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第四部 第四部 古の古代帝国公爵家の野望
閑話 とある公爵の叫び
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我が家はトラクレール公爵家だ。
この大陸で燦然と輝いている大国、エルグラン王国に三つしかない公爵家の一つだ。
当然国では重きを置かれている……はずだ。
そう、人口二千万のこの大国エルグラン王国において、王家の次に偉いはずなのだ。
何しろ全人口の0.1%未満しかいない貴族の頂点の公爵家のはずなのだから。
しかし、人は武のルブラン公爵家や宰相を歴代輩出する文のラクロワ公爵家は知っていても、わがトラクレール公爵家を知っている人は少ない。
三つ目の公爵家だの、あの最初がTで始まる公爵家とか、言われたら良い方だ。
下手したらトラクレール辺境伯とか、最悪、あのパットしない伯爵家なんて言う愚かな男爵家や子爵家の連中もいるくらいなのだから。
我が家は武では魔の森を領地に持つルブラン公爵家には到底敵わず、文では歴代宰相を出しているラクロワ公爵家には到底敵わないのだ。
しかも、この両公爵家は事ある毎に対決、喧嘩しているのだ。
そして、その度に我が公爵家がその間に入って仲裁するのだ。
ズタボロになりながら。
何しろ、口ではルブラン公爵はラクロワ侯爵家に敵わないので、奴らはすぐに手が出るのだ。
それをもろに受けるのが、間に入っている我が公爵家だという事だ。
いつも我が公爵家は割を食うのだ。
二代前のルブラン公爵家とラクロワ公爵家の争いの時もそうだ。
聖女を巡って二大公爵家が争い、ラクロワ公爵家の挑発に乗った時のルブラン公爵が手を出してしまったのだ。
当然ラクロワ公爵は敵うわけは無い。半死半生になってしまったのだ。
しかし、それを見た時の聖女がボロボロになったラクロワ公爵を憐れんで治したから事から二人の仲が良くなり、その時のルブラン公爵は振られてしまったのだ。それだけでなく、粗暴なルブラン公爵は王家からも嫌われて、領地を半減されてしまったのだ。
その取り上げた領地の面倒を見させられるという貧乏くじを引かされたのが、我がトラクレール公爵家だ。
ルブランの領地は元々税が三割と格安で、なおかつ、風水害や魔物の被害にあいやすいのだ。そうかといって急に税を四割にするなんて言ったらどうなる事か。それでなくてもその領民は当然、武のルブラン公爵家から領主変更を良くは思っていない。
それにその領民もルブランそのままの粗暴さなのだ。何時反乱を起こしてもおかしくなかった。
それを収める我が祖父の苦労は並々ならぬものがあったと聞く。費用は完全な持ち出しの上に、領民は事あるごとに反対して、へたしたら一揆が起こりかねない。
祖父はそれが原因で早死にしたのではないかと言われたくらいだ。
その苦労のかいがあって、現在、我が国で最大の領地を収めているのはわがトラクレール公爵家なのだ。次がラクロワ公爵家、最後がルブラン公爵家だ。
そして、本来なら、序列が我がトラクレール公爵家が一番になるはずが、何故か今でも序列の一番がルブラン公爵家、次がラクロワ公爵家、そして、最後が我がトラクレール公爵家なのだが……
そもそも、我が公爵家の領地が一番広い、(人の住むところではという注釈がつくが、魔の森を入れると当然ルブラン公爵家が一番大きいのだが)、というのを知らない人も多いのだ。
一事が万事、全てそうなのだ。
ルブラン公爵家やラクロワ公爵家は我がままで我が強い。
いつも割を食うのは大人しい我が公爵家なのだ。
第一王子殿下の婚約者を決めるお茶会でもそうだ。
我が娘クラリスは、王子殿下の傍にいたが、大人しくしていたのだ。ラクロワ公爵家のグレースがその横で懸命に王子を口説いていた。
私は、我が娘ながら、少しはグレースほどの積極さがあればと悔しがっていたのだが。
その横で見ていた王妃様は何故か目がいきり立っていたのだが。
王妃様はラクロワ夫人には禍根を持っているそうだ。
なんでも、今の公爵夫人と陛下を巡って争ったらしい。そう、だからわざわざ我が娘をこのお茶会に参加させたのだ。王妃様の意向が働く限り王子の婚約者にラクロワ公爵家の娘が選ばれることはあり得ないと。
王妃様が乗り出そうとした時だ。
「ちょっとそこのあなた」
いきなり、金髪の少女がグレースを押しのけて、やってきたのだ。
そして、あろうことかいきなり王子を連れ出すと、駆けて行ったのだ。
会場の外に。
私達はそれを唖然としてみていたのだ。
特にラクロワ公爵令嬢が怒り狂っていた。その横で我が娘が抑えていたが。
それがルブラン公爵家のフランソワーズ嬢だった。
その積極果敢さに王妃様は驚いたが、ラクロワ公爵家の娘よりはましだとあっさりと婚約者に決まったのだ。
そして、この子に我が公爵家は振り回されることになるのだ。
帝国と組んだ侯爵家の反乱を未然に防いでくれたのは良いが、歴史ある侯爵家の建物中心に一ブロックを廃墟としてくれた。その修復をさせられたのはまだましなほうだった。
令嬢は、次に手を出してきた帝国教を粉砕、帝国教の国内施設すべてを国教化にする責任者に私がならされたのだ。帝国の地下組織と化していた教会を国教にするのは本当に大変だった。
それも終わらないうちに、今度はその令嬢がルートン王国に留学すると言いだしたのだ。不吉な事だと思っていたら、勝手にアルメリア王国を制圧してくれたのだ。
いったいどういう事なのだ。さすがルブランの血を引いているというか、でも、1人で一国を制圧するってどういう事なのだ。私は唖然とするしかなかった。
しかし、他人事でいられたのは最初だけだった。第二王子殿下がその後始末を新学年が始まると途中でこちらに丸投げしてきたのだ。何故、外務でない? よく理解できなかった。結局、その処理に翻弄していた時に、娘が王弟の息子に引っかかってしまったのだ。
アルメリア王国の処理で忙しくて全く知らなかった。
帰って来て付き合っていることを知って私は唖然とした。何故、動きがきな臭い王弟殿下の息子と付き合うのだ。
娘を叱るとめったに反論しない娘が怒りだしたのだ。
カミーユ様はいつも苦労としている私をいたわってくれたのだと。
私は唖然とした。
それと娘はトラクレールの宿命でまだ子供なのにあの両家に挟まれて苦労しているのかと同情したのだ。
しかし、そこで無理やり別れさせればよかったのだ。
娘の目つきがおかしいと思った時はもう手遅れだった。
娘が魔人となった時にはもう終わりだと思った。
でも、その娘をフランソワーズ嬢が助けてくれたときはとても感謝した。
まあ、娘がカミーユに靡いた原因の一つはそのフランソワーズ嬢の無茶振りだったが……
そして、この公国と王弟殿下の反逆では私も駆り出されてこうして公国で併合の軋轢を処理していた時だ。
この公国の領民はプライドだけが高いのだ。
古い王家なだけに、貴族の数も馬鹿みたいに多いのだ。これでよくやれたと思って会計を見てみると完全な赤字経営だった。
今回の件にかんでいた貴族は全て庶民に落としたが、それでも、まだ赤字だ。
領地的には大きめの子爵家くらいの領土しかないのに、伯爵家が二十家もあったのだ。
それをどうするかアドルフ殿下に相談しようとした時だ。
いきなりアドルフ殿下の側近のオーレリアンとかいう小僧が来たのだ。
確か子爵家の嫡男だ。
「閣下、殿下が申されますには、ここは閣下に任せると」
「はっ?」
さすがの私もすぐには理解できなかった。
男爵まで入れれば100家もの貴族の待遇をどうするか早急に決めなければならなのいのだ。それも早急に。
扱いを間違うと下手したらここが戦場になる。
なのに、それを私に丸投げしてどこに行こうとしているのだ。
私はその側近に詰問すると、
「古代竜が高原に現れて、直ちに対処しなければならないのです」
と言われて納得したのだ。その時は。
古代竜は天災で、一個騎士団でも、下手したらやられてしまう。
殿下が騎士団の半分を引きつれて行ったのは仕方がないことなのだ。
普通は……
私はそこにフランソワーズ嬢がいるなんて知らなかったのだ。
知っていれば絶対に許さなかっただろう。
だって彼女は1人で国一国を制圧したのだ。古代竜なんて1人でやっつけるだろう。
それをあのボケナス王子は婚約者が心配だからと騎士団の半分も持って行ってしまったのだ。
心配するなら古代竜の方を心配してやれよ!
私は心の底から叫んでいた。
案の定、彼女は一人で古代竜をペットにしてしまったそうだ。
それよりもこの状況をどうしてくれるのだ。
私は爵位を取りあげを申し渡した貴族どもから突き上げを食らっているのだ……
さすがに、このままではまずい。
私は青くなっていた。
騎士団の数も半減していて各地で暴動が起こりそうなんだけど。
「あのボケナス王子とども、帰ってきたらただではすまさん!」
私は心の底から叫んでいた。
*******************************************************************
ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! 学園生活を満喫するのに忙しいです』
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まだお読みでない方は読んで頂けたら嬉しいです!
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この大陸で燦然と輝いている大国、エルグラン王国に三つしかない公爵家の一つだ。
当然国では重きを置かれている……はずだ。
そう、人口二千万のこの大国エルグラン王国において、王家の次に偉いはずなのだ。
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しかし、人は武のルブラン公爵家や宰相を歴代輩出する文のラクロワ公爵家は知っていても、わがトラクレール公爵家を知っている人は少ない。
三つ目の公爵家だの、あの最初がTで始まる公爵家とか、言われたら良い方だ。
下手したらトラクレール辺境伯とか、最悪、あのパットしない伯爵家なんて言う愚かな男爵家や子爵家の連中もいるくらいなのだから。
我が家は武では魔の森を領地に持つルブラン公爵家には到底敵わず、文では歴代宰相を出しているラクロワ公爵家には到底敵わないのだ。
しかも、この両公爵家は事ある毎に対決、喧嘩しているのだ。
そして、その度に我が公爵家がその間に入って仲裁するのだ。
ズタボロになりながら。
何しろ、口ではルブラン公爵はラクロワ侯爵家に敵わないので、奴らはすぐに手が出るのだ。
それをもろに受けるのが、間に入っている我が公爵家だという事だ。
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当然ラクロワ公爵は敵うわけは無い。半死半生になってしまったのだ。
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そして、本来なら、序列が我がトラクレール公爵家が一番になるはずが、何故か今でも序列の一番がルブラン公爵家、次がラクロワ公爵家、そして、最後が我がトラクレール公爵家なのだが……
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一事が万事、全てそうなのだ。
ルブラン公爵家やラクロワ公爵家は我がままで我が強い。
いつも割を食うのは大人しい我が公爵家なのだ。
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我が娘クラリスは、王子殿下の傍にいたが、大人しくしていたのだ。ラクロワ公爵家のグレースがその横で懸命に王子を口説いていた。
私は、我が娘ながら、少しはグレースほどの積極さがあればと悔しがっていたのだが。
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王妃様はラクロワ夫人には禍根を持っているそうだ。
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「ちょっとそこのあなた」
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会場の外に。
私達はそれを唖然としてみていたのだ。
特にラクロワ公爵令嬢が怒り狂っていた。その横で我が娘が抑えていたが。
それがルブラン公爵家のフランソワーズ嬢だった。
その積極果敢さに王妃様は驚いたが、ラクロワ公爵家の娘よりはましだとあっさりと婚約者に決まったのだ。
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娘を叱るとめったに反論しない娘が怒りだしたのだ。
カミーユ様はいつも苦労としている私をいたわってくれたのだと。
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まあ、娘がカミーユに靡いた原因の一つはそのフランソワーズ嬢の無茶振りだったが……
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殿下が騎士団の半分を引きつれて行ったのは仕方がないことなのだ。
普通は……
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知っていれば絶対に許さなかっただろう。
だって彼女は1人で国一国を制圧したのだ。古代竜なんて1人でやっつけるだろう。
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さすがに、このままではまずい。
私は青くなっていた。
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「あのボケナス王子とども、帰ってきたらただではすまさん!」
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