悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! 学園生活を満喫するのに忙しいです

古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄され

文字の大きさ
194 / 309
第四部 第四部 古の古代帝国公爵家の野望

どうやって後輩に物理を教えようか悩んでいた時にやってきた弟たちに教えてもらうことにしました

しおりを挟む
「えっと、これがこうだから、こうなって……」
ヴァネッサに教え教えだして、わたしは気付いてしまったのだ。
ダメだ。全然教えられていない、という事に。
何しろ言っている私本人何を言っているか判っていないのだから……

そう、私は物理が壊滅的に苦手で、そんな私がそもそも物理を教えられるはずはなかったのだ。

一年前はアドの授業で覚えられたつもりになっていたのに……

でも、そんな中、必死になんとかヴァネッサに教えたのだが、絶対にヴァネッサは私が何を言っているか判らなかったに違いなかった。
去年、アドに教えてもらった時は良く判ったのに、もう完全に忘れていた。

「ごめんね。ヴァネッサ、よく教えられなくて」
「いいえ、こちらこそすみません。先輩の貴重な時間をお取りして」
教えた後に私が謝ったら、ヴァネッサがすまなさそうに言ってくれるんだけど、こんな頼りない先輩で本当に申し訳ない。

「申し訳ないけれど、明日もう一度ここに来てもらって良い?」
こんなので終わらせたら先輩の名折れだ。せっかく後輩が頼ってくれたのに。

「でも、フラン先輩、私なんかにそこまでしてもらうわけには……」
「何言っているのよ。あなたは私の可愛い後輩じゃない。大丈夫! 絶対にそれまでに何とかするから」
私は先輩としての威厳をなんとかして保つ為にも言いきったのだ。


言うは易し、やるは難しだ。
部屋に帰ってから探し出したアドのノートを何度も見てもぼんやりとしか思い出せない。
自分の勉強もしなければいけないし、私は完全にてんぱってしまったのだ。

昼食を食べながらうんうん唸っていると

「姉上。どうしたんです。姉上が悩んでいるなんて天地異変の前触れか何かですか」
そこに脳天気なジェドがヴァンと一緒にやってきたのだ。

「はああああ、ジェド、あんた何か言った?」
私はきっとしてジェドを睨みつけた。

「いえ、姉上。ちょっと口が滑ってしまって」
ジェドが驚いて言い訳するが、
「何だったら、その口を二度と滑らないようにしてあげましょうか」
私がニヤリと笑うと
「いえ、大丈夫です」
ジェドは慌てて口を閉じた。

「ちょっと殿下方は立入禁止です」
メラニーが二人の前で通せん坊をする。メラニーはまだクラス対抗戦で負けたことを根に持っているのだ。

「そんな、メラニー先輩。僕らは先輩らの役に立とうとして来たんですけど」
ヴァンが慌てていってくれるんだけど。
「いえ、今は足りておりますわ」
メラニーが眉を吊り上げて言うんだけど。

「ちょっと待った。私、用があるわ」
私はヴァンの言葉に思いついたのだ。

「えっ、フラン、何するのよ」
私は強引にそう文句を言うメラニーをどけたのだ。

「あなた達二人共物理は完璧よね」
「ええ、まあ」
私の勢いに若干身を引いてヴァンが答えた。

「じゃあ今日の放課後、図書館に来て私達に教えて」
「いや、フラン、流石に後輩から教えてもらうというのはどうなのよ」
メラニーが抵抗するが、
「何言っているのよ。メラニー。そんな下らないプライドとかそんなの構っている余裕はないわ。
物理はこのままだと多くの者が赤点になるのは確実よ。
そうなったら、いくらピンク頭が出来ないからって、A組には負けてしまうわよ」
私は言い切ったのだ。

「それはそうだけど……」
私の言葉にメラニーは口ごもった。

「でも、姉上、僕らにも都合が」
「いや、ジェド、俺は大丈夫だよ」
「な、何言うんだ。お前が大丈夫なら俺も大丈夫だ」
「いやいや、お前が忙しいのならば俺だけで十分だぞ」
「いや、実の姉に教えるのは俺で良い」
二人が言い合いを始めた。

「じゃあ、大丈夫よね」
私が聞くと
「当然です」
「義姉上、ここは俺が」
「何言っている。俺が教える」
二人が睨み合いするんだけど。
私はそんな二人を見て良いことを思いついた。

「まあ、二人がいいのならば、ちょうどいいわ。
二人とも物理のできないあなた達のクラスメートも連れてきなさいよ。そして、一人は私のクラスを、もう一人はあなたのクラスを教えてくれたらよいじゃない。
そうすれば1年と2年の学年平均をE組が制覇するのよ。これほど記念すべきことはないわ」
「なるほど、それはそうですね。我が一年E組が完全制覇を目指すということですね」
私の言葉に二人は頷いたのだった。

「ヴァン、二年生は俺が教えるからな」
「いや、俺だ」
ジェドとヴァンが言い合いをする中で、私はこれで、ヴァネッサとの約束に応えられるとほっとしていたのだ。

「二つも下の後輩に教えてもらうってどうなの?」
私の前では呆れ果てたメラニーがぼそりと呟いたんだけど、できる奴に教えてもらって何が悪いと私はプライドを捨てたのだ……

***************************************************************

ここまで読んで頂いて有難うございます。
プライドも何もないフランでした……
続きは明日更新予定です。
しおりを挟む
感想 334

あなたにおすすめの小説

存在感のない聖女が姿を消した後 [完]

風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは 永く仕えた国を捨てた。 何故って? それは新たに現れた聖女が ヒロインだったから。 ディアターナは いつの日からか新聖女と比べられ 人々の心が離れていった事を悟った。 もう私の役目は終わったわ… 神託を受けたディアターナは 手紙を残して消えた。 残された国は天災に見舞われ てしまった。 しかし聖女は戻る事はなかった。 ディアターナは西帝国にて 初代聖女のコリーアンナに出会い 運命を切り開いて 自分自身の幸せをみつけるのだった。

お嬢様はお亡くなりになりました。

豆狸
恋愛
「お嬢様は……十日前にお亡くなりになりました」 「な……なにを言っている?」

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

〈完結〉【書籍化&コミカライズ・取り下げ予定】毒を飲めと言われたので飲みました。

ごろごろみかん。
恋愛
王妃シャリゼは、稀代の毒婦、と呼ばれている。 国中から批判された嫌われ者の王妃が、やっと処刑された。 悪は倒れ、国には平和が戻る……はずだった。

もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?

冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。 オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。 だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。 その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・ 「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」 「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。