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挑戦
121話 お願い *
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「やめてぇ、っあ゛!ンッ! ぅあっ、いッ…、んあっ、あっ!…ふっ、…ああっ、…ひんっ…あああっ!!」
「まだイッたの5回じゃねぇか。」
「そうだぞ駿里。」
絶頂を繰り返す駿里を見ても2人は悪い笑みを浮かべるばかりで手を一向に止めない。しかもまだ5回といった。駿里はどんどん乱れていく自分の姿を見られあまりの恥ずかしさにこの場から消えたくなっていた。
「ぃあっ、うっ…むり、っぃ!…ああっ、!…くうっ、あっ…ひっ、ぁああっ!」
「なら俺らみたいな奴がしてる仕事なんてしたいって言うな。分かったか?」
寛也の問いかけに駿里は必死に首を上下に振った。
「口で言え。」
「わか゛っ、たぁから!」
「仕事しないか?」
「う゛、っん!」
「いい子。康二お前はもう帰れ。」
「分かりました。」
物惜しい顔をしていた松下だったが、寛也の指示には逆らえないので大人しくリビングを後にした。
「ごめんな駿里。力ずくでこんなことしてしまってよ。」
腕の拘束を解いて寛也は駿里を自分の膝の上に座らせた。
「っ許してあげない。嫌いっ」
「さすがにやりすぎたよな。悪い。」
嫌いと言われ、しょぼんとした顔をしたがこの結果は当たり前なので寛也は駿里の返答を待った。
「……っなら俺が満足するまでキスして、それから抱いてくれるなら許すかもしれない。」
死にそうな顔をしていた寛也を見て、駿里は許さないっと言う意思が揺らいでしまった。
「いいぞ。許してくれるならなんでもする。」
「まだ許したわけじゃないからねっ」
「分かってる。」
一生懸命寛也から目を逸らしている駿里の頭を撫でながらそう言った。そしてそっと唇同士を合わせる優しいキスをした。唇から鼻へそしておでこや頬にも唇を落とした。
「…っこれだけ?」
駿里は物惜しそうに寛也を見る。
「俺が自分を制御できなくなっちまうからな。」
寛也は無理させすぎてしまったからな、と優しい笑顔で笑いながら言った。
「でも、それだと寛也つらいでしょ?」
「俺のことは気にすんな。今日はゆっくり寝ろ。」
「俺が寝ても隣にいて。そしたら許す。」
「分かった。」
寛也は駿里をソファに横に寝かせ、その隣に自分も寝転んだ。
「駿里、寝る前に一つだけ聞いていいか?」
「うん」
「お前がなんでそんなに仕事してぇのか教えろ。」
「俺、不安なんだ。体だけの関係なのかなって感じちゃう時があって、、もちろん寛也が俺の事愛してくれてるって言うのは知ってるよ。それでも時々不安になるから捨てられないようにって思って……」
駿里がそう思うのも無理がない。寛也が仕事から帰ってきて体を合わせ、朝また寛也は仕事へ行く。今、この日常が当たり前になってしまっている。
「そんなこと思わせてたのか、ごめんな。」
「ううん、俺もちゃんと言わなかったから。…っでも1つお願いがあるんだ。」
駿里は鼻先が当たるぐらいの距離にいる寛也の目を恥ずかしそうに見ていた。
「なんだ?なんでも言え。」
「花火大会に2人で行きたい。だいぶ前にお義父さんから貰った旅行のチケットあったじゃん?それはまだ無理かもしれないけど、その前にプチ旅行的な感じで護衛なしで行きたいんだ。わがままでごめん。」
「行こう、謝るなよ。そういう事はもっと早く言えよな。花火大会はいつあるんだ?」
寛也にそう言われて駿里が嬉しそうに笑った。その駿里を見て、寛也も幸せそうな顔をする。
「明日の夜!」
「なら明日の朝出発だな。どこである?」
「北海道・函館なんだ。遠いけどいい?」
駿里は起き上がって、スマホを見せながら言った。
「いいに決まってんだろ。ああこれか、函館海上冬花火ってやつだな。2月にも花火大会やってんのは知らなかったな。ありがとな駿里、楽しみだ。」
「俺も!すっごく嬉しい!だけど、こんな急に決めちゃって仕事は大丈夫なの?」
「森廣に押し付けるから大丈夫だ。安心しろ。それに海斗も直樹もいるからな。そうと決まれば、荷造りだ。俺は先に森廣に電話するから駿里は準備始めてろ。」
「はーい!」
駿里は、さぞ嬉しそうに寝室へ行き準備を始めた。
その様子を寛也は愛おしそうに見つめながら、森廣に電話をかけた。
『組長どうされました?』
「明日から3日間休暇をとるからその間組長代理を任せる。頼んだぞ。」
『分かりました。ですが、どちらへ行かれるので?』
「駿里と北海道・函館まで行ってくる。」
『そうだったのですね。恋人らしいですね、楽しんできてください。それと、我々の土産をお忘れなく。お気をつけてくださいね。』
「ああ、ありがとう。組を任せた。」
『はい。お手伝い出来そうなことがあればまた連絡をください。では、失礼します。』
森廣の電話を切った後、寛也は駿里が居る寝室へ向かっていった。
「寛也!」
「ああ、来たぞ。旅館の予約は森廣に頼んでるから楽しみにしてろ。俺が経営してる旅館だからな。」
「ありがとう!」
寛也は駿里の輝くような笑顔を見て、良かったと安心した。寛也にとっても駿里にとっても旅行というものがこんなにも楽しみになったのが初めてだった。2人だけの旅行は2人にとってそれほど楽しみたのだ。
「まだイッたの5回じゃねぇか。」
「そうだぞ駿里。」
絶頂を繰り返す駿里を見ても2人は悪い笑みを浮かべるばかりで手を一向に止めない。しかもまだ5回といった。駿里はどんどん乱れていく自分の姿を見られあまりの恥ずかしさにこの場から消えたくなっていた。
「ぃあっ、うっ…むり、っぃ!…ああっ、!…くうっ、あっ…ひっ、ぁああっ!」
「なら俺らみたいな奴がしてる仕事なんてしたいって言うな。分かったか?」
寛也の問いかけに駿里は必死に首を上下に振った。
「口で言え。」
「わか゛っ、たぁから!」
「仕事しないか?」
「う゛、っん!」
「いい子。康二お前はもう帰れ。」
「分かりました。」
物惜しい顔をしていた松下だったが、寛也の指示には逆らえないので大人しくリビングを後にした。
「ごめんな駿里。力ずくでこんなことしてしまってよ。」
腕の拘束を解いて寛也は駿里を自分の膝の上に座らせた。
「っ許してあげない。嫌いっ」
「さすがにやりすぎたよな。悪い。」
嫌いと言われ、しょぼんとした顔をしたがこの結果は当たり前なので寛也は駿里の返答を待った。
「……っなら俺が満足するまでキスして、それから抱いてくれるなら許すかもしれない。」
死にそうな顔をしていた寛也を見て、駿里は許さないっと言う意思が揺らいでしまった。
「いいぞ。許してくれるならなんでもする。」
「まだ許したわけじゃないからねっ」
「分かってる。」
一生懸命寛也から目を逸らしている駿里の頭を撫でながらそう言った。そしてそっと唇同士を合わせる優しいキスをした。唇から鼻へそしておでこや頬にも唇を落とした。
「…っこれだけ?」
駿里は物惜しそうに寛也を見る。
「俺が自分を制御できなくなっちまうからな。」
寛也は無理させすぎてしまったからな、と優しい笑顔で笑いながら言った。
「でも、それだと寛也つらいでしょ?」
「俺のことは気にすんな。今日はゆっくり寝ろ。」
「俺が寝ても隣にいて。そしたら許す。」
「分かった。」
寛也は駿里をソファに横に寝かせ、その隣に自分も寝転んだ。
「駿里、寝る前に一つだけ聞いていいか?」
「うん」
「お前がなんでそんなに仕事してぇのか教えろ。」
「俺、不安なんだ。体だけの関係なのかなって感じちゃう時があって、、もちろん寛也が俺の事愛してくれてるって言うのは知ってるよ。それでも時々不安になるから捨てられないようにって思って……」
駿里がそう思うのも無理がない。寛也が仕事から帰ってきて体を合わせ、朝また寛也は仕事へ行く。今、この日常が当たり前になってしまっている。
「そんなこと思わせてたのか、ごめんな。」
「ううん、俺もちゃんと言わなかったから。…っでも1つお願いがあるんだ。」
駿里は鼻先が当たるぐらいの距離にいる寛也の目を恥ずかしそうに見ていた。
「なんだ?なんでも言え。」
「花火大会に2人で行きたい。だいぶ前にお義父さんから貰った旅行のチケットあったじゃん?それはまだ無理かもしれないけど、その前にプチ旅行的な感じで護衛なしで行きたいんだ。わがままでごめん。」
「行こう、謝るなよ。そういう事はもっと早く言えよな。花火大会はいつあるんだ?」
寛也にそう言われて駿里が嬉しそうに笑った。その駿里を見て、寛也も幸せそうな顔をする。
「明日の夜!」
「なら明日の朝出発だな。どこである?」
「北海道・函館なんだ。遠いけどいい?」
駿里は起き上がって、スマホを見せながら言った。
「いいに決まってんだろ。ああこれか、函館海上冬花火ってやつだな。2月にも花火大会やってんのは知らなかったな。ありがとな駿里、楽しみだ。」
「俺も!すっごく嬉しい!だけど、こんな急に決めちゃって仕事は大丈夫なの?」
「森廣に押し付けるから大丈夫だ。安心しろ。それに海斗も直樹もいるからな。そうと決まれば、荷造りだ。俺は先に森廣に電話するから駿里は準備始めてろ。」
「はーい!」
駿里は、さぞ嬉しそうに寝室へ行き準備を始めた。
その様子を寛也は愛おしそうに見つめながら、森廣に電話をかけた。
『組長どうされました?』
「明日から3日間休暇をとるからその間組長代理を任せる。頼んだぞ。」
『分かりました。ですが、どちらへ行かれるので?』
「駿里と北海道・函館まで行ってくる。」
『そうだったのですね。恋人らしいですね、楽しんできてください。それと、我々の土産をお忘れなく。お気をつけてくださいね。』
「ああ、ありがとう。組を任せた。」
『はい。お手伝い出来そうなことがあればまた連絡をください。では、失礼します。』
森廣の電話を切った後、寛也は駿里が居る寝室へ向かっていった。
「寛也!」
「ああ、来たぞ。旅館の予約は森廣に頼んでるから楽しみにしてろ。俺が経営してる旅館だからな。」
「ありがとう!」
寛也は駿里の輝くような笑顔を見て、良かったと安心した。寛也にとっても駿里にとっても旅行というものがこんなにも楽しみになったのが初めてだった。2人だけの旅行は2人にとってそれほど楽しみたのだ。
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