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戦闘の準備をして、現地に魔術実技の先生に連れて行ってもらいましたが、実行間際に婚約者が反対してきました
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そう、私は決めたのだ。
もう後ろで黙って断罪されるだけでは嫌だ。
前世では何も出来ずにブラック企業で使い潰されたけれど、せっかくこの世界に転生できたのだ。
女神様には悪役令嬢をやれって言われて、やっていないけれど……
でも、クラリス・ロワールは女神様の繰り人形じゃない。
それにヒロインの引き立て役でも無いのだ。
このブルゾン王国の筆頭公爵家ロワール公爵家の一の姫なのだ。
王国の騎士達が苦労しているのならば、私なりに出来ることはしたい。
無駄に魔力だけは多いのだ。
それを魔物達に向かって放つことは出来るはずだ。
後は野となれ山となれだ……
エミールがアニエスとイチャイチャしているのならばそれでもいい。
引っ叩いて連れ戻すだけだ。
何が危険だから出てくるなだ!
自分は皆に守られて私の一生懸命書いた手紙に返事もせずに聖女とイチャイチャしているだけかもしれないが、王家としてやるべき事があるだろう。エミールが出来ないならばその婚約者の私がやるまでだ。
そう、私は何故かこの時とてもやる気になっていた。
いつもは絶対に前に出ないのに!
女神様も言っていた。イメチェンをしないといけないと!
もう悪役令嬢と言われようが何と言われようが、格好だけの聖女を退けて私が前線に立つわよ。
私は邪魔な眼鏡を外して戦闘服に着替えると、公爵家の応接室に向かったのだ。
応接室ではお父様とお兄様の前にカンダベル先生が戦闘服に着替えて待っていた。
私の顔を見てカンダベル先生は思わず目を見開いていたけれど、眼鏡を外した私の素顔を久しぶりに見たせいだと思いたい。
戦闘服が似合わないとか何を着ても似合わないとか思われていたらめちゃくちゃむかつくんだけど……
「おおおお、クラリス、これから戦場に向かう戦女神のようにとても美しいぞ」
お父様がなんか手放しで褒めてくれるんだけど、そこまで言われると恥ずかしくなる。
「本当だ。女神様もかくやという美しさだぞ」
お兄様も言ってくれたけれど、この二人は何を着てもこんな感じだから信じられない。親ばか兄ばかの欲目なのだ。
「いや本当に見間違えたよ」
カンダベル先生も言ってくれるけれど、へたれ女と見間違えたと言ったのかと一瞬ぎろりといつも口の悪いカンダベル先生を見たら、別に笑っている感じじゃ無いから私の被害妄想だったみたいだ。
まあ、変に見えなければ良かった。
「では行って参ります」
私がお父様とお兄様に挨拶すると、
「クラリス、危険なところに本当に行くのか?」
「そうだ。危険なことは騎士団に任せておけばいいんだ」
お父様とお兄様はは私に抱きついて泣き出しそうになっているんだけど……
「旦那様、坊ちゃま、クラリス様はあっという間に終わらせて帰っていらっしゃいますから」
それをセバスチャンが強引に引き剥がしてくれた。
「では必ず無事に連れて帰ってきますから」
カンダベル先生が二人に約束してくれた。
「絶対に頼みますよ」
お父様がカンダベル先生を睨み付けているんだけど。
「大丈夫だから」
私は二人に頷いた。
カンダベル先生が私に手を差し出してくれた。
私がその手を握る。
「転移!」
カンカンダベル先生がそう叫ぶと私は先生に連れられて空間を転移したのだ。
戦場の野戦病院に。
周りが歪んで、今度は大きな建物の中に転移していた。
食堂を取りあえず、野戦病院として使っているようだ。
ロビーにも多くの負傷兵が横たわっていた。
癒やし魔術師が足りないみたいだ。
アニエスは何をしているのだ?
私は少しむっとした。
「エミール様、お待ちになって」
その時、階上からアニエスの声がして、エミールと二人して階段を降りてきた。
こいつら看病もせずにイチャイチャしていたのか?
私はムカムカした。
「クラリス、来なくて良いと言ったのに、本当に来たのか」
怒ってエミールが私に駆け寄ってきたが、
「ふんっ誰かさんがいちゃいちゃして役に立たないから来ざるを得なくなったんでしょ」
私がむっとして言うと、
「まあ、クラリスさん。殿下達は必死に戦っておられるのに、なんて言うことをいわれるの」
アニエスがわざわざ皆の反感を煽るように私に言ってきた。
騎士達が私を睨んできたけれど、今はそれどころでは無かった。
「アニエスさん。余計な御託は良いので、直ちにここにいる騎士達に全員ヒールをかけてください」
カンダベル先生がアニエスに命じていた。
「えっ、カンダベル先生、皆さんを癒やすのはちょっと」
アニエスが躊躇するが、
「まだ力は余っているはずだろう」
後ろからやってきた魔術師団長も容赦は無かった。
やはりアニエスはサボっているみたいだ。
「クラリス様が爆裂魔術でダンジョンを攻撃してくれる。その出来た穴に向けて全員で攻撃をかけるのだ。人数は多い方が良い」
「しかし、後で癒やす力を残していた方が良いのではありませんか」
アニエスがなおも言い募るが、
「何を他人事よろしく言っているのだ。今回は聖女のあなたも突入するのだ。少ない騎士の護衛で突入したいのか」
魔術師団長がアニエスを睨み付けるんだけど。
「そのような。聖女様をそのような危険な目に合わせる訳にはいきません」
聖女つき魔術師として同行しているダンケルが文句を言ってきたが、
「今回、王国としては王太子殿下の婚約者である公爵令嬢のクラリス様に前線に立ってもらうのだ。教会も聖女を前線に立たすように。これは国王陛下の命令だ」
散々聖女の我が儘に付き合わされていたのか、魔術師団長の声はとても冷たかった。
「作戦としてはクラリス様に魔物諸共ダンジョン目がけて魔術を放出してもらう。その開けて頂いた穴に、動ける者全員で突入する。そして、ダンジョンのコアに到達すると同時に聖女がコアを浄化する。これで今回のスタンピードは終わりだ」
魔術師団長が全員を見た。
「失敗は許されない」
最後に騎士団長が重ねて言ってくれたので、誰も反論しなかった。
「癒やし魔術はじめ聖女は直ちにこのホールにいる者をできる限り多く、戦場に立てる体にしてくれ」
騎士団長の命令に動き出そうとした時だ。
「しかし、騎士団長。クラリスを前線に立たすのは俺は反対だ」
せっかく皆がそれで動き出した時にエミールが一人で反対してくれたのだった。
もう後ろで黙って断罪されるだけでは嫌だ。
前世では何も出来ずにブラック企業で使い潰されたけれど、せっかくこの世界に転生できたのだ。
女神様には悪役令嬢をやれって言われて、やっていないけれど……
でも、クラリス・ロワールは女神様の繰り人形じゃない。
それにヒロインの引き立て役でも無いのだ。
このブルゾン王国の筆頭公爵家ロワール公爵家の一の姫なのだ。
王国の騎士達が苦労しているのならば、私なりに出来ることはしたい。
無駄に魔力だけは多いのだ。
それを魔物達に向かって放つことは出来るはずだ。
後は野となれ山となれだ……
エミールがアニエスとイチャイチャしているのならばそれでもいい。
引っ叩いて連れ戻すだけだ。
何が危険だから出てくるなだ!
自分は皆に守られて私の一生懸命書いた手紙に返事もせずに聖女とイチャイチャしているだけかもしれないが、王家としてやるべき事があるだろう。エミールが出来ないならばその婚約者の私がやるまでだ。
そう、私は何故かこの時とてもやる気になっていた。
いつもは絶対に前に出ないのに!
女神様も言っていた。イメチェンをしないといけないと!
もう悪役令嬢と言われようが何と言われようが、格好だけの聖女を退けて私が前線に立つわよ。
私は邪魔な眼鏡を外して戦闘服に着替えると、公爵家の応接室に向かったのだ。
応接室ではお父様とお兄様の前にカンダベル先生が戦闘服に着替えて待っていた。
私の顔を見てカンダベル先生は思わず目を見開いていたけれど、眼鏡を外した私の素顔を久しぶりに見たせいだと思いたい。
戦闘服が似合わないとか何を着ても似合わないとか思われていたらめちゃくちゃむかつくんだけど……
「おおおお、クラリス、これから戦場に向かう戦女神のようにとても美しいぞ」
お父様がなんか手放しで褒めてくれるんだけど、そこまで言われると恥ずかしくなる。
「本当だ。女神様もかくやという美しさだぞ」
お兄様も言ってくれたけれど、この二人は何を着てもこんな感じだから信じられない。親ばか兄ばかの欲目なのだ。
「いや本当に見間違えたよ」
カンダベル先生も言ってくれるけれど、へたれ女と見間違えたと言ったのかと一瞬ぎろりといつも口の悪いカンダベル先生を見たら、別に笑っている感じじゃ無いから私の被害妄想だったみたいだ。
まあ、変に見えなければ良かった。
「では行って参ります」
私がお父様とお兄様に挨拶すると、
「クラリス、危険なところに本当に行くのか?」
「そうだ。危険なことは騎士団に任せておけばいいんだ」
お父様とお兄様はは私に抱きついて泣き出しそうになっているんだけど……
「旦那様、坊ちゃま、クラリス様はあっという間に終わらせて帰っていらっしゃいますから」
それをセバスチャンが強引に引き剥がしてくれた。
「では必ず無事に連れて帰ってきますから」
カンダベル先生が二人に約束してくれた。
「絶対に頼みますよ」
お父様がカンダベル先生を睨み付けているんだけど。
「大丈夫だから」
私は二人に頷いた。
カンダベル先生が私に手を差し出してくれた。
私がその手を握る。
「転移!」
カンカンダベル先生がそう叫ぶと私は先生に連れられて空間を転移したのだ。
戦場の野戦病院に。
周りが歪んで、今度は大きな建物の中に転移していた。
食堂を取りあえず、野戦病院として使っているようだ。
ロビーにも多くの負傷兵が横たわっていた。
癒やし魔術師が足りないみたいだ。
アニエスは何をしているのだ?
私は少しむっとした。
「エミール様、お待ちになって」
その時、階上からアニエスの声がして、エミールと二人して階段を降りてきた。
こいつら看病もせずにイチャイチャしていたのか?
私はムカムカした。
「クラリス、来なくて良いと言ったのに、本当に来たのか」
怒ってエミールが私に駆け寄ってきたが、
「ふんっ誰かさんがいちゃいちゃして役に立たないから来ざるを得なくなったんでしょ」
私がむっとして言うと、
「まあ、クラリスさん。殿下達は必死に戦っておられるのに、なんて言うことをいわれるの」
アニエスがわざわざ皆の反感を煽るように私に言ってきた。
騎士達が私を睨んできたけれど、今はそれどころでは無かった。
「アニエスさん。余計な御託は良いので、直ちにここにいる騎士達に全員ヒールをかけてください」
カンダベル先生がアニエスに命じていた。
「えっ、カンダベル先生、皆さんを癒やすのはちょっと」
アニエスが躊躇するが、
「まだ力は余っているはずだろう」
後ろからやってきた魔術師団長も容赦は無かった。
やはりアニエスはサボっているみたいだ。
「クラリス様が爆裂魔術でダンジョンを攻撃してくれる。その出来た穴に向けて全員で攻撃をかけるのだ。人数は多い方が良い」
「しかし、後で癒やす力を残していた方が良いのではありませんか」
アニエスがなおも言い募るが、
「何を他人事よろしく言っているのだ。今回は聖女のあなたも突入するのだ。少ない騎士の護衛で突入したいのか」
魔術師団長がアニエスを睨み付けるんだけど。
「そのような。聖女様をそのような危険な目に合わせる訳にはいきません」
聖女つき魔術師として同行しているダンケルが文句を言ってきたが、
「今回、王国としては王太子殿下の婚約者である公爵令嬢のクラリス様に前線に立ってもらうのだ。教会も聖女を前線に立たすように。これは国王陛下の命令だ」
散々聖女の我が儘に付き合わされていたのか、魔術師団長の声はとても冷たかった。
「作戦としてはクラリス様に魔物諸共ダンジョン目がけて魔術を放出してもらう。その開けて頂いた穴に、動ける者全員で突入する。そして、ダンジョンのコアに到達すると同時に聖女がコアを浄化する。これで今回のスタンピードは終わりだ」
魔術師団長が全員を見た。
「失敗は許されない」
最後に騎士団長が重ねて言ってくれたので、誰も反論しなかった。
「癒やし魔術はじめ聖女は直ちにこのホールにいる者をできる限り多く、戦場に立てる体にしてくれ」
騎士団長の命令に動き出そうとした時だ。
「しかし、騎士団長。クラリスを前線に立たすのは俺は反対だ」
せっかく皆がそれで動き出した時にエミールが一人で反対してくれたのだった。
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