも慌てて付いて行く。その際マサツグが

将軍に追い付くとふと疑問を感じ、ある事を尋ね始めるのだが将軍は戸惑う事無く

答えると高揚した様子を見せ始める。


「…と言うより!……将軍がここに居て良いんですか!?…

幾らカルト教団の本拠地を襲うとは言え!…王都が手薄になるんじゃ?…」


「それに関しては恐らく大丈夫であろう!…

何故なら奴らはこの王都だけは襲って来る気配を見せないのだ…」


「え?…」


「理由は分からんが頑なに襲って来ようとはせんのだ…

一度配備を手薄にし王都の周りに伏兵を仕掛けて見たのだが…

カルト教団の部隊を見つける所か斥候一人来る気配を見せない…

まるでその時が来るまで襲わないと言っている様にな?…」


将軍が久々の戦場と言った様子で高揚し、マサツグの質問に対し大丈夫と

答えるとその理由を話し始める。しかしその理由は不確かで不安が多く、

将軍自身もこの話をする際…若干困惑した様子で話しては首を傾げて見せ、

マサツグがその答えに疑問を覚え同じ様に困惑し始めると、今度はモツが

将軍に質問をする…その内容は騎士団長…ハイドリヒについてであった。


「…とにかく王都が襲われる気配が無いのは分かったんですが…

さすがに戦力を割き過ぎでは?…将軍に騎士団長…

まるで誘い込まれている様に感じるのですが?…」


「ッ!…それに関しては……まぁ…あれだ…特訓と言う奴だ…」


「……?…特訓?…」


モツがハイドリヒの質問をする際…王都の防衛力も混ぜて質問をすると、

途端に将軍とハイドリヒの表情が困惑し始めて具合が悪そうな表情を

見せ始める。勿論体調を崩したとかでは無く…聞いて欲しくないと言った

表情を見せ、将軍が何故か「特訓」と言う言葉を口にすると明後日の方向に

目をやる。その様子に当然モツが困惑してはその意図を考え始め、

マサツグもその様子に疑問を持って如何言う事かを考え始め、まずは

状況を整理する。


「……?…特訓?……でもこんな非常事態に何でワザワザ?…

特訓だったら別に今まで通りで……ッ!…」


__…お~ほっほっほっほ…


「……もしかしてその特訓…王妃様が関係してます?…」


マサツグが特訓の言葉に疑問を持ち、ただ特訓をするなら表彰式の朝の時の様に

兵士同士で戦えば…と考えるのだが、ここで何故か頭の中でアムネスの顔が

チラつくとマサツグがハッ!とした顔をする。何故なら…あのアムネスは

将軍だろうが王様だろうが…無茶ぶりをして来ると言う事を既に理解している

からであった。その点を思い出しマサツグがそれとなく将軍にアムネスの名前を

出すと、将軍とハイドリヒの二人がピクっと反応しては大きく溜息を吐き、

肩をガックリと落とし始める。


「ッ!?……はあぁ~~~…」


「ッ!…あっはっはっはっは……お疲れ様です…」


「…痛み入る……」


「え?……え?…」


その様子を見てマサツグが察し苦笑いをすると将軍の背中に手をやって労りの

言葉を掛け出し、将軍がマサツグに感謝するよう脱力しながら呟くと、モツは

如何言う事なのか?と疑問の表情を浮かべる。そうしてマサツグが如何反応した

ものかと悩み、将軍とハイドリヒが王妃様の突発的な訓練に参った表情を

浮かべ、状況が把握出来ないモツが困惑して居ると、クエストボードの前から

カルト教団殲滅作戦の説明が始まるのであった。

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貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。 ~あらすじ~ 世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。 そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。 しかし、その恩恵は平等ではなかった。 富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。 そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。 彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。 あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。 妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。 希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。 英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。 これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。 彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。 テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。 SF味が増してくるのは結構先の予定です。 スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。 良かったら読んでください!

俺の召喚獣だけレベルアップする

摂政
ファンタジー
【第10章、始動!!】ダンジョンが現れた、現代社会のお話 主人公の冴島渉は、友人の誘いに乗って、冒険者登録を行った しかし、彼が神から与えられたのは、一生レベルアップしない召喚獣を用いて戦う【召喚士】という力だった それでも、渉は召喚獣を使って、見事、ダンジョンのボスを撃破する そして、彼が得たのは----召喚獣をレベルアップさせる能力だった この世界で唯一、召喚獣をレベルアップさせられる渉 神から与えられた制約で、人間とパーティーを組めない彼は、誰にも知られることがないまま、どんどん強くなっていく…… ※召喚獣や魔物などについて、『おーぷん2ちゃんねる:にゅー速VIP』にて『おーぷん民でまじめにファンタジー世界を作ろう』で作られた世界観……というか、モンスターを一部使用して書きました!! 内容を纏めたwikiもありますので、お暇な時に一読していただければ更に楽しめるかもしれません? https://www65.atwiki.jp/opfan/pages/1.html

魔力ゼロの英雄の娘と魔族の秘密

藤原遊
ファンタジー
魔法が支配する世界で、魔力を持たない少女アリア・マーウェラ。彼女は、かつて街を守るために命を落とした英雄的冒険者の両親を持ちながら、その体質ゆえに魔法を使えず、魔道具すら扱えない。しかし、彼女は圧倒的な身体能力と戦闘センスを武器に、ギルドでソロ冒険者として活動していた。街の人々やギルド仲間からは「英雄の娘」として大切にされつつも、「魔力を捨てて進化した次世代型脳筋剣士」と妙な評価を受けている。 そんなある日、アリアは山中で倒れていた謎の魔法使いイアンを助ける。彼は並外れた魔法の才能を持ちながら、孤独な影を背負っていた。やがて二人は冒険の中で信頼を深め、街を脅かす魔王復活を阻止するため、「カギ」を探す旅に出る。 しかしイアンには秘密があった。彼は魔族と人間の混血であり、魔王軍四天王の血を引いていたのだ。その事実が明らかになったとき、アリアは「どんな過去があっても、イアンはイアンだよ」と笑顔で受け入れる。 過去に囚われたイアンと、前を向いて進むアリア。二人の絆が、世界を揺るがす冒険の行方を決める――。シリアスとギャグが織り交ざる、剣と魔法の冒険譚!

『山』から降りてきた男に、現代ダンジョンは温すぎる

暁刀魚
ファンタジー
 社会勉強のため、幼い頃から暮らしていた山を降りて現代で生活を始めた男、草埜コウジ。  なんと現代ではダンジョンと呼ばれる場所が当たり前に存在し、多くの人々がそのダンジョンに潜っていた。  食い扶持を稼ぐため、山で鍛えた体を鈍らせないため、ダンジョンに潜ることを決意するコウジ。  そんな彼に、受付のお姉さんは言う。「この加護薬を飲めばダンジョンの中で死にかけても、脱出できるんですよ」  コウジは返す。「命の危険がない戦場は温すぎるから、その薬は飲まない」。  かくして、本来なら飲むはずだった加護薬を飲まずに探索者となったコウジ。  もとよりそんなもの必要ない実力でダンジョンを蹂躙する中、その高すぎる実力でバズりつつ、ダンジョンで起きていた問題に直面していく。  なお、加護薬を飲まずに直接モンスターを倒すと、加護薬を呑んでモンスターを倒すよりパワーアップできることが途中で判明した。  カクヨム様にも投稿しています。

現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!

おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。 ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。 過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。 ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。 世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。 やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。 至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!

異世界にアバターで転移?させられましたが私は異世界を満喫します

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ナノハは気がつくとファーナシスタというゲームのアバターで森の中にいた。 そこからナノハの自由気ままな冒険が始まる。

収奪の探索者(エクスプローラー)~魔物から奪ったスキルは優秀でした~

エルリア
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HOTランキング1位ありがとうございます! 2000年代初頭。 突如として出現したダンジョンと魔物によって人類は未曾有の危機へと陥った。 しかし、新たに獲得したスキルによって人類はその危機を乗り越え、なんならダンジョンや魔物を新たな素材、エネルギー資源として使うようになる。 人類とダンジョンが共存して数十年。 元ブラック企業勤務の主人公が一発逆転を賭け夢のタワマン生活を目指して挑んだ探索者研修。 なんとか手に入れたものの最初は外れスキルだと思われていた収奪スキルが実はものすごく優秀だと気付いたその瞬間から、彼の華々しくも生々しい日常が始まった。 これは魔物のスキルを駆使して夢と欲望を満たしつつ、そのついでに前人未到のダンジョンを攻略するある男の物語である。

【完結】元ゼネコンなおっさん大賢者の、スローなもふもふ秘密基地ライフ(神獣付き)~異世界の大賢者になったのになぜか土方ばかりしてるんだがぁ?

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【Hotランキング3位】  ゼネコンで働くアラフォーのおっさん、多田野雄三は、ある日気がつくと、異世界にいた。  見覚えのあるその世界は、雄三が大学時代にやり込んだVR型MMOアクションRPGの世界で、当時のキャラの能力をそのまま使えるらしい。  大賢者という最高位職にある彼のやりたいことは、ただ一つ。スローライフ!  神獣たちや気がついたらできていた弟子たちと共に、おっさんは異世界で好き勝手に暮らす。 「なんだか妙に忙しい気もするねぇ。まあ、楽しいからいいんだけど」

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