IDLE OR DIE

路地裏乃猫

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 ー-独りにしない。
 ああ、そうだ。彼女と、朝倉きららと声を重ねたあのひととき、私は、確かに独りじゃなかった。ママの生き方を肯定されたからに限らない。もっとシンプルに、私自身の〝そうしたい〟がそこにあったから。
 キラキラしたい。ママのようにみんなを照らすため・・・ううん違う。単純に、私がキラキラしたいんだ。キラキラと、誰よりも強く輝きたい。
 この、夜空に瞬く星みたいに。
「もう一度、あの子と歌いたい」
 するとあやめは「もう一度?」と怪訝な顔をし、それから、ああ、と何故か得心顔で頷く。
「いいんじゃないですかね。あの子も待ってますよ、きっと」
 不穏な怒号が、ライブ会場の方から聞こえてきたのはそんな時だった。これまでの歓声とは明らかに異質な、否応なく神経を逆撫でるこれは・・・
 まさか。
 そう、嫌な予感が脳裏をよぎった時には、ひびきはもう駆け出していた。じっとなんてしていられなかった。ママを失って消えたひびきのキラキラ。それを、彼女の歌がようやく思い出させてくれた。
 その光を、キラキラを、もう二度と失いたくない。
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