赤髪

碧井永

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   6

 

 その日、かおるは随分と早く家に帰ってきた。
 玄関先で、バケツの横に座ったままの私を見つけると、溜め息を洩らすような声で「来ていたんだ」と言った。
 私は馨から視線を逸らすことなく、「これからどこかへ行くつもりだった?」と訊いた。
「うん、史佳ふみかの家のお墓参りにね」
 あまりにも馨が普通の顔で話すから、私は我慢ができなくなった。
「ねえ馨、私が傷つかないように、なんていう気遣いは優しさじゃないよ。それにもう、私は大丈夫なんだから本当のことを教えてよ。馨のお父様は」
 言いたいことはたくさんあった。
 けれど私の口唇くちびるは、そこで震えた。
 これが最後の一線のように思えたのだ。
 この10年、知らずにきたこと。
 知らないままでも、なにもかわらなかった。
 ならばもう、追求しなくてもいいのではないだろうか。
 散々迷って、結局私は訊いた。
 知りたかったと、気づいたからだ。
 バカみたいだなと思った。
 心の底では事実を知る日がくることを望み続けて生きてきたのだ。
「馨のお父様は、私の母と付き合ってたの?」
 衝撃を受けたように馨は目をみはった。
「母の不倫がバレて、父はショックで自殺した? 耐え切れずに母も後を追った? 兄はそれを知ったから、精神が不安定になって交通事故に遭った? そうなんでしょ?」
 涙が溢れたが、拭う気力はなかった。
「だから馨のお父様も姿を消したんじゃないの? 私たち家族は母に裏切られたんだ。馨のお父様まで道連れにしたのに、なんで馨は私に優しくするのよ? こんな、母が好きだった花まで用意することなんてないのに」
 馨まで不幸にしてごめんなさい、と私は座ったままで謝った。彼の顔を見る勇気はなかった。
 馨は動かなかった。
「違うよ史佳」
 かなりの沈黙の後で、苦いものを吐き出すように馨は呟いた。
「悪いのは、俺の親父。史佳のお母さんは被害者なんだ」
 念押しをするように、「俺の親父が一方的に悪い」と言った。
「前に、坂道の町の話をしただろ? そこに住んでいたときは、俺の親父と史佳のお母さんは付き合っていた。それは事実なんだ」
 兄が生まれるまでは住んでいたという西の町。
「でも母は、結婚していたんでしょ?」
「そう、結婚してた。だから史佳のお母さんは、親父に別れてくれと頼んだんだ」
 馨の背後、玄関のドアの磨りガラスに、小さななにかが落下するような影ができた。ふわりと浮き出ては、流れるように影は続く。音はしないから、雪が降り出したんだと思った。こんな話をしていても、雪に気をとられる余裕のあることが、妙におかしかった。
「史佳のお母さんは言ったそうだよ、お腹に子どもがいるからもう続けられないって。本来の場所へ帰りたいって言ったそうだ」
「それで、別れた?」
「当然、別れたよ。結婚自体に問題がないのなら、旦那さんのところへ帰るのが一番いい。子どもが――史矢ふみやが生まれてすぐに、雲雀ひばり家は引っ越してしまったから、そこでこの話は終わった」
 はずだった、と馨は口唇をゆがめた。「俺が悪かった、知らなかったんだ」と。
「大学二年の後期試験、俺の最終日に、史矢は大学に来ていた。待っていてくれた史矢が、お前もうすぐ引っ越しなんだから、今から荷造りを手伝ってやるよって言った」
 引っ越しは3月の末だから、まだ間があると馨は断ったという。「まだ大丈夫って言ってると、後で泣きをみるからな」と、兄は強引に馨のアパートまで付いて行ったそうだ。兄らしい、と思った。
「俺は、誰かをアパートに連れていったことなんてなかったし、なにより親父の過去を知っていたら絶対に断っていたのに」
「そこで兄は、お父様に会ったのね?」
 馨は口許をゆがめたままで、小さく笑った。
「大学の帰りに飯を食ったりしてたら結構な時間になってた。これじゃなにしに俺んちへ行くのかわからないだろって皮肉ると、史矢は笑って、これを逃したら、お前は絶対にアパートへ入れてくれないだろうから今日は意地でも寄ってくと言ったよ」
 利かん坊なのに、それが優しさだったりするのが史矢だったと、馨は笑った。
「アパートへ着いて、そう時間が経たないうちに親父が帰ってきた。今みたいなこんなに広い家じゃないから、人が来ればすぐに気づく。史矢は挨拶したいって言ったんだけど、彼女じゃないんだからやめてくれって頼んだんだ。そのときはやめてくれたんだけど」
 馨が席をはずした隙に、兄は挨拶をしに行ったらしかった。そんなところも、兄だった。
「俺が部屋に戻ったときの史矢はいつもとかわらなかった。親父とどんな話をしたのか俺は知らないけど、そのときに親父は気づいたんだ。史矢のお母さんが、昔に別れた恋人だって」
「兄も気づいた?」
「わからない。でも、普段とまったくかわらなかった」
 かわったのは親父、と馨は続け、「本性を出したんだな」と消え入りそうに呟いた。
「どういうふうに接触したのか知らないけど、親父は史佳のお父さんに会ったんだ。たぶん、あることないこと吹き込んで、酷いことを言ったんだろうな。その後間もなく、史佳のお父さんは」
 自殺した?
 それだけのことで?
 どうにも信じられない。
「じゃあ、母は? 母はなんで」
「親父はね、お母さんにも会ったんだ。そこで、史佳のお父さんに昔のことを話したと、もう家庭は壊れるだろうから離婚しろと、迫ったんだ」
 苦楽を共にした夫婦が、家族が、そんな簡単に些細な、それも過去の問題で壊れるだろうか。
 まだ信じられない。
 私には結婚して家庭をきずくという経験がないから理解できないだけで、子どもを儲けた二人には、なにか特殊の、違う結びつきができるのだろうか。角度が変わっただけの衝撃で脆く壊れてしまう、なにか別の結びつきが。
 ためらいなく死を選ぶほどの、自分以外は踏み込むことのできない領域ができるのか。
 夫婦とは、なんなのか?
 家族とは?
「俺の親父って口のうまい男でね。外面そとヅラもいい。どうやってか、お母さんに会うときは史矢を利用したんだよ」
 母と兄の話をするとき、馨の顔が少しかわる。眉間に力が入ってまなじりが上がるせいか、より厳しい顔つきになるのだ。兄をアパートへ連れていったことを後悔し、更に遡れば、自分の父親が私たち兄妹の母と関係のあったことを嘆いているようでもあった。
「史矢は、ご両親が喧嘩しているのを目撃したらしいんだ。初めのうちは、ただの夫婦喧嘩と思っていたんだろうな。でもそのうちに、父親が亡くなり、母親が亡くなり、それもあんなふうな死に方をしたら、誰だってなにかあると勘繰るのが普通だろ? 史佳の想像したとおり、史矢はずっと調べていたんだよ。俺の親父とお母さんが会ってから、なにもかもがおかしくなったから」
 10年前のことが次々に甦ってくる。
 2月に入ってから、父が夕食の食卓につくことはなかった。
 母は「残業みたいよ」と答えてくれたけれど、あのときどんな顔をしていただろう?
 家族四人が揃う日はなくて、それなのに私は、なにも疑うことはしなかった。
 いつもの毎日だと信じていた。
 父も母も兄も、問題を抱えていたのに。
 知らないのは、私だけだった。
「交通事故に遭った日、史矢は俺の親父と会っていたんだ」
 私にはなにも言わないでくれと、兄は馨のお父様に頼みに行ったのだろうか。
 だから兄は『俺がなんとかする』と言ったのか。
「事の経緯を聞いて、兄は気が動転したのね」
 ただでさえ伏せがちだった馨の顔が、かくっと崩れるように下を向く。操り糸の切れた人形のようだった。
「史佳が電話をくれるまで、俺は知らなかったよ。史佳の電話を受けた親父が、他人事のようにぺらぺらとしゃべったんだ。全部親父のせいなのに、関係ありませんって顔で史矢が死んだと言ったとき、どうしようもない怒りに襲われた。親父が許せなくて、親父の血をひいている俺も許せなくて、けどなにもできなくて。史矢と、史矢の家族のために俺ができたのは、親父の存在を否定して目の前から消し去る・・・・ことだけだった」
 私はぼんやりと、そうだったのかと思った。
「電話をくれた史佳に、かけなおすことはできなかった。親父のせいで、取り返しのつかない事態になってしまって、決して許されることじゃないから謝ることもできなかった。なにより史矢の妹さんに――史佳に、嫌われてしまうのが怖かった」
 どうしてだろう?
 ――事実を聞くよりも、その事実を私が〝知らなかった〟ことのほうがショックだった。それは10年という年月がそうさせてくれたのだろうか。
 もし10年前にこの話を聞いていたら、私は馨のお父様を恨んで憎んで、地の果てまでも行方を追ったに違いない。呪い殺すことができたなら、やっていただろう。
 でも今は、父と母と兄の抱えていた事情を知ることができて、ホッとするだけだ。
 心のどこかで、私だけが家族ではなかったような疎外感を覚えていた。生きることは難しいのに、その重荷を、ただ一人背負わされたことが苦しかった。
「私の知らないことって、もうない?」
 俯いたままの、馨の顔が見えないことが、とてもつらい。けれど、それがうまく言い表せなくて、大して意味のない問いかけをしてしまった。
 ほんの少し、馨は顔を上げたが、視線は動かなかった。
「もう史佳に嘘はつきたくないから、本当のことを言うよ」
 馨は言葉が欠けているだけで、嘘とは違うのになと思いつつ、そういうところが彼らしくて私は「うん」と頷いた。
「史佳にどうしても嫌われたくなくて、再会しても俺は史矢のことを黙ってた。声をかけることもしなかった。でも、会社で働く史佳を見ているうちに、耐え切れなくなった」
「耐え切れなくなった?」
 口唇を「あ」の形にしたままで馨は言葉を途切れさせ、迷いを払うように首を振った。
「ああ、うん。この家に引っ越して気持ちを切り替えて、史佳のことも忘れようとしたんだ。そのとおり、10年は考えないようにしていた。でも会社で毎日顔を見ていたら、やっぱり好きで、どうしようもできなくて、給湯室で声をかけようとした」
 家まで来てくれたとき、お節介ともとれる気遣いは史矢に似ていると思ったよと笑う馨が、ちらりとこちらを見たので、私は胸を撫で下ろした。大切なものを落として、それが無事に、手許てもとに戻ってきたような気分だった。「ありがとう」と、私は思わず言いそうになってしまったほどだ。「お節介って思ったんだ」と私がからかうように問うと、困ったように「まあね」と馨は答えた。
「距離を近づけたかった俺にはラッキーだったけど、結局はそれだけで、なにもかわらなかった。そんなとき、パンフレットの打ち合わせがダメになって、雲雀さんが空いているなら彼女に頼んだらどうですかって宣伝部に言ったんだよ」
 私の口調に合わせるように、馨の話し方もわずかに柔らかくなった。
「そのあと食事に誘いたかったから、理由づけとして、賭けをしたなんて嘘もついた。ああ、でも、完全な嘘でもないか。史矢が階段を使っていたから、もしかしたら史佳も階段で来るかなと思って、ドアのところで待っていたんだ」
 これに関しては私もなるほどと手を叩きたかった。「賭け」なんて、あまりにもへんな理屈だったから。
 私は苦笑した。
「史佳は打ち合わせもさっさと終わらせるし、食事に誘ってもとくに喜ぶふうでもなかったから、あのあと仕事が手につかなかった。どうしたらいいかと、あれやこれやと考えて」
 馨の声が、硬いものに戻ってしまう。
「やっぱり史佳と俺をつないでくれるのは、史矢しかいないと思って、定期券ケースをバッグに入れたんだ。史佳が過去を忘れたがっているの、知っていたのに。10年前だけじゃなく、また俺は、自分の事情を優先させた。史佳が俺との間にある壁みたいなものを、取っ払ってくれたらいいなって、それしか考えていなかった」
 眼差しを伏せたまま「酷いだろ、最低だろ俺」と、苦しそうに顔を引き攣らせた。
 確かに、酷い。
 サイテイだ。
 でも。
 だけど。
 今となっては、すべて受け入れ可能の範囲だった。
 今の私はそういったものを越えて、馨のそばにいたいと思っている。それを伝えていればよかったなと、わずかに後悔した。「もう、いいの」と私が言うと、顔を振り上げた馨が、なにかを言いかけるように口を開いた。だが、続く言葉はなかった。もしかしたら、私が遮ったのかもしれない。
「私、もういいんですって、言わなかった?」
「史佳は忘れられるのか?」
「完全に忘れることはできない、この先もずっと苦しいと思う。でも、事実を知らないままで、家族の話題になるたびに取り乱したり不安に駆られたりする、そういった苦しさは徐々になくなると思う、きっと。それだけでも、私にとっては前に進めたことになる」
 私は立ち上がった。
 馨の背後に映る影が、雪かどうか確かめたかったこともあった。
 雪の日は空気が肌を傷つけるように冷たい。けれど、それほどの寒さはない。
「馨だってつらかったのに」
 ごめんなさいと言いかけて、直前で言葉をかえた。
 前に彼が言っていた。ごめんなさい、ではなく、
「ありがとう、話してくれて」
 わざと言い方を変えたのに、それでも馨の表情は硬かった。「史佳は」と言いかけて、口唇の動きが止まる。
「俺の前からいなくなったりしないよな?」
 ああ、と思った。
「私はしぶといのよ。大丈夫、いなくなったりしないから。これからは馨のお父様を一緒に捜しましょう」
 事実を知った私が、父親のように消えてしまうのではないかと、それで馨が不安そうな声を出しているのだと思ったのだ。
 彼はとても淋しそうに、降り始めの雪に耐えるような仕草で返事をした。
「親父は捜さないでほしい・・・・・・・・。俺は史佳のほかはなにもいらない」
 心まで凍えるような声で。
 そのときは――

 天涯孤独の私をかばっての言葉にしか聞こえなかった。




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