赤髪

碧井永

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 年が明けるころには、乃木のぎさんは私のことを「史佳ふみか」と呼ぶようになっていた。私も彼を「かおる」と呼んでいた。
 会社での〝乃木さん〟評価は相変わらずで、私だけが知っている馨に、少しだけ優越感に浸ってみたりしていた。
 その影響があったのかは自分でも判断のつかないところではあるが、仕事ではそれなりに発言できるようになり、同僚に迷惑をかけない程度に「断る」ことができるようにもなった。
 いつのころか私も記憶があやふやなのだが、昼の休憩は、馨と二人でランチをとることが多くなった。だからといって、根強い〝乃木さん〟評価もあり、「付き合っているのでは」と噂されることこそなかったのだが、周りから話しかけられることが多くなったのだった。
「いつから乃木さんと仲がいいの?」
 同じグループの同僚二人に訊かれたのが最初だった。
「パンフレットの色決めをしたあたりからですが」
 あれか、と二人は話し込んでいた。「乃木さんて、とっつきにくくない?」と訊かれ、私はイメージを崩さない程度に「まあ、そうですね」と返事をした。
「彼女がいるとか、言ってた?」
 ここが不思議なところではあるのだが、どうして私と付き合っていることにはならないのだろう。噂になるのもどうかと思うが、私の存在は清々しいほど除外されている。
 それは同僚だけでなく、彼の上司も同じだった。
「あいつ、最近は昼飯ちゃんと食ってるから、なにがあったのかと思っていたんだが」
 廊下で呼び止められ、開口一番に言われて驚いた。
「今まではランチをとらなかったみたいに聞こえますけど」
 珍獣でも見るような顔つきの彼の上司に、茶化すようにして私は問いかけた。
「飯を食わないってわけじゃないけど、腹が満たされればなんでもいいって感じで、味も頓着せずにコンビニ飯とかをデスクで食ってるヤツだったんだ。昼を一緒にって誘っても、仕事が溜まってますのでって断るばっかでね。それがどうしたことか」
 近ごろは情報雑誌で昼飯のうまい店を探してるんだ、と言った。
「あいつ、恋人でもできたのかな? 雲雀ひばりさんだったら話しやすいから練習しているのかもしれないな、どことなくあいつと雰囲気も似ているしね」
 私が恋人だからかまわないが、違ったとしたら随分と失礼な話だ。悪気はまったくないだろう彼の上司は笑っていたが、ここでも恋人候補から外されてしまうその理由に私は首をかしげるしかなかった。
 生活のペースもかなり変化していた。
 週末は彼の家で過ごすようになり、クリスマスプレゼントの一つとして合い鍵をもらっていたので、連絡を入れてから私が先に行って待っていることも増えていた。
 そのクリスマスに、馨は初めて念願のマンゴーを食べた。「なんだか微妙な味だな」と笑っていたが、「買ってきてくれて嬉しいよ」と言ってくれたとき、私がしたことに対して人から「嬉しい」と言われるのが久しぶりなことに気づいた。それだけの年月、私は穏やかでいられなかったのかもしれない。
 マンゴーだけでなく、プレゼントにはワイシャツも用意した。「給湯室で怪我をしたときに、破れてしまったワイシャツを弁償するタイミングを逃したから」と今更ながらに私が手渡すと、馨は「律儀だね」と遠慮するように微笑んでから、「史佳は記憶力がよすぎるかな」とプレゼントを持ったままの手許てもとをしげしげと見つめていた。
「俺、プレゼントなんてもらったの、生まれて初めてだよ」
 友だちがいなければそういうことになるのかと、新しい発見だった。
「あ、でも兄は? 誕生日とか、なんにもくれなかった?」
「男同士で、そんなの恥ずかしいだろ? 飯を奢ってもらったくらいだよ、しかもファミレスで。メニューのここからここまでって大人食いをしてやったら、史矢ふみやも同じことをやってくれたけどね。あれはイタイ散財だった」
 愉快げに応じた馨は、私と自分の手許を交互に見て、目を細めた。
「この色を選んだのは史佳?」
「そうだよ。馨の髪の色に似合うと思って、ベビーピンクにしたの。肌も明るく映るし、ネクタイやスーツとも合わせやすいだろうし」
 さすがカラーコーディネーターだなと感心するように言ってから、馨は顔を近づけてきた。それは、彼があまりしない仕種だった。
「髪、染めたほうがいいかな?」
「え? なんで? 馨は知らないかもしれないけど、会社では評判がいいんだよ」
「評判なんて、どうでもいいんだけどね。この髪だと、着られる服の色が限られてくるかなと思ってさ。黒髪なら、どんな色でも合わせやすいだろ? 史佳に選んでもらえる色のバリエーションも増えるだろうし」
 馨が自分の見てくれについて訊いてくるのは初めてだった。
 なにより、髪の色のことを話すのが意外だった。
 自分が周囲からどう思われているのか、気にすることのない人だった。
 そのとき、もしかしてと思ったのだ。
 そういう態度をとらせてしまったのは私なのかもしれない、と。
 家族を亡くしてから、他人の話を受け入れる気持ちの幅がなくなった。相手がなにを言っても自分の苦しみにはかなわないと思っていたから、人の話を聞く気がまったく失せてしまった。だから人がどれほどそばにいようとも、その存在をとても遠くに感じていた。馨に逢うまでは、そうだった。
 今が〝普通〟なのだ。〝普通〟の場所まで私は戻ったのだ。
 幸せって案外普通なんだと気づいた途端、馨とはできるだけ長く一緒にいられたらいいなと思ったのだった。
 それ以降、私にはゆとりができたような気がする。
 明日よりも先のことを考えられるようになり、考えるようになった分、馨とも打ち解けた。私独りを取り囲んでいた氷の壁がとけて、とけた水にぷかぷかと心地よく浮いているような、そんな毎日がやってくるようになった。
 恋愛感情があって相手をどれほど好きだとしても、自分を全開で曝け出せるとは限らない。そこには未来へと続くもう一つの扉が立ち塞がっていて、開ける勇気をくれたのが馨だった。馨にとって、私もそういう存在になれたらいい――今は、そう思っている。
 そして、私のいる場所で彼も同じようにくつろげたらいい、と。
 馨は家の一階しか使っておらず、ほとんどをそこで過ごしていた。どうしてかと尋ねてみたところ、「二階は親父のスペースなんだ」とあっけらかんとして答えられてしまった。
「家を建てることが決まったとき、上下で居住スペースを分けることに決めたんだ。上には小さいけどキッチンもあるし、ユニットバスもあるよ。まあ、二世帯住宅みたいなもんさ。本当なら俺が上を使うはずだったんだけど、親父はいないしね」
 お父様の帰りを待っている、という意味にとった私は、それ以上はなにも訊かず、二階へ上がることはなかった。
 週末の今日も、馨へ連絡を入れた私は、先に家へ帰ってきていた。一緒に帰宅することができないときは、刃物が苦手な私を心配してか「食事の支度はいいよ」と言ってくれる。
 一人暮らしが長いせいか、基本的に馨は家事全般を難なくこなす。家事の相性が合うというのはおかしな表現かもしれないが、そのあたりのバランスも馨とはとれていた。
 私は常日頃から、物を片づけるには二種類のタイプがいると思っている。多少散らかっていても埃があるのを嫌うタイプと、埃があっても物が整然としていないのを嫌うタイプ、私と馨は前者にあてはまるので、同じ空間にいて互いに苦にならないのだ。
 そういう性格なので家の中はそれほど乱れていないが、私が適度に掃除をしていると、
「ただいま」
 玄関から声が響いた。
「残業だって言ってなかった?」
「それほど重要な仕事でもなかったし、頭痛がしますのでって帰らせてもらった」
 なにもないように笑っているが、夕食の支度をするかもしれない私を心配して早く帰ってきてくれたのだ。「上司に嘘ついたの?」と、私は冗談めかして訊いた。
「俺、イイ子ちゃんだからね」
 からからと笑う彼が、ふと思いついたように言葉を止めて、私を見た。「前に、なにかのドラマで言ってたけど」と続ける。
「普段から真面目で正直者のつく嘘は、なかなか見抜けないものなんだってさ」
「どうして?」
「根っからの嘘つきは、嘘を嘘で固めて、嘘をどんどん重ねるだろ? そのせいでボロが出て、結構簡単に嘘がバレてしまうものなんだって。でも真面目で正直者は、嘘以外は事実を言う。事実がしっかりしている分、なかなかたったひとつの嘘にたどり着けない。だから、真面目で正直者のつく嘘は厄介なんだってさ」
 おもしろい話だった。
「じゃあ、真面目で正直者の馨の嘘は、上司は見抜けないね」
 そういうことだよと、馨は笑っていた。

 暦の上では春になる2月は、春の息吹を邪魔するように雪の降ることが多くなる。
 ここ数日、曇天が続いていた。
 忘れようと努力しているとはいえ、どうしてもこの1ヵ月は気分が塞ぎがちになり、ぼんやりしてしまう。心にのしかかる重みも、年々軽くなってはいるものの、やはり重みを感じて身動きがとりづらいのだった。
 人がなにを考え想っていようとも、こちらの都合など考えず、時間は流れていく。いつもは時間がもっとあればいいのにと足掻いていても、このときばかりは、過ぎていく時間に身を任せて、私はじっとしているのだ。このひと月だけは、人生は、ただの時間にかわる。
 だが今年は、じっとしているだけでは済まなかった。それは馨が傍にいたこともあるし、例のパンフレットの納期が間近に迫っていたこともあったからだ。余計なことを考えずに済む忙しない日常は、私にとっては好都合でもあった。
「支社から、パンフレットの希望数はあがってきてるよね?」
 同僚に問われて、私は「はい」と答えた。新卒者用のパンフレットは本社の人事部が一括管理するが、希望する支社には初回のみ印刷会社から直で納品してもらう。そのとりまとめを担当していた私は、印刷会社へ提出する納品数の一覧表を作成していた。
「一昨日の夕方に、最後の支社からfax連絡がありましたので」
 言いながら、私は慌てた。
 そのfaxが届いたのは帰り際だった。それを手にとったとき、ちょうど馨からケータイに連絡があり、食事に行くことになったのだ。家族のことを考えていたこともあって、私はうっかりその用紙をバッグに入れてしまっていた。
 着替えなども置いてあるから油断して、その晩はそのまま馨のところに泊まってしまった。服に合わないということで、昨日の私は別のバッグを持って出社したのだ。fax用紙は置いてきたバッグのポケットへ入れたままになっている。
「急ぎでご覧になりたいですか?」
「部長がね、さらっと目を通しておきたいって言ってるのよ」
「一覧にはなっているのですが、一ヵ所だけ数字が抜けていまして」
 馨のことは隠して、私は事実を言った。「申し訳ありません」と詫びると、同僚はそれほどの問題ではないというふうに笑う。
「だったら、少し早いけど今日はあがっていいわよ。自宅からfaxしてくれれば、私がまとめて部長に見せるから」
 それしか方法はなく、私はもう一度謝って会社を出たのだった。

 馨の家にはfaxがあるが、送信番号から彼の家とバレるのも後々面倒なので、近くのコンビニからfaxしようと考えながら電車に乗った。
 彼にも連絡を入れたほうがいいのだろうが、ランチのときに「午後は会議がある」と言っていたし、いらない心配をかけるのも悪いので、電話をかけることはしなかった。ただバッグを取りに行くだけなのだ。
 電車を降りて、石畳の歩道を歩いていく。
 ここを初めて歩いたときにはうるさいほど蝉が鳴いていたのに、今は冬の冷たい風に公園の木々が揺れる音しかしない。木を彩っていた葉は枯れて路地に落ち、それもいつの間にか消えている。こういうとき、人間の存在を無視して季節は廻っているのだなと実感する。
 石造りのような外観の馨の家には庭もあり、「春になったら新しい花壇をつくろうか」と話をしたばかりだった。それもあってか、2月を憂うよりも春が待ち遠しいのだ。
 どんな花の種を蒔こうかと、庭を見つめながら玄関のドアを開けた。
 私の足は、目にしたもののせいで三和土たたきで固まる。
 そこには見慣れぬバケツが置いてあり、ストレリチアの花束が挿してあった。水に濡れないよう、花束のリボンはとられている。
 リボンの色は、赤。
 そのリボンの傍には、お線香もあった。
 これを用意したのは当然、彼だろう。
 ここは彼の家で、彼は一人暮らしだ。ほかに出入りする人間なんていない。
 なんで馨が?
 ――私はそれだけを繰り返し考えた。
 毎年、墓前にストレリチアの花束を置いていく人がいた。赤いリボンで飾られた花束で、お線香もあげてあった。母の好きな花だから、私の知らない母の友人が供えてくれているのだろうと思っていた。
 なんで馨が?
 ――繰り返し考える。
 この花束を、なんで馨が?
 兄とは友人なのだから、お墓参りにも来てくれただろう。
 でも、花は?
 ストレリチアを選んだのは偶然だろうか。
 これは南国の花だから寒いところでは長持ちしない。そんな花を、わざわざ墓参り用に選ぶだろうか。
 母のことを兄から聞いていたか、もしくは。
 以前から知っていた?
 母の好きな花を、知っていた。
 そのとき、なんの前触れもなく、私は馨の言葉を思い出したのだった。

『親父には恋人がいたみたいだから』




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