血の繋がりのない極道に囲まれた宝

安達

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脱獄

痛み

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*庵視点
































「………………………ん…。」



俺は目を覚ますとベットの上にいた。身体は綺麗になっていたから多分洗ってくれたんだろう。



「ぅ…っ、」



なんで…なんでこうなっちゃったんだろう…。俺はさっきまでされていたことを思い出して気持ち悪くなった。気持ち悪くなり身体を丸めた。まるで自分を守るように…。



「……こわっ、ぃ、」



内心は止めて欲しかった。りゅうたちが幸せになるために俺は逃げようとしたけど心のどこかで俺のことを捕まえて欲しいって気持ちはあった。だけどこんなことになるなんて思わなかった。龍達がここまで俺に依存してるなんて思いもしなかった。そして何よりあんなことをされて怖かった…。やめてと言ってもやめてくれなかった。何時間にも渡りイカされ続けた。その影響だろうか。俺は後孔だけじゃなくて乳首にも痛みを感じていた。少し服が擦れるだけで痛みを感じるほどには腫れてしまっているんだろう。



「……ぅ、いた、ぃっ、」



痛いのは一部分だけじゃない。身体中が痛い。動けない。足を少し動かすだけで全身に痛みが走る。声も出ない。喉も痛い。



「…ぅ、うぅっ……っ、ぅ、」



もう元には戻れないだろうな。あんなことになったんだ。俺だって普通にできない。龍たちが怖い…。多分顔を見るだけで今は震えそう。そして龍達もそれは同じ。前俺に優しく接してくれてたみたいにはしてくれない。その証拠に俺の足には鎖付きの足枷がついていた。



「…ぅ、とれないっ、なにこ、れ…っ、」



俺は痛みを押し殺しながら足枷がどうにかして取れないかもがいてみた。だけど取れることは無かった。そりゃそうか。すぐに取れる足枷なんてつける意味が無いんだから。そう思って俺はもう一度寝ることにした。逃げれないなら体力をつけないといけない。そうしないと辛いのは俺だから。だけど…。



「ふ………っ、ぅ、」



俺は溢れ出す涙を止めることが出来なかった。初めてできた大切な人。その人を守るために行動したのにこんな形になってしまったから。



「うぅ…………っ、ぅ、」



リビングに声が漏れないように俺は必死に声を押し殺した。聞こえてしまったら寝室に龍たちが入ってきてしまうから。それだけはダメだ。今は休まなきゃいけないから。


しかし…。



ガチャ




誰かが入ってきてしまった。俺の声が大きかったのだろうか。最悪だ。今は顔も見れない。怖くて体が震えてしまう。寝たフリをしたいのに体が震えてそれが出来なかった。




「庵?起きたのか?」



俺はその声がした途端怖さのあまり喉の奥がひゅっとなった。亮の声だ。怖い。こっちに来ないで。こっちを見ないで。もう…何もしたくない。



「………ぁっ、」



こっちに来ないで。俺は思わずそう言いそうになった。だけど直前でそれを止めた。もしそれが口に出ていたらと思うとゾッとする。でも体の震えは治まらなかった。頑張って抑えようとしても震えは治まることは無い。



「どうした庵。そんなに脅えて。」



亮がそう言いながら俺に近づいてくる。こっちに来るな…お願いだから…来ないでよっ…。



「……ちがっ、」

「ん?違う?じゃあなんで震えてんだ。」



亮がついにベットまで来てしまった。その後亮はベットに上がってきて震える俺の頭を撫でてくる。俺はそれだけなのに怖くて仕方がなかった。だから俺はあまりの怖さにより反射的に亮の腕を振り払ってしまった。



「…やめっ、」



そんなことをしたらどうなるか考えなくてもわかるのに俺は反射的に亮を拒否してしまった。その後当然亮の顔が変わった。



「何してんだよお前。あ?」



亮は俺の上に馬乗りになって俺の顔を強い力で掴んできた。そのせいで俺は嫌でも亮の顔を見なきゃいけなくなってしまった。



「…こ゛めんっ、なさいっ、」



今更謝っても遅い。一度怒らせてしまえばもう手遅れなのだから。けどそれでも俺は謝った。謝ることでもしかしたら許してもらえるかもしれないから。でも亮はそんなに甘くなかった。




「謝るぐらいなら初めからすんなよ。馬鹿だなぁお前は。昨日の今日だから優しくしてやろうとしたのにお前が悪いんだぞ。」

「…っ、ごめっ…ごめんなさいっ…。」

「謝っても許さねぇよ。」



亮はそこまで言うと俺の身体を服越しに触り始めた。それが嫌で俺は涙をボロボロと垂らしながら身を捩った。



「そんな体で逃げれるわけねぇだろ。いい加減諦めろって。だが…。」



亮は俺の身体を触りながら何かを考えている様子だった。その間俺は生きた心地がしなかった。触られているだけで過呼吸になりそう。逃げたい…。けど逃げることが出来なかった。何せ亮に抑えられてるだけじゃなくて馬乗りになられているんだから。



「んー結腸にでも挿れて泣かせてよろうとしたがそれを組長に許可取りに行くのもめんどくせぇしな。それにシーツも一々変えんのだりぃんだよな。だから…。」



亮はそこまで言うと鼻先が当たるほど俺の顔に顔を近づけてきた。至近距離での亮の脅し。前は全然怖くなかったのに今は怖くて仕方がない。そして次の亮の発言によって俺はもっと震えることになる。



「汚さずに出来る躾をするか。例えば…くすぐるとか、な。」
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