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02 近藤太一2(後輩/25歳)
しおりを挟む仕事が終わり、近藤は着替えていた。すると、同じく仕事を終えた結城が現れ、着替えを始める。
ドキッとしながら、近藤はそっと横目で結城の着替えを覗いた。
胸は結構ムチッとしており、筋肉もあるが、やはり腰はとても細かった。尻の肉はやや大き目で、丸くて触ると気持ちよさそうだ。
首は意外と細く、鎖骨は綺麗だし、腕は筋肉が乗って盛り上がっているが、しっかり引き締まっている。
続いて視線を下に向け、下半身を見た。
足は結構スラリとしているが、ここにもしっかりと筋肉はついており、真っ直ぐ伸びていて綺麗だった。太股の隙間に息子を突っ込んで素股してもらいたい衝動に駆られ、近藤は急いで視線を逸らした。
とにかく結城の体は年齢の割に引き締まっており、とてもエロかった。
近藤はもじもじとしながら着替えを終え、その場から急いで去ろうとしていた。しかし、結城が声をかけ、近藤の足が止まった。
「なあ太一、今日、これから暇か?」
「えっ?」
「もしよかったら俺の家で飯でもって思ったんだが…、あ、家族がもう夕飯の準備して待ってるか。それなら…」
「行く!!行きます!!行きたいです!!」
「そう?家族は…」
「家族はいつも先に食べてるんで大丈夫です!!」
「声、大きいな。うん、それなら俺んとこで飯食おう。作ってやるから」
「結城さんの手作り!?」
「昼休み、おかず美味しそうに食べてくれてたから、嬉しくてな。お礼に」
「やったー!!」
突然決まった食事の誘いに、近藤は心の底から喜んだ。しかも結城の家で手作りしてくれるらしい。
あまりの喜びように、結城は笑いながら着替えを終えた。
結城の家は工場から歩いて十分ほどらしく、二人は並んで楽しそうに会話しながら結城の住むアパートへと歩いていった。
十分などあっという間に経過し、アパートへと辿り着いた二人。結城は一人で暮らしているらしく、そのため料理も自分でしているということだ。
近藤は家族と住んでいるため料理などしたこともなく、昼はいつもコンビニで適当に買っている。
両親は働いているし、弟も既に成人しているため、昼飯は近藤と同じようにコンビニだ。
そのため一人暮らしで、しかも自炊までできる結城が本当に凄いと思った。
アパートの階段を上り、結城の部屋に入る。室内は整頓されており、無駄な物があまりない。
掃除洗濯まで完璧にこなし仕事をしている結城に感動し、近藤は目を輝かせて久弥を見た。
「凄いって?一人で暮らせば当たり前の生活だし、俺は結構これでも面倒くさがり屋だから、そこまで尊敬されても何も出ないぞ~」
少し嬉しそうに笑い、結城は上着を脱いだ。
エプロンをつけ、キッチンに行くと冷蔵庫を開け、近藤にビールを渡す。
「ビール、飲めるか?」
「大好物です」
「ははっ、飲んで待ってろ。すぐに出来るから。テレビのリモコンはこれだから、好きにしろ」
「は、はいっ」
結城は笑顔でキッチンに戻り、料理を始める。
まるで恋人のような、もしくは新婚のような会話に、近藤はドキドキする心臓を落ち着かせるため、ビールをグビッと飲んだ。炭酸が喉にグッと流れ、少し頭がスッキリした。
(やべえ…、これ、新婚じゃん、カップルの会話かよ、久弥さんのエプロン姿めっちゃエロ…)
ブンブンと頭を振って思考を強制シャットダウンした。このまま思考が進めば妄想の中で、何だかヤバイ行動を起こしてしまいそうな予感がしたからだ。
ソワソワと視線を彷徨わせ、近藤はテレビをつけた。
ぼんやりと画面を見つめながら時間が過ぎ、しばらくすると美味しそうな匂いが室内に漂い始める。
チラッとキッチンを覗けば、結城が味見をしている最中で、その姿を見ながら近藤は思った。
(嫁かよ!!)
何を考えてもそっちに思考が向かってしまい、近藤はゴロンと仰向けになった。
今日の仕事は忙しく、結構疲れていた。寝転がっていると次第に睡魔が押し寄せ、近藤は目をトロンとさせながら天井を見た。
気が付けば眠ってしまっていた。
誰かの呼び声が聞こえ、近藤は目を覚ます。すると目の前には絶賛片思い中の結城久弥の顔があった。至近距離にある結城の顔に、近藤は驚いたように起き上がる。
「おはよう、起きたか?」
「あっ、俺、寝てましたね」
「無理矢理起こしたけど、大丈夫だったか?」
「大丈夫です、…あ、良い匂い」
「ご飯、できたぞ」
「うわあっ、美味そうっ、食べていいですっ!?」
「おお、食え食え、いっぱい食ってくれ」
「いただきまーすっ」
台の上に並べられた数種類の料理を見て、近藤の腹がグウウと鳴った。
結城は笑いながらコップにお茶を入れる。箸を貰いさっそく料理を食べる近藤に、結城がニコリと笑顔を深くした。
ドキッ
エプロン姿の結城が、目の前で一緒にご飯を食べている。
その事実に、近藤は幸せ過ぎて死にそうになった。これが新婚と言うものか、と妄想しつつ、夕飯を平らげてゆく。
先に食べ終わっていた結城は、自分の作った料理を美味しそうに食べている近藤を見て、始終ニコニコと笑っている。
「ご馳走様でしたっ、本当に美味かったです!!はーっ、腹いっぱい!!」
「それは良かった。俺も久しぶりに腕を振るった甲斐がある」
「最近あんまり手料理食ってなかったから、すんげえ癒されましたっ」
「ええ?癒され?…はははっ、何だそれ。男の手料理で何が癒されるんだか」
「そ、それは、へへへ…」
照れた様に笑う近藤を見て、結城は嬉しそうに近藤に言った。
「俺の料理で良ければ、たまに来て一緒に食おう。いつも一人で食ってるから、今日は楽しかった。ありがとな」
「そんな、俺を言うのは俺の方です!!夕飯に誘って貰って、しかも手作りだし!!」
結城は嬉しそうに笑っていたが、時計を見て近藤に言った。
「ああ、もうこんな時間か。太一、今から家に帰ったら何時になる?」
「えっと、…んー、日付変わりますね」
「お前の家、結構遠かったんだな。今から帰るのも大変だし、いっそ泊ってくか?」
「ええっ!?そ、そんなっ、わ、悪いですよっ」
結城の提案に、近藤が慌てて両手を振りながら断った。しかし、結城は少し困ったように笑い、近藤に言う。
「明日も忙しいんだ、お前が着れるくらいの大き目の服があるからそれを着替えにすればいいし、新品の下着も持ってる。今から帰ったら遅くなるし、止まっていけ。な?」
「ええっと…、そ、そう、ですか。それなら、お言葉に甘えて…、お願いします」
年上としての誠意で提案してくれたのだろう。結城にその気など少しもないことなどわかっている。
しかし、好きな相手に誘われて手料理をご馳走になり、着替えまで借りるなど理性が持つだろうか。
きっと年下の男など興味もないだろうが、近藤にとっては一大事だ。
だが、ここで断るのも申し訳なく、明日の仕事の心配までしてくれている。
こうなればもう、結城の好意に甘えるしかないだろう。いざという時は、その時に考えるしかない。
間違って襲ってしまった時は諦めるしかない。仕事も辞めるしかないだろうが、それも仕方がない。
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