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第五部 小国フィーアネンの試練編
この国では自分は筋肉隆々の男女だと大使館員に言われて私は切れました
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私はムカつく騎士が魔封じの腕輪で雷撃を受けて弾き飛んだ様を見て溜飲を下げたのだ。
私にムカつく態度を取るからよ。私は詐称じゃなくて本人なのに!
いい気味だと心から思ったのだが、そのお陰で牢獄に入らされることになったのだ。
何故だ? 騎士が私の言うことを聞かなかっただけじゃない! ちゃんと触ってはだめだと忠告もしてあげたのに!
そう、散々文句を言ったけれど、騎士たちは一切聞いてくれなかったのだ。
彼らは私がわざと騎士に雷撃を浴びせたと言い張るんだけど、文句は母に言って欲しい!
私はわざとしていないと言い切ったのに、誰も聞いてくれなかったのだ。
そして、そのまま皆で牢獄に入れてくれたのだ。
暴れても良かったんだけど、今度はアド達に迷惑をかけてはいけないと素直に牢に入ったのだ。
でも、あまりの対応にムカついたので、魔術で牢獄を破壊しようとして、魔術が使えないことに気付いてしまった。
流石の私の腕力だけでは牢獄はびくともしなかった。
一学期は反省房に閉じ込められたが、今回は本当の地下牢だった。
こんな小国にこのような屈辱を与えられるとは思ってもいなかった。
それに出てくるご飯は不味いし、量も少ない。
本当に嫌になったんだけど。何でこんなひもじい思いをしなければいけないのよ!
私は絶対に仕返ししてやると心に誓ったのだ。
それとやることがないんだけど。
一日中ぼうっとしても仕方がない。
だから、アドは少しくらい、元気になったんだろうか?
カトリーナやスヴェンは大丈夫だろうか?
やることがないとどうしても考えてしまうのだ。
ムカついたのと暇なので、牢獄一面にやつらの悪口を書いてやったのだ。
牢を叩いた拍子に指を切って血が出てきたので、それで書いてやったのだ。
何故か破壊女の血染めの牢獄としてとても有名になるんだけど、何でだろう?
「自称フランソワーズ」
そんな時だ。私の腕輪を外そうとして病院送りになった騎士が包帯だらけで、訪れてくれたのだ。
「出るんだ」
私はほっとした。
「やっと出してくれることになったのね」
私が言うと、
「そんな訳無いだろう。貴様の身分を大使館に照会したのだ。そうしたらそのような者はエルグラン王国にはいないとはっきりと大使館は拒否したぞ」
騎士は喜んで言ってくれたんだけど。
「なんですって! 本当にそう言ったのね」
私は確認した。
「そうだ。一応、大使館の方が来ているからお前も連れてこいとの事だった」
私は完全に切れていた。ふつうフランソワーズ・デ・ブリュネとフランソワーズ・ルブランは同一人物だと判るだろう。そんなものも判らない馬鹿が隣国の大使をやっているのか?
私は完全に切れていた。
「シャルダン様。この者が貴国のデ・ブリュネ男爵家の娘フランソワーズ様だと言われるのだが」
騎士が座っている男に言ってくれた。
「それはありえませんな」
男は開口一番に言ってくれたのだ。良く私を見もせずに。
「そもそも、我が国にはデ・ブリュネ男爵家など無いのです」
シャルダンと呼ばれた男はいけしゃあしゃあと言ってくれた。
「シャルダン? あなた、我が国の大使バイヤール男爵ではないわよね」
私はムカッとして言うと、
「当たり前だ。何で貴族の詐称くらいで大使様直々に来られなくてはいけないのだ。貴様の詐称の件など、来る必要もないのだが、やむを得ず、この大使代理代行のシャルダン様がわざわざ出向いてやったのだ。ありがたく思え」
偉そうに事務官が言ってくれたのだけど。
こいつ、私の前でそれを言う?
一応私は公爵家の令嬢で第一王子の婚約者なんだけど、こいつ、私の顔も知らないの?
「もう一度言うわ。私はフランソワーズ・デ・ブリュネよ」
「だからデ・ブリュネなどという男爵家は我が国にはないのだ」
男がなおも言い張った。
「あなた、デ・ブリュネが古語読みなのは知っているわよね」
「はああああ? そんなのは当然知っている。デ・ブリュネを現代語に治すとルブランだ」
偉そうにこの男は言うんだけど。
「じゃあ、私が誰か判るでしょう」
私が平然と言い切ると
「はああああ! 何を言うのだ。ルブラン家は我が国の公爵家、それも武のルブラン家だ。フランソワーズ・ルブラン様はその一の姫様。我が国の侯爵の反乱を事前に防ぎ、帝国教の陰謀を叩き潰し、アルメリア王国を支配していた海賊を退治して、ルートン王国を守った我が国の英雄だぞ」
私はウンウンと頷いていた。そうだ。そこまでは間違っていない。
「当然、その体はたくましく、軽く殴ぐるだけで王立学園を壊滅させ、古代竜の2匹や3匹顎で使い、本気になれば帝国軍も一撃で壊滅なされるのだ」
得意げに事務官は言ってくれるがなんか微妙に違うんだけど。
「その筋肉は隆々、身長は180センチを超える巨体で、見た目は男にしか見えないのだ。貴様みたいな軟弱な女では決してないわ。それを嫌って第一王子殿下が逃げようとするのを殴り倒して無理矢理に婚約者に収まっているのがフランソワーズ様なのだ」
男は平然と言いきってくれたのだ。
「ふうーん。他には」
「心優しい聖女様が可哀想な殿下を助けようとしたのに怒ってか弱い聖女様を燃やしたとか、殿下に言い寄る女の子を尽く脅して近づけさせない鬼畜の様は全世界に……」
私は完全に切れていた。その怒りに震える様を見た周りの騎士たちはドン引きしていたんだけど、男は全く見ておらず、ペラペラ話していたのだ。
「おだまり!」
「ギャッ!」
プッツン切れた私はその脳天気な顔を思いっきり張り飛ばしていたのだった。
男は騎士団の窓ガラスを突き破って植栽の中に叩き込まれていたのだった……
*******************************************************
ここまで読んで頂いてありがとうございます。
どんどん罪が増えていくフラン。果たして無事に牢獄から出られるのか?
続きは明朝です。
この物語の第一巻が1200以上の全国の本屋さんやネット書店で絶賛発売中です。
詳しくは10センチくらい下に凛々しいフランとピンク頭に抱きつかれて困惑気味のアドの表紙絵ご覧ください
私にムカつく態度を取るからよ。私は詐称じゃなくて本人なのに!
いい気味だと心から思ったのだが、そのお陰で牢獄に入らされることになったのだ。
何故だ? 騎士が私の言うことを聞かなかっただけじゃない! ちゃんと触ってはだめだと忠告もしてあげたのに!
そう、散々文句を言ったけれど、騎士たちは一切聞いてくれなかったのだ。
彼らは私がわざと騎士に雷撃を浴びせたと言い張るんだけど、文句は母に言って欲しい!
私はわざとしていないと言い切ったのに、誰も聞いてくれなかったのだ。
そして、そのまま皆で牢獄に入れてくれたのだ。
暴れても良かったんだけど、今度はアド達に迷惑をかけてはいけないと素直に牢に入ったのだ。
でも、あまりの対応にムカついたので、魔術で牢獄を破壊しようとして、魔術が使えないことに気付いてしまった。
流石の私の腕力だけでは牢獄はびくともしなかった。
一学期は反省房に閉じ込められたが、今回は本当の地下牢だった。
こんな小国にこのような屈辱を与えられるとは思ってもいなかった。
それに出てくるご飯は不味いし、量も少ない。
本当に嫌になったんだけど。何でこんなひもじい思いをしなければいけないのよ!
私は絶対に仕返ししてやると心に誓ったのだ。
それとやることがないんだけど。
一日中ぼうっとしても仕方がない。
だから、アドは少しくらい、元気になったんだろうか?
カトリーナやスヴェンは大丈夫だろうか?
やることがないとどうしても考えてしまうのだ。
ムカついたのと暇なので、牢獄一面にやつらの悪口を書いてやったのだ。
牢を叩いた拍子に指を切って血が出てきたので、それで書いてやったのだ。
何故か破壊女の血染めの牢獄としてとても有名になるんだけど、何でだろう?
「自称フランソワーズ」
そんな時だ。私の腕輪を外そうとして病院送りになった騎士が包帯だらけで、訪れてくれたのだ。
「出るんだ」
私はほっとした。
「やっと出してくれることになったのね」
私が言うと、
「そんな訳無いだろう。貴様の身分を大使館に照会したのだ。そうしたらそのような者はエルグラン王国にはいないとはっきりと大使館は拒否したぞ」
騎士は喜んで言ってくれたんだけど。
「なんですって! 本当にそう言ったのね」
私は確認した。
「そうだ。一応、大使館の方が来ているからお前も連れてこいとの事だった」
私は完全に切れていた。ふつうフランソワーズ・デ・ブリュネとフランソワーズ・ルブランは同一人物だと判るだろう。そんなものも判らない馬鹿が隣国の大使をやっているのか?
私は完全に切れていた。
「シャルダン様。この者が貴国のデ・ブリュネ男爵家の娘フランソワーズ様だと言われるのだが」
騎士が座っている男に言ってくれた。
「それはありえませんな」
男は開口一番に言ってくれたのだ。良く私を見もせずに。
「そもそも、我が国にはデ・ブリュネ男爵家など無いのです」
シャルダンと呼ばれた男はいけしゃあしゃあと言ってくれた。
「シャルダン? あなた、我が国の大使バイヤール男爵ではないわよね」
私はムカッとして言うと、
「当たり前だ。何で貴族の詐称くらいで大使様直々に来られなくてはいけないのだ。貴様の詐称の件など、来る必要もないのだが、やむを得ず、この大使代理代行のシャルダン様がわざわざ出向いてやったのだ。ありがたく思え」
偉そうに事務官が言ってくれたのだけど。
こいつ、私の前でそれを言う?
一応私は公爵家の令嬢で第一王子の婚約者なんだけど、こいつ、私の顔も知らないの?
「もう一度言うわ。私はフランソワーズ・デ・ブリュネよ」
「だからデ・ブリュネなどという男爵家は我が国にはないのだ」
男がなおも言い張った。
「あなた、デ・ブリュネが古語読みなのは知っているわよね」
「はああああ? そんなのは当然知っている。デ・ブリュネを現代語に治すとルブランだ」
偉そうにこの男は言うんだけど。
「じゃあ、私が誰か判るでしょう」
私が平然と言い切ると
「はああああ! 何を言うのだ。ルブラン家は我が国の公爵家、それも武のルブラン家だ。フランソワーズ・ルブラン様はその一の姫様。我が国の侯爵の反乱を事前に防ぎ、帝国教の陰謀を叩き潰し、アルメリア王国を支配していた海賊を退治して、ルートン王国を守った我が国の英雄だぞ」
私はウンウンと頷いていた。そうだ。そこまでは間違っていない。
「当然、その体はたくましく、軽く殴ぐるだけで王立学園を壊滅させ、古代竜の2匹や3匹顎で使い、本気になれば帝国軍も一撃で壊滅なされるのだ」
得意げに事務官は言ってくれるがなんか微妙に違うんだけど。
「その筋肉は隆々、身長は180センチを超える巨体で、見た目は男にしか見えないのだ。貴様みたいな軟弱な女では決してないわ。それを嫌って第一王子殿下が逃げようとするのを殴り倒して無理矢理に婚約者に収まっているのがフランソワーズ様なのだ」
男は平然と言いきってくれたのだ。
「ふうーん。他には」
「心優しい聖女様が可哀想な殿下を助けようとしたのに怒ってか弱い聖女様を燃やしたとか、殿下に言い寄る女の子を尽く脅して近づけさせない鬼畜の様は全世界に……」
私は完全に切れていた。その怒りに震える様を見た周りの騎士たちはドン引きしていたんだけど、男は全く見ておらず、ペラペラ話していたのだ。
「おだまり!」
「ギャッ!」
プッツン切れた私はその脳天気な顔を思いっきり張り飛ばしていたのだった。
男は騎士団の窓ガラスを突き破って植栽の中に叩き込まれていたのだった……
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